仙石東北ライン
仙石東北ライン(せんせきとうほくライン)とは、東日本旅客鉄道が宮城県仙台市と石巻市を、東北本線経由で結ぶ予定の列車の愛称である。宮城郡松島町にて仙石線と東北本線の接続線となる仙石線・東北本線接続線事業を行ったことで実現した。
目次
仙石線・東北本線接続線
利府町から松島町にかけての、仙石線と東北本線の並走区間に単線の連絡線を整備する計画。東日本大震災により被災した仙石線沿線市町の復興支援を目的に建設される。2015年度開業予定。総事業費は約18億円。接続線部分の輸送人員は3,000人/日を見込む[1]。
仙石線は直流電化区間、東北本線は交流電化区間と電化方式が異なることから、非電化で整備され、ハイブリッド気動車HB-E210系での運行を予定している[2][3]。
路線データ
上記新設区間の線籍は、東北本線に所属する支線として扱われる[4]。
運行予定車両
沿革
- 2012年(平成24年)10月18日 - 東日本旅客鉄道が、東日本大震災により被災した仙石線沿線自治体の復興支援を目的に接続線整備計画を発表[8]。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)7月30日 - 列車の愛称が「仙石東北ライン」に決定[10]。
- 2015年(平成27年)
今後の予定
- 2015年(平成27年)
- 5月30日 - 仙石線全線復旧に合わせ、開業予定。
駅一覧
- 停車駅…仙台 - 松島 - 石巻間について記述
- 仙石東北ライン…2015年5月30日より運行開始予定。●印の駅は全列車停車、▲印の駅は一部列車停車、∥印の駅はホームを経由しない
- 線路 … ∥:複線区間、∨:これより下は単線、◇・|:単線区間(◇は列車交換可能駅)、∧:終点(列車交換可能)
- 東北本線の仙台 - 塩釜間は複線、接続線及び仙石線区間は単線。
- 全駅宮城県内に所在
線籍 | 駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 快速 | 特別快速 | 接続路線・備考 | 線路 | 所在地 | |
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東北本線 | 仙台駅 | - | 0.0 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:東北新幹線・秋田新幹線・東北本線・常磐線[* 1]・仙台空港アクセス線・仙山線・仙石線 仙台市地下鉄:■南北線 |
∥ | 仙台市 | 青葉区 |
東仙台駅 | 4.0 | 4.0 | ▲ | | | 東日本旅客鉄道:東北本線貨物支線(宮城野貨物線) | ∥ | 宮城野区 | ||
東仙台信号場 | - | 5.7 | | | | | ∥ | ||||
岩切駅 | 4.1 | 8.1 | ▲ | | | 東日本旅客鉄道:東北本線支線(利府線) | ∥ | |||
陸前山王駅 | 2.3 | 10.4 | ▲ | | | 仙台臨海鉄道:臨海本線(貨物線) | ∥ | 多賀城市 | ||
国府多賀城駅 | 1.3 | 11.7 | ▲ | | | ∥ | ||||
塩釜駅[* 2] | 1.7 | 13.4 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:東北本線(松島・小牛田・一ノ関方面) | ∥ | 塩竈市 | ||
松島駅[* 3] | 10.0 | 23.4 | ∥ | ∨ | 宮城郡 松島町 | ||||
仙石線 | 高城町駅 | 0.3 | 23.7 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:仙石線 | ◇ | ||
野蒜駅 | 7.9 | 31.6 | ● | | | ◇ | 東松島市 | |||
陸前小野駅 | 2.6 | 34.2 | ● | | | ◇ | ||||
矢本駅 | 4.2 | 38.4 | ● | ● | ◇ | ||||
陸前赤井駅 | 2.9 | 41.3 | ● | | | ◇ | ||||
蛇田駅 | 3.5 | 44.8 | ● | | | | | 石巻市 | |||
陸前山下駅 | 1.0 | 45.8 | ● | | | 日本貨物鉄道:仙石線貨物支線 | ◇ | |||
石巻駅 | 1.4 | 47.2 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:石巻線 | ∧ |
整備効果
所要時間の短縮と停車駅
列車種別 | 仙石東北ライン | 所要時間</br>(最速達) | 備考 | ||||||||||||||||||||
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東北本線 | 仙石線 | ||||||||||||||||||||||
仙台駅 | 東仙台駅 | 岩切駅 | 陸前山王駅 | 国府多賀城駅 | 塩釜駅 | 高城町駅 | 手樽駅 | 陸前富山駅 | 陸前大塚駅 | 東名駅 | 野蒜駅 | 陸前小野駅 | 鹿妻駅 | 矢本駅 | 東矢本駅 | 陸前赤井駅 | 蛇田駅 | 陸前山下駅 | 石巻駅 | ||||
仙石東北ライン | 特別快速 | ● | - | - | - | - | ● | ● | - | - | - | - | - | - | - | ● | - | - | - | - | ● | 52分[12] | 2015年5月30日開業予定 |
快速 | ● | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | ● | ● | - | - | - | - | ● | ● | - | ● | - | ● | ● | ● | ● | 58分[15] | ||
仙石線 | A快速 | ● | (仙石線経由) | ● | - | - | - | - | ● | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 63分[2] | 東日本大震災前の停車駅 | ||||
各駅停車[注 3] | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 2015年5月30日以後 | |||||||
直通快速 | ● | - | - | - | - | - | (東北本線・石巻線経由) | ● | 64分[16] | 仙石線区間運休に伴う特別措置 |
仙台駅 - 石巻駅間の速達列車を接続線経由で走らせることにより、10分程度の平均所要時間の短縮が見込まれている[1]。また、接続線開業に伴って、仙石線の快速列車は全て仙石東北ライン(接続線経由)による運転となり、あおば通駅を発着する列車は各駅停車のみとなる[12]。
営業キロの短縮
当接続線事業により、仙台駅と仙石線・高城町駅以東の区間の営業キロが変更[13]。これにより、運賃が値下げされた区間が発生した。なお、仙台駅 - 高城町駅間の営業キロは、同駅 - 松島駅(東北本線)に0.3kmを加えた23.7kmとなり、仙石線の当該営業キロである25.0kmから1.3kmの短縮となる。
例として、仙台駅 - 矢本駅間では、接続線事業に伴う営業キロの短縮(1.3km)と仙石線の内陸移設に伴う営業キロの短縮(1.2km)によって、760円(IC運賃 756円)から670円(同 669円)に、あおば通駅 - 石巻駅間では、同様に970円(同 972円)から840円(同 842円)にそれぞれ値下げとなった[18]。
脚注
出典
注釈1
注釈2