相鉄ホールディングス
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相鉄ホールディングス株式会社(そうてつホールディングス、英:Sotetsu Holdings, Inc.)は、相鉄グループを統括する純粋持株会社である。本社は神奈川県横浜市西区北幸二丁目の相鉄本社ビル内に所在。略称は相鉄HD。
概要
相鉄ホールディングスの前身は、大正時代に設立された鉄道事業者、相模鉄道である。同社は本業の鉄道事業以外にも、バス事業や不動産事業などを営む多角的経営を行い相鉄グループを形成するとともに、戦後の首都圏への人口集中なども手伝って大手私鉄にまで上りつめたが、バブル崩壊以後の平成不況により経営の効率化を行うことになった。1990年代末から2000年代半ばにかけて鉄道事業とバス事業を除く各事業を分社化、もしくは他社へ譲渡。2009年(平成21年)には鉄道事業を分社化し、商号を相鉄ホールディングスに変更した。この時点では一部のバス事業を行う事業持株会社であったが、2010年(平成22年)に傘下の相鉄バスに全路線を譲渡し、純粋持株会社に移行した。
相鉄本線が乗り入れる横浜駅付近の一等地に数多くの不動産を持つ大地主であり、相鉄グループ内唯一の上場企業(東証1部)である。
沿革
前身である相模鉄道時代の沿革も合わせて記す。
- 相模鉄道
- 1917年(大正6年)12月 - 神奈川県高座郡茅ヶ崎町(現:茅ヶ崎市)にて相模鉄道株式会社設立。
- 1918年(大正7年)7月 - 砂利の採掘、販売の許可を受ける。
- 1919年(大正8年)9月 - 相模鉄道相模線(現:JR相模線)茅ヶ崎駅 - 寒川駅間が開業。
- 1931年(昭和6年)4月 - 相模線、茅ヶ崎駅 - 橋本駅間が全線開通。
- 1943年(昭和18年)4月 - 神中鉄道株式会社を吸収合併、路線を相模鉄道神中線(現:相鉄本線)とする。
- 1944年(昭和19年)6月 - 相模線およびその支線を運輸通信省に買収される(戦時買収私鉄の一つ)。
- 1949年(昭和24年)5月 - 東京証券取引所に株式上場開始(銘柄番号9003)。
- 1950年(昭和25年)6月 - 乗合バス事業を再開(戦前もわずかに営業していたが、神奈川中央交通に譲渡していた)。
- 1952年(昭和27年)- スタンダード・バキューム・オイル(現;エクソンモービル)から横浜駅西口の約2万5千㎡の土地を買収。
- 1955年(昭和30年)12月 - 鉄道車両に初の自社開発電車が登場。
- 1956年(昭和32年)4月 - 横浜駅西口に横浜駅名店街、高島屋ストア(後の横浜高島屋)開業。
- 1959年(昭和34年)2月 - 社名略称を「相鉄」、英文略称を「STK」とし、「相」の字をモチーフにした社紋を制定。
- 1965年(昭和40年)- 本社が神奈川県横浜市西区北幸1-3-23になる。
- 1950年代から1960年代 - 沿線で盛んに住宅を分譲する。
- 1966年(昭和41年)7月 - 上場銘柄の略称を「相模」から「相鉄」へと変更。
- 1971年(昭和46年)7月 - 鉄道車両に初の冷房付き車両が登場。
- 8月 - 新相鉄ビルのうち、横浜駅部分が完成。
- 1972年(昭和47年)8月 - 鉄道車両にパワーウィンドウ付き車両が登場(一般営業用としては世界初)。
- 1973年(昭和48年)秋 - 新相鉄ビルの高島屋部分が完成。ショッピングセンター「相鉄ジョイナス」開業。
- 1976年(昭和51年)4月 - いずみ野線 二俣川駅 - いずみ野駅間が開業。
- 1981年(昭和56年)4月 - 乗合バスに冷房付き車両が登場。
- 70年代から80年代にかけて - いずみ野線沿線で盛んに住宅を分譲する。
- 1987年(昭和62年)1月 - 社紋と別に、「S」の字をモチーフにしたシンボルマークを制定。
- 1988年(昭和63年)8月 - 本社ビルが横浜市西区北幸2-9-14に完成し、本社を同地へ移転。
- 1989年(平成1年)3月 - 初の高速バスを横浜駅 - 大阪駅間に設定。
- 1990年(平成2年)2月 - 緑園都市駅近くに美術館として相鉄文化会館、相鉄ギャラリーを開業。
- 1997年(平成9年) - 貸切バス事業を相鉄自動車に譲渡。
- 1999年(平成11年)3月 - いずみ野線、いずみ中央駅 - 湘南台駅間が延伸開業。
- 2001年(平成13年)10月 - 石油・砂利の販売事業を相鉄興産に譲渡。
- 2004年(平成16年)12月 - 相鉄観光(現近畿日本ツーリスト神奈川)の大部分の株式を近畿日本ツーリストに譲渡。同社は相鉄グループを離脱。
- 横浜ステーシヨンビルの大部分の株式を東日本旅客鉄道(JR東日本)に譲渡。同社は相鉄グループを離脱。
- 2005年(平成17年)4月 - 不動産分譲事業を相鉄不動産に会社分割。
- ビル資産保有事業を相鉄プロバティーズに会社分割。
- 流通・サービス事業を相鉄流通サービスに会社分割。
- 2006年(平成18年)6月 -相鉄イン株式会社を設立し、ビジネスホテル事業に参入。
- 7月 - 相鉄グループ全体で「S」の字をモチーフにした新グループマーク制定。同時にグループブランドメッセージ「ときめきとやすらぎをつなぐ」を制定。
- 2009年(平成21年)9月 - 相鉄ホールディングス株式会社へと商号を変更。
- 同時に鉄道事業を相鉄準備会社株式会社に分割し、これを(新)相模鉄道株式会社とした。
- 相鉄ホールディングス
- 2009年(平成21年)9月 - 相模鉄道株式会社の商号を変更する形で、相鉄ホールディングス株式会社設立。
- 2010年(平成22年)10月 - 横浜市内の乗合バス事業を相鉄バスに分割。相鉄ホールディングスは純粋持株会社になる。
- 2014年(平成26年)9月1日 - サンルートホテルチェーンを運営する株式会社サンルートの全株式がジェイティービーから譲渡され、同社を完全子会社とする[1][2]。
グループ経営事業
相鉄グループ を参照
バス事業
2009年(平成21年)に相鉄HDへ商号変更された後も、2010年(平成22年)にかけての約1年間、旧・相模鉄道から引き続き、社内カンパニーとして「自動車カンパニー」を置き、横浜市内で路線バス事業を行っていた。現在はすべての路線が相鉄バスに譲渡されている。相模鉄道系のバスについても同社の記事を参照されたい。
詳細は 相鉄バス を参照
脚注
外部リンク
- ↑ (2014-05-30) 株式会社サンルートの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ PDF 相鉄ホールディングス株式会社 [ arch. ]
- ↑ (2014-05-30) 相鉄、サンルート買収 JTB傘下ホテル、外国人客取り込む 日本経済新聞 [ arch. ] 2014-06-01