ダービーグランプリ

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ダービーグランプリ
開催地 盛岡競馬場
施行時期
格付け JpnI
1着賞金 4000万円
賞金総額
距離 ダート2000m
出走条件 サラブレッド系3歳
中央競馬地方競馬全国)
負担重量 本文に記載
創設 1986年
特記事項:2007年度は格付けなどが変更。本文参照
テンプレート

ダービーグランプリThe Derby Grand Prix)とは岩手県競馬組合盛岡競馬場ダート2000mで施行する地方競馬重賞統一JpnI競走である。

概要

1986年に秋の地方競馬の3歳(旧4歳)の最強馬を決める競走として創設され、水沢競馬場のダート2000mで施行された。設立の経緯には1986年当時、北海道、東北、南関東…と地方競馬独自のクラシック路線が確立されていたが、それはあくまでその地方のクラシック路線に過ぎず、真の地方4歳最強馬はどの馬なのか憶測の域を出ないのが実情であった。そこで真の地方4歳No.1はどの馬かを決定するというコンセプトのもと、初の地方競馬交流競走として設立された。

1996年に開催場を盛岡競馬場に移すと、同時に中央・地方全国指定交流競走に指定、中央競馬(JRA)所属馬に門戸が開かれ、また中央競馬ユニコーンステークス大井競馬場スーパーダートダービーと共に4歳ダート3冠シリーズを形成、翌1997年には前年から施行されたダートグレード競走のGIに格付けされ、名実共に秋の3歳ダート最強馬決定戦の位置付けとなった。

更に1999年にスーパーダートダービーがダートグレード競走から撤退すると、同年に新設された大井競馬場のジャパンダートダービーとユニコーンステークスと共に3歳ダート三冠を形成した。

また2001年には、新設されたジャパンブリーディングファームズカップ(JBC)へのステップレースとしてRoad to JBCに指定、優勝馬にはJBCクラシックの優先出走権が取得される様になった。

2007年馬インフルエンザの影響によりJRA所属馬などの移動が制限され出走ができなくなり交流レースとして機能できないため、ダートグレード競走としては実施せず、岩手競馬在籍馬による重賞競走として実施した。なお1着賞金は4000万円から600万円に大幅に減額された。また優勝馬のJBCクラシックの優先出走権も発生しない事になった。

負担重量は定重量で56kg牝馬は2kg減と定められている。

総額賞金は8,500万円で、1着賞金5,000万円と定められていたが、2007年に総額賞金6,800万円、1着賞金4,000万円に変更された。

出走条件

サラ系3歳(旧4歳)の競走馬を前提として岩手所属馬4頭、岩手所属以外の地方所属馬5頭、JRA所属馬5頭と出走枠が定められおり、地方所属馬に限り優先出走権保持馬・指定馬が所属枠内の頭数で出走できる。その指定競走は以下のとおり。

優先出走権トライアル競走
競走名 競走格 施行競馬場 施行コース 取得条件 備考
ジャパンダートダービー 統一JpnI 大井競馬場 ダート2000m 1着入賞 中央・地方全国交流競走
黒潮盃 南関東S2 大井競馬場 ダート1800m 1着入賞 地方全国交流競走
南関東・岩手枠トライアル競走
競走名 競走格 施行競馬場 施行コース 取得条件 備考
不来方賞 重賞 盛岡競馬場 ダート2000m 1着入賞 地方全国交流競走
指定馬トライアル競走
競走名 競走格 施行競馬場 施行コース 取得条件 備考
王冠賞 H2 旭川競馬場 ダート1600m 1着入賞
MRO金賞 重賞 金沢競馬場 ダート1700m 1着入賞 東海・近畿・中国交流競走
ロータスクラウン賞 KJ1 佐賀競馬場 ダート1800m 1着入賞

また上記以外のダートグレード競走の1着入賞馬、中央競馬における重賞競走(2歳芝重賞・障害重賞除く)及びオープン特別競走(ダート・障害・2歳競走を除く)の1着入賞馬にも指定馬としての権利が与えられる。

歴史

  • 1986年 水沢競馬場のダート2000mの地方所属の3歳限定の重賞競走「ダービーグランプリ」として創設。
  • 1996年
    • 開催場を盛岡競馬場のダート2000mに変更。
    • 中央・地方全国指定交流競走に指定され、JRA所属馬が出走可能になる。
  • 1997年 ダート競走格付け委員会にGI(統一GI)に格付けされる。
  • 1998年 盛岡競馬場の大雪(積雪)の影響で順延、水沢競馬場で順延開催。
  • 2002年 Road to JBCに指定される。
  • 2004年
  • 2007年
    • 賞金が減額。
    • 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIに変更。
    • 同年8月に発生した馬インフルエンザ流行の影響により、全国的に競走馬の移動の制限が大きい事から、ダートグレード競走の扱いを取り止め、岩手所属馬限定の重賞として実施。1着賞金を600万円に変更。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 勝時計 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1986年12月7日 トミアルコ 牝3 大井 2:09.9 宮浦正行 田中康弘 富岡喜平
第2回 1987年11月22日 スタードール 牝3 大井 2:12.4 早田秀治 太田進 矢田勝
第3回 1988年11月20日 アエロプラーヌ 牡3 大井 2:09.5 的場文男 赤松清松 笹澤英一
第4回 1989年11月26日 スイフトセイダイ 牡3 岩手 2:13.0 小竹清一 城地藤男 中村正子
第5回 1990年11月25日 サンドリーズン 牡3 岩手 2:11.6 菅原勲 酒井清 古川賀悦
第6回 1991年11月24日 リバーストンキング 牡3 北海道 2:10.8 松本隆宏 鈴木亮平 石川武
第7回 1992年11月22日 トミシノポルンガ 牡3 笠松 2:12.7 安藤勝己 加藤健 冨士野年恭
第8回 1993年11月21日 ミスタールドルフ 牡3 金沢 2:07.5 渡辺壮 飯沼三郎 杉本久義
第9回 1994年11月20日 ブラッククロス 牡3 岩手 2:14.1 菅原勲 千葉博 上水公
第10回 1995年11月19日 ルイボスゴールド 牡3 笠松 2:16.1 坂口重政 大倉護 (株)リガメェントワールド
第11回 1996年11月23日 イシノサンデー 牡3 JRA 2:06.9 石崎隆之 山内研二 (株)イシジマ
第12回 1997年11月3日 テイエムメガトン 牡3 JRA 2:07.5 菊地昇吾 鹿戸明 竹園正繼
第13回 1998年12月14日 ナリタホマレ 牡3 JRA 2:07.8 M.ロバーツ 谷潔 山路秀則
第14回 1999年11月3日 タイキヘラクレス 牡3 JRA 2:08.6 藤田伸二 蛯名信広 (有)大樹ファーム
第15回 2000年11月3日 レギュラーメンバー 牡3 JRA 2:05.0 松永幹夫 山本正司 (有)ノースヒルズマネジメント
第16回 2001年9月24日 ムガムチュウ 牡3 JRA 2:07.0 藤田伸二 清水出美 寺田寿男
第17回 2002年9月23日 ゴールドアリュール 牡3 JRA 2:08.1 武豊 池江泰郎 (有)社台レースホース
第18回 2003年9月23日 ユートピア 牡3 JRA 2:07.6 安藤勝己 橋口弘次郎 金子真人
第19回 2004年9月20日 パーソナルラッシュ 牡3 JRA 2:02.8 安藤勝己 山内研二 深見富朗
第20回 2005年9月19日 カネヒキリ 牡3 JRA 2:03.8 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第21回 2006年9月18日 マンオブパーサー 牡3 JRA 2:06.3 木幡初広 大久保龍志 鈴木義孝
第22回 2007年9月17日 ハルサンヒコ 牡3 岩手 2:06.0 村上忍 鈴木七郎 加賀邦彦

アクシデント

  • 2006年に行われた本レースでスタート前にタイセイスーパーがゲート入りを嫌い、騎手を振り落とし柵を飛び越え放馬してしまうアクシデントがあった。馬体に異常はなくレースは発走予定時刻より20分遅れてスタートした。放馬したタイセイスーパーはシンガリ負け。

その他

全国の地方競馬にさきがけて、このレースから「生産者賞」「生産者招待」を行っている。

関連項目

ダートグレードのGI・JpnI競走
川崎記念 | フェブラリーステークス* | かしわ記念 | 帝王賞 | ジャパンダートダービー | マイルチャンピオンシップ南部杯 | JBCレディスクラシック | JBCスプリント | JBCクラシック | ジャパンカップダート* | 全日本2歳優駿 | 東京大賞典*
  • 中央競馬主催の競走は太字で示している。
  • 国際グレードが得られている競走(GI)には右肩に「*」を付している。

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