無人島
無人島(むじんとう)とは、島のうち、有人でなく無人のもの。島以外でも、ある種の隔離された状況を指す比喩として用いられる場合もある。
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日本の無人島[編集]
どういうものを無人島と呼ぶのかは、島というものがそうであるのと同様、定義が曖昧で便宜的であるが、海上保安庁の定義では、下記のものが無人島となる。
- 海図上で岸線が0.1km以上ある自然陸地(橋や防波堤で本土などとつながっていてもよい)を島と呼び、そのうちで定住者がいないもの。
- ある季節だけ移り住む者が居る島、あるいは、住民登録や本籍をその島の住所に置く者がいても実際に住んでいるわけではない島。
- 特殊な例として、北方領土(178島)に属しロシア人が多数居住している国後島や択捉島や色丹島、独島警備隊(韓国軍兵士からなる武装団体)による不法占拠下にある竹島。
上記の定義において、日本のすべての島(6,852)から本土(本州、北海道、九州、四国、沖縄本島)及び有人離島(432)を除けば、日本における無人島の総数は6,415となる。日本の施政下で最も大きな無人島は渡島大島で面積は9.73km²。
世界の無人島[編集]
地球上最大の無人島は、カナダのクイーンエリザベス諸島に属するデヴォン島である。デヴォン島の面積は約55,000km²で北海道よりは小さいが、九州の約1.3倍の面積を有する。
無人島の理由[編集]
無人島になる理由のうち、はっきりしているのは小さい場合で、家を建てる場所もなければ住むことは不可能である。孤立して暮らす場合には、水と食物の供給が不足しない条件が必要であり、それにはある程度の大きさが必要になるが、近隣の他島とのやりとりがあれば、この限りではない。
火山島など、生存に適さない条件があった場合にも無人島となる。沖縄県の硫黄鳥島がこの例で、1959年までは集落があったが、噴火の危険があるとして避難、それ以降は無人島である。
日本では、過疎によってかつて有人であった島が無人島となる例もある。日本では東京都八丈町の八丈小島がその例で、また沖縄県の新城島の下地島もかつてそうなったことがある。
太平洋戦争時の激戦地として有名な硫黄島は、それ以前は住民があったが、その戦争の際に強制疎開され、それ以降は無人島となった(自衛隊基地は存在する)。
島を支えていた産業が崩壊して無人島に至ったという例もある。長崎県長崎市にある端島(軍艦島)がそれに当たる。
文学作品内の『無人島』[編集]
無人島は、しばしば都市や文明の対極にあるものとして描かれる。デフォーが著した『ロビンソン・クルーソー』をはじめ、しばしば文学作品などのテーマとして取り上げられる。多くの場合、その意図は、文明社会から隔絶された人間を描くことで、人間や人間社会の本質を浮き彫りにしたり、通常は所与のものと考えられている科学、宗教、教養、人との関わりなどが人間にとって本当に必要か否かといったことを考えさせる点にあるといえる。
漫画における無人島[編集]
文学に見られる無人島の扱いがそのままに漫画でも見られるが、漫画において独特なのは一コマ漫画の場合である。アメリカでは1コマ漫画が大きなジャンルとして成立しており、そこでは無人島が非常に大きなテーマとして扱われる。その典型はヤシの木が1本だけある小島に流れ着いた一人の男、というものである。星新一はこのタイプの漫画をきっかけにアメリカの一コマ漫画のコレクションを趣味にし、それに基づく本も出版している。それによると、アメリカの一コマ漫画における最大のジャンルであり、専門のアンソロジーも多数出版されている。おそらくその起源はロビンソン・クルーソーのパロディであろうと推察している。
無人島を舞台とした作品[編集]
- ロビンソン・クルーソー
- 十五少年漂流記
- 蝿の王
- 無人島1コママンガ
- 漂流(吉村昭作、伊豆諸島の鳥島がモデル)
- LOST
- キャスト・アウェイ
- 6デイズ・7ナイツ
- エデンの檻
- レッツ☆ラグーン
- フリテンくん(無人島をメインにした話ではないが、無人島をネタにした1コマ漫画がしばしば登場する)
- 夏の朝の成層圏(池澤夏樹)
- 東京島
無人島を舞台としたTVゲーム[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 無人島物件を扱っている企業