熊本母娘殺人事件
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熊本母娘殺人事件(くまもとおやこさつじんじけん)とは、1985年7月24日に熊本県で起こった殺人事件である。
事件[編集]
犯人の森川哲行(当時55歳)は熊本県在住の遠縁にあたる会社役員の女性(当時63歳)を自宅で寝ているところを襲って殺害。さらに女性の養女(当時22歳)も殺害した。2女性とも寝ているところを包丁で首や頭など合計76箇所も刺されていた。森川はさらに現金70万円と指輪などを奪って逃走する。
森川は強盗殺人、住居不法侵入、銃刀法違反などで逮捕された。逮捕されるまでに奪った金を使って豪遊していたという。
裁判[編集]
76箇所も刺すという残虐な犯行の動機は逆恨みであった。森川は1962年、別れ話のもつれから妻に怪我を負わせた上に義母を殺害していた。死刑を求刑されたが、無期懲役判決を受けて服役。1976年に仮出獄したが、わずか1年半後に育ての親に対する殺人未遂で再収監された。そして1984年に再度仮出獄すると、別れた妻の居場所を教えない被害者女性を恨んで凶行に至った。
裁判では1986年8月5日、熊本地方裁判所(荒木勝己裁判長)は被告に殺人の前科があることと今度の残虐な犯行から、死刑を宣告。1987年6月22日、福岡高等裁判所(浅野芳朗裁判長)も死刑判決を支持して控訴を棄却。1992年9月24日、最高裁判所第1小法廷(大堀誠一裁判長)も死刑判決を支持。上告棄却となり、死刑が確定した。
1999年9月10日、福岡拘置所で死刑が執行された。尚、同日にはこの事件と同様に殺人事件で服役し、出所後に再び殺人事件を起こして、1992年に死刑が確定した東京都北区パチンコ店幼女殺害事件と福島女性飲食店経営者殺人事件の死刑も執行された。