MAJOR

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MAJOR』(メジャー)は満田拓也による日本漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ。原作のサブタイトルは「DRAMATIC BASEBALL COMIC」。

テレビアニメ版のタイトルは『メジャー』とカタカナ表記される。また、各種関連商品では「MAJOR DREAM」と表記される。

概要

週刊少年サンデー』(小学館)1994年33号より2010年32号まで連載。全747話。第41回(平成7年度)小学館漫画賞受賞。2001年に『GS美神 極楽大作戦!!』の39巻を抜き少年サンデーコミックス最多巻数を記録した全78巻の作品となった。2010年32号で最終回を迎え、16年にわたる連載が終了した。

テレビアニメは2004年から放送が開始され、2010年に第6シリーズまでの全シリーズの本放送が終了した。2008年冬には劇場版が公開された。

5歳から物語が始まる長編であり最終話現在34歳、本作は主人公・茂野吾郎の半生記と言える。成長に応じて吾郎の所属チームは変遷するが、吾郎がその情熱でチームメイトの心を動かし、チームが一丸となって前進していくのが本作の基本的なスタイルと言える。「友情」や「努力」といった少年漫画として普遍的なテーマを扱いながらも、それによって主人公や家族が不幸になる事はないというサンデーの独自性が出た作品として「家族」「逆境」もまた、本作の重要なテーマになっている。「逆境」は乗り越えられる主要テーマの一つであるため、吾郎の入団するチームは何かしらの問題を抱えた弱小チームであることが多い。

桑田真澄井川慶岩村明憲田中将大ら、現役・元プロ野球選手にもファンが多い。

構成

本作は内容から以下のように分けることが出来る。本稿および関連項目においては、便宜的にこれを用いる。

  1. 幼稚園編(アニメでは保育園) - 単行本1巻第1話〜3巻第6話
  2. リトルリーグ編 - 単行本3巻第7話 - 14巻第5話
  3. 三船東中学校編 - 単行本14巻6話 - 24巻第2話
  4. 海堂学園高校編 - 単行本24巻第3話 - 33巻第2話
  5. 聖秀学院高校編 - 単行本33巻第3話 - 47巻第7話
  6. マイナーリーグ編 - 単行本47巻第8話 - 54巻第2話
  7. W杯編 - 単行本54巻第3話 - 65巻第10話
  8. メジャーリーグ編 - 単行本66巻第1話 -78巻第6話
  9. 日本プロ野球編 - 単行本78巻第7話 -78巻第10話(最終話)

作中において、幼稚園編とリトルリーグ編の間には3年、リトルリーグ編と中学編の間には4年の空白がそれぞれある。これらの空白期間を除けば、作中で1年から1年半経つと作品の舞台が変わり、新編へと移っているのが特徴である。リトルリーグ編から急に中学編へ飛んだことについて作者は、「この漫画は三船リトルの物語ではなく、吾郎の物語だから」とコメントしている。 また、メジャーリーグ編終盤で吾郎が清水にプロポーズしてから8年の月日が経っている。 さらに、吾郎と薫の娘いずみ誕生とワールドチャンピオン制覇から7年の月日が経過している。

前述のように、本作はあくまで「茂野吾郎の物語」であると作者自身が位置づけており、物語進行は吾郎の視点、吾郎中心の世界観が徹底されている。ほぼ全ての回に吾郎が登場していることはもちろん、吾郎が登場しない回・場面であっても、その場の人物たちの会話・モノローグはほぼ必ず、吾郎に直接関する内容である(賞賛・批判・思い出話など)。吾郎以外の人物の詳細なエピソード描写は最小限に留まっている。例外は佐藤寿也ジョー・ギブソン清水薫。寿也は複雑な家庭環境に育った経緯が時折描かれた。ギブソンは、日本球界在籍時に茂治の墓参りの際に偶然出会った吾郎の養母・桃子とのエピソードを、W杯決勝直前の病室にて吾郎に語った。清水は、大学ソフトボール部での逸話が数話に渡って描かれた。野球に限らずスポーツ漫画においては、ライバルらの詳細な描写のため、主人公が出場しない試合が複数話に跨って詳細に描かれることが一般的(ドカベン プロ野球編西武戦以外の試合(多数)、SLAM DUNKの海南対陵南、キャプテン翼の明和FC対ふらの小、東邦学園中対武蔵中、など。いずれも作中に主人公の顔も名前もまったく描かれない回が続くこともあった。また、スポーツ漫画に限らず、ドラゴンボール幽遊白書聖闘士星矢など大ヒットしたバトル漫画であっても、主人公の病気や怪我の治療・(一時的な)死亡・修行等による戦線離脱によって、主人公が直接関わらずにストーリー(バトル)が進んでいくシーンは多い(他にも、トーナメント戦など))であるが、本作においては、そのような試合はたった1度(現実のWBCに即した投球制限ルールのため、W杯2次ラウンドのドミニカ戦において、吾郎は登板が許されなかった)であり、その試合とて吾郎は当事者の日本代表としてベンチ入りしており、主に寿也の活躍が吾郎の目を通して描かれた。

登場人物