「エッチ」の版間の差分
(→概要) |
(→脚注) |
||
16行目: | 16行目: | ||
* (明治) 英語Husband「夫」の頭文字Hを、女学生が性的な意味で使った隠語。 | * (明治) 英語Husband「夫」の頭文字Hを、女学生が性的な意味で使った隠語。 | ||
* (大正 - 昭和初め) 男性同性愛者をさした「鶏姦」を、英語Hen (雌どり) の頭文字Hで隠語とした<ref name="Hen"/>男色を表す。不良仲間の隠語<ref>[[日本国語大辞典]]654ページ、第2版第2巻、2001年2月発行ISBN 4095210028は『特殊語百科辞典』から引用として記述するが、[[国立国会図書館|国会図書館]]NDL-OPAC検索に拠ればタイトルキーワード「特殊語百科辞典」でヒットする『司法警察特殊語百科辞典』、高久景一編、出版地 東京、司法警務学会、[[1931年]](昭和6年)発行からの引用。</ref>。 | * (大正 - 昭和初め) 男性同性愛者をさした「鶏姦」を、英語Hen (雌どり) の頭文字Hで隠語とした<ref name="Hen"/>男色を表す。不良仲間の隠語<ref>[[日本国語大辞典]]654ページ、第2版第2巻、2001年2月発行ISBN 4095210028は『特殊語百科辞典』から引用として記述するが、[[国立国会図書館|国会図書館]]NDL-OPAC検索に拠ればタイトルキーワード「特殊語百科辞典」でヒットする『司法警察特殊語百科辞典』、高久景一編、出版地 東京、司法警務学会、[[1931年]](昭和6年)発行からの引用。</ref>。 | ||
+ | |||
+ | == 日本以外の国における「エッチ」の用法 == | ||
+ | [[英語圏]]の国々、特に[[アメリカ合衆国]]においては、「エッチ」 (ecchi) という言葉は、日本製の[[漫画]]や[[アニメーション|アニメ]]、[[コンピュータゲーム|ゲーム]]作品の中で、性的な内容・表現を漠然と含むものに対して用いられている。具体的には[[ヌード]]、[[セミヌード]]、[[パンチラ]]などの描写を含むが、登場人物が直接的な性行為にまでは及ばないような漫画・アニメ・ゲーム作品、またはそれらを模したものを指して "'''ecchi'''" と呼ぶことが多い。これに対して露骨な性描写があるような作品については、「[[ヘンタイ]]」 (hentai) と呼ばれ、区別されている。 | ||
+ | また、セックスと言わずにエッチと言って表現をかえることもある。 | ||
== 脚注 == | == 脚注 == |
2019年12月13日 (金) 10:29時点における版
この記事の出典が知りたいと言っていた人がいたようです。 |
エッチ (H) とは性的にいやらしい様、またはそういう人を指す日本語の俗語。ラテンアルファベットのHは「エイチ」と発音して区別することが多い。類義語に「エロ」 (エロスの略) がある。
1980年代頃から、性行為の婉曲表現として「エッチする」と言われる様になった。
概要
その語源は変態 (Hentai) の「H」である[1]。古くは明治20年代から、性的な隠語として女学生の間で使われた。大正時代には、同性愛者を意味する隠語だった[2]。
現代の「エッチ」に近い意味で使われはじめたのは1952年頃からで、いやらしい人物や態度を(非難を込めて)指示する隠語として日本の女学生の間で使われた[3]。1955年から1956年にかけて朝日新聞に連載された舟橋聖一の新聞小説『白い魔魚』で使われたのが、一般への流行のきっかけと言われる[4][5]。
現在では、セックス(性行為)のぼかした言い方としても定着している。「エッチする」という使い方は、1980年代以降でなされ、バラエティ番組においては明石家さんま、または島田紳助が初めて言ったとされる[6][7][8]。
語源
- 変態 (Hentai) から、性に関する言動が露骨なこと[9][10][3][5]。
- (明治) 英語Husband「夫」の頭文字Hを、女学生が性的な意味で使った隠語。
- (大正 - 昭和初め) 男性同性愛者をさした「鶏姦」を、英語Hen (雌どり) の頭文字Hで隠語とした[2]男色を表す。不良仲間の隠語[12]。
日本以外の国における「エッチ」の用法
英語圏の国々、特にアメリカ合衆国においては、「エッチ」 (ecchi) という言葉は、日本製の漫画やアニメ、ゲーム作品の中で、性的な内容・表現を漠然と含むものに対して用いられている。具体的にはヌード、セミヌード、パンチラなどの描写を含むが、登場人物が直接的な性行為にまでは及ばないような漫画・アニメ・ゲーム作品、またはそれらを模したものを指して "ecchi" と呼ぶことが多い。これに対して露骨な性描写があるような作品については、「ヘンタイ」 (hentai) と呼ばれ、区別されている。 また、セックスと言わずにエッチと言って表現をかえることもある。
脚注
- ↑ 『週刊読売』1955年8月28日号
- ↑ 2.0 2.1 日本博学倶楽部『雑学大学』PHP文庫、2000年。間もなく変態の意味に変わり、やがて現在の意味へと変化していったとする。
- ↑ 3.0 3.1 『週刊朝日』1952年4月13日号 18頁。「「エッチ」とは変態性 (HENTAISEI) の頭文字から来た言葉つまり、いやらしい男のことだ。映画館、満員電車などで、怪しげな男につきまとわれたとき「エッチ」と叫んで、同僚の救いを求めるのだ。」現代で言う痴漢や変質者のこと。「女子大生」など大学生からの聞き込み。
- ↑ 米川明彦編著『明治・大正・昭和の新語・流行語辞典』三省堂、2002年
- ↑ 5.0 5.1 舟橋 聖一『白い魔魚』新潮社 昭32.12.25初版 68-69頁。「Hは変態の頭文字。」
- ↑ 明石家さんまに関して、亀井肇編集『外辞苑:平成新語流行語辞典』66ページ、平凡社2000年7月 ISBN 4-582-12419-4
- ↑ 島田紳助に関して、米川明彦編著『若者ことば辞典』36ページ東京堂出版、1997年2月、ISBN 4-490-10449-9
- ↑ 島田紳助に関して、米川明彦編著『日本俗語大辞典』87ページ東京堂出版、2003年10月、ISBN 4-490-10638-6
- ↑ 1973年(昭和48年)3月発行三省堂『広辞林』第5版P209
- ↑ 1983年(昭和58年)12月発行『広辞苑』第3版P262
- ↑ Badi1997年4月号「ゲイの考古学 X氏の回想」。
- ↑ 日本国語大辞典654ページ、第2版第2巻、2001年2月発行ISBN 4095210028は『特殊語百科辞典』から引用として記述するが、国会図書館NDL-OPAC検索に拠ればタイトルキーワード「特殊語百科辞典」でヒットする『司法警察特殊語百科辞典』、高久景一編、出版地 東京、司法警務学会、1931年(昭和6年)発行からの引用。