「JKリフレ」の版間の差分

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「規制をかければ、また新しい業態が生まれる。女子高生を食い物にもうけたい業者と、手軽にカネを手にしたい女子高生がいる限り、取り締まりに終わりはない」
 
「規制をかければ、また新しい業態が生まれる。女子高生を食い物にもうけたい業者と、手軽にカネを手にしたい女子高生がいる限り、取り締まりに終わりはない」
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== 「客はATMやと思え」 ==
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「[[思春期]]真っ盛りの甘えたな妹や生意気な妹が、一生懸命お兄ちゃんに癒やしをお届けします」
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そんな誘い文句で営業していた「JKリフレ」が2014年5月、[[JK画像3|女子高生]]らを厳しい監視下に置いて働かせたとして、[[児童福祉法]]違反で[[大阪府警]]に摘発された。JKが個室でマッサージをすることを売りにした店の呼称であるJKリフレ。女子高生のアルバイト先として数年前に人気となったが、そのサービスはマッサージに止まらず、添い寝、[[耳かき]]、膝枕…。ついには児童買春の温床になっているとして2013年、東京都内の店は警視庁によって一斉捜索を受けた。一方で、大阪では現在も数店舗が営業している。個室内ではどのようなサービスが行われているのか。
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「楽にしてください」
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ブレザーに[[ミニスカート]]という女子高生の制服を着た「まゆ」に促され、記者は個室内のマットにうつぶせになった。30分4000円の基本リフレコース。カーテンで仕切られた1.5畳ほどの狭い個室で、「まゆ」のマッサージが始まった。
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5分ほどマッサージを受けていると、「私、ものまね得意なんです」と言って、ものまねのレパートリーが書かれた紙を取り出した。リクエストしてみる。
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「[[北斗の拳]]」<br/>
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「おまえはもう死んでいる。アチョチョチョー!」<br/>
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「まゆ」はこう叫びながら腰を優しくパンチ。
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「[[サザエさん]]の[[タラちゃん]]」<br/>
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「今日は来てくれてありがとうございます」と高い声で声まね。<br/>
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「こんなオプションもあるんですけど」。さらに5000~数万円のオプション一覧表を差し出してきた。
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客が女の子にマッサージする「逆リフレ」、客を後ろから抱きしめるようにして女の子がマッサージ-。いよいよきわどいボディータッチのサービスが並んでいる。
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だが、中には、「こんなの初めて」「あなたのことなんて好きじゃないんだからね」といった“胸キュンワード”を言うサービスなどの変わり種も。高額なのは女の子と出かける「お散歩」。映画館や遊園地に行くコースでは5万円以上かかることもあるという。
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ピピピピピ…。
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タイマーが鳴って30分のコースが終了。「また来てくださいね」と手渡されたのは、自身の[[ブログ]]の[[URL]]が書かれた紙だった。「20歳です。偽JKリフレですね」と「まゆ」。どこの店でも、全員が実際に現役女子高生であることが少ないと明かす。
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「まゆ」は約1カ月前に入店したばかり。以前は喫茶店でアルバイトをしていたが、「髪形とかいろいろ厳しいのがいやで、もっと自由に働きたいと思って」とJKリフレを思い立った。
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軽い気持ちで受けに行った採用面接。面接をしていた最中に男性客が来店し、サービス方法など具体的な説明をほとんど受けないまま「ではお願いします」と店長に促され、サービスを始めさせられたという。
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密室で、至近距離で、初対面の男性と接して怖くないのだろうか。「まゆ」は「初めは緊張したけど、慣れですかね。全然怖くない。むしろ会話が続かないことのほうが怖いです」と話す。
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また、より稼ごうとすると、その分だけ男性と「親密」にならざるを得ない。同店の女の子の給料は固定給ではなく、客が払った代金の4割がもらえる仕組み。客にいかに高いオプションを利用してもらうかが勝負だといい、「ブログでも『お散歩したいな』とか書いてアピールする」。
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こうした隙間に、危険は潜んでいるのだが…。
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府警が5月、女子高生をカメラなどで監視した上で働かせたとして、児童福祉法違反(有害目的支配)で摘発したJKリフレ「萌えエステ メイドの手」([[大阪市]][[淀川区]]西中島)。同店で働いていた女子高生らからは、こんな訴えが聞かれた。
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「指名を取るために、客に体を触られても我慢していた」
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「触ってくる客に『やめてください!』と大きな声で拒んでも、聞こえているはずの店の人は助けてくれなかった」
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同店では男性客が紙製のトランクスに着替え、メイド服やパジャマを着た女子高生たちが、滑りをよくするクリームを使ってマッサージをしていた。
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店のホームページには「タッチは厳禁です。そのような行為が発覚した場合には直ちに退店していただきますので、あしからず」と書かれている。だが、女子高生らは「ほとんどの客がお尻や胸を触ってくる」と府警の捜査員に打ち明けた。中には「2回、性行為をされたことがある」と、告白した子もいた。
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「客は[[ATM]]やと思え。いくら金引き出すかが勝負や」
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経営者らはそう言って、指名をとるよう迫っていたとされる。指名料は2000円で、店と女子高生らの折半。指名が10本入れば1万円、20本で2万円と、ボーナスも支給されていた。人気の女の子は月90万円を稼いでいたというが、自分の客にひんぱんに電話をかけて来店を促す様子は、とても高校生のアルバイトとは思えない。
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指名を取り、金を稼ぐため-。個室内でのわいせつ行為は黙認されていた可能性がある。
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JKリフレが広まったのは約2年前。東京・秋葉原から人気に火が付いたとされる。手軽に金が稼げるとの理由から、アルバイト感覚で始める女子高生が増えた一方、児童買春の温床となっていることが次第に問題視されるようになった。2013年1月、警視庁は労働基準法違反容疑でJKリフレの一斉捜索に踏み切り、約70人の18歳未満の女子高生らを保護している。
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だが、その後も、マッサージがだめならばと「女子高生と散歩ができる」とうたった「[[JKお散歩]]」や、女子高生に制服や水着などのコスプレをさせて写真を撮る「[[JK撮影会]]」が次々に登場。「JKブランド」の人気は根強く、手を替え品を替え、新たな業態の店が営業を続けている。
  
 
=== 店長・渡辺隆司の経歴 ===
 
=== 店長・渡辺隆司の経歴 ===

2015年1月12日 (月) 10:15時点における版

JKリフレとは、女子高生メイド服などの衣装を着た店員が、リフレクソロジーのサービスを行うマッサージ店のことである。

概要

東京・秋葉原や大阪・日本橋などを中心に増加している。マッサージだけでなく会話や膝枕、耳かき等もサービスに含まれているが、店外を観光案内するサービスを行っている店舗やメイドカフェを併設している店舗もある。

風俗店ではないため18歳未満の者も雇用可能となっており、店員が実際の女子高生であることを売りの一つとしている店舗もある。客に馬乗りになったり添い寝したりするサービスが18歳未満の店員に「有害」とされ、東京都条例により2013年1月に当該サービスを行っていた店舗が摘発されたこともある。

現役女子高生がマッサージ、ハグ…“オタクの聖地”に増殖中の「リフレ」

オタクの街、大阪・日本橋(にっぽんばし)(通称「ポンバシ」)に「メイドリフレ」「JKリフレ」なる店が増えている。

リフレとは簡易マッサージ、JKとは女子高生のこと。つまりメイドや女子高生の格好をした女の子がマッサージをしてくれる店で、コスプレかと思いきや、18歳以下のリアル(本物の)女子高生もいるから驚きだ。風俗店ではないが、「ハグ」や「ダッコ」といったオプションもあり、そのサービス内容や彼女たちの路上で客引きが今問題となっている。

メイドや女子高生が「オタロード」で客引き

「リフレどうですか~」「現役(の女子高生)です。私が担当しますので寄っていってくださ~い」

メイド喫茶が集まる日本橋のオタロード(日本橋筋西通商店街)。最近目立つのは「リフレ」の店への勧誘だ。夕方ともなれば、メイド姿や学校帰りの女子高生風の女の子があちこちに立ち、通行人に声をかけ、チラシを配って客引きを始める。足を止めて話を聞き、そのまま店に連れていかれる客もいる。

リフレとはリフレクソロジーの略で、本来は手や足のつぼのマッサージのことだが、ここでは簡単なマッサージといった意味で使われている。店では女の子が背中や腕、足などを押したり、もみほぐしてくれる。風俗のヘルスやファッションマッサージとは違うが、個室で2人きりで会話が楽しめ、マッサージの際の密着感が“売り”になっているようだ。

「ビンタ」「踏みつけ」のオプションも

時間・料金は30分4,000円とか、60分6,000円とか、店によってまちまちだが、“付加価値”がある分、通常のマッサージ店などより高め。数千円の追加料金を払うと、女の子が10秒程度抱きついてくれる「ハグ」、女の子を抱っこできる「ダッコ」、さらにビンタされたり、体を踏みつけてもらうSMっぽいオプションもあるという。

中でも人気なのは「散歩」というオプション。店の子と1~2時間程度、日本橋を文字通り散歩する。途中で映画を見たり、喫茶店に寄ったりできるが、オプション代も含めてすべて客持ち。おねだりされて客が買い物させられるケースもあるという。

そんなリフレ店の人気について、日本橋の情報通の飲食店関係者はこう説明する。「日本橋に来るのは、まともに女の子と付き合ったことのないオタクの子が多い。だから店で女の子と1対1で話せ、しかも体を触ってもらえるのがうれしいんでしょう。女の子もそんなオタクを相手に楽して稼げるので普通のアルバイト感覚で来る。それで店が流行る」

マユひそめる地元の商店主ら

しかし、トラブルも増えている。ボッタクリではないが、女の子にオプションを次々とねだられ、知らぬ間に高額料金になっていたり、気の弱いオタクが腕などをつかまれて店へ誘い込まれたり…。

地元の古くからの商店主らで構成する日本橋筋商店街振興組合の事務所には、路上でのしつこい勧誘などに対する苦情がよく届くという。女の子に1日の客引きのノルマを与えている店もあり、それが強引な勧誘につながっているとの指摘もある。

メイドリフレやJKリフレは6、7年前、東京・秋葉原などでメイド喫茶に代わる業態、またはそのバリエーションとして誕生し、増えていった。日本橋には2年前ごろから見かけるようになった。

風俗店や飲食店ではないので基本的にそちら方面の届け出は必要ない。マッサージ店を開業する場合は資格が必要だが、メイドリフレのような店でのサービスは本来的なマッサージ行為といえるかどうかはあいまいで、従業員が資格なしで行っている。いわばグレーゾーンにあり、18歳以下の女子高生の従業員でも今のところ「喫茶店でのアルバイト」などと同じ“扱い”になっているようだ。

変わるポンバシ

電気街として栄え、オタクの街として人気の日本橋だが、ここ数年は悪質な店が目につくようになった。2009年10月には客を脅して服を無理やり買わせたとして恐喝の疑いで衣料品店が、2010年9月には女子中学生を働かせたとして労働基準法違反(最低年齢)の疑いでメイドカフェが摘発されるなど、店がらみの事件も起きている。また地元関係者によると、メイドカフェでのボッタクリ被害の訴えなども増えているという。

先述の飲食店関係者によると、あるメイドカフェでは客1人に数人の女の子がつき、「1杯いただいていい?」などと言って千円前後のソフトドリンクや軽食を次々と注文。女の子1人と5分話せば500円など変な“取り決め”もあり、30分もいれば3~5万円をボッタくられる仕組み。客が「金がない」と言えば、従業員に連れ添われて近くのコンビニに行き、カードで現金を引き出すよう命じられることもあるという。

この関係者は実際、メイド数人に両脇をガードされ、コンビニで現金を引き出している客の姿を目撃。知り合いが客引きのメイドにひっかかり店に入ろうとしたところに偶然出くわし、入店を“阻止”して連れ戻したこともあったという。

日本橋の“メイド産業”は最近、東京資本や大阪のキャバクラ・風俗営業系列の店が増えており、それが過激な客引きやサービスをあおっているともいわれる。

そこで同振興組合をはじめ地元の商店会は9月、浪速署と協力し、「日本橋まちづくり安全協議会」を結成。パレードなどを通じ防犯啓発活動に取り組んでいる。日本橋筋西通商店会の幹部は「迷惑な営業の店も増え、街のイメージが悪くなり、まじめに商売をしている人たちは困っている。安全協議会の取り組みを通じきれいな街づくりを目指したい」と話す。

キタやミナミとは違う独自の文化を発信してきたポンバシ。このまま“風俗化”が進むのか、それとも…。

女子高生が接客する「JKリフレ」の摘発相次ぐ 客も罪に問われるのか?

制服姿の女性が客に密着してマッサージなどを行う「JK(女子高生)リフレ」と呼ばれる店が問題になっている。2013年2月には、18歳未満の少女に個室でマッサージさせたとして、警視庁は都内にあるJKリフレ4店舗の経営者ら4人を労働基準法違反の疑いで逮捕した。

JKリフレは、数年前から東京・秋葉原を中心に次々と出店。制服姿の女性が男性客の背中に馬乗りになってマッサージをしたり、ひざ枕で耳かきをするサービスで反響を呼んでいる。中には、「本物」の18歳未満の少女が、添い寝やハグのほか、性風俗まがいの「裏オプション」で接客する店もあるという。

このような状況の中、警視庁では2013年4月に入ってから、JKリフレで働く18歳以下の少女を「補導」の対象とする方針とした。4月4日には、秋葉原のJKリフレ店で働いていた少女らが補導されている。では、少女が18歳未満であることを知りながらサービスを受けた客が、なんらかの罪に問われることはないのだろうか。元検事で、刑事事件に詳しい落合洋司弁護士に聞いた。

JKリフレで、「本物」の女子高生から接客を受けた客はどうなる?

「摘発にあたり、警察が根拠としたのは、労働基準法にある『危険有害業務』の禁止規定です」。このように法的な根拠を指摘しながら、落合弁護士は次のように説明する。

「18歳未満の少女を客との添い寝などの有害な業務に就かせたことが、禁止規定に違反したものとされていますが、この禁止規定は『使用者』に向けられたもので、添い寝された客は、労働基準法上の処罰対象にされていません。

したがって、たとえば客が少女の身体を無理やりさわったりすれば、『強制わいせつ罪』(刑法176条)などに問われる可能性はありますが、そうでなければ、一般的には処罰の対象になっていません」

落合弁護士によると、このように、接客の相手(客)が処罰対象になっていないケースは、「売春防止法」における売春の客や、「風営法」における違法営業の店を利用した客など、よく見られれることだという。

「悪質な客は刑法の共犯規定が適用され処罰されることもありえる」

このようにJKリフレで、少女から「通常」の接客を受けた客は、無理やりキスしたり、胸を触ったりしない限り、原則として処罰されないということだ。一方で、落合弁護士は次のようにも警鐘を鳴らす。

「ただ、一般的には処罰しないとされていても、関わり方が執拗であるなど、類型的に『処罰しない』とされている範囲を逸脱し、悪質だといえる場合は、個別的に刑法の共犯規定(幇助犯など)が適用され、処罰されることもあり得ます。だから、違法なサービスの相手方に安易にならないよう注意すべきでしょう」

女子高生を意味する「JK」という用語は、「JKリフレ」の摘発がマスコミで大きく報道されたことによって、一気に有名になった感もある。しかし、摘発や補導があいつげば、「JKリフレ」とは名ばかりで、実際には20歳以上の女性が接客する「JKリフレもどき」の店が増えていくのかもしれない。

「JKリフレ」で知り合い、わいせつ行為。児童買春容疑で男逮捕(2013年12月)

警視庁少年育成課は11日までに、高校2年の女子生徒(17)にみだらな行為をしたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反で東京都豊島区雑司が谷の会社員、山本雅春(54)を逮捕した。

山本は8月に18歳未満であることを知りながら東京都豊島区のホテルなどで計3回、女子生徒に計11万円を渡す約束をし性行為をした。

同課によると、山本は、「JKリフレ」などのサービスを提供する豊島区のレンタルルームで、働いていた女子高生と知り合ったという。

「JK撮影会」摘発。個室でわいせつポーズ(2013年11月)

18歳未満の女子高生を雇った脱法風俗店が11月、警視庁に労働基準法違反容疑で摘発された。「JK撮影会」とうたい、制服姿などで撮影できることを誘い文句に男性客を集め、スカートの中を見せるなどのみだらなポーズを取らせていた。

個室で簡単なマッサージをさせる「JKリフレ」の取り締まりが強化された2013年7月以降、撮影会に業態を変える店舗が相次いでおり、女子高生ビジネスをめぐるいたちごっこに終わりは見えない。

四つんばい、体育座り…客の要求でポーズ変化

東京池袋の雑居ビルの一室で、男性の荒い息づかいが静かに響いていた。11月1日、30代の男性の目の前で、ポーズを取っていたのは私立高校2年の女子生徒(17)セーラー服姿でいすの上にしゃがみ、両足をM字型に曲げて開き、スカートの中をあらわにしていた。

名目は水着姿の撮影会。女子生徒は下着の上から水着を着ていたが、性的な意味合いを持ったポーズであることは明らかだった。男性は女子生徒に、四つんばいや体育座りのポーズなどをさせて凝視するだけで、写真は撮らずに立ち去ったという。

撮影場所を提供していたのは、イベント運営業者の「ついんてーる」。警視庁少年育成課は11月27日、女子生徒を有害な業務に就かせたとして、労働基準法違反(危険有害業務への就業)容疑で、経営者の渡辺隆司(33)=品川区南大井=を逮捕。女子生徒を補導した。

男性は現場で写真を見て女子生徒を指名したといい、「10月下旬に初めて行ったら股を開いてくれた。興奮したので、また来た」などと供述しているという。

ミニスカポリスで2千円、手鏡は1千円…オプションが稼ぎに

JK撮影会は、女子高生らと二人きりで撮影会ができる。ついんてーるでは入場料3,000円で、10分ごとに制服姿で1,000円で、水着姿なら2,000円が加算され、店の売り上げになる。

女子高生らの取り分はオプション料。写真撮影は顔なしは10分5,000円、顔ありなら1万円。ほかにも、メイドやミニスカポリスなどのコスプレには2,000円、バナナを持たせるのは500円で、手鏡や踏み台を使った撮影にはさらに1,000円かかる。

指名料も1,000円で、女子高生らはいかに客にオプション料を付けさせるかでしのぎを削り、過激なポーズに手を出していったとみられる。中には、飲食店などの通常のアルバイトではとても稼げないほど高額を手にする子もいた。

補導された女子生徒は8月中旬から週5~6回出勤し、月10万円程度をオプション料で稼いでいた。少年育成課に「遊ぶカネがほしかった。18歳未満を雇ってくれる店が他になかった」と話したという女子生徒は以前、JKリフレでも働いた経験があった。

「一度、体を使って簡単に金もうけすることを覚えると、抜け出せなくなるのだろう」と、捜査幹部はあきれかえる。

「限界に挑戦」踏み越えた一線

「女子高生を売りにした商売の方がもうかると思った」

渡辺は大学を中退後、宅配弁当店やたこ焼き店などを経営するが、うまくいかず、平成24年ごろに女子高生ビジネスに商機を見いだした。

同年11月に今回と同じ池袋で、JKリフレ店を開業。今年1月に同種の店舗が摘発を受けた後も営業を続けていたが、警視庁が7月ごろからJKリフレ店で働く女子高生らの補導を強化し始めたため、摘発を恐れ、8月にそのまま撮影会に業態を移行した。

「私たちは、限界に挑戦致します」

撮影会のホームページには堂々と宣伝文句を掲げ、渡辺容疑者は過激な営業に手を染めていく。雇っている女子高生が18歳未満であると承知した上で、11月にはJKリフレ店の営業もこっそり再開し、売り上げを上げていた。

止まぬJKビジネス、お散歩も数十店

のぞき部屋出会い系喫茶、JK居酒屋…。女子高生によるサービスを売りにした「JKビジネス」は、警察が摘発するごとに業態を変え、風営法上は取り締まれない脱法風俗店として存続してきた。東京・秋葉原や池袋を中心にいまだに隆盛を誇り、収まる気配が見えない。

JKリフレ店の摘発以降は、撮影会の他に「JKお散歩」とされる業態も蔓延。女子高生と一緒に「散歩ができる」という触れ込みで、二人きりでカラオケ店や漫画喫茶などに行くサービスで、秋葉原を中心に数十店舗が営業しているとされる。

制服姿でチラシを配る姿に住民らから苦情が相次いでいるほか、10月には散歩中に女子高生の下着を買い取ったとして都青少年健全育成条例違反容疑で男が逮捕されるなど、サービス外の営業実態も判明した。

警視庁によると、月100万円を稼ぐ女子高生もいるといい、秋葉原を管轄する千代田区は11月、客引きを規制する条例を制定する方針を示した。

狭まるJKビジネス包囲網。だが、警視庁幹部は警戒を緩めない。

「規制をかければ、また新しい業態が生まれる。女子高生を食い物にもうけたい業者と、手軽にカネを手にしたい女子高生がいる限り、取り締まりに終わりはない」

「客はATMやと思え」

思春期真っ盛りの甘えたな妹や生意気な妹が、一生懸命お兄ちゃんに癒やしをお届けします」

そんな誘い文句で営業していた「JKリフレ」が2014年5月、女子高生らを厳しい監視下に置いて働かせたとして、児童福祉法違反で大阪府警に摘発された。JKが個室でマッサージをすることを売りにした店の呼称であるJKリフレ。女子高生のアルバイト先として数年前に人気となったが、そのサービスはマッサージに止まらず、添い寝、耳かき、膝枕…。ついには児童買春の温床になっているとして2013年、東京都内の店は警視庁によって一斉捜索を受けた。一方で、大阪では現在も数店舗が営業している。個室内ではどのようなサービスが行われているのか。

「楽にしてください」

ブレザーにミニスカートという女子高生の制服を着た「まゆ」に促され、記者は個室内のマットにうつぶせになった。30分4000円の基本リフレコース。カーテンで仕切られた1.5畳ほどの狭い個室で、「まゆ」のマッサージが始まった。

5分ほどマッサージを受けていると、「私、ものまね得意なんです」と言って、ものまねのレパートリーが書かれた紙を取り出した。リクエストしてみる。

北斗の拳
「おまえはもう死んでいる。アチョチョチョー!」
「まゆ」はこう叫びながら腰を優しくパンチ。

サザエさんタラちゃん
「今日は来てくれてありがとうございます」と高い声で声まね。
「こんなオプションもあるんですけど」。さらに5000~数万円のオプション一覧表を差し出してきた。

客が女の子にマッサージする「逆リフレ」、客を後ろから抱きしめるようにして女の子がマッサージ-。いよいよきわどいボディータッチのサービスが並んでいる。

だが、中には、「こんなの初めて」「あなたのことなんて好きじゃないんだからね」といった“胸キュンワード”を言うサービスなどの変わり種も。高額なのは女の子と出かける「お散歩」。映画館や遊園地に行くコースでは5万円以上かかることもあるという。

ピピピピピ…。

タイマーが鳴って30分のコースが終了。「また来てくださいね」と手渡されたのは、自身のブログURLが書かれた紙だった。「20歳です。偽JKリフレですね」と「まゆ」。どこの店でも、全員が実際に現役女子高生であることが少ないと明かす。

「まゆ」は約1カ月前に入店したばかり。以前は喫茶店でアルバイトをしていたが、「髪形とかいろいろ厳しいのがいやで、もっと自由に働きたいと思って」とJKリフレを思い立った。

軽い気持ちで受けに行った採用面接。面接をしていた最中に男性客が来店し、サービス方法など具体的な説明をほとんど受けないまま「ではお願いします」と店長に促され、サービスを始めさせられたという。

密室で、至近距離で、初対面の男性と接して怖くないのだろうか。「まゆ」は「初めは緊張したけど、慣れですかね。全然怖くない。むしろ会話が続かないことのほうが怖いです」と話す。

また、より稼ごうとすると、その分だけ男性と「親密」にならざるを得ない。同店の女の子の給料は固定給ではなく、客が払った代金の4割がもらえる仕組み。客にいかに高いオプションを利用してもらうかが勝負だといい、「ブログでも『お散歩したいな』とか書いてアピールする」。

こうした隙間に、危険は潜んでいるのだが…。

府警が5月、女子高生をカメラなどで監視した上で働かせたとして、児童福祉法違反(有害目的支配)で摘発したJKリフレ「萌えエステ メイドの手」(大阪市淀川区西中島)。同店で働いていた女子高生らからは、こんな訴えが聞かれた。

「指名を取るために、客に体を触られても我慢していた」

「触ってくる客に『やめてください!』と大きな声で拒んでも、聞こえているはずの店の人は助けてくれなかった」

同店では男性客が紙製のトランクスに着替え、メイド服やパジャマを着た女子高生たちが、滑りをよくするクリームを使ってマッサージをしていた。

店のホームページには「タッチは厳禁です。そのような行為が発覚した場合には直ちに退店していただきますので、あしからず」と書かれている。だが、女子高生らは「ほとんどの客がお尻や胸を触ってくる」と府警の捜査員に打ち明けた。中には「2回、性行為をされたことがある」と、告白した子もいた。

「客はATMやと思え。いくら金引き出すかが勝負や」

経営者らはそう言って、指名をとるよう迫っていたとされる。指名料は2000円で、店と女子高生らの折半。指名が10本入れば1万円、20本で2万円と、ボーナスも支給されていた。人気の女の子は月90万円を稼いでいたというが、自分の客にひんぱんに電話をかけて来店を促す様子は、とても高校生のアルバイトとは思えない。

指名を取り、金を稼ぐため-。個室内でのわいせつ行為は黙認されていた可能性がある。

JKリフレが広まったのは約2年前。東京・秋葉原から人気に火が付いたとされる。手軽に金が稼げるとの理由から、アルバイト感覚で始める女子高生が増えた一方、児童買春の温床となっていることが次第に問題視されるようになった。2013年1月、警視庁は労働基準法違反容疑でJKリフレの一斉捜索に踏み切り、約70人の18歳未満の女子高生らを保護している。

だが、その後も、マッサージがだめならばと「女子高生と散歩ができる」とうたった「JKお散歩」や、女子高生に制服や水着などのコスプレをさせて写真を撮る「JK撮影会」が次々に登場。「JKブランド」の人気は根強く、手を替え品を替え、新たな業態の店が営業を続けている。

店長・渡辺隆司の経歴

渡辺 隆司
  • 灘高校を蹴り筑駒へ入学(イケメン進学校ダンス集団・筑6としてテレビ出演)
  • 留年し高校退学
  • 高認慶應経済(ミスター慶應候補)
  • 店長→逮捕(25)