「ファイナルファンタジーIII (ニンテンドーDS)」の版間の差分
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[[2000年]]頃、『FFIII』は『FFI』『FFII』と同時期に[[ワンダースワンカラー]]へのリメイクが予定され、後に『FFIV』に続いて「'''スクウェア マスターピース'''」シリーズの1つとしてリリース予定となり、[[ファミ通]]で何度か記事として取り上げられる<ref>例えば、WEEKLYファミ通614号23頁(エンターブレイン、2000年)。また、同誌619号(エンターブレイン、2000年)の裏表紙には、「ワンダースワンプロジェクト始動。」というフレーズと共に、ワンダースワン版の『ファイナルファンタジーII』、『ファイナルファンタジーIII』及び『ロマンシングサ・ガ』のゲーム画面が紹介されている。</ref>、公式ウェブサイト<ref>公式ウェブサイトには、ワンダースワン版のクリスタルルーム(風のクリスタル)およびゴブリン(8匹)との戦闘の画像が掲載されていた。</ref>が作られるなどの様々な宣伝が行われ、一部試作品も出来てはいた。しかし、ワンダースワンの売上が思わしくないことからリメイクは無期限延期(事実上は中止)となる<ref>ワンダースワン等でのリメイクが見送られた理由として、[[田中弘道 (プロデューサー)|田中弘道]]は、『I』から順々にリメイクすると『III』がリメイクされる頃にはハードが世代交代してしまうということ、及びFC版ではハードの限界を超えるプログラムがされていたため移植先のハードにも相応のスペックが要求されることを挙げている(WEEKLYファミ通907号(エンターブレイン、2006年)104頁)。</ref>。その後、[[ゲームボーイアドバンス]]への移植が発表されていたが、長い間動きはなかった(ちなみに一度任天堂がファミコン版をそのままの形でゲームボーイアドバンスに移植しデモとしてスクウェア・エニックスに持ち込んだ事があった<ref>石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁</ref>。)。さらに、ワンダースワン版の開発が頓挫した後にプレイステーション2でリメイクする考えがあったことも明かされている<ref>WEEKLYファミ通925号(エンターブレイン、2006年)144頁及び石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁</ref>。 | [[2000年]]頃、『FFIII』は『FFI』『FFII』と同時期に[[ワンダースワンカラー]]へのリメイクが予定され、後に『FFIV』に続いて「'''スクウェア マスターピース'''」シリーズの1つとしてリリース予定となり、[[ファミ通]]で何度か記事として取り上げられる<ref>例えば、WEEKLYファミ通614号23頁(エンターブレイン、2000年)。また、同誌619号(エンターブレイン、2000年)の裏表紙には、「ワンダースワンプロジェクト始動。」というフレーズと共に、ワンダースワン版の『ファイナルファンタジーII』、『ファイナルファンタジーIII』及び『ロマンシングサ・ガ』のゲーム画面が紹介されている。</ref>、公式ウェブサイト<ref>公式ウェブサイトには、ワンダースワン版のクリスタルルーム(風のクリスタル)およびゴブリン(8匹)との戦闘の画像が掲載されていた。</ref>が作られるなどの様々な宣伝が行われ、一部試作品も出来てはいた。しかし、ワンダースワンの売上が思わしくないことからリメイクは無期限延期(事実上は中止)となる<ref>ワンダースワン等でのリメイクが見送られた理由として、[[田中弘道 (プロデューサー)|田中弘道]]は、『I』から順々にリメイクすると『III』がリメイクされる頃にはハードが世代交代してしまうということ、及びFC版ではハードの限界を超えるプログラムがされていたため移植先のハードにも相応のスペックが要求されることを挙げている(WEEKLYファミ通907号(エンターブレイン、2006年)104頁)。</ref>。その後、[[ゲームボーイアドバンス]]への移植が発表されていたが、長い間動きはなかった(ちなみに一度任天堂がファミコン版をそのままの形でゲームボーイアドバンスに移植しデモとしてスクウェア・エニックスに持ち込んだ事があった<ref>石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁</ref>。)。さらに、ワンダースワン版の開発が頓挫した後にプレイステーション2でリメイクする考えがあったことも明かされている<ref>WEEKLYファミ通925号(エンターブレイン、2006年)144頁及び石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁</ref>。 | ||
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そして、[[2004年]]になって[[ニンテンドーDS]]でのリメイクが発表された<ref>2004年10月7日に開催された「NINTENDO DS PREVIEW!」にて([http://touch-ds.jp/crv/vol1/001.html Creator's Voice]「⑤JOB」)。</ref>。[[マトリックス (ゲーム会社)|株式会社マトリックス]]が開発を担当し、オリジナル作品発売16年後の2006年8月24日(北米では2006年[[11月14日]]、イタリア及びドイツでは2007年[[5月2日]]、フランスでは2007年[[5月3日]]、イギリス及びスペインでは2007年[[5月4日]])に発売され、本作品初のリメイクとなった。キャッチコピーは「'''ココロの中の少年が目を覚ます'''」(TVCMより)。TVCMにはお笑い芸人の[[アンジャッシュ]]が起用された。 | そして、[[2004年]]になって[[ニンテンドーDS]]でのリメイクが発表された<ref>2004年10月7日に開催された「NINTENDO DS PREVIEW!」にて([http://touch-ds.jp/crv/vol1/001.html Creator's Voice]「⑤JOB」)。</ref>。[[マトリックス (ゲーム会社)|株式会社マトリックス]]が開発を担当し、オリジナル作品発売16年後の2006年8月24日(北米では2006年[[11月14日]]、イタリア及びドイツでは2007年[[5月2日]]、フランスでは2007年[[5月3日]]、イギリス及びスペインでは2007年[[5月4日]])に発売され、本作品初のリメイクとなった。キャッチコピーは「'''ココロの中の少年が目を覚ます'''」(TVCMより)。TVCMにはお笑い芸人の[[アンジャッシュ]]が起用された。 |
2008年3月2日 (日) 07:50時点における版
ファイナルファンタジーIII | |
---|---|
ゲームジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | ニンテンドーDS |
開発メーカー | マトリックス |
運営メーカー | |
発売メーカー | スクウェア・エニックス |
バージョン | |
プレイ人数 | 1人 |
ソフト媒体 | 1GbitDSカード |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | テンプレート:border 2006年8月24日 テンプレート:border 2006年11月14日 テンプレート:border 2007年5月2日 テンプレート:border 2007年5月3日 テンプレート:border 2007年5月4日 |
販売価格 | テンプレート:border 5,980円(税込) |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
コンテンツアイコン | |
使用可能デバイス | |
必要環境 | |
使用ゲームエンジン | |
使用基板 | |
販売本数 | 約102万本 |
その他の情報 |
『ファイナルファンタジーIII』(FINAL FANTASY III、略称FFIII)は、2006年8月24日にスクウェア・エニックスより発売されたニンテンドーDS用ゲームソフト。ジャンルはRPG。1990年にファミリーコンピュータ専用ゲームソフトとして発売された『ファイナルファンタジーIII』のリメイク作品である。
本項では、ファミコン版『FFIII』との差異を中心に記述する。このため、ファミコン版『FFIII』の記事も併せて参照することを推奨する。
目次
概要
2000年頃、『FFIII』は『FFI』『FFII』と同時期にワンダースワンカラーへのリメイクが予定され、後に『FFIV』に続いて「スクウェア マスターピース」シリーズの1つとしてリリース予定となり、ファミ通で何度か記事として取り上げられる[1]、公式ウェブサイト[2]が作られるなどの様々な宣伝が行われ、一部試作品も出来てはいた。しかし、ワンダースワンの売上が思わしくないことからリメイクは無期限延期(事実上は中止)となる[3]。その後、ゲームボーイアドバンスへの移植が発表されていたが、長い間動きはなかった(ちなみに一度任天堂がファミコン版をそのままの形でゲームボーイアドバンスに移植しデモとしてスクウェア・エニックスに持ち込んだ事があった[4]。)。さらに、ワンダースワン版の開発が頓挫した後にプレイステーション2でリメイクする考えがあったことも明かされている[5]。
このように、『FFIII』の移植やリメイクはたびたび企画されてきたが、その全てがソース紛失による再現困難などさまざまな理由により途中で頓挫した結果となり、ファミコン以外の機種への移植・リメイク版が発売されていない状況にあった。
そして、2004年になってニンテンドーDSでのリメイクが発表された[6]。株式会社マトリックスが開発を担当し、オリジナル作品発売16年後の2006年8月24日(北米では2006年11月14日、イタリア及びドイツでは2007年5月2日、フランスでは2007年5月3日、イギリス及びスペインでは2007年5月4日)に発売され、本作品初のリメイクとなった。キャッチコピーは「ココロの中の少年が目を覚ます」(TVCMより)。TVCMにはお笑い芸人のアンジャッシュが起用された。
FC版FFIIIと同じように、リメイク版もファイナルファンタジーシリーズのリメイク作品としては初めてのミリオンセラー作品となった。
主な変更点
DS版FFIIIは、従来のファイナルファンタジーシリーズにおけるリメイクとは異なり、ロマンシング サガ -ミンストレルソング-のように、すべてが再構築されるとともに大幅なアレンジが施されている。特にゲームバランスに関しては著しい変更ないし大幅な調整がなされている。更にストーリーも一部変更されており、新たな設定や演出が追加されている部分もある[7]。
以上についての具体的なことは下記の記述に譲るが、それ以外のものとして、FC版FFIII以降のFFシリーズで採用された便利な機能(残存モンスターへの魔法攻撃、アイテムの所持個数の増加[8]、所持アイテムを整理するせいとんや、店のアイテムを任意の個数でまとめ買いできることなど)は本作にも実装されておりFC版よりもユーザーフレンドリーな仕様になっている。また、操作面ではニンテンドーDSというハードの特性が生かされており、十字キーやボタンを用いずに、タッチペンのみでプレイすることが可能である。他にも、フィールドでは常に上画面に世界地図が表示されるようになっている[9]。
ジョブチェンジシステム
システムの大枠においてはFC版と同じであるが、大きな違いとして、各ジョブの性能がすべてのジョブで最後までプレイできることを目的として変更されている[10]。
FC版のジョブにおける、最後に入手できるジョブを頂点とした強さのヒエラルキーが大幅に緩和され、一部ジョブ間に存在した上級・下級の関係(例:中盤の火のクリスタルで入手できる「ナイト」>序盤の風のクリスタルで入手できる「戦士」)も撤廃され、FC版において汎用性・利便性の低かったジョブは強化、逆にFC版において汎用性・利便性の高かったジョブは弱化され、全体的にジョブの汎用性・利便性が均一化を指向する形で調整されている[11] 。
また、各ジョブのイメージないし特徴がFC版FFIII以後の作品に合わせる形になっており、それに応じてアビリティが追加ないし変更されている。詳しくは「ジョブ」の項目を参照されたい。
これらの変化により、特定の場面におけるジョブの優位性はFC版ほど厳格ではなくなった。逆の面からみれば、特定のジョブの優位性が低下したというのではなく、あらゆるジョブの汎用性が増したと評価付けることもできる。
また、ジョブチェンジ時に必要となるキャパシティの概念が廃止された。それに代わって、ジョブチェンジ後しばらくの間は本来の能力を発揮できないというペナルティ制が採用された(このジョブの本来の能力が発揮できない期間を「移行期間」と呼ぶ)。FC版と同じく、各ジョブには主な攻撃手段の傾向(戦士系か魔道師系か)とジョブの善悪のイメージ値をもとにした相関図が作られており(但し、この相関図の内容はFC版とは異なる)、元のジョブから変更先のジョブへのタテヨコの距離と変更先のジョブの熟練度によって移行期間の計算が行われる。下記のジョブ相関図を参照されたい。
キャパシティポイント制が廃止された理由としては、FC版では終盤になるとジョブが固定し、キャパシティポイントがだぶつきがちになるということが挙げられている[12]。
善 | ||||||||||
ナ | 導 | |||||||||
竜 | 狩 | 吟 | ||||||||
赤 | 学 | 賢 | ||||||||
戦 | 白 | |||||||||
戦 | 空 | す | 幻 | 界 | 魔 | |||||
モ | 黒 | |||||||||
バ | シ | 風 | ||||||||
忍 | 剣 | 魔 | ||||||||
悪 |
※大外の枠は、戦士系・魔道師系・善・悪のイメージを表す。
※赤=赤魔道師、吟=吟遊詩人、空=空手家、学=学者、狩=狩人、賢=賢者、幻=幻術師、黒=黒魔道師、シ=シーフ、白=白魔道師、す=すっぴん、戦=戦士、導=導師、ナ=ナイト、忍=忍者、バ=バイキング、風=風水師、剣=魔剣士、界=魔界幻士、魔=魔人、モ=モンク、竜=竜騎士(五十音順)
戦闘システム
基本はFC版を継承している。攻撃回数(ヒット回数)に比例してキャラクターが武器を振るという『FFIII』独自の特徴も引き継がれている(但し、FC版と異なり、攻撃回数は熟練度・すばやさに依存し、武器の重量の影響も受ける)。
大きな違いとして、モンスターの出現数は、一部の例外を除き、一度の戦闘につき最大三体まで[14]となった。これに伴って、ラストボスを含むあらゆるモンスターの能力(HPや攻撃回数等)が変更(主として強化)されており、一部のモンスターは攻撃方法も変更されている[15]。また、それに付随して主人公たちも強化されており(例えば、攻撃回数及びダメージの上方修正[16]・回復魔法における回復値の上方修正など)、戦闘におけるバランスが大幅に見直されている。
また、FC版では「にげる」実行ターンに被るダメージ倍率は4倍とシビアであったが、本作ではそれが2倍と緩和されている。加えて「とんずら」実行ターンではそういったペナルティがなくなっている。
DS版では、FC版の武器有効属性に加えて「武器属性」というものが存在する。なお、DS版の攻略本[17]では、FC版の武器有効属性を「攻撃属性」ないし「付加属性」と表現している。武器属性には、格闘・打撃・斬撃・突撃の4種類が存在し、すべての武器がどれかの武器属性を有している。いずれかの武器属性を弱点としている敵には効力を発揮するが、耐性を持っている敵に対しては武器本来の威力が発揮できない。また、武器有効属性(攻撃属性、付加属性)は、FC版のものに「水」と「聖」が加わり計10種類になっている。
また、武器・防具には「重量」が設定されており、攻撃回数や攻撃にいたるまでのすばやさなどに影響を及ぼしている。
熟練度には、FC版で存在したジョブの熟練度のほかに「手熟練度」というものが追加された[18]。 この熟練度は物理攻撃を行うことで最大99まで上昇し、物理攻撃における攻撃力や攻撃回数に影響を及ぼす。但し、ステータス画面では確認できない。
演出面
FC版のドット絵による2Dグラフィックから、リアルタイムフルポリゴンの3Dのグラフィックとなり、キャラクター達は表情豊かに様々な動きをするようになった。また、ハードに合わせて、イベント時には2画面を使った演出がなされている。戦闘中の黒魔法詠唱モーションは『FFXI』から取り入れられており、魔法及び敵の特殊攻撃のエフェクトも、FC版でのイメージを踏襲し進化させたというよりも、むしろ独自のアレンジになっている。
主人公が4人の少年から、少年3人(デフォルトの名前は、ルーネス、アルクゥ、イングズ)と少女1人(デフォルトの名前はレフィア)に変更され、個別の性格が設定された。詳しくは「キャラクター」の項目を参照されたい。各主人公キャラが個性付けられたことで、セリフなどもそれに応じて修正されている。また、それに伴い根幹のストーリーにも若干修正が加えられており、浮遊大陸から地上世界へ出る際に演出が追加され、地上世界の表現も変更されている[19]。
ビジュアルワークス制作によるオープニングムービーが追加された。また、そのBGMとして「悠久の風」と「水の巫女エリア」をアレンジした「風の追憶 ~悠久の風伝説~」が植松伸夫により新たに書き下ろされた。
ゲーム中の音楽は植松伸夫監修のもと、関戸剛と河盛慶次により全面的にアレンジされている。基本的にFC版の楽曲を尊重したアレンジになっているが、「禁断の地エウレカ」はかなり曲調が異なる。
追加要素
- モグネット
本体のワイヤレス通信やニンテンドーWi-Fiコネクションにより他のプレイヤーに手紙を送ることができる。これとゲーム中のキャラクターとの手紙のやりとりにより、特定の条件を満たせば、FC版では登場しなかったアイテム(マスターアイテム)が入手可能になったり、隠しボスを出現させることができる。
- 中断機能
戦闘中以外はどこでもデータを保留したままゲームを終了することが可能になっている(但し、中断した時点で保留したデータはゲームを再開すると破棄されてしまうので、セーブ機能とは異なる)。
- その他
モンスターのステータスや各モンスターの撃破数が確認できる「モンスター図鑑」およびクリアタイムや逃走回数などが確認できる「やりこみデータ」が追加された。
武器・防具・アイテム
ジョブのバランス調整に伴い、武器防具の強さや付加効果などもそれに応じて変更されている。また、FC版にあった武器の中には名前が変更されているものや[20]、その存在自体が削除されているものがある[21]。他方、FC版にはなかった新たな武器防具が追加されている。
店で売っている武器・防具・魔法・アイテムおよび宝箱から入手できる武器・防具・アイテムの中には取得場所が変更されているものがある。また、敵がドロップする武器・防具・アイテムも部分的に変更されている。
難易度
FC版と比べると、戦闘やダンジョンに関して、いくつかの点でかなり易化している。
- 所謂中ボスを倒すとHP、MP及びステータスが全快する。戦闘終了時に戦闘不能だった者も終了後に復活する。
- 一部ダンジョンの構造が簡略化されており[22]、FC版でテレポ・デジョン[23]が使用不可能だったダンジョンでもテレポが使用可能になっている[24]。
- エンカウント率が見直されている[25]。
- ボスを含む多くのモンスターのギル及び経験値が増えている(ボスの場合はランドタートル以外全部)。ギルの場合は10倍以上、経験値の場合は10倍弱上昇しているボスもいる。
- FC版のラストダンジョンにはラストボスを遥かに上回る攻撃力を持つ敵がいたが、DS版ではその敵の能力は弱化する方向で修正されている。
細部における相違
- 4人のじいさんを襲ったモンスターは、FC版ではゴブリンだったが、DS版ではギガントードになっている。
- 一部のダンジョンの名前がFC版と異なっている(「サロニアの地下の迷路」→「サロニアの地下迷宮」、「山頂へ続く道」→「ドラゴンの住む山」)。
- FC版ではダンジョン内で階を昇降するつど、パーティがいる階層が表記されていたが、DS版ではなくなった。
- FC版では倒されたボスのほとんどは上から段々に分解されるように消えたが、DS版ではフェードアウトするような形に変更された。またボスが消えるときの効果音もそれぞれFC版とDS版では異なる。
- インビンシブルから降りるときの効果音ならびに戦闘中に分裂モンスターが分裂するとき、モンスターが増殖するとき及びモンスターが別のモンスターを召喚するときの効果音がそれぞれFC版とDS版では異なる。因みにFC版の効果音のデータが残っていなかったので、DS版では効果音は一から作り直されていることが明かされている[26]。
- FC版でプレイヤーを驚愕させたノーチラス号の移動速度は、DS版では残念ながら再現されていない[27]。
- 全体的にセリフの口調が丁寧な言い回しに修正されている。また、モーグリのセリフはFC版では取り立てて特徴がある口調ではなかったが(一度だけ「ニャー!」と叫んだことはある)、DS版では「クポ」が語尾につく口調になっている。
- 忍者・賢者の入手方法が変更されたために、それに関するセリフが修正ないし削除されている。
- FC版ではクラス6以上の召喚魔法はその召喚獣を倒さないと購入する事ができなかったが、DS版では対象召喚獣を倒さずとも購入できる。
- FC版においてゲーム上表現されている武器のデザインとDS版においてゲーム上表現されている武器のデザインとはだいぶ異なる。
- ネプト竜の像の目が、FC版では左が青で右が赤であったが、DS版では左右の目が赤い。また、FC版では右目が盗まれているが、DS版では左目が盗まれている。
- FC版では、「山頂へ続く道」に入ったとき及び「バハムートの洞窟」を抜けたときにバハムートが空から飛来する演出があったが、DS版ではなくなっている。
- 炎の洞窟において、FC版では溶岩の上を歩いてもダメージを受けなかったが、DS版では溶岩の上を歩くとダメージを受ける。但し、FC版でも滝になっているところはダメージを受ける。
- FC版では上記の溶岩だけでなく川でも滝になっているところを歩いたときにダメージを受けたが、DS版ではダメージを受けなくなっている。
- FC版ではゴールドルを倒したあと鎖の鍵を入手するとその場でエンタープライズの鎖が消えるが、DS版では自らエンタープライズまで出向いて鎖をはずさなければならない。
- インビンシブルの内装がFC版と多少異なる。
- FC版では、ギサールの宿屋の隠し通路の奥に「つるぎざき」という女の子がいたが[28]、DS版ではモンスター図鑑とやりこみデータを見せてくれるおじいさんに変更されている。
- FC版にあった「あくまのためいき」(キルの効果)というアイテムが削除されている。他方、DS版では「てんしのためいき」(エスナの効果)というアイテムが追加されている。因みにFC版NTT出版の攻略本である「完全攻略編下」では何故か「あくまのためいき」がエスナの効果との誤報が掲載されている。
- DS版でのステータス画面には、FC版で存在した攻撃回数、命中率、回避率および魔法回避率に関する表示が削除されている。
- 3Dになったことにより、ランドタートルを除いて、ボスの大きさが相対的に矮小化している。とりわけサラマンダー等に顕著。
- エクスカリバーを守っている敵ジェネラルと、クリスタルタワーに出現する敵ダークジェネラルの武器が剣から斧に変わっている。
- FC版では、魔王ザンデにギル及び経験値は設定されておらず、倒したあとも勝利のファンファーレは鳴らなかったが、DS版ではギル及び経験値が設定されており、倒したあと勝利のファンファーレが鳴る。
- ラストボスの登場及び消滅の仕方が異なる。登場については、FC版では、体上部から段々に形を成すように場に現れる。他方、DS版では、舞台用語で言うところの板付きである。消滅については、FC版では、戦闘音楽がフェードアウトした後にラストボスが体の下方から段々に消滅しながら沈んでいき、勝利のファンファーレは鳴らない。他方、DS版では、通常のボスと同じようにフェードアウトし、勝利のファンファーレが鳴る。
- ラストボスの体勢が異なる。FC版では、空中に浮いているような格好をしているが、DS版では、地面から生えたような体勢をとっている。また、FC版ではラストボスは単体で出現するが、DS版ではラストボスに加えて「触手」2体が一緒に出現する。
- ラストボスとは2回戦闘することになるが、FC版では1回目と2回目でラストボスのカラーリングが異なっているのに対して、DS版では両方同じである。また、FC版ではラストボスにギル及び経験値は設定されていなかったが、DS版ではギル及び経験値が設定されている。
- クリア後にデータをセーブできる。これにより、最終セーブポイントからゲームクリアの間に入手した経験値、ギル及びアイテムを留め、且つクリア時のレベル及び熟練度を維持することができる。なお当該データでゲームを再開すると「古代の民の迷宮」前から始まる。
- FC版では、入手が極めて困難であったオニオングッズ[29]の入手が比較的容易になっている。
- FC版に存在した裏技ないしバグ技は使用できなくなっている。他方、DS版では、魔法増殖についてはFC版とは異なった方法が確認されている。
ジョブ
ジョブのデザインは吉田明彦のデザインのもと、一新されている。基本的にFC版のイメージを踏襲したデザインになっているが、一部かなり異なったデザインになっているジョブもある[30]。また、4人の主人公キャラクターごとにデザイン分けされている。
ジョブの外国語表記に関する情報は以下の脚注を参照されたい[31]。
初期のジョブ
- すっぴん(Freelancer)(仏:Free-lance、伊:Tuttofare、独:Freiberufler、西:Aprendiz)
- 多彩な武器・防具を装備でき、クラス1の白・黒魔法も扱え、熟練度も上がり易いが、能力値の成長率はあまりよくない。装備可能武器はナイフ・剣・杖・ロッド・弓・矢・爪。
風のクリスタルから得られるジョブ
- 戦士(Warrior)(仏:Guerrier、伊:Guerriero、独:Krieger、西:Guerrero)
- 攻撃力が上がる一方で受ける物理ダメージも増える攻撃アビリティ「ふみこむ」が追加された。また、装備可能武器の種類が増え、かつ最強クラスの武器も装備できるようになった。後述するナイトと比べて攻撃重視のイメージになっている。装備可能武器はナイフ・剣・斧・弓。
- モンク(Monk)(仏:Moine、伊:Monaco、独:Mönch、西:Monje)
- 攻撃を受けたとき反撃する「かまえる」が追加された。また、素手で攻撃する場合の攻撃が、レベルではなく熟練度に依存する形に変更された。棍が存在自体削除されているので、装備可能な武器が爪に変更されている。
- 白魔道師(White Mage)(仏:Mage blanc、伊:Mago bianco、独:Weissmagier、西:Mago Blanco)
- クラス7までの白魔法を使用することが出来る。FC版と比べてクラス1~4のMPが大幅に増加している。またFC版で上位ジョブであった導師よりもクラス1~4のMPが多くなっている。装備可能武器は杖・ロッド。FC版よりも強力なものを装備できるようになっている。
- 黒魔道師(Black Mage)(仏:Mage noir、伊:Mago nero、独:Schwarzmagier、西:Mago Negro)
- クラス7までの黒魔法を使用することが出来る。FC版と比べてクラス1~4のMPが大幅に増加している。またFC版で上位ジョブであった魔人よりもクラス1~4のMPが多くなっている。装備可能武器は杖・ロッド・弓・矢。FC版よりも強力なものを装備できるようになっている。
- 赤魔道師(Red Mage)(仏:Mage rouge、伊:Mago rosso、独:Rotmagier、西:Mago Rojo)
- 白・黒魔法を使うことができ、一部戦士系の武器も装備できる。FC版と比べて装備可能な武器・防具が増え、白・黒魔法もクラス5まで使えるようになっている。また、体力・すばやさは低下しているが、それ以外の能力値は増えている。装備可能武器はナイフ・剣・杖・ロッド・弓・矢。
- シーフ(Thief)(仏:Voleur、伊:Ladro、独:Dieb、西:Ladrón)
- 「ぬすむ」・「とんずら」のアビリティおよびカギ開けの能力は健在である。盗めるアイテムに貴重なものが追加され、かつ「とんずら」もペナルティがなくなっており、「ぬすむ」・「とんずら」の利便性は増している。またすべてのジョブの中ですばやさがもっとも高く、攻撃回数が多いのも特徴。FC版では火のクリスタルから入手できるジョブであった。装備可能武器はナイフ・投擲武器。また、ナイフはFC版よりも強化されており、より強力なナイフも追加されている。
火のクリスタルから得られるジョブ
- 狩人(Hunter / Ranger)(仏:Chasseur、伊:Ranger、独:Waldläufer、西:Ranger)
- 4回連続で攻撃する「みだれうち」のアビリティが追加されている。他方、FC版では使えた白魔法が使えなくなっている。装備可能武器は弓・矢・投擲武器。矢はFC版と同じく消費アイテム。また、弓・矢はFC版よりも強化されており、より強力なものも追加されている。
- ナイト(Knight)(仏:Chevalier、伊:Cavaliere、独:Ritter、西:Caballero)
- 瀕死の仲間を「かばう」能力は健在である。また、クラス1の白魔法を扱うことができ、更に物理・魔法攻撃の両方のダメージを軽減できる「まもる」が追加された。上述の戦士と比べて守備重視のイメージになっている。FC版と比べると、知性・精神は上がっているが、すばやさが大幅に低下している。装備可能武器は剣。また、剣は種類こそ増えたが、全体としてみるとFC版より弱体化している。
- 因みにジョブのデザインはFC版とはかなり異なったものとなっている[32]。
- 学者(Scholar)(仏:Érudit、伊:Studioso、独:Gelehrter、西:Erudito)
- FC版の「みやぶる」と「しらべる」は「しらべる」1つに統合された。名称とともに効果も統合されている。なお「しらべる」には敵にかかっている防御魔法をかき消す効果が追加されている。更にクラス3までの白・黒魔法を扱うことができ、道具の効果を倍増させるという特性(「アイテムの知識」)も付加されている。また知性も全ジョブの中でトップクラス。装備可能武器は本。また、本はFC版よりも強化されていて、より強力な本も追加されている。
- 風水師(Geomancer)(仏:Géomancien、伊:Geomante、独:Geomant、西:Geomante)
- MPを消費せずに特殊攻撃を行う「ちけい」アビリティは承継している。更に「ちけい」での攻撃の際に失敗しなくなった上に、地形効果の種類が増え(全10種類)、より強力なものも加わり、FC版と比べて大幅に強化されている。FC版では水のクリスタルから入手できるジョブであった。装備可能武器はベル。ベルはFC版よりも強化されていて、より強力なベルも追加されている。
水のクリスタルから得られるジョブ
- 竜騎士(Dragoon)(仏:Chevalier dragon、伊:Dragone、独:Dragoon、西:Dragontino)
- 敵の頭上へ跳躍し、次ターンに攻撃する「ジャンプ」のアビリティは承継している。FC版と同じく風の属性を持つ槍を装備することができる。また、槍はFC版よりも強化されていて、より強力な槍も追加されている。他方、すばやさは低下したが、知性が大幅に増加している。
- バイキング(Vikng)(仏:Viking、伊:Vichingo、独:Wikinger、西:Vikingo)
- 力は全ジョブの中でトップクラス。また、攻撃対象を自分に向かわせて敵の防御力を下げる「ちょうはつ」のアビリティが追加されている。FC版と比べて、体力は低下しているが、力と知性は増加している。装備可能武器はハンマー・斧。どちらもFC版より強化され、より強力なものも追加されている。
- 魔剣士(Dark Knight)(仏:Chevalier noir、伊:Cavaliere nero、独:Dunkelritter、西:Caballero Oscuro)
- HPを消費して敵全体を攻撃するアビリティ「あんこく」が追加され、暗黒剣以外にもナイフ・剣が装備可能になり、防具も装備可能な種類が増えた。他方、FC版で使用できた白魔法は使用できなくなっている。また、暗黒剣は種類は増えているが、全体としてみるとFC版より弱体化している。
- 幻術師(Evoker)(仏:Conjureur、伊:Evocatore、独:Beschwörer、西:Conjurador)
- FC版と同じく、白・黒の召喚魔法をランダムに使用すること出来る。その効果もFC版と同様である。また、FC版と比べて比較的低いクラスの魔法の使用回数が増えている。装備可能武器は杖・ロッド。FC版よりも強力なものを装備できるようになっている。
- 吟遊詩人(Bard)(仏:Barde、伊:Bardo、独:Barde、西:Bardo)
- 「うたう」のアビリティは承継しているが、FC版とは異なりその効果が装備している竪琴によって変化するようになった。歌はターンの一番最初に発動し、その効果は全部で5種類ある。また、FC版にあった「おどかす」および「おうえん」のアビリティは削除されているが、FC版よりも遥かに汎用性・利便性は高まっている。装備可能武器はナイフ・竪琴。また、竪琴は種類が増えている。
土のクリスタルから得られるジョブ
- 空手家(Black Belt / Martial Artist)(仏:Karatéka、伊:Cintura nera、独:Karateka、西:Karateka)
- 力・体力は全ジョブの中でトップクラス。力をためて、攻撃力をアップするアビリティ「ためる」も承継している。他方、モンクと同じように素手で攻撃する場合の攻撃が、レベルではなく熟練度に依存する形に変更された。また、FC版では水のクリスタルから入手できるジョブであったが、水のクリスタルから得られるジョブに戦士系が多いために取得場所が土のクリスタルに変更された[33]。装備可能武器は爪。FC版よりも爪は強化されており、より強力な爪も追加されている。
- 魔人(Magus)(仏:Magicien、伊:Stregone、独:Hexer、西:Archimago)
- すべての黒魔法を使用することができる。上述の黒魔道師よりもクラス5以上のMPが多く、知性は全ジョブの中でトップクラス。FC版と比べると、知性の高さは引き継いでいるが、体力などが低下していることに加えて、MPも全体的に減少している。装備可能武器は杖・ロッド。また、杖・ロッドはFC版よりも強化されており、より強力な杖・ロッドも追加されている。
- 導師(Devout)(仏:Dévot、伊:Devoto、独:Schamane、西:Devoto)
- すべての白魔法を使用することができる。上述の白魔道師よりもクラス5以上のMPが多く、精神は全ジョブの中でトップクラス。FC版と比べると、精神の高さは引き継いでいるが、体力などが低下していることに加えて、MPも全体的に減少している。装備可能武器は杖・ロッド。また、杖・ロッドはFC版よりも強化されており、より強力な杖・ロッドも追加されている。
- 魔界幻士(Summoner)(仏:Invokeur、伊:Negromante、独:Evokateur、西:Invocador)
- 本作では白黒合体の召喚魔法を使える唯一のジョブ。FC版と比べると、比較的低いクラスの魔法の使用回数が増えており、体力も増えているが、すばやさは大幅に低下している。装備可能武器は杖・ロッド。また、杖・ロッドはFC版よりも強化されており、より強力な杖・ロッドも追加されている。
- 賢者(Sage)(仏:Sage、伊:Saggio、独:Weiser、西:Sabio)
- FC版と同じくすべての魔法を使用できるが、召喚魔法の効果は白・黒ランダムに変更されている。また、各魔法の威力や使用回数もそれぞれの専門職には及ばなくなっている。加えて、すべての能力値がFC版よりも低く、FC版に比べて大幅に弱体化している。装備可能武器は杖・ロッド。
- 忍者(Ninja)(仏:Ninja、伊:Ninja、独:Ninja、西:Ninja)
- 武器を投げて敵にダメージを与えることができるアビリティ「なげる」が追加された[34]。他方、FC版と比べると、装備可能な武器防具が著しく減り、力・素早さ・体力も減少しており、大幅に汎用性・利便性が低下している。どちらかというとFFVの「忍者」に近い存在になっている。装備可能武器はナイフ・暗黒剣・投擲武器。
隠しジョブ
- たまねぎ剣士(Onion Knight)(仏:Chevalier Oignon、伊:Cavaliere Cipolla、独:Zwiebelritter、西:Caballero Cebolla)
- FC版では初期ジョブであったが、本作では全ての白・黒魔法とほとんどの武器防具が使える隠しジョブになった。他方、FC版と類似した特徴としては、レベル92までは全ジョブ中最弱のステータスであるが、それを超えると急激に成長し、最終的にはすべての能力値が最大になるということが挙げられる。また、「オニオン」系の装備も健在である。但し、FC版のような圧倒的な性能はない。特に、オニオンソードは顕著に弱体化している。
キャラクター
この項目ではFC版との差異に限定して記述する。詳細はFC版の該当項目を参照のこと。
光の戦士
DS版では、4人に以下の名前と性格がつけられている(名前は変更可能)。
- ルーネス(Luneth)
- リーダー格。ウルの長老であるトパパと、義母ニーナに育てられた孤児。FC版の主人公に一番口調と設定が近く、好奇心旺盛でやんちゃ、軽口を叩くこともあるが正義感は強い。長髪で、後ろで一本に縛っている。
- アルクゥ(Arc)
- ルーネスの幼馴染み。気弱な性格でいじめられっ子だが、冒険を通じて勇敢な少年に成長していく。本を読むのが好きで非常に物知りである。鼻のまわりにソバカスがあるのが特徴。
- レフィア(Refia)
- 4人の中で唯一の少女。カズスの鍛冶屋、タカの養女。気が強い性格で鍛冶修行に嫌気がさして家出してしまった。それが幸いしてか、ジンの呪いを逃れることができた。活発ではっきりものを言うが、根は心優しい。鍛冶修行を生かして、シドの飛空挺を修理したこともある。
- イングズ(Ingus)
- サスーン城の兵士。サラ姫の幼馴染である。4人の中では最年長で、冷静沈着なお兄さん的存在。サラの幼馴染ということも考えると、20歳前後あたりが妥当だろう。
最初はルーネス1人で冒険が始まり、その後ウルを経てカズス・サスーン城と移動する中で他の3人を仲間にする事になる。
同行キャラクター
DS版では、ランダムで戦闘に参加し主人公たちを援護する(援護する際はコマンド入力直後に、その場のどのキャラよりも先に行動する)。FC版と同じく、ストーリーに応じたキャラクターが同行するのみで、任意で同行キャラクターを選ぶことはできない。
- サラ
- サスーン城の姫。封印の洞窟でジンを倒す過程で同行する。味方全員をケアルで回復するかもしくは敵全体をエアロで攻撃する。
- シド
- ジンの呪いを解いてカナーンに連れて行く間同行する。敵1体にハンマーで殴りかかるか敵全体にファイアを唱える。
- (本作では、シドと主人公たちの間に新たな設定が追加されている。)
- デッシュ
- 記憶喪失になった男で、ドラゴンの住む山からオーエンの塔まで同行する。敵1体に剣で斬りかかるか敵全体にサンダラを唱える。
- エリア
- 味方全員にケアルラを唱えて回復させるかプロテスで防御力を上げる。
- アルス
- サロニアの王子。サロニアの酒場で襲われているアルスを助けてからサロニア城に入るまで同行する。敵全体にコンフュかエアロを使用する。
- ドーガ
- 敵全体にファイガか敵1体にフレアを唱える。
- ウネ
- 味方全員にヘイストを唱えるか敵1体にホーリーを唱える。
ストーリー
この節を書こうとした人は途中で寝てしまいました。後は適当に頑張って下さい。 |
制作情報
- DS版でのジョブのバランス調整については、田中弘道自身が関わっているFF11の影響を受けていることを示唆している[35]。
- DS版が3Dになった理由として、新規のユーザーを意識したことが田中弘道により挙げられている[36]。
- リメイクに際して、主人公キャラに新たな設定(意外な過去)を加えようとしたが、坂口博信によって「オリジナルの方がいい」と否定された[37]。
- ファミ通.comのニュースによると[38] 、ランドタートルと4人で戦う画像が掲載されており、開発段階ではオリジナル通り4人で冒険が開始される設定が維持されていたことが伺える。
主なスタッフ
- エグゼクティブプロデューサー/ディレクター:田中弘道
- パッケージイラストレーション/タイトルロゴデザイン:天野喜孝
- キャラクター原案:ビジュアルワークス
- ジョブイラストレーションデザイン/キャラクターデザイン:吉田明彦
- アートディレクター:相場良裕
- ムービーディレクター:生守一行
- 音楽監修:植松伸夫
- 監修:青木和彦、石井浩一
- プロデューサー:浅野智也
- シナリオ本編/NPCセリフ担当:有限会社エッジワークス
評価
ファミ通のクロスレビューはフランソワ林9、ウワーマン8、深見参段9、川島ケイジ8の合計34点で、「殿堂入りゴールド」と評価されている[39]。
売り上げから見てもDS版は概ね好評を博しているようである。但し、DSのワイヤレス通信やニンテンドーWi-Fiコネクションを用いなければ隠しアイテムや隠しジョブを入手したり、隠しボスと戦うことができない点については疑問の声がある。他方、エグゼクティブプロデューサーの田中弘道が「こんなの『FFIII』じゃない」と言われないようにしないといけないという趣旨の発言を各所でしているにもかかわらず[40]、DS版では、製作者の専断によって、上述のように(また、それ以外にも)大小様々な部分が変更ないし調整されているためか、2Dでのより忠実なリメイクを望む声も多い。
関連書籍
- 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)(ISBN 978-4757517912)
- ファミ通書籍編集部編『DS版 ファイナルファンタジーIII 公式ファイナルガイド』(2006年、エンターブレイン)(ISBN 978-4757729902)
- Vジャンプ編集部編『ファイナルファンタジーIIIGRAND PROLOGUE―SQUARE ENIX公式攻略本』(2006年、集英社)(ISBN 978-4087793802)
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- 米国版公式ウェブサイト
- 英、仏、伊、独、西国版公式ウェブサイト
- Creator's Voice(田中弘道×浅野智也インタビュー)
- Hiromichi Tanaka - Final Fantasy III (ドイツ語ウェブサイト G wie Gorillaにおいて掲載されている田中弘道への英語によるインタビュー)
脚注
- ↑ 例えば、WEEKLYファミ通614号23頁(エンターブレイン、2000年)。また、同誌619号(エンターブレイン、2000年)の裏表紙には、「ワンダースワンプロジェクト始動。」というフレーズと共に、ワンダースワン版の『ファイナルファンタジーII』、『ファイナルファンタジーIII』及び『ロマンシングサ・ガ』のゲーム画面が紹介されている。
- ↑ 公式ウェブサイトには、ワンダースワン版のクリスタルルーム(風のクリスタル)およびゴブリン(8匹)との戦闘の画像が掲載されていた。
- ↑ ワンダースワン等でのリメイクが見送られた理由として、田中弘道は、『I』から順々にリメイクすると『III』がリメイクされる頃にはハードが世代交代してしまうということ、及びFC版ではハードの限界を超えるプログラムがされていたため移植先のハードにも相応のスペックが要求されることを挙げている(WEEKLYファミ通907号(エンターブレイン、2006年)104頁)。
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁
- ↑ WEEKLYファミ通925号(エンターブレイン、2006年)144頁及び石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁
- ↑ 2004年10月7日に開催された「NINTENDO DS PREVIEW!」にて(Creator's Voice「⑤JOB」)。
- ↑ プロデューサーの浅野智也は、「リメイク思想」として「1.グラフィックの刷新/⇒擬似3D表現で構成」「2.ゲームのリバランス/⇒全ジョブで遊べるように調整」「3.シナリオの掘り下げ/⇒キャラへの個性付け&世界観設定の再構築」を挙げている(「/」は原文での改行を表す)DS版FFIVオフィシャルブログ(2007年9月7日の記事)。
- ↑ FC版ではアイテム欄のストック数は32個であった。なお、DS版でもでぶチョコボは健在であるが、アイテムの所持個数が増えているため、FC版におけるような実用性はなくなった。
- ↑ このため、白魔法のサイトロや「こびとのパン」がほぼ無意味になった(まだ行っていないダンジョンの位置も表示される程度)。
- ↑ オリジナルでは使いづらかったジョブや一部でしか使えなかったジョブでもラストのクリスタルタワーまでいける、というのがコンセプトであると述べられている(Creator's Voice「⑤JOB」)。
- ↑ EP/Dの田中弘道が自身の関与するFFXIの影響を受けていることからこのように変更された(Creator's Voice「⑤JOB」)。これによって、各人の好みのジョブでゲームクリアが可能になっている。他方、ゲーム前半でジョブが固定すると、それ以降に入手できるジョブにチェンジするメリットは実質的にほとんどない。というのは、手に入るのがゲーム後半のジョブだからといって、必ずしもゲーム前半で手に入るジョブより使い勝手がいいわけではないためである。
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)417頁参照
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)27頁を参考にした。
- ↑ 戦闘で出現する敵が減少したことについては、戦闘画面で小さいキャラクターがDSの小さい画面で動きまわってもあんまり見えないから、とされる(WEEKLYファミ通927号(エンターブレイン、2006年)105頁)。
- ↑ 例えば、ランドタートル以外のすべてのボスのHPはFC版と比べて上昇している。中には3倍以上増えているボスもいる。他方、多くのボスの攻撃力は低下している。但し、1ターンに複数回攻撃をしてくる敵もいる(特にボスキャラに顕著)。また、キングベヒーモスのように、FC版とは、全く「別物」になっているモンスターもいる。
- ↑ しかし、物理攻撃が強化された一方無属性の攻撃魔法の威力はほとんどFC版と変わらないので(但し、属性を持つ攻撃魔法は物理攻撃ほどではないが強化されている)、物理攻撃と魔法攻撃とのバランスはむしろ悪くなっている。
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)28頁
- ↑ 田中弘道によれば、FC版では「海に水没した世界」(その際、人々は石化されたという設定である)であったが、DS版では「時間が止められた世界」と定義し直していると言う。Creator's Voice「⑧メッセージ」参照。
- ↑ 「もえるつえ」、「こおるつえ」、「ひかるつえ」は、それぞれ「ほのおのつえ」、「こおりのつえ」、「ひかりのつえ」に、「いかづちのや」は「ひかりのや」に変更されている。微妙なところでは、「ねこのつめ」が「ネコのつめ」と変更されている。
- ↑ 削除されている武器は、オリハルコン(短剣)、ヌンチャク(棍)、トンファー(棍)、さんせつこん(棍)、モーニングスター(槌)、トールハンマー(槌)である。ただし、オリハルコンは別のアイテムとして登場する。
- ↑ そのようなダンジョンとして、「ネプト神殿」(大幅な簡略化)・「ハインの城」(一部簡略化)・「水の洞窟」(一部簡略化)・「ゴールドルの館」(隠し通路廃止による一部簡略化)・「魔法陣の洞窟」(大幅な簡略化)・「暗黒の洞窟」(一部隠し通路の廃止を含む大幅な簡略化)・「ドーガの洞窟」(大幅な簡略化)・「古代の民の迷宮」(簡略化)・「エウレカ」(一部隠し通路の廃止を含む簡略化)・「クリスタルタワー」(一部隠し通路の廃止を含む簡略化)・「闇の世界」(簡略化)が挙げられる。
- ↑ FC版ではデジョン(黒魔法、クラス6)にワープ効果(ダンジョン内で指定した階層に戻る)もあったが、DS版ではその効果は削除されている。
- ↑ そのようなダンジョンとして、「古代の民の迷宮」・「エウレカ」・「クリスタルタワー」が挙げられる。
- ↑ 敵と遭遇する場所では、「推奨レベル」が設定されており、主人公キャラがそのレベルより低ければエンカウント率は上昇する。逆に、推奨レベルよりも6以上レベルが高ければエンカウント率は低下する(石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)33頁)。
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)425頁参照
- ↑ スタッフインタビューの中では再現しようとしていたことが伺える発言がある。石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)413頁参照
- ↑ 因みに「つるぎざき」のコメントは以下の通りである。「あたし つるぎざき。/おてがみ いっぱいかくの!/みなさんも おてがみくださいね!/スクウェアかいはつぶ」(「/」は原文での改行を表す)
- ↑ たまねぎ剣士のみが装備できる、FFIIIにおける最強の武器防具。オニオンソード、オニオンシールド、オニオンアーマー、オニオンヘルム、オニオレットのことを指す。なお、全体としての呼称は「オニオンシリーズ」や「オニオンの装備」など多様である。
- ↑ 吉田明彦によれば、DSというハードの制約上、FC版のグラフィックイメージをそのまま3Dにすることができなかったとのこと。また、FC版と異なるデザインになったジョブとして、吉田明彦本人が挙げているのは、とりわけ、戦士・ナイト・賢者である(WEEKLYファミ通929号(エンターブレイン、2006年)256頁、257頁。
- ↑ 各ジョブ名に併記されている英語表記は基本的に北米で発売されたDS版FFIIIの公式サイトの表記による。二つ併記されている場合には二つ目の英語表記は、WEEKLYファミ通924号97頁による。英語以外の言語による表記については、たまねぎ剣士を除いて、それぞれの公式サイトによる。
- ↑ これについてはデザイナーの吉田明彦がナイトのデザインに関しては比較的難航したと語っている(石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)422頁参照)。
- ↑ 石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)418頁参照
- ↑ FC版では装備武器だった「しゅりけん」は「なげる」コマンドで使うように変更された。因みに、FC版では一回投げつけるごとに複数の手裏剣が対象に刺さったが、DS版では、投げつけたその1つのみが対象に刺さるという風にエフェクトが変更されている。また、「しゅりけん」以外にも通常の武器を投げることも出来る。
- ↑ Creator's Voice「⑤JOB」
- ↑ Creator's Voice「②こだわり」
- ↑ WEEKLYファミ通925号(エンターブレイン、2006年)144頁、145頁
- ↑ 完全リメイク版『ファイナルファンタジーIII』はニンテンドーDSで発売決定!(2005/10/5)
- ↑ WEELYファミ通924号(エンターブレイン、2006年)41頁
- ↑ Creator's Voice「①16年」、WEEKLYファミ通925号(エンターブレイン、2006年)144頁及び石井宏之/羽生真樹編『ファイナルファンタジーIII 公式コンプリートガイド』(2006年、株式会社スクウェア・エニックス)412頁参照。また、ファミ通.comでは(完全リメイク版『ファイナルファンタジーIII』はニンテンドーDSで発売決定!(2005/10/5))、リメイクに伴いオリジナルのよさが失われる恐れがあることについて配慮する発言もしている。
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