「イケメン」の版間の差分
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2013年11月15日 (金) 18:53時点における版
イケメンとは、日本語で美男子を指す俗語であるが現実には美男子(美形)とは程遠い存在であっても使われている。広辞苑第6版では「いけ面」という表記もある。一般的に美形で、顔が格好いい男性のことであるが、こと芸能人、モデル、スポーツ選手に関しては利害関係によって地味な顔立ちや不細工であってもイケメンとして持ち上げられ当の本人が勘違いしてその気になり我(真の姿)を忘れているケースが多く、それらの事由により厄介な存在の俗語である。「イケてる」+「面」または英語「men」の意味。
由来
TBS系列で2008年3月21日に放送された『アッと驚くあの起源!! 万物ルーツ大調査バラエティ ご起源さん』では、雑誌「egg」1999年1月号で編集者の矢野智子が「イケてるメンズ」の略として使用したのが最初であると紹介している。取材スタッフの「イケメンという言葉を使いはじめたのは矢野さんなんですか?」との問いに対し矢野が「はい。私です」と答えている。
2000年前後に入り若者言葉として普及した。通常、流行語は時代と共に廃れていくものであるが、多用され続けた結果、定着したという珍しい例。
定義
現在一般的に語られる「イケメン」とは、女子高生などが主に使用しているギャル語の系譜を受け継ぐ。ただしその言語の性格上、単語の意味がめまぐるしく変化するため、狭義の「イケメン」と広義の「イケメン」が存在する。
広義のイケメン
広義のイケメンとは、世間一般に広く認知されたイケメンを指す。由来がギャル語であることは同じであるが、前述通り、多用された結果、ニュースやメディアなどにも定着し、広辞苑に登録されるほどとなった。ギャル語が流行語の一種であり、またスラングや暗号などの性格を持つため、このような現象は非常に珍しいことである。
由来からもわかるとおり、単純に美形であるか、もしくは様々な要素によって「カッコイイ」と認定された男性に対して使用される。ただし、マスコミなどのメディアによる乱用によって、その定義は非常に曖昧になっており、ともすればマスコミの印象操作の道具に使用されている感もいなめない。
狭義のイケメン
本来の用法としては、現役女子高生などギャル語に精通する者に問い合わせるのがもっとも無難である。2000年頃には現在一般に浸透しているような用法であったことが確認されていたが、2004年頃には、NEWS23において、渋谷界隈のギャルにイケメンの意味を聞いたところ、「逝け面」のような意味であるとされていた。番組内では、50代のベテラン記者が、自分がイケメンかどうかを渋谷のギャルに聞いたところ、「ヤバいくらいイケメン」と言われ当初はニヤけていたが、現在使用されている意味を聞いて呆然としていた。
ただし、前述したようにスラングや暗号的性格を持つ流行語を母体とするギャル語由来であるため、現在でも同様の意味で使用されているとは考えにくい。
逆に、マスコミなどの影響によってイケメンという言葉を使用しているギャルも当然おり、更に地域や世代によっても意味が違う可能性が非常に高いため、現在の正統なイケメンの系譜を継ぐ言葉の意味の調査は既に不可能であると考えられる。
優位性
イケメンと呼ばれる男性は、モデル・芸能人(男性アイドル、ヴィジュアル系バンド、若手アナウンサー)、ホスト、美容師などに多く、多数の女性ファンが存在し、どこへ行っても注目を集め、ちやほやされている。このため、自分の顔が不細工と考える男性は、イケメンの容姿に対する劣等感からイケメンが職場や学校において非常に異性に人気があり、日常生活を優越感とともに謳歌している男性であると判断する傾向にある。
容姿の良さは性別を問わず人に強い印象を与える長所であるため、爽やかなイケメンで性格的に愛嬌のある者の場合、職場で上司や年配の女性にかわいがられたり、取引先や客に好印象を与え、仕事上大いに役立ったりすることもある。特に接客業など、容姿も商売道具になる職種においてイケメンであることは大変有利であり、女性客から指名を多く集めたり、人の目につきやすい重要なポジションに配置されることも多く、それによって出世することもある。だが一方で、「見た目だけで勝負している」と批判されたり、その容姿やファッションセンスが「軽薄」「不真面目」と見なされる者もおり、ビジネスなど仕事で損をする場合もある。
また、イケメンは非常に女性に人気があると考えられがちであるが、女性は異性の外見にはこだわらない者も多いため、必ずしもイケメンが女性にモテるとは限らない。むしろ、ハンサムな男性よりも不細工な男性を好む女性もおり、その理由としてイケメンは「軟派」「チャラい」「浮気しそう」「ナルシストっぽい」「自分に気があると勘違いしそう」「私に尽くしてくれなさそう」「男のくせに外見を気にするなんて女々しい」などが挙げられ、このような女性からはイケメンはことごとく嫌われる傾向にある。
もちろん、異性の外見にこだわる女性からはイケメンはやはりモテる。しかし、逆に「私なんかじゃ相手にしてくれなさそう」「カッコ良すぎて自分には釣り合わない」「ライバルが多そうだから」「彼女が居るに違いない」「彼と親しくしていると他の女性陣から総スカンを喰らいそう」「目の保養ができるだけで十分」などと、自分に自信がない女性からは深い付き合いを敬遠され、他人行儀に接される場合もある。
このように、イケメンであるがゆえに女性からマイナスイメージなレッテルを貼られ、遊びの恋愛では有利でも真面目な恋愛や結婚においては誠実さをアピールしないと不利になる場合もある。
現状
言葉自体のニュアンスとしては、元々特別に容姿の良い男性に対して使われる、特殊かつ新鮮な表現であったが、最近では言葉が広く定着し、判断のボーダーラインが下がった傾向にある。このため、容姿が平均以上で、現代風であれば、安易に「イケメン○○」と表現されるケースがマスメディア等で多くみられる。実際、「イケメン政治家」「イケメン弁護士」などと用いられていても、やや流行に乗ったスタイルをしているというだけで、イケメンという程ではないことも多い。結果として、女性における「○○美人」と同様、イケメンという言葉の持つ価値、新鮮さは低下傾向にある。
類義語
- ビミョメン - イケメンなのか普通なのか微妙な線の顔立ち
- フツメン - ごく普通の顔立ち
対義語
- キモメン、ブサメンなど
- 逝け面(主にインターネットスラング)