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'''機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争'''（きどうせんしがんだむ だぶるおーえいてぃ　ぽけっとのなかのせんそう）は、ガンダムシリーズのオリジナルビデオアニメーション。1989年に全6話が制作された。監督は[[高山文彦]]。
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『'''機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争'''』（きどうせんしガンダム ダブルオーエイティ ポケットのなかのせんそう、'''MOBILE SUIT GUNDAM 0080 War in the Pocket'''）は、[[ガンダムシリーズ]]の[[OVA]]（オリジナルビデオアニメーション）作品で、[[1989年]]に全6話が制作された。
  
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それまでガンダムシリーズを手がけてきた[[富野由悠季]]から初めて他の監督へ交代したことで有名。また一連のガンダム作品の中で最初のOVA作品でもある。
  
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==概要==
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{{ネタバレ}}
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:監督は高山であるため、実写を意識したドラマ性の高いものになっている。ガンダムシリーズの中でも一番心に残る作品である。<ref>評論本だけでなく、GTOなど漫画の中でも紹介されている。</ref>ただし作品を理解するために世界観に対する設定の理解、男の子の心が必要である。
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==小説版==
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== 物語 ==
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:小説版では作者の意向により作品の結末が変更されている。
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[[一年戦争]]末期、[[地球連邦軍]]が新型[[ガンダム (架空の兵器)|ガンダム]]を開発しているという情報を掴んだ[[ジオン公国|ジオン公国軍]]の特殊部隊「サイクロプス」は、機体を奪取すべく北極の連邦軍基地を襲撃する。しかし作戦は失敗、目標物は宇宙へと飛び立ってしまう。
  
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==脚注==
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その後偶然入手した情報により、新型ガンダムが中立コロニーの[[サイド6]]に運び込まれていると知ったジオン軍はサイクロプス隊をサイド6に送り込み、再び新型ガンダムの奪取の任務に就かせる「[[ルビコン計画]]」を発動。
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:<references/>
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ストーリーは、新型ガンダム奪取作戦を縦糸に、サイド6・リボーコロニーに住む小学生[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#アルフレッド・イズルハ|アルフレッド・イズルハ]]（アル）とサイド6に潜入した[[サイクロプス隊]]の新兵[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#バーナード・ワイズマン|バーナード・ワイズマン]]（バーニィ）との関わりを横糸に展開する。
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== 作品解説 ==
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『[[機動警察パトレイバー]]』に続く低価格OVA第2弾。[[パトレイバー]]同様、全6話1本4800円である。本作が制作された当時は[[マクロス]]がOVA購買層に好評だったため、スタッフは[[マクロス]]関係者が多い。[[パトレイバー]]は1話完結だったのに対し、「本作は1本の映画を6話に分ける」という手法を採用している。これは当時、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』のレンタルが好調のため、テレビアニメ的だった[[パトレイバー]]よりも映画的手法を指向したためである。こうした事情から初めて富野由悠季以外の監督（[[高山文彦 (アニメ監督)|高山文彦]]）が手がけた作品であり、主人公が非戦闘員の小学生という点でも異色作となった。過去の[[ガンダムシリーズ|ガンダム]]は特殊な能力を持った人間を主軸に物語を展開したが、本作では全く普通の人々を主役としており、また[[サイド6]]という[[中立]]地帯での局地戦を舞台としている<ref>これも[[マクロス]]および[[パトレイバー]]の影響とされる。</ref>。こうした手法のためか本作は主役MSガンダムの出番が少ないが、ガンダムの出番が比較的多い4巻と6巻が他の巻よりも販売実績が好調だった<ref>『大人のガンダム』より</ref>ことから、次回作のOVA『[[機動戦士ガンダム0083]]』はガンダムの出番の多いものになった<ref>『大人のガンダム』より</ref>。
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このように問題点もあった本作だが商業的には1巻あたり6万本のヒットとなり、後年のDVDを加えると全巻50万本の大ヒットとなった。本作が前述のようにマクロスやパトレイバーの影響が色濃いのは、当時のビデオ市場でガンダムが、この二者より低く見られていたためだが、本作のヒットによりガンダムはバンダイの映像部門の主力となる。
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新型ガンダム（[[ガンダムNT-1|RX-78 NT-1 アレックス]]）は[[ニュータイプ]]専用に調整された機体であり、連邦軍内で「ニュータイプ部隊」と位置づけられていた[[ホワイトベース]]の[[アムロ・レイ]]に渡されるはずの機体であったという設定はあるものの、「ホワイトベース」という艦名が登場する以外は基本的に『機動戦士ガンダム』本編とストーリー上直接の接点はない。
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各話のサブタイトル、物語のプロットは、[[アーネスト・ヘミングウェイ]]などの戦争文学作品のテイストでまとめられている他、主人公の民間人の少年が“敵国”の兵器に憧れそのパイロットと親交を深める点など映画『[[太陽の帝国]]』との類似点も指摘される<ref>構成担当の[[結城恭介]]は、本作について映画『太陽の帝国』を意識しつつも、主旨はあくまで違うという旨の発言をしている。</ref>。
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タイトルにある「0080」は一年戦争終結の日が[[宇宙世紀]]0080年1月1日であったことに由来する。誤解されることがあるが、物語の大半は宇宙世紀0079年12月の出来事である。
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登場するMS等のデザインは[[出渕裕]]の手によってリファインされている。これは『[[機動戦士ガンダム]]』に登場した機体を、放映当時のアニメ技術では描き切れなかった部分までよりリアリティの高いデザインで描くためのものであった。しかし、これらは後にバリエーション機体であるという設定（[[統合整備計画]]）が付され、現在では単なるデザイン上のリファインではなく別機体として扱われている。
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また、それまで二次創作の漫画で散見されていたジオン軍のナチスドイツ軍風のリファインも、この作品から本格的になる。
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== 主要登場人物 ==
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*アルフレッド・イズルハ（アル）（[[声優|声]]：[[浪川大輔]]<ref>アル役の浪川大輔は当時12歳で、これは[[ガンダムシリーズ|ガンダム]]の主人公を演じた[[声優]]の中では最年少にあたる。</ref>）
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*バーナード・ワイズマン（バーニィ）（声：[[辻谷耕史]]）
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*ハーディ・シュタイナー（声：[[秋元羊介]]）
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*ガブリエル・ラミレス・ガルシア（声：[[島田敏]]）
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*ミハイル・カミンスキー（ミーシャ）（声：[[島香裕]]）
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== スタッフ ==
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* 監督：[[高山文彦 (アニメ監督)|高山文彦]]
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* 構成：[[結城恭介]]
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* 脚本：[[山賀博之]]
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* デザインワークス：[[出渕裕]]
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* [[キャラクターデザイン]]：[[美樹本晴彦]]
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* モビルスーツ原案：[[大河原邦男]]
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* メカニカルデザイン協力：[[明貴美加]]、[[石津泰志]]
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* 美術監督：[[池田繁美]]
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* 撮影監督：[[奥井敦]]
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* 編集：[[瀬山武司]]
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* 音楽：[[かしぶち哲郎]]
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* 音響監督：[[藤野貞義]]
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* 原作：[[矢立肇]]、[[富野由悠季]]
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* 企画・制作・著作：[[サンライズ (アニメ制作会社)|サンライズ]]
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== 主題歌 ==
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* オープニング『いつか空に届いて』
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** 作詞・作曲：[[椎名恵]] 編曲：[[戸塚修]] 唄：椎名恵 （キングレコード）
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* エンディング『遠い記憶』
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** 作詞・作曲：椎名恵 編曲：戸塚修 唄：椎名恵 （キングレコード）
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== 各話リスト ==
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# 戦場までは何マイル?
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# 茶色の瞳に映るもの
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# 虹の果てには?
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# 河を渡って木立を抜けて
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# 嘘だと言ってよ、バーニィ
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# ポケットの中の戦争
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== 関連作品 ==
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=== コミックス ===
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*ポケットの中の戦争（[[水原賢治]]） 1994年2月10日発売 [[メディアワークス]]
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*: 本編の一年後のクリスマスを描いた後日談。[[MS SAGA]]第4号に掲載された。
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=== ゲームブック ===
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*機動戦士ガンダム0080 消えたガンダムNT（[[望月雄太郎]]） 1989年3月20日発売 [[バンダイ]]
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*: クリスチーナ・マッケンジーが盗まれたガンダムNTを捜索する物語。
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== テレビ放送 ==
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2006年10月から同年11月にかけて、[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]と[[ビーエス・アイ|BS-i]]において、テレビ放送された。
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また2007年1月から同年2月にかけて、[[テレビ埼玉|テレ玉]]でもテレビ放送された。
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== 脚注 ==
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<div class="references-small"><references /></div>
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== 外部リンク ==
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*[http://www.sunrise-anime.jp/sunrise-inc/works/detail.php?cid=59 サンライズ公式Web]
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*[http://www.mxtv.co.jp/gundam_ova/ TOKYO MX 公式HP]
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[[zh:機動戰士GUNDAM 0080:口袋裡的戰爭]]

2008年8月4日 (月) 01:56時点における最新版

機動戦士ガンダム0080
ポケットの中の戦争
[[Image:|0|]]
ジャンル ロボットアニメ
OVA：
原作
監督 高山文彦
シリーズ構成
キャラクターデザイン
メカニックデザイン
アニメーション制作 サンライズ
製作
発売日
発表期間 - 発表途中
リリース日
話数 全6話
その他
コピーライト表記 ©
■テンプレート使用方法 ■ノート

『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』（きどうせんしガンダム ダブルオーエイティ ポケットのなかのせんそう、MOBILE SUIT GUNDAM 0080 War in the Pocket）は、ガンダムシリーズのOVA（オリジナルビデオアニメーション）作品で、1989年に全6話が制作された。

それまでガンダムシリーズを手がけてきた富野由悠季から初めて他の監督へ交代したことで有名。また一連のガンダム作品の中で最初のOVA作品でもある。

注意：以降に核心部分が記述されています。

物語[編集]

一年戦争末期、地球連邦軍が新型ガンダムを開発しているという情報を掴んだジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス」は、機体を奪取すべく北極の連邦軍基地を襲撃する。しかし作戦は失敗、目標物は宇宙へと飛び立ってしまう。

その後偶然入手した情報により、新型ガンダムが中立コロニーのサイド6に運び込まれていると知ったジオン軍はサイクロプス隊をサイド6に送り込み、再び新型ガンダムの奪取の任務に就かせる「ルビコン計画」を発動。

ストーリーは、新型ガンダム奪取作戦を縦糸に、サイド6・リボーコロニーに住む小学生アルフレッド・イズルハ（アル）とサイド6に潜入したサイクロプス隊の新兵バーナード・ワイズマン（バーニィ）との関わりを横糸に展開する。

作品解説[編集]

『機動警察パトレイバー』に続く低価格OVA第2弾。パトレイバー同様、全6話1本4800円である。本作が制作された当時はマクロスがOVA購買層に好評だったため、スタッフはマクロス関係者が多い。パトレイバーは1話完結だったのに対し、「本作は1本の映画を6話に分ける」という手法を採用している。これは当時、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のレンタルが好調のため、テレビアニメ的だったパトレイバーよりも映画的手法を指向したためである。こうした事情から初めて富野由悠季以外の監督（高山文彦）が手がけた作品であり、主人公が非戦闘員の小学生という点でも異色作となった。過去のガンダムは特殊な能力を持った人間を主軸に物語を展開したが、本作では全く普通の人々を主役としており、またサイド6という中立地帯での局地戦を舞台としている[1]。こうした手法のためか本作は主役MSガンダムの出番が少ないが、ガンダムの出番が比較的多い4巻と6巻が他の巻よりも販売実績が好調だった[2]ことから、次回作のOVA『機動戦士ガンダム0083』はガンダムの出番の多いものになった[3]。

このように問題点もあった本作だが商業的には1巻あたり6万本のヒットとなり、後年のDVDを加えると全巻50万本の大ヒットとなった。本作が前述のようにマクロスやパトレイバーの影響が色濃いのは、当時のビデオ市場でガンダムが、この二者より低く見られていたためだが、本作のヒットによりガンダムはバンダイの映像部門の主力となる。

新型ガンダム（RX-78 NT-1 アレックス）はニュータイプ専用に調整された機体であり、連邦軍内で「ニュータイプ部隊」と位置づけられていたホワイトベースのアムロ・レイに渡されるはずの機体であったという設定はあるものの、「ホワイトベース」という艦名が登場する以外は基本的に『機動戦士ガンダム』本編とストーリー上直接の接点はない。

各話のサブタイトル、物語のプロットは、アーネスト・ヘミングウェイなどの戦争文学作品のテイストでまとめられている他、主人公の民間人の少年が“敵国”の兵器に憧れそのパイロットと親交を深める点など映画『太陽の帝国』との類似点も指摘される[4]。

タイトルにある「0080」は一年戦争終結の日が宇宙世紀0080年1月1日であったことに由来する。誤解されることがあるが、物語の大半は宇宙世紀0079年12月の出来事である。

登場するMS等のデザインは出渕裕の手によってリファインされている。これは『機動戦士ガンダム』に登場した機体を、放映当時のアニメ技術では描き切れなかった部分までよりリアリティの高いデザインで描くためのものであった。しかし、これらは後にバリエーション機体であるという設定（統合整備計画）が付され、現在では単なるデザイン上のリファインではなく別機体として扱われている。

また、それまで二次創作の漫画で散見されていたジオン軍のナチスドイツ軍風のリファインも、この作品から本格的になる。

主要登場人物[編集]

詳細は 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物 を参照
  • アルフレッド・イズルハ（アル）（声：浪川大輔[5]）
  • バーナード・ワイズマン（バーニィ）（声：辻谷耕史）
  • クリスチーナ・マッケンジー（クリス）（声：林原めぐみ）
  • ハーディ・シュタイナー（声：秋元羊介）
  • ガブリエル・ラミレス・ガルシア（声：島田敏）
  • ミハイル・カミンスキー（ミーシャ）（声：島香裕）

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

  • オープニング『いつか空に届いて』
    • 作詞・作曲：椎名恵 編曲：戸塚修 唄：椎名恵 （キングレコード）
  • エンディング『遠い記憶』
    • 作詞・作曲：椎名恵 編曲：戸塚修 唄：椎名恵 （キングレコード）

各話リスト[編集]

  1. 戦場までは何マイル?
  2. 茶色の瞳に映るもの
  3. 虹の果てには?
  4. 河を渡って木立を抜けて
  5. 嘘だと言ってよ、バーニィ
  6. ポケットの中の戦争

関連作品[編集]

コミックス[編集]

ゲームブック[編集]

  • 機動戦士ガンダム0080 消えたガンダムNT（望月雄太郎） 1989年3月20日発売 バンダイ
    クリスチーナ・マッケンジーが盗まれたガンダムNTを捜索する物語。

テレビ放送[編集]

2006年10月から同年11月にかけて、TOKYO MXとBS-iにおいて、テレビ放送された。 また2007年1月から同年2月にかけて、テレ玉でもテレビ放送された。

2007年12月に、日本BS放送（BS11デジタル）のANIME+枠で放送された。

1996年にNHKのBSで放送された事もある。

前後テレビ番組の変遷（地上波&BS）[編集]

TOKYO MX アニメの神様22:29枠（2006年10月3日 - 11月7日）
前番組機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争次番組
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
BS-i 日曜10:30枠（2006年10月 - 11月）
前番組機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争次番組
テレビショッピング枠機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
テレ玉 水曜25:30枠（2007年1月 - 2月）
前番組機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争次番組
機動戦士ガンダムΖΖ機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
BS-11 ANIME+ 金曜23:00枠、土曜23:00枠（12月8日、12月14日）
前番組機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争次番組
機動戦士ガンダム MS IGLOOトップをねらえ!

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ↑ これもマクロスおよびパトレイバーの影響とされる。
  2. ↑ 『大人のガンダム』より
  3. ↑ 『大人のガンダム』より
  4. ↑ 構成担当の結城恭介は、本作について映画『太陽の帝国』を意識しつつも、主旨はあくまで違うという旨の発言をしている。
  5. ↑ アル役の浪川大輔は当時12歳で、これはガンダムの主人公を演じた声優の中では最年少にあたる。

外部リンク[編集]


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