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2020年1月17日 (金) 21:27時点における最新版
mora(モーラ)は、ソニー・ミュージックエンタテインメントグループのレーベルゲートが運営する日本の音楽配信サービスサイト。
目次
概要[編集]
名称の由来は「音楽を網羅(もうら)する」である。
SME傘下のレコード会社所属アーティストの楽曲がiTunes Storeで配信開始する前はここだけで購入することができた(2012年2月に洋楽が、同年11月に邦楽がiTunes Storeで配信開始)。
2012年10月以降[編集]
2012年10月1日にリニューアルし、デジタル著作権管理(DRM)なしのAAC-LC(MP4) 320kbpsを新たに採用した[1]。2012年10月1日現在の楽曲数は約150万曲となっており、2012年9月以前に提供されていた楽曲(約300万曲)の一部が提供されていない。これはAAC化による(レコードレーベル側の)音源の再準備が必要なためで現在残りの楽曲についてもAAC方式による置き換えが順次開始されており、2012年内には2012年9月以前とほぼ同等の楽曲数になる予定。なお、2012年9月以前に購入したATRAC形式の楽曲をAACで再ダウンロードすることはできない。
従来、購入及びダウンロードには(ATRAC形式及びOpenMGによるDRMを扱える)x-アプリなどの対応ソフトウェアが必要であったが、リニューアルでウェブブラウザ及びMedia Goから購入できるようになり、それによりWindows以外のPCやスマートフォン、PSP、PS Vitaにも対応した。また、DRMフリー化によりDRM非対応だった一部のウォークマン(型番の頭がNWD-の機種)への転送も可能となった。反面、リニューアルと同時に従来のウォークマン向けソフトウェア全て(x-アプリ3.0以前、SonicStage全バージョン、CONNECT Player等)でのサービス提供が終了した[2][3]。今後ウォークマン向けソフトウェアは同日にリリースされたx-アプリ4.0(以降も含む)のみが対応することとなる。
ただし、AACに付加されているメタデータが原因で、iPhoneやiPod touchなどのiOS機器については転送はできるものの再生できない問題が生じており、iTunesで再エンコードするなど一手間加える必要があった[4]。2012年12月にリリースされた「moraダウンローダー」(ウェブブラウザからの購入・ダウンロード向けサポートソフト)でダウンロードを行うとこの問題は発生しない。
2012年9月以前[編集]
2004年3月の開始当初から2012年9月まではソニーのOpenMG Xを採用した「レーベルゲートMQ」方式を使用し、楽曲フォーマットはATRAC3 / ATRAC3plus、ビットレートは132kbpsが中心であった。このOpenMG XとATRACフォーマットによる楽曲ファイルの利用には制約が多く、x-アプリ(以前のSonicStage等も含む)などの専用ソフトウェアをインストールしたWindows PCとソニーのウォークマン(2007年以降の海外向け機種(型番の頭がNWZ-)及び国内向けの一部機種(型番の頭がNWD-)を除く)を中心とした一部の機器(詳しくはATRAC Audio Deviceを参照)の組み合わせでしか利用できなかった。2012年3月29日をもってサービスを終了したmora winについてもほぼ同様で、Windows PCと対応する携帯電話/スマートフォン数機種でしか利用できなかった。
ただし、AAC採用の動きは数年前から見られ、2010年4月からAndroidスマートフォン専用サービス「mora touch」を開始した際は、AAC 128kbpsを採用していた[5]。2012年10月のリニューアルでmoraと統合された。
沿革[編集]
- 1999年12月 - ソニーからマジックゲート メモリースティック・ATRACフォーマットに対応したMSウォークマン NW-MS7発売、リッピングソフトのOpenMG JukeBoxが同機種に同梱される形で供給開始。ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)が国内初のレコード会社直営による音楽配信(EMD)サイト「bitmusic」を開設。
- 2000年4月3日 - ソニー・SCNと、SMEJ・エイベックスなど国内レコード会社10社の出資によりレーベルゲート設立。
- ATRAC・OpenMG(デジタル著作権管理技術)を併用したレーベルゲート方式を策定。bitmusicや@music(エイベックス)など同陣営の音楽配信サイトでの再生ソフトにあたる「レーベルゲートプレーヤー」の無償ダウンロードとインフラ供給を開始。配信サイトは各レコード会社毎に独立していた。
- 2001年 - レーベルゲートプレーヤーの改良版として「Madison Player」の無償ダウンロード開始。
- 2002年8月 - Net MDに対応したATRACplus・OpenMG Xの組み合わせによるレーベルゲートMQ方式が発表され、対応ソフトとしてMAGIQLIPの無償ダウンロード開始。EMD購入楽曲のNet MD機器への転送が可能となる。
- 2003年 - SMEJがコピーコントロールCDとしてレーベルゲートCDを採用した新譜CDソフト(『明日への扉』など)をリリース開始。
- 2004年3月31日 - レーベルゲートが運営主体となるEMDサイト「mora」を開始。
- それまでレコード会社毎に独立していたEMDサイトが、iTunes Storeに倣う形でポータルサイトのように集約されることになる。
- 2004年10月20日 - Windows Media Player対応の配信サービス「MusicDrop」開始(2006年9月に「mora win」となり、2012年3月サービス終了)。
- 2004年11月17日 - MAGIQLIP2の後継として、SonicStage 2.3 for Moraの無償ダウンロードを開始。なお、当時はSonicStage 2.X単体の無償ダウンロードは行われていなかった(VAIO、ATRAC再生に対応したウォークマン・サウンドゲート・CLIEのハンドルソフトであった。)。MAGIQLIPに保存されている購入楽曲は同一PCにインストールしてあるSonicStageへのエクスポートが可能である。
- 2005年2月24日 - Yahoo! JAPANが「Yahoo! ミュージックダウンロード」にてmoraからの楽曲提供によるATRAC3配信開始
- 2005年12月14日 - オリコンが「ORICON STYLE」にてmoraからの楽曲提供によるATRAC3plus配信開始(2006年11月30日終了)
- 2006年3月15日 - ATRAC3plus 256kbpsで配信開始。[6]
- 2006年9月26日 - Windows Media Player向けの配信サービス「MusicDrop」を「mora win」に名称変更
- 2006年10月26日 - HMV Japanが「HMV DIGITAL」(2010年2月サービス終了)にてmoraからの楽曲提供によるATRAC3配信開始
- 2007年10月2日 - Windows Media Player向けの配信サービスを「mora win Type1 Music Store」に名称変更
- 2010年4月1日 - Xperia発売と同時に、同端末で音楽のダウンロード用のアプリケーション「mora touch」を提供開始
- 2012年3月29日 - 「mora win」のサービス終了。
- 2012年9月30日 - 翌日の全面リニューアルを機にATRAC3/レーベルゲートMQ方式の配信ならびに「mora touch」がサービス終了。これに伴い「x-アプリ」3.0以前、「SonicStage」全バージョン、「CONNECT Player」全バージョン、「LISMO Port」4.4以前での提供を終了。
- 2012年10月1日 - 「WALKMAN公式ミュージックストア」と銘打ち全面リニューアル。AAC-LC 320Kbps、DRMフリーで配信開始。同時にブラウザ版、スマートフォン用アプリケーションで提供開始。
- 2012年12月21日 - ウェブブラウザからの購入、ダウンロード、ファイル管理をサポートするアプリ「moraダウンローダー」を提供開始。
- 2013年1月24日 - Windows 8、Windows RT向けストアアプリ「mora ~"WALKMAN"公式ミュージックストア~」を提供開始。
- 2013年10月17日 - FLAC形式で44.1~192kHz/24bit、DRMフリーのハイレゾ音源が配信開始。同時に「Media Go[7]」から購入・ダウンロードが、ウォークマン F880シリーズでmoraアプリ内からハイレゾ音源が購入・ダウンロードできるようになる。
- 2013年12月5日 - ウォークマン ZX1でmoraアプリ内からハイレゾ音源が購入・ダウンロードできるようになる。
- 2013年12月26日 - サムスン電子製及びLG製スマートフォンの一部機種でmoraアプリ内からハイレゾ音源が購入・ダウンロードできるようになる。
- 2014年4月21日 - x-アプリのバージョンアップに伴い、x-アプリ内からハイレゾ音源が購入・ダウンロードできるようになる。これにより、パソコンでハイレゾ音源がダウンロードできないのはmoraダウンローダーのみとなる。
- 2014年5月20日 - ソニーモバイル製スマートフォンの一部機種でmoraアプリ内からハイレゾ音源が購入・ダウンロードできるようになる。
- 2014年7月3日 - iPhoneやiPadなどのiOS端末のウェブブラウザから購入できるようになる。またiOS用ダウンローダー兼プレーヤーアプリの「moraプレーヤー」も提供開始。
- 2015年1月9日 - DSD形式で2.8MHz~5.6MHz/1bit、DRMフリーのハイレゾ音源が配信開始。しかし当日中に、DSD楽曲が再生可能な機器・プレーヤーにおいて一部再生されないものが見つかり配信を21日まで中断[8][9]。
- 2015年2月5日 - moraダウンローダーがハイレゾ音源に対応。
利用方法[編集]
リニューアル前[編集]
x-アプリ等の対応ソフトをダウンロードの上で、moraサイト上で決済した後で楽曲のダウンロードが可能となっていた。また、楽曲毎にウォークマン等への転送回数やCD作成回数が異なっていた。
リニューアル後[編集]
リニューアル後のmoraで配信されているコンテンツは「ミュージック」「ビデオ」「ハイレゾ」に大別される。いずれもDRMは施されていない。
- ミュージック
- AAC-LC 320kbps
- ビデオ
- H.264 SD画質 オーディオビットレート:128kbps。ミュージックビデオが中心。
- ハイレゾ
- FLAC 44.1~192kHz/24bit
- DSD 2.8MHz~5.6MHz/1bit
- いずれもサンプリング周波数は商品によって異なる。
ダウンロード方法 | 適する利用方法 | 拡張子 | ファイルパス | ||
---|---|---|---|---|---|
ミュージック | ビデオ | ハイレゾ | |||
Media Go (Ver. 2.5a以降) |
ハイレゾ音源を利用する場合 2013年秋以降に発売されたウォークマンを利用している場合 Xperia等のスマートフォンを利用している場合 タブレット端末を利用している場合 PSPを利用している場合[10] MTP/MSC転送に対応する機器を利用している場合 |
.mp4 | .flac .dsf .dsdiff |
各アプリの既定フォルダ /アーティスト名/アルバム名 /番号と曲名.拡張子 (Media GoはVer. 2.7以降) | |
x-アプリ (Ver. 4.0以降) |
ハイレゾ音源を利用する場合(Ver. 6.0以降) USB-DACやビットパーフェクト再生(ASIO/WASAPI)を利用する場合(同上) 2013年以前に発売されたウォークマンを利用している場合 LISMO Port、旧SonicStageを利用している場合 2012年9月以前に購入したDRM付楽曲を利用している場合 | ||||
moraダウンローダー | iTunesやiOS端末を利用する場合 ブラウザからダウンロードする場合 |
.m4a | .m4v | ||
Windowsストアアプリ | Windows 8.xやWindows RT 8.xを利用している場合 | ||||
ブラウザ | OS Xの場合はこの方法のみ。 | ダウンロード /番号と数字.拡張子 | |||
Androidアプリ | Android端末を利用している場合。Google Playからのダウンロードが必要。 ハイレゾは対応機種が限られる。 拡張子は、Android搭載ウォークマンの場合は上段、それ以外のAndroid端末の場合は下段。 |
.mp4 | ダウンロード /mora/番号と数字.拡張子 | ||
.m4a | .m4v |
Windowsではブラウザで決済した場合、「まとめてダウンロード」が利用できる。これを利用した場合は「.mora」ファイルがダウンロードされ、このファイルを期限内に開くとmoraダウンローダーかWindowsストアアプリが起動して、そのアプリで実際のファイルがダウンロードされる。
決済方法[編集]
以前はSonicStageとWebブラウザでは使用できる決済方法が異なっていたが、2007年5月から、同じ方法となる。
- VISA、MasterCard、JCB、Diners Clubブランドのクレジットカード[11]
- WebMoney/WebMoney for mora
- BitCash
- 楽天Edy - Internet Explorerとx-アプリのみ[12]
- NET CASH/mora music card
- au かんたん決済
- spモード決済 - Androidアプリのみ
- ソフトバンクまとめて支払い - Androidアプリのみ
クレジットカード決済は、1か月分の利用額を1つにまとめ、末日付け請求となる。決済を済ませてもダウンロードしなければ請求されない。各種電子マネーで決済した場合は8日以降に返金される。Edyは「Edyギフト」で返金される。なお、SonicStage、x-アプリでの楽曲購入は自動的にダウンロード処理に入るため、キャンセルできない。
ハイレゾ音源購入に対応するAndroid端末[編集]
端末の仕様により、ハイレゾ音源の一部の楽曲情報が表示されない場合がある。 テンプレート:Div col
- ソニー
- ウォークマン
- NW-ZX1
- NW-ZX2
- NW-F880シリーズ
- Xperia Tablet (Wi-Fiモデル)
- Xperia Z2 Tablet[13]
- Xperia Z3 Tablet Compact
- ウォークマン
- ソニーモバイル
- サムスン電子
- LGエレクトロニクス
- HTC
- HTC Jシリーズ
- Xperia Z2シリーズは、96kHz/24bit以上のハイレゾ音源を再生する場合は別売りのUSB DACが必要[14]。
- ウォークマン・ZXシリーズ、F880シリーズおよびXperia Z3シリーズは、DSFおよびDSDIFF 2.8MHz/1bit(DSD64)のハイレゾ音源の場合、リニアPCMに変換されて再生される[15]。
関連項目[編集]
- mora win - 2012年3月29日にサービス終了
- Playlog - 2011年5月にサービス終了
- bitmusic
- MAGIQLIP
- SonicStage
- CONNECT Player
- x-アプリ
- Media Go
- BeatJam
- ATRAC
- OpenMG
- NetMD
- レーベルゲートCD
- モーラその後に - iOS機器で問題の出るメタデータを削除できるフリーソフト