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'''神戸 尊'''(かんべ たける、[[1970年]][[2月1日]] - )は[[テレビ朝日]]系列でシリーズ化されている刑事ドラマ『[[相棒]]』に登場する架空の[[警察官]]。
 
'''神戸 尊'''(かんべ たける、[[1970年]][[2月1日]] - )は[[テレビ朝日]]系列でシリーズ化されている刑事ドラマ『[[相棒]]』に登場する架空の[[警察官]]。
  
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:警視庁特命係 警部補(元[[警視]])。S.10までの右京の2代目相棒。
 
:警視庁特命係 警部補(元[[警視]])。S.10までの右京の2代目相棒。
 
:1970年2月1日生まれ。[[東京都]][[大田区]]<ref>演者の及川本人も大田区出身。</ref>[[田園調布]]出身。1993年に[[中央大学]]法学部を卒業して警視庁入庁。その後、[[準キャリア|推薦組]]として警察庁に採用、警察庁上層部からの「特命」により特命係及び右京が警察に必要な存在かを調査するため、警察庁[[警備局]]警備企画課課長補佐の警視の階級から表向き「2階級降格の左遷」という形で特命係に警部補として配属、半年間限定で「潜入調査」を開始する。しかし、右京を含む部外者には極秘のはずの潜入調査について上層部がそれを隠すことに真剣だとは言い難い点<ref>尊の左遷理由に興味を持った人間が問い合わせをしても回答が警察庁で止まる有様であり、S.8-12ではこれに疑問を抱いた人間が原因で尊は殺人事件の容疑をかけられたり、右京の目の前で直接疑問をぶつけられてから誤魔化す羽目になるという、散々な目にあった。</ref>から次第に「自分も調査される側ではないのか?」と疑問を抱いた末、自らに課せられた「特命」が、かつて自身が開発を主導した[[顔認識システム]](FRS)を備えた開発中の巨大監視システムの警察庁付属機関((仮)FRSセンター)運用に、右京と尊を捜査官・運用官として配した際の適性を見極めるために仕組まれたことと判明<ref>システムの試験運用を時期尚早と訴える尊を外して、早期に済ませようとする上層部の思惑もあった。</ref>。同システムの関与する事件を機会に、右京と共に真実を知り、事件解決後は警察庁には戻らず、警部補の階級のまま特命係に留まる道を選んだ(S.8-最終話)。[[相棒の登場人物#大河内春樹|大河内]]とは警察庁時代からの旧知の仲。大河内と一緒にいる時以外のプライベートの動向は不明。
 
:1970年2月1日生まれ。[[東京都]][[大田区]]<ref>演者の及川本人も大田区出身。</ref>[[田園調布]]出身。1993年に[[中央大学]]法学部を卒業して警視庁入庁。その後、[[準キャリア|推薦組]]として警察庁に採用、警察庁上層部からの「特命」により特命係及び右京が警察に必要な存在かを調査するため、警察庁[[警備局]]警備企画課課長補佐の警視の階級から表向き「2階級降格の左遷」という形で特命係に警部補として配属、半年間限定で「潜入調査」を開始する。しかし、右京を含む部外者には極秘のはずの潜入調査について上層部がそれを隠すことに真剣だとは言い難い点<ref>尊の左遷理由に興味を持った人間が問い合わせをしても回答が警察庁で止まる有様であり、S.8-12ではこれに疑問を抱いた人間が原因で尊は殺人事件の容疑をかけられたり、右京の目の前で直接疑問をぶつけられてから誤魔化す羽目になるという、散々な目にあった。</ref>から次第に「自分も調査される側ではないのか?」と疑問を抱いた末、自らに課せられた「特命」が、かつて自身が開発を主導した[[顔認識システム]](FRS)を備えた開発中の巨大監視システムの警察庁付属機関((仮)FRSセンター)運用に、右京と尊を捜査官・運用官として配した際の適性を見極めるために仕組まれたことと判明<ref>システムの試験運用を時期尚早と訴える尊を外して、早期に済ませようとする上層部の思惑もあった。</ref>。同システムの関与する事件を機会に、右京と共に真実を知り、事件解決後は警察庁には戻らず、警部補の階級のまま特命係に留まる道を選んだ(S.8-最終話)。[[相棒の登場人物#大河内春樹|大河内]]とは警察庁時代からの旧知の仲。大河内と一緒にいる時以外のプライベートの動向は不明。
:クールかつ気障な自信家で、ノンキャリアで出世街道を歩む経歴から、エリート然とした雰囲気を醸し出す秀才タイプ。『トリオ・ザ・捜一』や内村の嫌味もそつなくかわし上司には逆らわないが、意見はしっかり主張する(S.7-最終話)。負けず嫌いの性格から右京とは何かと張り合い、互いの痛いところを突き合うも、一枚上手の右京に置いてけぼりにされて地団駄を踏んだり、やり込められムキになることがしばしば。基本原則に準ずるため、捜査に手段を選ばない彼のやり方に時に苦言も呈し、右京に意見する際の「お言葉ですが…」は口癖と化している。時折、右京にさえ本心を読み取らせない曲者の一面を垣間見せる。一人称は基本的に「僕」であるが、生の感情が出る時には「俺」になり、言葉遣いも荒くなる。捜査一課には陰で「ソン」と呼ばれている<ref>初対面時の尊の名刺を見た伊丹と芹沢が「尊(たける)」を「ソン」と読み間違えたことに由来する。三浦だけは正しく読めていたが、2人同様「ソン」と呼んでおり、[[#陣川公平|陣川]]にも「ソン君」と呼ばれている。また[[#矢木明|矢木]]には「タケちゃん」と呼ばれている(S.10-11)。</ref>が、尊本人はそう呼ばれることを快く思っていない。
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:クールかつ気障な自信家で、ノンキャリアで出世街道を歩む経歴から、エリート然とした雰囲気を醸し出す秀才タイプ。『トリオ・ザ・捜一』や内村の嫌味もそつなくかわし上司には逆らわないが、意見はしっかり主張する(S.7-最終話)。負けず嫌いの性格から右京とは何かと張り合い、互いの痛いところを突き合うも、一枚上手の右京に置いてけぼりにされて地団駄を踏んだり、やり込められムキになることがしばしば。基本原則に準ずるため、捜査に手段を選ばない彼のやり方に時に苦言も呈し、右京に意見する際の「お言葉ですが…」は口癖と化している。時折、右京にさえ本心を読み取らせない曲者の一面を垣間見せる。一人称は基本的に「僕」であるが、生の感情が出る時には「俺」になり、言葉遣いも荒くなる。捜査一課には陰で「ソン」と呼ばれている<ref>初対面時の尊の名刺を見た伊丹と芹沢が「尊(たける)」を「ソン」と読み間違えたことに由来する。三浦だけは正しく読めていたが、2人同様「ソン」と呼んでおり、[[相棒の登場人物#陣川公平|陣川]]にも「ソン君」と呼ばれている。また[[相棒の登場人物#矢木明|矢木]]には「タケちゃん」と呼ばれている(S.10-11)。</ref>が、尊本人はそう呼ばれることを快く思っていない。
 
:当初右京に「君は亀山君の代わりにはなれません」と距離を取られても(S.7-最終話)、自分から「花の里」に来るなど(S.8-8)、右京への興味を隠さず行動を共にしようとしていたが、本人にはあしらわれることもあった。しかし事件によっては互いに歩み寄り、スパイとしての立場を捨てて以降は右京にも認められ、相棒としての信頼関係を築いていく。なお、スパイだった当時は右京に関する感想をパソコンに綴り(S.7-最終話、S.8-4,12等)、「報告」していた(尊曰く「中学生の作文レベル」)。
 
:当初右京に「君は亀山君の代わりにはなれません」と距離を取られても(S.7-最終話)、自分から「花の里」に来るなど(S.8-8)、右京への興味を隠さず行動を共にしようとしていたが、本人にはあしらわれることもあった。しかし事件によっては互いに歩み寄り、スパイとしての立場を捨てて以降は右京にも認められ、相棒としての信頼関係を築いていく。なお、スパイだった当時は右京に関する感想をパソコンに綴り(S.7-最終話、S.8-4,12等)、「報告」していた(尊曰く「中学生の作文レベル」)。
 
:服装はタイトな黒いスーツに濃い色柄もののワイシャツ<ref>スーツは及川本人のライブMCによればキャサリン・ハムネット。シャツはコットングラフィックとテレビ朝日が共同で製造したオリジナルシャツ(劇場版IIオフィシャルブックより)で、2010年に行われた「相棒展」及び、テレビ朝日の公式グッズで「尊シャツ」として販売された。</ref>を着用<ref>及川本人の希望で、晴れてスパイではなくなったS.9からは明るい色のシャツも着用(劇場版IIオフィシャルブックより)。</ref>。第2ボタンまで開けていることがほとんどで、基本的にネクタイは着用しないが、警視庁警備部時代の若い頃(S.10-1)は着用しており、特命係配属初日までの間(S.7-最終話)など現在でも場に応じて着ける時もある。
 
:服装はタイトな黒いスーツに濃い色柄もののワイシャツ<ref>スーツは及川本人のライブMCによればキャサリン・ハムネット。シャツはコットングラフィックとテレビ朝日が共同で製造したオリジナルシャツ(劇場版IIオフィシャルブックより)で、2010年に行われた「相棒展」及び、テレビ朝日の公式グッズで「尊シャツ」として販売された。</ref>を着用<ref>及川本人の希望で、晴れてスパイではなくなったS.9からは明るい色のシャツも着用(劇場版IIオフィシャルブックより)。</ref>。第2ボタンまで開けていることがほとんどで、基本的にネクタイは着用しないが、警視庁警備部時代の若い頃(S.10-1)は着用しており、特命係配属初日までの間(S.7-最終話)など現在でも場に応じて着ける時もある。
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:恋人はいないが、大学時代に警視庁勤務が決定した時期に恋人から理由を告げられずに破局している(S.8-10)。警察庁以前に[[警視庁警備部]]警備第一課警備情報第4係に配属されていた若い頃に友人の女性を殺害され、自身も証人として出廷したその事件の裁判で、友人を殺された怒りから被告が不利になるように[[偽証罪|嘘の証言]]をした過去があり、後に被告が出所後自殺した件で冤罪が発覚し、自責の念を抱かせる出来事となった(S.10-1,16,最終話)。
 
:恋人はいないが、大学時代に警視庁勤務が決定した時期に恋人から理由を告げられずに破局している(S.8-10)。警察庁以前に[[警視庁警備部]]警備第一課警備情報第4係に配属されていた若い頃に友人の女性を殺害され、自身も証人として出廷したその事件の裁判で、友人を殺された怒りから被告が不利になるように[[偽証罪|嘘の証言]]をした過去があり、後に被告が出所後自殺した件で冤罪が発覚し、自責の念を抱かせる出来事となった(S.10-1,16,最終話)。
 
:クールな振る舞いとは裏腹に、不遇な人間への配慮や思いやりを見せ、時に感情的になることもある。当初は組織寄りに物事を割り切っていたが(S.8-1)、次第に自らの正義感に準じるようになった。しかし徹底して正義を貫く右京とは異なり、相手側の事情を考慮して妥協する選択肢を取ろうとするため、その信念の相違から右京と対立することがある(S.9-6,10)。プライドが高く「自分は他人より頭が良い」と思っている人間に嫌悪感を露わにする(S.8-4)。
 
:クールな振る舞いとは裏腹に、不遇な人間への配慮や思いやりを見せ、時に感情的になることもある。当初は組織寄りに物事を割り切っていたが(S.8-1)、次第に自らの正義感に準じるようになった。しかし徹底して正義を貫く右京とは異なり、相手側の事情を考慮して妥協する選択肢を取ろうとするため、その信念の相違から右京と対立することがある(S.9-6,10)。プライドが高く「自分は他人より頭が良い」と思っている人間に嫌悪感を露わにする(S.8-4)。
:[[クローン人間]]を造る実験成功に絡んだ殺人事件の捜査の中で、クローンの社会的立場を争点に右京と対立し、自らが罪を犯す覚悟を以て右京に信念を曲げさせ、その罪悪感から特命係を去ろうと決心するが、右京の言葉で思い留まる。しかし[[相棒の登場人物#長谷川宗男|長谷川]]の根回しにより、長谷川と同じ警察庁長官官房付へと異動することになった(S.10-最終話)<ref>一度警察庁復帰の辞令を断ったため、もう一度辞令を拒否したら免職となってしまうため「脅し」に屈した事情もあった。S.11では右京が享を特命係へ指名したことに驚いていたことが大河内の口から語られている。</ref>。
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:[[クローン人間]]を造る実験成功に絡んだ殺人事件の捜査の中で、クローンの社会的立場を争点に右京と対立し、自らが罪を犯す覚悟を以て右京に信念を曲げさせ、その罪悪感から特命係を去ろうと決心するが、右京の言葉で思い留まる。しかし[[相棒の登場人物#長谷川宗男|長谷川]]の根回しにより、長谷川と同じ警察庁長官官房付へと異動することになった(S.10-最終話)このシーンは2014年4月26日のSMAP駅でも放送された。<ref>一度警察庁復帰の辞令を断ったため、もう一度辞令を拒否したら免職となってしまうため「脅し」に屈した事情もあった。S.11では右京が享を特命係へ指名したことに驚いていたことが大河内の口から語られている。</ref>。
 
:警察庁への異動後も右京とは交流があるようで、事件を解決するために立場を越えた協力関係を築いている様子が見られる(X-DAY、S.11-最終話)。
 
:警察庁への異動後も右京とは交流があるようで、事件を解決するために立場を越えた協力関係を築いている様子が見られる(X-DAY、S.11-最終話)。
 
 
==脚注==
 
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神戸 尊(かんべ たける、1970年2月1日 - )はテレビ朝日系列でシリーズ化されている刑事ドラマ『相棒』に登場する架空の警察官

演 - 及川光博(S.7-最終話〜S.10-最終話)

概要[編集]

警視庁特命係 警部補(元警視)。S.10までの右京の2代目相棒。
1970年2月1日生まれ。東京都大田区[1]田園調布出身。1993年に中央大学法学部を卒業して警視庁入庁。その後、推薦組として警察庁に採用、警察庁上層部からの「特命」により特命係及び右京が警察に必要な存在かを調査するため、警察庁警備局警備企画課課長補佐の警視の階級から表向き「2階級降格の左遷」という形で特命係に警部補として配属、半年間限定で「潜入調査」を開始する。しかし、右京を含む部外者には極秘のはずの潜入調査について上層部がそれを隠すことに真剣だとは言い難い点[2]から次第に「自分も調査される側ではないのか?」と疑問を抱いた末、自らに課せられた「特命」が、かつて自身が開発を主導した顔認識システム(FRS)を備えた開発中の巨大監視システムの警察庁付属機関((仮)FRSセンター)運用に、右京と尊を捜査官・運用官として配した際の適性を見極めるために仕組まれたことと判明[3]。同システムの関与する事件を機会に、右京と共に真実を知り、事件解決後は警察庁には戻らず、警部補の階級のまま特命係に留まる道を選んだ(S.8-最終話)。大河内とは警察庁時代からの旧知の仲。大河内と一緒にいる時以外のプライベートの動向は不明。
クールかつ気障な自信家で、ノンキャリアで出世街道を歩む経歴から、エリート然とした雰囲気を醸し出す秀才タイプ。『トリオ・ザ・捜一』や内村の嫌味もそつなくかわし上司には逆らわないが、意見はしっかり主張する(S.7-最終話)。負けず嫌いの性格から右京とは何かと張り合い、互いの痛いところを突き合うも、一枚上手の右京に置いてけぼりにされて地団駄を踏んだり、やり込められムキになることがしばしば。基本原則に準ずるため、捜査に手段を選ばない彼のやり方に時に苦言も呈し、右京に意見する際の「お言葉ですが…」は口癖と化している。時折、右京にさえ本心を読み取らせない曲者の一面を垣間見せる。一人称は基本的に「僕」であるが、生の感情が出る時には「俺」になり、言葉遣いも荒くなる。捜査一課には陰で「ソン」と呼ばれている[4]が、尊本人はそう呼ばれることを快く思っていない。
当初右京に「君は亀山君の代わりにはなれません」と距離を取られても(S.7-最終話)、自分から「花の里」に来るなど(S.8-8)、右京への興味を隠さず行動を共にしようとしていたが、本人にはあしらわれることもあった。しかし事件によっては互いに歩み寄り、スパイとしての立場を捨てて以降は右京にも認められ、相棒としての信頼関係を築いていく。なお、スパイだった当時は右京に関する感想をパソコンに綴り(S.7-最終話、S.8-4,12等)、「報告」していた(尊曰く「中学生の作文レベル」)。
服装はタイトな黒いスーツに濃い色柄もののワイシャツ[5]を着用[6]。第2ボタンまで開けていることがほとんどで、基本的にネクタイは着用しないが、警視庁警備部時代の若い頃(S.10-1)は着用しており、特命係配属初日までの間(S.7-最終話)など現在でも場に応じて着ける時もある。
普段はガス入りミネラルウォーターを常飲しており、好物はナポリタン[7]。記憶力、洞察力もあり、総じて頭の回転は速いが、やや迂闊な所があり、軽率なミスをすることもしばしばある。黒の2009年式日産・GT-Rに乗っており、少々運転が荒い[8]。チェス、絵(S.10-1)[9]が得意で、特にチェスでは右京と目隠しチェスでも互角に勝負ができるほど(S.8-8)。育ちの良さから物を見る目は高い(S.8-18、S.9-7)他、女性の香水や服装にも詳しく(S.9-1,9)、その知識が捜査に役立つこともある。警備畑出身のため実物・写真・白骨を問わず死体は苦手で、見ただけで気分を悪くする。温泉とホラー映画も苦手(S.8-2、S.9-7)。遅刻が多く(S.9-11)、貧血気味の体質(S.9-12)。
恋人はいないが、大学時代に警視庁勤務が決定した時期に恋人から理由を告げられずに破局している(S.8-10)。警察庁以前に警視庁警備部警備第一課警備情報第4係に配属されていた若い頃に友人の女性を殺害され、自身も証人として出廷したその事件の裁判で、友人を殺された怒りから被告が不利になるように嘘の証言をした過去があり、後に被告が出所後自殺した件で冤罪が発覚し、自責の念を抱かせる出来事となった(S.10-1,16,最終話)。
クールな振る舞いとは裏腹に、不遇な人間への配慮や思いやりを見せ、時に感情的になることもある。当初は組織寄りに物事を割り切っていたが(S.8-1)、次第に自らの正義感に準じるようになった。しかし徹底して正義を貫く右京とは異なり、相手側の事情を考慮して妥協する選択肢を取ろうとするため、その信念の相違から右京と対立することがある(S.9-6,10)。プライドが高く「自分は他人より頭が良い」と思っている人間に嫌悪感を露わにする(S.8-4)。
クローン人間を造る実験成功に絡んだ殺人事件の捜査の中で、クローンの社会的立場を争点に右京と対立し、自らが罪を犯す覚悟を以て右京に信念を曲げさせ、その罪悪感から特命係を去ろうと決心するが、右京の言葉で思い留まる。しかし長谷川の根回しにより、長谷川と同じ警察庁長官官房付へと異動することになった(S.10-最終話)このシーンは2014年4月26日のSMAP駅でも放送された。[10]
警察庁への異動後も右京とは交流があるようで、事件を解決するために立場を越えた協力関係を築いている様子が見られる(X-DAY、S.11-最終話)。

脚注[編集]

  1. 演者の及川本人も大田区出身。
  2. 尊の左遷理由に興味を持った人間が問い合わせをしても回答が警察庁で止まる有様であり、S.8-12ではこれに疑問を抱いた人間が原因で尊は殺人事件の容疑をかけられたり、右京の目の前で直接疑問をぶつけられてから誤魔化す羽目になるという、散々な目にあった。
  3. システムの試験運用を時期尚早と訴える尊を外して、早期に済ませようとする上層部の思惑もあった。
  4. 初対面時の尊の名刺を見た伊丹と芹沢が「尊(たける)」を「ソン」と読み間違えたことに由来する。三浦だけは正しく読めていたが、2人同様「ソン」と呼んでおり、陣川にも「ソン君」と呼ばれている。また矢木には「タケちゃん」と呼ばれている(S.10-11)。
  5. スーツは及川本人のライブMCによればキャサリン・ハムネット。シャツはコットングラフィックとテレビ朝日が共同で製造したオリジナルシャツ(劇場版IIオフィシャルブックより)で、2010年に行われた「相棒展」及び、テレビ朝日の公式グッズで「尊シャツ」として販売された。
  6. 及川本人の希望で、晴れてスパイではなくなったS.9からは明るい色のシャツも着用(劇場版IIオフィシャルブックより)。
  7. 元々は及川自身のアドリブ(2010年10月16日放送の『俳優の集まるレストラン』より)。
  8. 右京も仰天するほどで、貴重な証拠品を奥多摩に返却した際には右京に「価値のある物だからこそ、君の運転にはご遠慮申し上げてバスで来たんですよ」と言われている(S.8-2)。右京は薫の運転については「なかなか快適」と評していた(S.1ー最終話)。なお、運転時はサングラスを着用している。
  9. これは演じた及川光博の画力の高さを出した、いわゆる『楽屋ネタ』。
  10. 一度警察庁復帰の辞令を断ったため、もう一度辞令を拒否したら免職となってしまうため「脅し」に屈した事情もあった。S.11では右京が享を特命係へ指名したことに驚いていたことが大河内の口から語られている。