「筑波大学附属駒場中学校・高等学校」の版間の差分
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2022年2月25日 (金) 06:28時点における最新版
筑波大学附属駒場中学校・高等学校(つくばだいがくふぞくこまばちゅうがっこう・こうとうがっこう、Junior and Senior High School at Komaba, University of Tsukuba)は、東京都世田谷区池尻四丁目にある国立中学校・高等学校。中高一貫制男子校。通称は「筑駒」(つくこま)。学力東日本一の高校である。
概要[編集]
1947年に、旧制東京農業教育専門学校の附属(新制)中学校として設立された国立の進学校。その後、1952年に東京教育大学附属駒場中学校・高等学校(通称は「教駒」)と改称した。国立の中学校・高等学校では唯一の男子校でもある。筑波大学の附属校であるが、同大学への特別な内部進学枠は有していない。1学年の生徒数は中学120名、高校160名である。
「駒場の自由」「六年間の自由空間」といった言葉で語られる自由な校風で知られる。中・高共に制服のない私服校である。また、伝統としてかつて駒場農学校のあった場所で、水田における稲作実習を実施している。この水田は、同校で「ケルネル田圃」と呼ばれている。現在は、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けている。すぐ傍に私立男子校の駒場東邦中学校・高等学校がある。
東京大学に高い合格率を誇る進学校としても知られる。戦後に公立高校の学区制度が実施されてから徐々に進学実績を伸ばし、学校群制度が導入された1960年代以降は、例年、卒業生の半数程度が東京大学に進学している。毎年発表されるランキングにおいては、東大合格者数で3位以内に、東大合格率で1位か2位になることが多い。
沿革[編集]
- 1947年 - 東京農業教育専門学校附属中学校(普通課程2学級(96名))として開校。
- 1949年 - 東京教育大学東京農業教育専門学校附属中学校となる。
- 1950年 - 同附属高等学校が開校。(農業科1学級、普通科1学級、定員80名)
- 1952年 - 東京教育大学附属駒場中学校・高等学校と改称。
- 1953年 - 高等学校に普通科1学級増設。
- 1956年 - 同年中学入学者から中高一貫教育となる。
- 1962年 - 中学校2学級、高等学校普通科4学級体制へ移行。
- 1970年 - 中学校3学級体制へ移行。
- 1978年 - 筑波大学附属駒場中学校・高等学校と改称。
- 2004年 - 国立大学法人筑波大学に移管。
アクセス[編集]
学校行事[編集]
学校行事が盛んであり、年間を通じてさまざまな行事が催される(4月から日付順)。
- 稲作
- 中1、高1のみ。1878年の駒場農学校開校以来、130年の歴史を有する日本農学発祥記念の地「ケルネル田んぼ」において毎年6月に田植え、10月に稲刈りをする。収穫した米は入学式と卒業式の折に赤飯にして、新入生および卒業生に供される。稲作の様子を幼稚園児などが見学する事もある。
- 芸術鑑賞会
- 全校生徒で芸術を鑑賞する。鑑賞するものは年度によって異なり、ミュージカルやオペラ、コンサートのような現代的なものが中心。
- 校外学習
- 5月中旬に2 - 5日間、中1 - 高2が学年ごとに別の場所へ行き、観光や地域研究、学年内での交流などを主な目的とする。
- 現在の行き先は中1が黒姫高原、中2が東京、中3が東北地方(岩手県・青森県など)、高1が菅平高原、高2が関西地方(吉野・奈良・京都)である。中2・中3・高2は総合学習の一環として事前に数人の班でテーマを決めておき旅行中は各班で関連したところを訪問し、後日レポート提出が求められ発表会を行う。これを地域研究という。また、この期間中は高3は特別考査や音楽祭練習、文化祭準備などを行う。そのため、高2の旅行は修学旅行でもある。
- 音楽祭
- 例年6月中旬に主に昭和女子大学の昭和女子大学人見記念講堂を借り切って開催される合唱コンクール。中学生は課題曲と自由曲の2曲、高校生は自由曲を2曲演奏する。特別参加団体と称する団体による演奏も行われる。外部から招かれた審査員及び音楽科教諭の決める賞と一般生徒の投票によって決定される大衆賞の両方がある。
- 体育祭
- 9月末に2日間かけて校内にて開催される。通常の学校と違い、オリンピック方式(複数の競技を同時に行う)という独特の方法が取られている。中学・高校それぞれクラス毎に分かれて得点を競う。
- 姉妹校である筑波大学附属中学校の運動会で行われた騎馬戦にて負傷した生徒が発生したので、2005年度からは同種目は中止となった。
- 文化祭
- 10月下旬から11月初旬に3日間かけて校内にて開催される、筑駒最大の行事。外部者も参加できる。中1から高2までは原則としてクラス単位で参加し、中3以上は演劇を行う団体が非常に多いほか、文化系部活等の団体の参加もある。大学受験を控えた高3が特別班を組んで中心となって活動する。
- (参考リンク)第59回筑駒文化祭公式ホームページ
- ロードレース
- 1月下旬に多摩川の土手で行われる。高3以外は全員参加で、中学生は4km、高校生は8kmを走る。走行時間で順位が付けられ、上位20名は表彰される。
- 弁論大会(中学のみ)
- 2月の中旬の土曜日に校内7号館3階(オープンスペース)で行われる。各クラス、及び特別参加団体と称した団体がテーマを設定して自由に論じ、他クラスの生徒がそれらを聞いて質疑応答を繰り返す。各クラス2名、計18人の審査員によって選ばれる賞と生徒全員の投票によって決定される大衆賞の両方がある。
特に音楽祭・体育祭・文化祭の3つは三大行事と呼ばれることもあり、クラス単位で取り組むほか、生徒による各実行委員会が教師の協力を得て運営する。
この他にも教育の一環として学年ごとの行事が存在する。例えば、芸術鑑賞会とは別に浄瑠璃や歌舞伎、能といった伝統的なものを学年ごとに鑑賞する機会がある。
部活動・同好会[編集]
囲碁、クイズなどではしばしば全国制覇を果たしている。1998年に第18回全国高等学校クイズ選手権で全国制覇を達成した。駒場棋院(囲碁部)は2003 - 2005年に全国大会3連覇を果たしている。数学オリンピックの日本代表として活躍する在校生も多く、2005年度には日本代表6人中5人を在校生が占めた。日本が初参加となった2005年の生物学オリンピック北京大会も代表2人のうち1人が在校生で銅メダルを獲得。全国高校化学グランプリでも大賞を含め多数の入賞者を出し、2005年にはスーパーコンピュータのプログラミングを競うSupercomputing Programming Contestで優勝、3位入賞を果たすなど、各方面の大会で成果を挙げている。また、2005年、TBS系列で放映されたテレビ番組「学校へ行こう!MAX」での企画「文舞両道フリツケ甲子園(2005年9月6日O.A.)」において、有志がダンスユニット「筑6」を結成。出場校6校の中から優勝校に選ばれた。