野中博
野中博(のなか ひろし、1965年 - )は、長崎県出身の写真家。都市において、ある特定の地域、場所での人間模様を写真に収める事を主とした活動をしている。
来歴・人物[編集]
高校卒業後1年間経理学校に通った後に1984年海上自衛隊に入隊。以後2005年7月に除隊するまでの間、主に艦艇乗組の電測員として勤務する。この頃の野中本人の写真に対しての関心というものは低いものであったが、臨時の司令部要員として行った自衛隊インド洋派遣(第4次)で広報活動用として司令部に置いてあったニコンD1Xを使って写真を撮らされている間に写真への興味を強くし、以降、写真を撮るという事に傾倒していく事になる。
2005年7月、「写真家になる」と当時の上官に告げ、周囲の制止を振り切り海上自衛隊を退職。2005年から2007年にかけて、写真表現 中村教室、東京写真学園にて写真を学び、以後、フリーな形での写真活動を始める。
2007年以降の一時期、極度の金欠状態に陥り、ホームレス、生活保護受給者等から金を借りて飢えをしのいでいた時があった。以来、野中本人は、自分の社会的位置付けは、ホームレス、生活保護受給者と同じか、若しくはそれ以下であると自覚している。
2007年、新宿ゴールデン街にあるバーで知り合った、当時新宿区役所に勤めていたおばさんと、その店のマスターから審査、展示にかかる諸費用を借りつつも、第36回APA公募展に入選。翌年の2008年、第1回littlemoreBCCKS「写真集公募展」にも入選する。上記のバーで知り合った星玄人とは飲み友達としての交友関係がある。野中本人には「友人として最高の形でいられるのは飲み友達としての間柄だけであり、それ以上を求めたり、それ以外の関係というのは友人としての形を成さない」という自流の哲学がある。