重陽
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重陽(ちょうよう)は五節句の一つ。古代中国の陰陽説で「陽」の最大の数である9が重なる「9月9日」を「重陽の節句」と呼び、盛大に祝ったことに由来する。
「菊の節句」とも呼ばれ、菊を飾って祝う習慣があった。平安時代の宮中では、「菊見の宴」を開いて歌を詠んだり、「菊合わせ」(菊の品評会)が行なわれた。菊酒(菊の花を浸した酒)を飲んで長寿を願った。日本では、節句前夜に菊の蕾に真綿を被せて露にあて、その真綿で体を拭いて邪気を祓い清める被綿(きせわた)の風習もあった。
新暦になってからは、季節感がずれてしまい、節句の祝事は行なわれなくなったが、今でも菊の季節に各地で菊の品評会や鑑賞会が行なわれている。
参考文献[編集]
- 生活たのしみ隊(編)伊藤美樹(絵)『くらし歳時記』成美堂出版、2016年、p.126。