都営バス急行05系統
「夢の島」から「夢と魔法の王国」へ。 夢の島熱帯植物園、葛西臨海公園、そして東京ディズニーランド、舞浜リゾートエリア、幕張メッセ…京葉線沿線は行楽スポットが数多いが、城東地区から京葉線沿線に行くのは不便である。前身の夢01(錦糸町駅~新木場駅)は、行楽客輸送を目的として、休日のみの運行でスタートした。錦糸町駅発9:00~17:28まで、午前と夕方が約20分間隔、午後が約40分間隔、計20往復の運行は10年間、ダイヤ改正もなく継続された。 それから10年後、週休二日制の普及、お台場の観光地としての発展などを踏まえたのか、廃止・短縮・減便ばかりだったH12.12.12改正での数少ない積極的増収策として、土曜日の運行開始、お台場への延長が実施された。系統番号はなぜか「急行05」となった。なぜ急行なのかは当否も含め語り尽くされていると思うので今回は書かない。 この延長は当たりであった。比較的渋滞も少なく40~45分でお台場へ到着するため、都営新宿線経由西大島からの一日券利用者も取り込み、午前の新木場・お台場方向、夕方の錦糸町方向は非常に混雑している。行楽系統ゆえ天候に左右はされるが、逆方向も都07並行区間で稼げるので、収支は悪くないと思われる。デックスやフジテレビ方面に行かないのは不便な気もするが、定時性の確保の面からは現状がベストであろう。 一方、平日に新木場に達する唯一の系統、木11(東陽七丁目~東陽町駅~新木場循環)は、平成2年の京葉線東京駅乗り入れ後も運行回数を減らさず、日中などはむしろ増便傾向で推移しており、従来の通勤用片輸送系統から、鉄道線間連絡系統の様相を強めてきた。都07や東22と乗り継いでの利用も多かったのだろう、平成14年12月に、ついに平日の運行を開始したのが「錦18」である。沿線の風景は都07+木11であり(当たり前だ…)、平日のみ運行系統ということもあって、マニア的にはわざわざ乗りに行こうとは思わないかもしれないが……。 担当営業所は急行05と同じ深川で、本数も最小限のスタートとなったが、日曹橋から門前仲町までの距離と新木場駅までの距離を考慮すれば、乗客の定着動向によっては都07の一部を振り替え増便される可能性もありそうである。