遺影
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遺影(いえい)とは、物故者を偲ぶために、作られる写真もしくは、肖像画。
通常は葬儀の時に飾られる、自宅では床の間に代々飾られることが多い。通常は胸から上の肖像であり、特に写真の場合、スナップ写真から本人だけを抜き取ることが出来る。通常は四つ切というサイズで引き伸ばされ、社葬や団体葬など大きな葬儀の時はもっと大きなサイズに引き伸ばされる。葬儀の後は、代々のご先祖様とともに仏間に飾られる。
従来はフレームは漆塗りの黒、写真は着物を着たモノクロのものを用いることが多かったが、「葬儀会場に冷たい印象を与える」、「白黒では子供が怖がってしまう」といった理由からフレームは自由になり、カラー写真が用いられる事が多くなった。遺影の発祥、考案者などはまったくの謎である。
本来は自分の気に入った写真を用意すべきだが大半が旅行や結婚式などに参加した時の集合写真などからの拡大・修正が多い。今後は、デジタルカメラなどのデータで残された場合、家族が見つけることも困難であることから、後世に残す重要な写真として確実に保存する必要性がある。
米国などでは遺体保存の方法(エンバーミング)が発達しているために、葬儀の場面では棺をオープンすることから、特別に遺影写真を飾る習慣はない。
近年では、一部の葬儀社がサービスの一環として、パソコンを用いて、遺影の顔の輪郭などに調整を施したり、衣服を変えたりすることもある。さらに、画像加工会社の中には、葬儀で使う写真を事前に預かって保管するサービスを始めた企業もある[1]。
写真の遺影の他、電飾写真、液晶遺影等の新規な遺影も見受けられるようになった。さらなる技術の発展によって今後の遺影の形態も変化を遂げると予想される。例えば、モーションポートレートやライブポートレートのような動画のポートレートを遺影を使う動きも予想できる。
2011年1月より、生前に自分の気に入った遺影写真をWEBから預け、それを葬儀で使用される仕組みがスタートした。2011年2月 あかるい遺影写真展と題して東京・大阪・福岡で写真500展あまりが展示され、従来の証明写真的遺影から脱却し自然で本人らしい写真の推奨が行われた。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ↑ 2011年1月27日の朝日新聞朝刊15面