超絶技巧練習曲集 (ファーニホウ)

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超絶技巧練習曲集 (Etudes transcendantales)はブライアン・ファーニホウの作曲したソプラノフルートオーボエハープシコードチェロのための組曲である。全9曲からなる。

成立[編集]

ファーニホウの連作集「発明の牢獄」のIntermedio IIとして構想された。アーノルト・シェーンベルク?のピエロ・リュネールの楽器法に対する一つの「反」回答のようなものとして作曲された。そのため、ピエロではメゾであった音域が上げられ、ピアノの代わりにモダンチェンバロが用いられる。フルート、オーボエは各種を持ち替える。

また、この作品で歌われるテクストはエルンスト・マイスターとアルルン・モルが海難事故?のメタファーについて語ったものが使われている。ドイツ語で「、、沈む、、」と語られるシーンではチェロのピチカートのグリッサンドが使われており、描写性が加味されている。

ソプラノは曲の後半でクラベスを用いなければならない。そのセクションでは、ソプラノは人が溺れる際の擬音に似た子音の羅列を発声する。

初演[編集]

1985年イタリアヴェニスヌイウ・アンサンブルによって初演された。

書法[編集]

この作品はファーニホウの作風の第二期の頂点にあったことも含めて、考えられないほどの高度な非合理時価[1]が用いられることでも知られる。「非合理小節[2]」の使用も頻出する。[1]

この作品ではオクターブ関係も同一のピッチから、一つの楽器は極限的な動きをする一方、もう片方の楽器はロングトーンと沈黙が多用されるデュオが発想の源泉になっている。非合理時価は時として五重にまで編みこまれ、ソロのみではアタックポイントが知覚出来ない書法を極限まで追及している。非合理時価がかけられた楽器同士のシンクロナイズドが頻繁に指示されており、「重奏での超絶技巧」を要求する練習曲と言う意味で、19世紀のヴァーチュオシティーとは事情が全く異なる。TACETのままの楽器も多い前半から、後半に向けて徐々に密度が上げられ終曲でようやく全ての楽器が動的に「カデンツァ」を奏する。重低音もチェンバロのみかつ作品全体が高音域を多用するため、全体的に透明感が漂う。シュプレッヒシュティンメはほぼ用いられず、終曲で残りのテクストを音読する。

徹底的に「反ピエロ・リュネール」を掲げたこの作品から、「オン・ステラ・マグニチュード(1994)」でピエロ・リュネールを再評価するまでに11年かかっている。ラストのクオドリベットでは全ての作品が一小節に圧縮されるが、この技法は「まったくもって時間なし」や「エクソルディウム」などの近年の技法にも繋がっている。

出版[編集]

ペータース社から(EP7310)。

参考文献[編集]

  • ■Richard ToopがエトセトラからのCDリリースのときに寄せたライナーノート, 1994
  • ■James Boros&Richard Toop, Brian Ferneyhough Collected writings, Harwood Academic Publishers, 1995
  • ■1987年のドナウエッシンゲン音楽祭による「発明の牢獄」全曲演奏のときに寄せられた本人のプログラムノート, 1987
  • ■La Revue Entretemps N° 03 (ircam, 1987)
  • http://en.wikipedia.org/wiki/Etudes_Transcendantales

[編集]

  1. 1/4を、わざわざ5/20と呼んで、さらに連符で要所が区切られるほど徹底している。アタックポイントがここまで厳密なのは、第二期のみ。
  2. 本人は"irrational" time-signatureと述べており、本来は「非合理的拍子記号」である。しかし、ファーニホウのこの作品は一小節ごとに拍子が絶えず変化しており、「非合理的拍子記号を用いた小節」を「非合理小節」と便宜上呼んでも、差し支えはない。

余談[編集]

小西規勝福井利器に利用者:NiKeのアカウントを売った。その後、福井利器は徹底的に野田憲太郎をストーキングしている。その実態は、ウィキペディア日本語版の本項目で確認できる。