羽田空港国際線ビル駅
羽田空港国際線ビル駅(はねだくうこうこくさいせんビルえき)は、東京都大田区羽田空港二丁目にある、東京モノレール羽田空港線の駅である。
英文名称はHaneda Airport International Terminal Stationである[1]。
目次
概要[編集]
駅開設までの経緯[編集]
東京国際空港は2010年(平成22年)10月21日にD滑走路を供用開始した。これによって発着枠が増加し、国際線定期便の就航が可能になった。
これにより、国際線のキャパシティが現行の第2旅客ターミナルビル南側に設置されていた旧国際線ターミナルビルよりも増大するため、多摩川と東京都道311号環状八号線に沿った区域に国際線旅客ターミナル・貨物ターミナル・駐車場などの新国際線区画が東京国際空港ターミナルによって建設され、その旅客ターミナルの開業に合わせて駅の開設がなされた。
仮称は「国際線ターミナルビル駅」としていた[2]。同年2月10日に正式な駅名は「羽田空港国際線ビル駅」(はねだくうこうこくさいせんビルえき)と発表された[3]。
なお、2002年(平成14年)に羽田再拡張が国土交通省によって策定された当初は、2003年(平成15年)度までに滑走路を着工の上、2009年(平成21年)12月に国際線ターミナルの開業が見込まれていた。しかし、港湾上の構造問題から滑走路の設計変更などが生じて要出典2007年(平成19年)5月に着工したため、国際線新ターミナルの着工も順延し、2010年10月21日の開業とされた。
建設途中の同年3月27日に、電気工事をしていたターミナルビル1階部分から出火。作業員1人が負傷、駅舎など約500平方メートルが延焼する事故が発生している[4]。
開業[編集]
開業予定は当初2009年12月だったが、ターミナルの着工が延期されたことから、2010年10月21日となり[5]、同日のターミナルの供用開始に合わせて開業した。
東京モノレールでは同年7月29日に、当駅に全列車を停車させるとしたダイヤ改正を発表した[6]。東京モノレールでは一日の乗降人員を約8,500人と予測している[7]。
駅構造[編集]
相対式ホーム2面2線を有する高架駅である。改札口は2階コンコースと3階下りホーム前に設置され、ともに、到着ロビー、出発ロビーに直結する。両ホームは改札内で往来可能である。
当駅の設置にあたり、天空橋 - 新整備場間の高架軌道のうち、東京都道311号環状八号線上の一部(約900m)を撤去し、代わりに国際線ターミナルビル寄りにS字状に湾曲した高架軌道を新設した。これに伴い、2010年4月10日午後から全列車をモノレール浜松町 - 昭和島間の折り返し運転とし、同年4月11日にかけて切り替え工事を行った。
この措置により、中部国際空港駅、仙台空港駅に次いでプラットホームと国際線出発ロビーが同じ階層となり、下りプラットホームのみシームレスな往来が可能になった。
同駅に東日本旅客鉄道(JR東日本)のグループ企業であるびゅうトラベルサービスが運営する「JR東日本外国人旅行センター」が開設され、訪日外国人向けの特別企画乗車券「ジャパンレールパス」の引き換えやJR券の販売、旅行相談などを受ける。また、駅開業時より「ジャパンレールパス」「JR EAST PASS」で東京モノレール線が利用可能とされた。
自動改札機はすべて幅広型のものが設置されている。到着ロビーと同一階に改札口があるため、カートを改札内コンコースまで持ち込むことができる。ただし、カートを持ち込んだままエスカレーターやエレベーターを利用することはできない。
のりば[編集]
1 | ■東京モノレール羽田空港線 | 国内線(第1ビル・第2ビル)方面 |
---|---|---|
2 | ■東京モノレール羽田空港線 | 浜松町のりかえJR山手線・東京・都心方面 |
駅構内設備
- 可動ステップ(1番線のみ)
- 到着ロビー階「JR EAST Travel Service Center」
利用状況[編集]
開業以来の1日平均乗降・乗車人員推移は下表のとおりである。
年度 | 1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
2010年(平成22年) | 5,340 | |
2011年(平成23年) | 6,467 | 3,169 |
2012年(平成24年) | 6,130 |
駅周辺[編集]
- 東京国際空港
- 国際線旅客ターミナルビル
- 国際線P(駐車場)
- 東京都道311号環状八号線
バス路線[編集]
京浜急行バス(グループ会社・共同運行会社を含む)と東京空港交通(共同運行会社を含む)が2010年10月21日から国際線ターミナルに乗り入れている[10]。
年表[編集]
運賃に関する特記事項[編集]
当駅と「羽田空港第1ビル駅または羽田空港第2ビル駅」間の運賃は通常大人片道200円(IC運賃は194円)となっている。ただし、羽田空港で国内線⇔国際線間を相互に乗り継ぐという理由で乗車する場合に限り、その間の運賃が無料となる。乗車する際にはまず、国内線及び国際線ターミナルの案内カウンターでパスポートと航空券を提示した上で利用を申し出て「乗継乗車票」を発行してもらい、それを駅の改札口にて提示する[11]。
なお当駅からの所要時間は、羽田空港第1ビル駅まで4分、羽田空港第2ビル駅まで6分となっている[12]。
隣の駅[編集]
- 東京モノレール
- ■ 東京モノレール羽田空港線
脚注[編集]
- ↑ ACCESS TO HANEDA AIRPORT - 東京モノレール
- ↑ (2005-07-29) 2009年 羽田空港国際化に合わせ国際線ターミナルビル駅(仮称)を新設します 東京モノレール arch. 2007-01-27 2010-03-11
- ↑ (2010-02-10) 東京モノレール新駅の駅名決定及び新駅開業に伴う線路切替について PDF 東京モノレール [ arch. ] 2010-03-11
- ↑ 羽田空港の新駅で火災、1人軽症 建設中の国際線ターミナル(産経ニュース 2010年3月27日)
- ↑ (2010-05-14) 「羽田空港国際線ビル駅」開業日の決定について PDF 東京モノレール [ arch. ] 2010-05-14
- ↑ 東京モノレール 「東京モノレールダイヤ改正」PDF
- ↑ モノレールvs.京急 羽田国際駅13分の攻防[リンク切れ]
- ↑ 東京モノレール 会社概要(ページ下段) 1日あたり駅別乗降人員
- ↑ 東京都統計年鑑
- ↑ 羽田経済新聞「東京空港交通・京浜急行バス、羽田新国際線ビルに-深夜早朝便拡大は検討継続」
- ↑ 『ターミナル間の移動について/ターミナル間無料連絡京急線・モノレール』《『羽田空港ターミナル BIG BIRD』(日本空港ビルデング運営サイト)》より
- ↑ 『国際線⇔国内線の乗り継ぎ案内(トランジット)』《東京モノレールWebサイト》より
関連項目[編集]