糜男子
糜男子[編集]
『糜男子』(びだんし)は、腐女子などのボーイズラブ作品を好む女性を現わす言葉の類義語、もしくは対義語として考案された造語である。2007年1月に、同人誌作家やブログ管理者を対象としたアンケートが行なわれ、その結果を元に、全日本腐女子協会(女性4名の同人誌サークル、以後は腐女協と記述)のメンバーにより考案された。
概要[編集]
糜男子の「糜」とは、糜爛(ビラン)から。腐女協のメンバーによれば、糜男子とは、「ボーイズラブ、ネオロマンス作品を楽しめる男性。またそうした作品に含まれる萌え・ユーモアを、女性と似た感覚で楽しむことができる男性」としており、やおい作品を愛読する男性や、女性同性愛を取り扱った作品を好む男性を指すことが多い既存の腐男子・腐兄などの造語とは、若干意味あいが異なる。
アンジェリークシリーズ、遙かなる時空の中でシリーズ、金色のコルダなど、ゲーム会社コーエーが開発した女性向け恋愛ゲームの進出により、ネオロマンスという作品概念が生まれ、美形の男性キャラクターが多く登場する作品が続々と発表されるようになった。これらは、女性の主人公が複数の美形男性に慕われ恋愛に発展していく過程を描いた作品であり、一般に腐女子と称される女性たちが好む、ボーイズラブ・やおい作品とは主旨が異なる。ただ彼女たちは、ネオロマンス作品に登場する美形男性たちを組み合わせて同性愛を想像する場合が多いため、両者が完全に切り離れたものとも言い切れない。女性の中には、ネオロマンス作品は好きだがボーイズラブ作品は嫌悪するという女性もいるため、腐女子という言葉の中にも、いわば「広義」と「狭義」の二通りの概念が存在すると言えよう。
糜男子という言葉が産まれた背景には、そうした女性側の変化が影響しているものと思われる。女性向けの作品として開発されたネオロマンス作品を愛読する男性の中にも、ボーイズラブは受け入れ難いと考える男性が多くいるであろうから、両者は似ていても違うと考えた腐女協メンバーの発想も自然な流れと言えるかもしれない。
関連項目[編集]
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