法隆寺東院伝法堂
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法隆寺東院伝法堂(ほうりゅうじとういんでんぽうどう)は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内の国宝建造物である。
法隆寺夢殿を中心として構成される法隆寺東院伽藍の講堂に相当する奈良時代の建築である。桁行七間、梁間四間、単層、切妻造、本瓦葺で、法隆寺資財帳によれば天平時代末頃に橘古那可智(聖武天皇夫人の橘夫人)が施入したという。昭和時代戦前期に行われた解体修理にともない行われた調査で、貴族の住宅建築を仏堂風に改修したことが判明し、記述が裏付けられた。前身住宅は桁行五間、梁間四間、切妻造、妻入、桧皮葺と見られ、後方三間分は比較的閉鎖性が強く、前方二間分を吹き放ち開放的にしていた。全面板張で、正面に簀子縁がついていたとみられる。移築時に、新材を加えて桁行が七間に延長され、間仕切を左右対称の形に改め、桧皮葺から本瓦葺にする等、各所に改修を加えて仏堂風しているが、改修による違和感は見られない。堂内につるされる三点の天蓋も貴重で、もとは支那寝台であり、天平時代の現存例として評価できる。