椎名町駅
椎名町駅(しいなまちえき)は、東京都豊島区長崎にある西武鉄道池袋線の駅。駅番号はSI02。同線の駅の中では一番海抜の低い場所に位置する駅である。
年表[編集]
- 1924年(大正13年)6月11日 - 開業。
- 1986年(昭和61年)5月1日 - 新駅舎使用開始[1]。
- 2011年(平成23年)10月1日 - 北口駅舎と南口駅舎を統合した橋上駅舎の供用を開始。同時に南北自由通路が開通し、各バリアフリー設備の使用も開始された[2]。
- 2013年(平成25年)3月16日 - 発車メロディに「おれは怪物くんだ」を使用開始。
駅構造[編集]
相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。かつては島式ホーム1面2線の形態であったが、列車の長編成化に伴い昭和30年代に現在の構造に変更された[3]。2011年10月1日に橋上駅舎の供用を開始した[2]。
ホーム有効長は10両編成分である。ホームの両側を踏切に挟まれた構造であるが、駅のすぐ東側の池袋9号踏切が山手通りの東側に40mほど移動した。移動する前のホームは8両編成がぎりぎり停車可能な長さであり、とくに下り列車の停止位置目標は踏切のほんの手前で、少し超えると先頭車の前頭部が踏切にはみ出してしまう状態であったが、前述の踏切移動により、延長工事が行われた。
のりば[編集]
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■池袋線 | 上り | 池袋ゆき |
2 | ■池袋線・豊島線 | 下り | 所沢・飯能・豊島園方面 |
駅舎改築[編集]
山手通りの改良工事と合わせて、2010年1月に駅舎の改良工事が着工され、2011年10月時点では工事が進行中である。駅舎の工事は国土交通省の鉄道駅総合改善事業として行われており、事業主体は第三セクターの東長崎駅・椎名町駅整備株式会社[4]となっている。 2010年度の鉄道事業設備投資計画PDF によると、駅舎の橋上化を実施し、南北自由通路・エレベーター4基・エスカレーター6基および多機能トイレなどを設置し、バリアフリー化を図る計画となっている。あわせて、ホームの改善と屋根の改修、10両編成対応のためのホーム有効長延伸工事や、山手通り陸橋下への広場の整備などを行う。橋上駅舎と自由通路は2011年10月1日に供用を開始し[2]、駅前歩行者広場などの整備は2012年度の完成を予定している。
発車メロディ[編集]
2013年3月16日から、アニメ『怪物くん』(1968年第1作)の主題歌「おれは怪物くんだ」を発車メロディに採用している。[5]。これは、かつて当駅周辺にトキワ荘があり、そのトキワ荘ゆかりの漫画家である藤子不二雄Ⓐの作品『怪物くん』のアニメ主題歌を使用することで、トキワ荘が存在していた街をPRするために採用されたものである。
利用状況[編集]
2013年度の1日平均乗降人員は18,664人である[6]。西武鉄道の駅では第55位。
近年の1日平均乗降人員・乗車人員の推移は下表のとおりである。
年度 | 1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1990年(平成 | 2年)13,537[7] | |
1991年(平成 | 3年)13,590[8] | |
1992年(平成 | 4年)13,216[9] | |
1993年(平成 | 5年)12,860[10] | |
1994年(平成 | 6年)12,216[11] | |
1995年(平成 | 7年)11,678[12] | |
1996年(平成 | 8年)23,930要出典 | 11,077[13] |
1997年(平成 | 9年)22,983要出典 | 10,644[14] |
1998年(平成10年) | 22,176[15] | 10,299[16] |
1999年(平成11年) | 21,707[15] | 10,025[17] |
2000年(平成12年) | 21,476[18] | 10,047[19] |
2001年(平成13年) | 20,207[18] | 9,970[20] |
2002年(平成14年) | 19,793[21] | 9,921[22] |
2003年(平成15年) | 19,394[21] | 9,740[23] |
2004年(平成16年) | 19,172[21] | 9,647[24] |
2005年(平成17年) | 19,117[21] | 9,616[25] |
2006年(平成18年) | 18,912[21] | 9,499[26] |
2007年(平成19年) | 19,062[27] | 9,560[28] |
2008年(平成20年) | 18,862[27] | 9,466[29] |
2009年(平成21年) | 18,633[27] | 9,356[30] |
2010年(平成22年) | 17,937[27] | 9,055[31] |
2011年(平成23年) | 17,638[27] | |
2012年(平成24年) | 18,027[6] | |
2013年(平成25年) | 18,664[6] |
駅周辺[編集]
長崎 (豊島区) も参照
- 金剛院
- 豊島区立目白図書館
- 豊島区区民ひろば富士見台
- 豊島区区民ひろば長崎
- 豊島長崎一郵便局
- サミット 椎名町店
- 主婦の店アルス 椎名町店
- マツモトキヨシ 椎名町店
- フタバ図書 GIGA椎名町店(旧・TSUTAYA、東武ストア)
- 山手通り - 西武池袋線と交差する箇所に椎名町陸橋が架けられている。陸橋部の歩道幅が広いのが特徴。周辺で改良工事が行われており、駅舎改築と合わせて陸橋下に広場が整備されることになっている。
- 首都高速道路 中央環状新宿線 西池袋出入口
- 聖母病院
- 国際興業バス池袋営業所
- 立教学院 - 要町駅や池袋駅からの方が近いが、当駅からの徒歩圏にある。
- 立教大学 池袋キャンパス
- 立教池袋中学校・高等学校
- 立教小学校
- 帝銀事件の舞台となった旧帝国銀行椎名町支店は、北口の長崎神社近くにあった。
- 手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄ら漫画家たちが集ったトキワ荘は、当駅と都営大江戸線落合南長崎駅のほぼ中間に存在した。
- 池袋モンパルナス - 目白文化村とともに昭和(戦間期)モダニズムの一つ。
- 椎名町サンロード - 旧谷端川にほぼ沿って商店街が駅前から続いている。夕方になると多くの買い物客でにぎわうため、駅前の道路が一部歩行者天国となる。
- 一音会 - 幼児の音楽・情操教育で知られる。
毎年9月上旬には長崎神社の祭りが2日間行われ、駅前には多くの屋台が並ぶ。また、毎年11月末にはサンロードで芋煮を無料でふるまうなど活況を呈している。
バス路線[編集]
駅名の由来[編集]
椎名町という地名は江戸時代後期にはすでに存在したが、町屋は現在の目白にあり、椎名町駅からは比較的離れた位置にあった。その後、豊島区の発足から1964年(昭和39年)11月までの間、現在の南長崎一 - 六丁目と目白四・五丁目に椎名町という町名が付けられていた。
帝銀事件の舞台としての名称を嫌われたために、町名としては残っていないが、商店街も存在するため、椎名町駅の周辺は便宜的に椎名町と呼ばれている。
1930年代には駅の北側地域にアトリエ付きの借家群がいくつも建ったことから、芸術家の集まるアトリエ村を形成し、ひいては「池袋モンパルナス」と呼ばれるようにもなり、著名な画家や詩人が若き日々を過ごした街としても知られるようになった[32]。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ↑ 『会社要覧』西武鉄道株式会社、1999年、100 - 103頁
- ↑ 2.0 2.1 2.2 椎名町駅 駅からのお知らせ - 西武鉄道
- ↑ 『写真で見る西武鉄道100年』(ネコ・パブリッシング)55ページ
- ↑ 先に東長崎駅の工事において事業主体となっており、椎名町駅の工事に合わせ商号を変更した。
- ↑ 椎名町駅の発車メロディーを「おれは怪物くんだ」に変更します!PDF - 西武鉄道、2013年3月13日。
- ↑ 6.0 6.1 6.2 [1]PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)224ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)230ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 15.0 15.1 [2]PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)PDF
- ↑ 18.0 18.1 [3]PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 21.0 21.1 21.2 21.3 21.4 [4]PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 27.0 27.1 27.2 27.3 27.4 [5]PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 長崎アトリエ村 - 豊島区立郷土資料館 常設展のページ