堂上隼人
堂上 隼人(どううえ はやと、1982年3月12日 - )は、福岡ソフトバンクホークスに所属していたプロ野球選手(捕手)。
2012年、強制わいせつで逮捕された。
目次
来歴・人物[編集]
香川入団前[編集]
武相高等学校では内野手。横浜商科大学時代に捕手へ転向。大学4年の時には第32回日米大学野球選手権大会に出場。強肩強打の捕手として注目され、複数の球団のドラフト候補にも挙がったが指名は受けなかった。
卒業後は社会人野球の強豪、日産自動車へ入社したが、入社2年目に退社。
香川時代[編集]
大学時代の監督に勧められ、2006年4月に四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズへ練習生として入団し、5月に選手登録された。その後はチームの中心選手として活躍し、アイランドリーグの5月の月間MVPに選ばれるなど、2006年は打率3割2分7厘、11本塁打で首位打者、本塁打王の二冠を獲得。守備でも持ち味である鉄砲肩と大胆なリードでチームを牽引。総合優勝に大きく貢献しリーグ年間MVPに選ばれた。しかしそのオフもどの球団からもドラフト指名はなく、同僚の深沢和帆(巨人が指名)、伊藤秀範(ヤクルトが育成枠指名)を羨望のまなざしで見つめるだけだった。
2007年も引き続き主力の捕手としてチームを支え、前後期と年間チャンピオンシップ、さらに独立リーグのグランドチャンピオンシップの優勝に貢献。個人タイトルこそなかったものの、打率と本塁打はリーグ2位、打点は3位という成績を残し、リーグの後期シーズンMVP及びグランドチャンピオンシップのMVPに選出された。しかし2007年のドラフト会議でも、事前に候補として名前が挙がりながら指名を受けることができなかった。
2008年1月から1ヶ月間、オーストラリア・クイーンズランド州にあるアマチュアリーグに、チームメイトの塚本浩二とともに派遣された。当初は2ヶ月間の予定であったが、派遣中の堂上をメジャーリーグのボストン・レッドソックスのスカウトが評価し、レッドソックスが獲得の意思を示してアイランドリーグ側と交渉に入ったことから、予定を切り上げて2月に帰国した。契約が成立した場合はマイナー契約でのスタートとなると報じられた。その後、3月になってチームメイトの松尾晃雅が一足先に2月7日にレッドソックスとマイナー契約を結んだことが発表され、堂上については交渉段階と伝えられた。
同年5月に、ボストンの地元紙のウェブサイトのブログにおいて「移籍に必要なビザが取得できなかったため、今シーズンの移籍はないであろう」との記事が掲載された。最終的に2008年のシーズンも香川でプレーすることとなり、前期と年間の優勝に貢献した。
同年10月30日のプロ野球ドラフト会議において、福岡ソフトバンクホークスから育成選手枠で指名された。背番号は126。
ソフトバンク時代[編集]
2009年シーズン開幕前の3月30日付で支配下登録された。背番号は42。7月23日に行われたフレッシュオールスターゲームではウエスタン・リーグ選抜に選ばれた。
2010年3月22日の北海道日本ハムファイターズ戦で1軍公式戦に初出場した。同シーズンは、スタメン出場2試合を含む7試合に出場し、初安打も記録した。
2011年1月、アレックス・カブレラの入団により、2009年以降つけていた背番号42を譲ったため、背番号35に変更された。
ホークス堂上捕手、女性の髪つかみワイセツ行為(2012年8月)[編集]
福岡県警は8月23日、プロ野球の福岡ソフトバンクホークスの捕手・堂上隼人(30)(福岡市東区和白丘3)を強制わいせつ容疑で逮捕した。
堂上は8月19日午後10時半頃、福岡県糟屋郡内のアルバイト女性(20)が住むアパートの部屋の前で、女性の髪をつかんだり、肩を押さえつけたりなどの暴行を加え、わいせつな行為をした疑い。「間違いありません」と容疑を認めている。
女性は堂上と面識はなかった。現場付近の防犯カメラの映像などから堂上が浮上した。女性が帰宅して部屋に入ろうとしたしたところ、いきなり「おれの顔を見るな」と言われて襲われた。
警察は動機などを捜査するとともに、今月に入って周辺の地域で同じような手口の事件が数件相次いでいることから、関連についても調べる。
堂上隼人は神奈川県出身で、社会人野球から独立リーグを経てソフトバンクに入り、ことしで4年目のキャッチャー。これまでの1軍出場は通算8試合で、今シーズンは1軍での出場はなかった。
堂上選手が逮捕されたことについて、ソフトバンク球団は「詳細が把握できていないので対応を検討中です。これまでトラブルは聞いたことはありません」と話している。
不安視されていた堂上隼人の「性犯罪歴」[編集]
女性に無理やりわいせつな行為をしたとして、8月23日に強制わいせつの疑いで福岡県警に逮捕されたソフトバンク捕手の堂上隼人。同容疑者をめぐる「性犯罪」は、今回が初めてではない。
ソフトバンク入団前の2008年1月、オーストラリアのアマチュアリーグへ参加した際、レッドソックスのスカウトの目に留まり、入団交渉まで行った。だが社会人時代に性犯罪歴があったことからビザがおりず、入団は見送られた。
同年10月のドラフト会議では、ソフトバンクから育成枠で指名されたが、素行を不安視する声も球界内で聞かれた。しかし球団は「十分、更生している」と判断。本人も入団後は禁酒生活を送るなど、真摯な姿勢で野球に取り組み、1年目の2009年開幕前の3月30日には支配下登録選手となるなど将来を期待されていた人材だった。
堂上捕手、契約解除へ[編集]
福岡ソフトバンクホークスの捕手・堂上(どううえ)隼人(福岡市東区和白丘3)が強制わいせつ容疑で福岡県警に逮捕された8月23日、球団は、堂上との選手契約を解除する方針を固めた。
近く正式に手続きを取る。
球団は「被害者の方に深くおわびするとともに、ファンの皆様にご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。しっかりと事実関係を把握した上で、球団として厳粛に対応したい」とコメントを発表した。
チームはこの日、埼玉県営大宮公園野球場で埼玉西武ライオンズと対戦。本多雄一選手会長(27)は、「ファンの皆さんの期待を裏切ったことは、本当に残念で申し訳ない。もう一度、野球は野球でしっかり集中したい」とショックを隠しきれない様子だった。
元ソフトバンク・堂上隼人を再逮捕。今回で3回目[編集]
福岡県警東署は2012年10月9日、短大の女子学生(19)にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの疑いで元ソフトバンク捕手堂上隼人容疑者(30=別の同罪で起訴、横浜市旭区)を再逮捕した。逮捕は3回目。
再逮捕容疑は7月30日午後10時ごろ、福岡市東区内の駐車場で、「顔を見るな」などと帰宅中の女子学生を脅し、体を触るなどのわいせつな行為をした疑い。東署によると、管内で同様の被害が数件あり、関連を調べている。
県警は8月23日、別の強制わいせつ容疑で堂上容疑者を逮捕し、9月12日に再逮捕。福岡地検は最初の逮捕容疑は処分保留としたが、再逮捕容疑について10月4日、起訴した。
元ソフトバンク・堂上隼人捕手に懲役2年の実刑判決。裁判官「被害者の恐怖重大」[編集]
少女を脅してわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの罪に問われた元プロ野球ソフトバンク捕手の無職堂上隼人(30)に、福岡地裁は2013年1月25日、懲役2年(求刑懲役2年6月)の判決を言い渡した。
判決理由で江口和伸裁判官は「被害者の人格や心情を無視した非常に陰湿で悪質な犯行だ。被害者の感じた恐怖は重大」と述べた。
弁護側は「プロ野球選手の地位を失い、既に社会的制裁を受けている」などとして執行猶予付きの判決を求めたが、判決は「以前にも同種の罪で有罪判決を受けており、刑事責任を軽視することはできない」として退けた。
判決後、弁護人は控訴する方針を明らかにした。
詳細情報[編集]
年度別打撃成績[編集]
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 | ソフトバンク | 7 | 8 | 7 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | .286 | .286 | .286 | .571 |
2011 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
通算:2年 | 8 | 9 | 8 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | .250 | .250 | .250 | .500 |
- 2011年度シーズン終了時
記録[編集]
- 初出場:2010年3月22日、対北海道日本ハムファイターズ3回戦(札幌ドーム)、7回裏に捕手として途中出場
- 初先発出場:2010年6月22日、対北海道日本ハムファイターズ7回戦(福岡Yahoo!JAPANドーム)、9番・捕手として先発出場
- 初安打:同上、6回裏に武田勝から中前安打
背番号[編集]
- 27 (2006年 - 2008年)
- 126 (2009年 - 同年途中)
- 42 (2009年途中 - 2010年)
- 35 (2011年 - )
独立リーグ時代の成績[編集]
年度 | 球団 | 試 合 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
死 球 |
三 振 |
打 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2006年 | 香川 | 73 | 245 | 47 | 80 | 11 | 45 | 6 | 6 | 4 | 47 | 5 | 27 | .327 |
2007年 | 89 | 298 | 48 | 96 | 7 | 50 | 10 | 3 | 9 | 54 | 4 | 24 | .322 | |
2008年 | 78 | 262 | 53 | 76 | 5 | 44 | 5 | 3 | 4 | 51 | 8 | 28 | .290 | |
通算:3年 | 240 | 805 | 148 | 252 | 23 | 139 | 21 | 12 | 17 | 152 | 17 | 79 | .313 |
- 各年度の太字はリーグ最高
- タイトル
- 首位打者(2006年)
- 最多本塁打(2006年)
- 表彰
- ベストナイン:捕手(2006年、2007年、2008年)
- 年間MVP(2006年)
- 後期MVP(2006年、2007年)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 堂上隼人 - 日本野球機構オフィシャルサイト