全板人気トーナメント
全板人気トーナメント(ぜんいたにんきトーナメント)は匿名掲示板2ちゃんねるで行われているトーナメントで、過去3回開催されている。最萌トーナメントから派生したもので、2ちゃんねる内の横断イベントとしては最大規模のもの{{refnest|『キャラクター文化入門』では「ネタ的なコミュニケーション」として「極めて2ちゃんねる的な現象とも考えられる」と述べている。。
2002年から2008年まで3年に1回、春から夏にかけて行われた。期間は約3ヶ月。2011年は東日本大震災を鑑みて自粛された。 その後第4回大会を開催しようという動きはあったものの、2013年8月時点でまだ開催には至っていない。
目次
ルール[編集]
ルールは最萌トーナメントのそれに準じるが、各回で少々異なる。
歴史[編集]
第1回[編集]
概要[編集]
- 開催期間:2002年4月3日 - 7月18日
- 参加数:421掲示板+1メールアドレス
- 優勝:ダウンロードソフト(Download)板
- 準優勝:ハロプロ(トーナメント中にモーニングコーヒーより改称、モ娘(狼))板
要旨[編集]
- 2ちゃんねる、PINKちゃんねる、まちBBSの全板が参加。特例でひろゆきのメールと外部避難所のハングル板総督府も投票対象になった。外郭団体であるPINKちゃんねるが参加している理由は、この手の企画の発祥の地がPINKちゃんねるのleaf,key掲示板であるというのも大きい。
- 予選は32組で、各組3板ずつ、96板勝ち抜け。ただし、3位同票が2度あり、実際は98板が勝ち抜けた。トーナメント方式になるのは本選に入ってからで、1回戦のみ3板または4板対戦でベスト32に絞り込み、以降は全て1対1の対戦だった。
- ダウンロードソフト板が優勝できたのは二つ理由がある。一つは、当時WinMXが流行しており、MXユーザー達の組織的投票による力と思われる。WinMXにはチャットシステムや耳打ちシステムがありダウンロードソフト板を優勝させるためにWinMXネットワーク内で投票を呼びかける働きがあった。もう一つに、内容としては全く無関係の板同士で同盟(選挙協力)を組んだことが挙げられる。書き込み数ではモ娘(狼)板の1/10程度に過ぎないダウンロードソフト板が、同盟票により勝ち上がる結果となった。また、同盟を組んだことにより単純な住民数の力勝負ではない展開となり、投票時にはこの様相が国に喩えられ、ダウソ連合対狼帝国と称された。
- 同盟戦略を始めたのは三国志・戦国板、少年漫画板、ボクシング板の「三国同盟」である。この中では三国志・戦国板がベスト8(モ娘(狼)板に敗退)ともっとも好成績を残した。三国志・戦国板とその同盟は、本選組合せの都合もありダウンロードソフト板側と連携することが多く、さらに中小の板の多くはどちらかと仲が良かったため、狼包囲網と称された。やはり組合せなどの理由で、ニュース速報などのニュース系はモ娘(狼)板と協力することが多かった。
- その一方で、匿名前提であることから多重投票、なりすましなどの疑惑が絶えず、各陣営はしばしば対処を要求されていた。
第2回[編集]
概要[編集]
- 開催期間:2005年3月1日 - 5月30日
- 参加数:636掲示板+1メールアドレス
- 優勝:ニュース速報(VIP)板
- 準優勝:自作PC板
要旨[編集]
- 2ちゃんねる、PINKちゃんねるの全板、ひろゆきのメールが参加。前回同様の試合構成では試合期間が余りに長期化するため、予選は1次、2次の2段階で行うよう変更がなされた。また、本選でもベスト8の段階で組み替えを行った。これは、組み合わせから先の展開を読みにくくするためであった。
- 1次予選は24組で、各組5板ずつ、120板勝ち抜け。2次予選は12組で、各組4板ずつ、48板勝ち抜け。いずれも同票による通過の増加はなかった。本選は、1回戦のみ3板対戦、以降は1対1。
- ニュース速報(VIP)板は、第1回当時には存在しない板であった。また、自作PC板は、第1回では予選落ちだった。前回優勝のダウンロードソフト板は本選1回戦で、モ娘(狼)板は準々決勝で敗れた。
- ニュース速報(VIP)板は単純な住民数で勝ち進み、第一回時のモ娘(狼)板と同等の立場であった。両者は準々決勝で激突、前回モ娘(狼)板と敵対関係にあったダウンロードソフト板がモ娘(狼)板を援護し、ライバル視していたニュース速報板がニュース速報(VIP)板につくなど参加板が大きく2つに分かれ総投票数は決勝を含む全試合中最大となり事実上の決勝戦を盛り上げた。大会を通してニュース速報(VIP)板の住民数が圧倒的であったため、ほぼ全ての板が第1回のダウンロードソフト板の立場にあった板と言える。ニュース速報(VIP)板は常にニュース速報板が協力し、他にも友好的な板が少なくなかったため、同盟によってVIPを包囲するところまでは至らなかった。
- 第2回は第1回当時より更に同盟化が進み、これをメインと据え楽しむ層も現れた。以下に主要な板同盟、その際呼ばれた名称を列記する。
同盟名 | 参加板 1 | 参加板 2 | 参加板 3 | 参加板 4 | 参加板 5 | 参加板 6 | 参加板 7 | 参加板 8 | 参加板 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
VIP帝国 | ニュース速報(VIP)板 | ニー速(VIP)板 | ニー速(pink)板 | ||||||
モ娘 | モ娘(狼)板 | モ娘(羊)板 | モ娘(鳩)板 | ||||||
IT連合 | 自作PC板 | ダウンロードソフト板 | モバイル板 | レンタルサーバ板 | CD-R,DVD板 | ||||
ニュース連合 | ニュース速報板 | ニュース速報+板 | 私のニュース板 | ニュース極東板 | 議員・選挙板 | ハングル総督府板 | ハングル板 | 台湾板 | イスラム情勢板 |
ゲイ能連合 | 椎名林檎板 | 同性愛サロン板 | 同性愛板 | 大人の同性愛板 | ジャニーズ板 | モ娘(羊) | 芸スポ+板 | アナウンサー板 | |
投資系4板 | 市況1板 | 市況2板 | 株式板 | 投資一般板 | |||||
漫画4兄弟板 | 週刊少年漫画板 | 漫画キャラ板 | 漫画サロン板 | 懐かし漫画板 | |||||
ネトゲ連邦 | ネットゲームカテゴリー各板 | ||||||||
game鯖連合 | game鯖各板 | ||||||||
AA同盟 | AAカテゴリ各板 | ||||||||
まちBBS | まちBBS各板 | ||||||||
bbspinkやんわり連合 | bbspink各板 |
等
- この様な大連合が生まれた理由は、単純に住民層が被っているためと、同盟をメインに楽しむ層が居たためだと思われるテンプレート:誰2。
第3回[編集]
概要[編集]
要旨[編集]
- 2ちゃんねる、PINKちゃんねる、まちBBSの全板、ひろゆきのメールおよびテレビ番組欄が参加。PINKちゃんねるが2ちゃんねるから分離・独立してからは初めての大会である。
- 1次予選は18組で、各組10板ずつ、180板勝ち抜け。1次予選敗退板のうち10票以上を獲得した171板およびエントリー終了後に開設された新規板2板で1次敗者復活戦を行い、12板が2次敗者復活戦に進出。2次予選は15組で、各組4板ずつ、60板勝ち抜け。2次予選全敗退板および1次敗者復活板により2次敗者復活戦を行い、12板が勝ち抜け。いずれも同票による通過の増加はなかった。本選は、1回戦・2回戦で3板対戦、以降は1対1。
- 全板人気トーナメントでは初の敗者復活戦が行われた。(第1回と第2回では開催前に導入するかどうか議論が行われたが、結局導入されないまま大会が行われた。)
- トーナメントの構成は前回とほとんど変更がないが、本選1回戦は1日に2試合行われ、また3位決定戦も行われた。
- 前回優勝のニュース速報(VIP)板は本選1回戦で敗れ、2大会連続で前回優勝板が本選1回戦で消えることになった。これは、ニュース速報板が優先支援するシベリア超速報板との対戦になったことでニュース速報板の支援が得られなくなり、VIP包囲網を敷かれる態勢が整ったことが大きかった。また、前回準優勝の自作PC板は初代3位となった。
- 優勝板であるネトゲ実況板は第1回最中に開設された板であり(大会には参加せず)、第2回においては2次予選敗退であった(ただし激戦組での僅差負けではあった)。第3回では強豪の一角に数えられたが、モ娘(狼)板やニュース速報(VIP)板には劣るという評価だった。そのため、決勝戦であるモ娘(狼)板戦でも下馬評は良くはなかった。それでも優勝した理由は、ニコニコ動画サイトでの応援動画ランクインや、住民が作った携帯サイトでの楽な投票が決め手となったようだ。もともとネトゲ実況板はファイナルファンタジーXIをはじめとするオンラインゲームの実況のための隔離板であり、ネトゲ実況板との同盟関係にあったネットゲームカテゴリ板らの支援票のほか、FFXIなどのオンラインゲームの会話機能などによる呼びかけにより勝つ事ができた。
- 同盟は不活発になり、板カテゴリや前回までの関係に拠ったより緩い結びつきに展開が左右されるようになった。また、「お返し」票による選挙協力が重視され、他板にどれだけ支援していたかの票数がこれまでより重要さを増した。
その他[編集]
第1回2ちゃんねる全板チームトーナメント[編集]
概要[編集]
- 板名:宇宙、お受験、家電製品、伝統武術、もてない女、お祭りch、公務員、ニュー速(嫌儲)、マスコットキャラ
- 準優勝:ぜろわんこ(Team01)
- 板名:詩文学、冬スポーツ、近畿、田舎暮らし、レシピ、スロットサロン、モ娘(狼)、メンヘルサロン、ゴルフ
- 3位:墓場速報(Team43)
- 板名:エロパロ、バスケット、既婚男性、土木・建築、ニュース速報、ニュース速報+、懐メロ洋楽、懐メロ邦楽、郵便・郵政
要旨[編集]
- 3年おきという周期で言えば、2011年に第4回全板が開催される予定であったが、3月11日に発生した東日本大震災とその後の福島第一原子力発電所事故の被害拡大という状況から、自粛の空気が自然と形成され準備スレは用意されたが議論が空転し、開催の目処は全く立たなかった。
- このため、「全板」という大規模なイベントではなく、チーム制のトーナメントで競うという案が全板準備スレで提案され、別イベントとして開催された。
- この時のチームは従来の全板トーナメントで作られていた同盟関係等とは全く関係がなく、ランダムに配分されたものとなっている。
全板トーナメントの功罪[編集]
まず前提として2ちゃんねるおよび関連掲示板内部のみで完結しているため外部への影響はほとんどないことはあげなければならない。
また、全板トーナメントはどの板住民もがやる気があるわけではなく、モテない男性板、ネトゲ実況2板等は特にそれが顕著であった。また、過疎板も住人が少ないため必然的に盛り上がりは欠けていた面はある。
さらに、回を追うごとに板分割が進み、利用者増のペースを上回った。そのため、全体として過疎板が増え、活動が活発な板との差が大きくなった。
その上での功としてはコミュニティとして巨大化している2ちゃんねるにおいて、各板の特色や存在についてアピールしあう良い機会になったことがあげられる。普段関心の無い板に赴き、雰囲気を知るという面で交流をあげることが出来たとも言える。
逆に罪面として挙げられるのは各板の特色、ローカルルールを無視した荒らしが多発したことである。また投票活動の激しさによって数度のダウンも発生し、第2回・第3回では開催期間中に投票所板(第3回ではコード発行所も)のサーバが移転する事態が発生した。