児童労働

児童労働とは、児童（何歳以下をいうかは定義する者により異なる）が労働することをいう。

概要

児童労働は、合法的な場合と違法な場合がある。その動機は様々だが、たとえば炭坑の狭い穴での採掘や子役といった、児童以外の人間では代用できない職種や、誰かに雇用してもらえない児童が、廃品回収（リサイクル）や靴磨きなどを行うこともある。

発生しやすい職種

国によって異なるが、主に定年が早いといわれる職種や、児童を使わなければ儲からない職種に多いとされる。たとえば、ある事業が収益にならないとすれば、その事業を児童に行わせ、その収益を企業が吸い上げる行為がある。もちろん、児童を直接雇用したら違法である場合は、ダミー会社を設け、書類の上で児童をダミー会社の「代表」にすることで、そのダミー会社に業務委託（請負契約）することで合法的な児童労働が起こり得る。
上記において「国により異なる」と述べたが、これは国ごとの情勢にもよる。例えば、ソマリア、日本などのインターネットの接続工事が比較的早いとされる国の中には、それを利用した児童労働が横行する国がある。具体的には、児童労働によりソフトウェアが作られ、これが売りさばかれているとか、これを計画していることが報道される。ただし、ケニアのように比較的長期の工事期間を要する国では児童労働がないかというとそうではなく、単に児童労働が違う職種で起きるだけである。

生産される物品や役務

過去には、サッカーボールが児童労働により作られていた。もちろん、これに限らず、チョコレートの原料や綿花、福祉機器に至るまで、児童労働により作られるか、それが懸念されている。児童労働によらないときは高くなりがちな物であっても、児童労働によることにより安価になりことを期待する者がおり、これによって児童労働は助長されている。

違法または不適切行為目的の児童労働

日本など、違法または不適切(以下「不適切」)行為または不適切行為をするための資金調達を目的とした児童労働も確認されている。たとえば、不適切行為を扱った動画を作成する支援を目的に金を差し出したり、ポイントを金に換えるサイトを利用して金を調達するなどである。もちろん、不適切行為ではなくボランティア目的で動画を作成する場合においても児童を支援することはありえるかもしれないが、ボランティアのために児童労働が必要となるのでは本末転倒である。

児童労働者数

日本など、児童労働者数や割合が把握されていない国が存在するため、どの国で最も横行しているかを知ることはできない。
国によっては全児童に対する児童労働者の割合が把握されているが、それによると40%を超えている国さえある。

団体の対応

ここでは、児童労働を撲滅しようとする団体を五十音順に並べる。

ACE

児童労働のデメリットを主張し、これに反対している（ただし一部の児童労働は「こどもの仕事」と読んで児童労働ではないと主張している）。

ツボッシー同盟

参入障壁が低ければ低いほど児童労働が横行しやすいと主張し、児童労働によって物が作られるよりも前に児童ではない者が同じような物を作れば、児童労働の抑止力になると主張している。

森永製菓

前述した「ACE」に賛同し、ダーツという製品において児童労働の撲滅に取り組んでいる。