マイレージ・ジャンキー
マイレージ・ジャンキーとは、航空会社のマイレージサービスにおいて、上級会員や特典航空券を目指して、マイルをためることを主目的として旅行をする人々のことである。本末転倒な行動に思えるが、ポイントを貯めてプレゼントを交換する様なサービスにおいて必要以上に買い物をしてしまうのと同じ心理であると言える。エコノミークラス相当の狭い座席に長時間座っての(または同じ区間を連続で何往復もする)旅行のきつさから、「マイル修行」や「珍乗」などと呼ばれることもある要出典(それを行う人は「マイル修行僧」と呼ばれる要出典)。
航空会社では閑散期にマイルを倍増して付与するキャンペーンをしばしば行っているが、そういったことをよく調べて搭乗するのがコツで、貯まったマイルで海外旅行に行く者もいる。実際、ファーストクラス航空券は、購入するよりも数十回のエコノミークラス搭乗で獲得したマイレージで手配する方が大幅に安くなるケースがほとんどである。
航空会社は、頻繁に自社便に搭乗する顧客に対し、暦年(1月~12月)で蓄積したマイレージ・搭乗回数に応じて上級会員として指定することにより、飛行場におけるチェックインや航空会社ラウンジの使用について特権を付与する制度を有することが多く、このような上級会員の資格を得るために、上記のような旅行が行われる場合がしばしば見られる。近年はポイントサービス及びそのマイレージポイントとの相互交換の普及に伴い、単にマイレージポイントを貯めるための旅行よりも上級会員資格を目的とした「修行」も増加している(その資格基準に到達する事は「解脱(げだつ)」と称される要出典)。
これらの客の中には、「制度の抜け穴を駆使して荒稼ぎする」「必要以上に遠回をしたり経由地を増やしたりする」「乗継時間ギリギリの手配・予約を行う」など、航空会社にとって迷惑な者も少なからず居る。また、旅行会社から購入する格安航空券では発券前に予約クラスが確定していないことが多いが、予約クラスはマイル加算率に関わるため、航空券予約時に予約クラスの確認を執拗に求めて旅行会社を困らせると言う者も存在する。また、「ラウンジサービスでクレームを呼ぶ行動を引き起こす確率が高い」との主張もある。
このように負の面も指摘されているが、マイレージ・ジャンキーの心理を逆手に取ったとおぼしきキャンペーンもしばしば実施されていて、閑散期の搭乗率向上や地方路線の維持に多大な貢献をしているため(オフシーズンで搭乗率が伸び悩む12月上中旬、並びに1月中旬~3月上旬にマイレージ付与率を上げるキャンペーンを実施する等。観光客が少ない時期にもかかわらず搭乗率が急激に上がる結果が報告されている)、お互い持ちつ持たれつの関係が成り立ちつつある。
具体的な方法[編集]
以下に典型的な方法の名称のみを示す。基本的に、IATA規程やアライアンス連合の航空ルールに則って行うものが多く、十分に情報を収集して行うことを推奨。特に発券を行う国や地域によっては、内戦に巻き込まれる可能性もあるので、その点に注意。
- 海外発券(ソウル、バンコク、シンガポール等が有名)
- 正規普通航空運賃の割増料金規程
- 乗継割引
- 予約コード
- オープンジョー
- 国際線の途中降機
- アライアンス連合での最安値航空会社
- ルートきっぷ(ANA系)・美ら島きっぷ(JAL系)など、多回数搭乗出来る割引切符
日本でよく利用される主な空港[編集]
日本でよく利用される主な路線[編集]
- 本土各地-札幌・道内
- 本土各地-那覇・離島
- 東京-大島
- 東京-八丈島
- 大島-八丈島
- 東京-大阪
- 大阪-福岡
- 大阪-コウノトリ但馬
- 大阪-松山
- 名古屋-福岡
- 福岡-対馬
- 福岡-鹿児島
- 鹿児島-屋久島
- 那覇-久米島
- 那覇-宮古
- 那覇-石垣