ブルセラ
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目次
概要[編集]
高度経済成長期から20世紀末期頃まで、日本の学校教育機関で多く体育授業用として採用されていた「ブルマー」を意味する「ブル」と、学校教育機関で制服・標準服として採用されることのある「セーラー服」を意味する「セラ」を単純に結合した混成語(造語)であるが、教育現場では使用されておらず、俗語としての性質が強い。1990年代より、成人向けの雑誌グラビアの衣装としてもブルマーとセーラー服は多く用いられるようになり、ブルセラを専門的に扱う雑誌要出典も発行され、また中古制服を取り扱うブルセラショップも全国に開業した。
ブルセラが社会現象となった1990年代には、ブルマーやルーズソックスが女子高生の象徴的なアイテムとなっていたこともあり、21世紀に入った今日でもコスプレやファッションなどで用いられている。
ブルセラショップ[編集]
ブルセラショップは、女子高生の中古の制服や体操服、ソックスなどを取り扱う店舗である。 この店は、単に制服を販売する制服販売店や体操服等を販売するスポーツ用品店とは異なる。在庫の制服等は流通業者等から仕入れるほか女子高生や卒業生から直接買い取ったりし、これを主に男性客に販売して利益を得る。AV制作会社や飲食店等が女子高生の制服を調達するのに利用することもある。
販売されている物[編集]
通常、以下のような着用済み衣類である。
- 「ブルセラ」の語源であるブルマーやセーラー服のみならず、体操着やブレザーの制服や、水泳授業で用いられるスクール水着・水着インナーが販売される。
- また、これらの学校教育機関で用いられる衣類のみならず、日常生活で女子中高生が着用するショーツ(パンティー)・ブラジャーなどの下着(シミ付き)や、ルーズソックスなどの靴下、スニーカーや上履きなどの靴、普段着や外出着などの衣類も販売される。また衣類でも、着用済み衣類でないものが販売される場合もある。
- 化粧品・香水・筆記用具・鞄など日用品が販売される場合もある。
相場は店舗によって異なるが、希少な有名女子高の制服では3万円以上することもある。要出典
取引形態[編集]
ブルセラショップでは取引形態は、買受形態、受託・あっせん形態の二類型に分類される。
買受形態[編集]
買受形態では、女子中高生からブルセラショップが制服や体操服、下着等を買いうける。女子中高生はその後の客との取引には関わらない。このために、女子中高生は売買契約が成立したのか否かを問わず、ショップに買い受けられた時点で代金を受けることができる。
商品を買受けて入荷したショップは、商品に値をつけて店舗において客に対して販売したり、客との交渉の中で商品の値を決定し売買する。
この場合に特徴的なのは、客は女子中高生と直接取引関係に立たないために、別の女子中高生の商品・女子中高生でない人物が使用した商品・使用済みでない商品をショップが偽装して販売している可能性があり、商品の価値を見誤る可能性がある。また女子中高生としては、本来客との直接交渉で得られる価値よりも低い価格でショップに買い受けられてしまっている可能性がある。しかし、ブルセラは性的な商品を取引するものであることから、通っている学校や親などに不埒な行為を知られる危険性が常にあるものであり、ショップを経由することでそれを減らしているという側面ももつ。
受託あっせん形態[編集]
あっせん形態では、女子中高生からブルセラショップが制服等を買い受けることをしない。むしろ、女子中高生に販売する場を提供したり、購買する客を女子中高生に紹介したりすることで、売買取引をあっせんすることになる。
女子中高生に販売する場を提供する場合は、女子中高生が店舗内で直接客に姿を見せたり写真を通じて客に姿を見せたりして、客はどの女子中高生の商品を購入するかを意思決定することが多い。このとき、客は女子中高生に商品の代金を支払い、店舗内で商品の引渡しを受けることになる。そして、ショップは女子高生が客から受けた代金の中から一定の金額を貰い、販売の場を提供したことの対価を受ける。
また、購買する客を女子中高生に紹介する場合は、女子中高生が店舗内で客に姿を見せたか否かに関わらず、どの女子中高生の商品を購入するかを意思決定した客が、店舗外で商品の代金の支払いと商品の引渡しを受けるものである。このとき、店舗はあらかじめ女子中高生からあっせん料の支払いを受ける。
これらの売買契約成立時やあっせん契約成立時と、代金支払い時や目的物引渡し時、あっせん料支払い時は前後したり、取引の場所が異なる場合はあり、さまざまなケースがある要出典。
いずれの場合にせよ、受託あっせん形態において特徴的なのは、女子中高生が客と直接取引に立つ点と、女子中高生は売買契約成立が無い場合の危険を負担する点である。この取引形態であれば、客はどの女子中高生の商品であるのかを直接知ることができて、買受形態のように商品の価値を見誤ることは少ない。例えば、商品がショーツであれば客はその女子中高生が直接脱ぐ姿を見ることができる。また、女子中高生が客と直接取引関係に立つことで、商品価値を客と交渉することができる。これは客としても、女子中高生本人と接触したり、制服・下着・体操服を脱ぐ姿を見ることができる点で高い価値があると考えることができて、より高い代金の支払いをする動機付けとなる。
ブルセラ女子中高生[編集]
上記の「ブルセラショップ」に出入りする女子中高生をブルセラ女子中高生と呼ぶ要出典場合がある。
女子中高生が利益を上げる目的[編集]
女子中高生のブルセラショップでの取引の目的は、専ら容易な経済的手段としてである。
自らの有する衣類等をショップに販売することで利益を上げ、その利益を娯楽やファッション等のために使用することが多い。つまり、利益を貯蓄することはなく、短期的に多額を学業以外の目的に使用することが多い(例外も存在する)。
時代の変遷[編集]
ブルセラ産業の繁栄[編集]
ブルセラショップは1990年代に東京・横浜などの関東圏、大阪・神戸・京都などの関西圏、名古屋などの中京圏を中心とした大都市に始まり、仙台・札幌・福岡の地方都市に広がって行った。
この産業は、本来価値の希薄な商品を高額で取引されるという女子中高生や店の利害、そして安価にかつ容易に自己の持ち物等を販売できるという女子中高生の利害、普段接触できない青少年と接触したりショーツなどの性的意味合いを持つ商品に価値を見る客との三者の利害が合致したために、急速に繁栄した。
この繁栄はますます加熱する。例えば、ブルセラショップの取引物となったショーツを引き渡す際に、女子中高生が客の前でショーツを脱ぐ場合に、客がその姿や陰部を写真撮影・映像録画させる場合もあった。要出典
さらに、より高額な娯楽等の費消を目的に、下着姿や全裸姿を撮影・録画する場合もあった。客と食事をしたり遊ぶといった交際に出たり、性交や性交類似行為に及ぶ恋愛にまで出る者がいるなど、男性客と女子高生の出会いの場を「提供」しているといった側面もあった。要出典このようにブルセラは児童ポルノや児童買春の温床となっていた。
検挙・法規制[編集]
1993年(平成5年)8月、警視庁は古物営業法違反容疑で、ブルセラショップを初めて摘発した。「一度使用された物品」を買い取って販売等する古物営業には、公安委員会による「許可」(同法3条1項)を受けなければならないとされているが、この許可を受けない場合、「3年以下の懲役又は100万円以下の罰金」(31条)の罰則が科せられる旨規定されている。
ブルセラが社会現象となっていたものの、この時点で未成年の下着売買を規制する法令はなかったため、別の既存の法律を適用しての摘発となった。ただし、「一度使用された物品」を買い取るだけの場合は、古物営業法の適用は受けなかった。
ブルセラショップ自体に法令で対処するため、大都市圏の各都道府県の自治体は、18歳未満の青少年が着用済み下着等(一部自治体では水着、唾液、糞尿も対象とし、また青少年が着用済みに該当すると称した下着等も対象としている)を買受・売却受託・売却あっせんを禁止し、違反者に刑事罰を規定するように『青少年保護育成条例』を改正した。
これにより、大都市圏において18歳未満の人物が、下着を古物商業者に持ち込み買い取らせるということが困難となり、18歳未満の女子高生が、着用済みの下着に絡むブルセラショップは衰退した。
近年の状況[編集]
ブルセラショップの中にはコスプレショップやアダルトショップに転換して営業を継続した店舗もある。また、コスプレなどのサブカルチャーの大衆化により、コスプレ用の既製品も多く市場に出回るようになり、ブルセラショップは過去の遺産となっている。コスプレ用のものが多く流通している現代においても、本物の制服は一部のマニアからは人気が高くインターネットや携帯端末を利用して直接取引されることもある。ブルセラがブームとなった時期に中学生・高校生の時期であった人は「ブルセラ世代」と呼ばれることもある。