ファミリーレストラン

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ファミリーレストランとは、主にファミリー客層を想定したレストランの一種。外食産業の一つ。「ファミレス」と略されることもある。

  • 世界各国のレストラン、日本のレストラン全般はレストランを参照

概要[編集]

ファミリーレストランは家族連れに対応した業態ともされ、その料理の幅は老若男女に添ったものが提供される。また、多くの客に同時進行で食事が供されるように、広い店内が特徴的である。料理の価格帯は概ね大衆的で、質と量共に低価格で満腹感が得られる傾向が強い。

ちなみに明確な定義は存在せず、例えばマーケティング調査会社の富士経済によれば以下のような定義が存在する。

  • 客単価=500~2,000円
  • 注文から料理提供までの時間=3分以上(これより短い場合はファストフード
  • 座席数が80席以上

この上にはカジュアルレストランなど比較的「おしゃれな飲食店」があり、これはファミリーレストランとは客単価の面でやや重なる傾向が見られる。更にその上にはレストランでもいわゆる高級店などがある。なおチェーン展開しているとかフランチャイズ方式であるといったことも重視され、それらフランチャイズやチェーン店では「一律のサービス、均一化された料理、同一の価格設定」が見られる。

ただ、マーケティング調査でも実際に各店舗の業態から判断される傾向もあるなど、定義には揺らぎを含んでいる。ただし欧米においては、レストランの多くが子供の入店を禁じている。従ってファミリーレストランという言葉は、子供の入店が可能なレストランという意味で、特に名付けられたものである。従って子供の入店が可能かどうかで、ファミリーレストランの定義は確固としている。

ファミリーレストランの料理ジャンルは特に決まっていない場合が多いが、サイゼリヤイタリア料理)やバーミヤン中華料理)、和食さと和食)のように特定地域の料理を中心に扱うチェーンも存在する。

なお、本項では特に断りが無ければ日本国内のファミリーレストランについて記述する。

設備・サービス面の特徴[編集]

近年は同業種間での競争が激しく、他店との差別化として大型テレビによる有料衛星放送見放題や店内インターネットへの無料無線LANによる接続サービス、料理の付属サービスで飲み放題のドリンクバーや24時間営業といった業務内容でアピールしている。

店内は明るく寛げるよう配慮されており、広い敷地に広い駐車場、接客サービスはおおむね控えめで(低価格レストランの台頭)、長時間席を占有していてもあまり客に干渉しない事もあり、老少男女を問わず、会合の場や出張先の休息所・ドライブイン代わりに…と、広い客層に受け容れられている。又、モータリゼーションが進展した今日では、ロードサイドショップの一種とも目されている。料理の多くは西洋風のレストランではあるが、本格派の特定の外国料理に特化するより、家庭的な洋食メニューを充実するようにしている。

調理のコストダウン[編集]

多くの場合、ファミリーレストランでは食品加工工場のような設備を備えた調理施設であるセントラルキッチン(集中調理施設や調理センターとも)で、地域ないしグループ全体で一括して調理を行い、完成直前の状態まで料理を仕上げたものを冷蔵ないし冷凍を行った上で、各店舗に配送している。各店舗では、配送され店舗の冷蔵・冷凍室にストックされた料理を、湯煎や電子レンジオーブンで暖める・焼くなどの加熱を行ったり、彩(いろどり)の野菜などを添えて食器に盛り付け、料理の最終的な仕上げを行い、客に提供する。

これらの料理はセントラルキッチンで同じ調理器具と材料と同じ製法で一括して調理されるため、店舗立地が違っても同じ味の料理を提供することが可能となっている。これは、客にとって「どこの店舗に入っても味に当たり外れがなく同じ味を楽しめる」という利便性を与える。

商業面ではこのセントラルキッチンで一括して調理することにより、調理作業と食材仕入れの効率化、および味や品質の一定化が図れる。更に各店舗に本格的な調理厨房は不要(簡易的な厨房で可)で各店舗の敷地面積を最大限に活用できるほか、その各店で同程度の能力を持つ料理人を揃える必要も無く、手引書に従って配膳することのできるある程度の技能があればかまわないなど、商品としての料理提供に掛るコストを軽減させ同じ品質の料理を大量に供給することも可能であるため、低い利益幅でも多くの客に一律の品質を維持したサービスを提供しここから利益を上げることが可能となっている。

主なファミリーレストラン[編集]

ビアジョリー

地方のファミリーレストラン[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]