ハンドドライヤー
ハンドドライヤーとは、手を風で乾かすための乾燥機である。タオルペーパーに対してエアータオルとも称する。代表的な機種は三菱電機の『ジェットタオル』。
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構造[編集]
どのメーカーの製品でも構造はほぼ同一で、センサーで手を感知して風を送るようになっている。
形式として、壁に掛けられた機械の下に手を差し出して、一方向から風を送って乾かすシングルタイプと、機械の中に手を通すことで両側から風を送って乾かすダブルタイプがある。ダブルタイプは通称おばけ型と呼ばれている。
殺菌灯を取り付けて乾燥と同時に殺菌を行うものや、アルコール噴霧を行うものなどがある。殺菌を行うものは食品や病院関係に導入されている。自動ドアと連動させて、規定の時間の乾燥と殺菌が終わるまで自動ドアが開かないという仕組みのものもある。
特徴[編集]
ペーパータオルや布ロールタオルを使用する場合に比べて、ハンドドライヤーは電気代を考慮してもランニングコストが安いとメーカーでは試算している。また、たとえペーパータオルを100パーセントリサイクルしたとしても、工場への搬送、リサイクル、製品の輸送にかかるエネルギーや薬品の消費を考えれば、ハンドドライヤーの方が50%以上環境負荷が少ないとメーカーは主張している。
歴史[編集]
日本では、1960年(昭和35年)に東京エレクトロンが最初のハンドドライヤーを発売した。当時、アメリカには既に同様のものが存在していたという。以降、1970年代始めまで特許により保護されていたため、東京エレクトロンが独占して製造・販売を行ってきた。特許が切れて以降、大手各社が参入してきて競争が始まった。1985年(昭和60年)頃にモーターの性能が改良されて乾燥時間が短くなり、普及に弾みが付いた。さらに1990年代になると、環境問題の観点から紙を消費しないハンドドライヤーの普及がさらに促進されることになった。風の吹き出し口を小さく絞ることにより、モーターの能力が同一でも水を吹き飛ばす性能が大幅に高まる改良がこの時期に行われた。
主な生産メーカー[編集]
- 東京エレクトロン - エアータオルのパイオニアで2010年で50周年を迎えるハンドドライヤーメーカーの老舗
- コイト電工 - 大部分がTOTO「クリーンドライ」へのOEM
- パナソニック エコシステムズ - パワードライと称していて、INAX「スピードジェット」へのOEMが多い)
- 三菱電機 - 前述のようにジェットタオルと呼ばれる。上から手をかざすタイプを初めて発売した。
- 日立産機システム
- ダイソン