トヨタ・ハリアーハイブリッド
ハリアーハイブリッド(HARRIER HYBRID)は、トヨタ自動車が販売している高級クロスオーバーSUV「ハリアー」の2代目モデルに設定されていたハイブリッド仕様である。本稿では2代目ハリアーのハイブリッド仕様についてのみ述べる。
初代(ハリアー全体としては2代目) MHU38W型(2005年 - 2013年)[編集]
SUV型乗用車のハイブリッドカーとしては、トヨタから同時に発売された「クルーガーハイブリッド」とともに、フォード「エスケープハイブリッド」に次いで世界で2番目に市販されたモデルとなる。
ハリアーは日本国外ではトヨタが展開する高級車ブランド「レクサス」から「RX」の名称で販売されており、本モデルもRXのハイブリッド仕様「RX400h」として販売された。
レクサスRXについては2009年に3代目モデルへモデルチェンジされ、ハイブリッド仕様も全面刷新された「RX450h」が日本国内でもレクサスブランドから販売されるようになったが、その後も先代にあたる本モデルも「ハリアーハイブリッド」として継続してトヨタブランド(トヨペット店)で併売されていた。2013年9月にハリアーハイブリッド公式ホームページに「ハリアーハイブリッドの生産はすでに終了しております。在庫状況は販売店によって異なりますので、詳しくは販売店へお問い合わせください」との告知が掲載され、以後は在庫限りの販売となった。その後、「ハリアーハイブリッド」としてのページが消滅したが、なぜかもう一度出現し、「左記、車両詳細情報についてはご覧いただけません」とあり、すべてのページを閲覧できない状態になっていたが、2013年10月25日に公式ホームページの掲載をすべて終えた。
同年11月13日に「ハリアー」が日本国内専売車種として3代目にモデルチェンジされたが、「ハリアーハイブリッド」として販売されていたハイブリッドモデルは「ハリアー」に吸収統合される形で約1ヶ月ぶりに復活することとなった。なお、装備内容は一部異なるものの、グレード体系はガソリン車と同一である。
システム概要[編集]
V型6気筒3,310ccの3MZ-FE型エンジン(最高出力211PS)、フロントモーター(最高出力167PS)及びリアモーター(日立製作所製。最高出力68PS)とを統合制御するハイブリッドユニット(システム出力272PS)を搭載する。加速性能は0→100km/hが7.3秒、50→80km/hが3.5秒と、V型8気筒4Lエンジンに匹敵する動力性能を発揮する。2t近い車重を感じさせないハイパワーと低燃費(10・15モード燃費17.8km/L)を両立している。
ハリアーとの違い[編集]
内外装は基本的にはベースモデルであるハリアーに準じているが、以下のような点が異なっている。
- フロントバンパーの意匠変更(フォグランプが丸型になり、中央部にスリットが設けられる)。
- リアコンビネーションランプがLEDとなる。
- スピードメーター内のマルチインフォメーションディスプレイにて、外気温、平均・瞬間燃費、エネルギーモニター等が大きな視線移動なしに確認できる。
- 遮音性に優れるフロントガラスを採用し、高い静粛性を実現している。
- Lパッケージ・プレミアムSパッケージには、専用デザインのアルミホイールを標準装備する。
- 内装パネルに、標準・Lパッケージには「コスモファインパターン」、プレミアムSパッケージには「本アルミ」が使用される。
- 一方で、ハリアーには設定があるレーダークルーズコントロールは搭載されず、一般的なクルーズコントロールのみとなる。
- なお、2008年まではカッパーブラウンなどの専用ボディカラーが数色設定されていたが、現在はダークレッドのみ(逆に、ハリアーにのみベージュメタリックが設定される)。
グレード[編集]
- プレミアムSパッケージ
- 本革シート(黒)が装備され、スポーツサスペンションを装備し、内装パネルには本アルミが使用される。
- Lパッケージ
- ボディカラーでダークレッドとホワイトパールを選択すると、内装色がアイボリーとなる。
- 標準
- 17インチホイールが装備され、唯一パワーバックドアなどが装備されないベースグレード。
シートはブラック(トリコット素材)のみ。