ディック・ヴァン・ダイク
ディック・ヴァン・ダイク(Dick Van Dyke、本名:リチャード・ウェイン・ヴァン・ダイク(Richard Wayne Van Dyke)、1925年12月13日‐)は、オランダ系アメリカ人の映画俳優、監督、脚本家。ミズーリ州出身。俳優のジェリー・ヴァン・ダイクは弟、同・バリー・ヴァン・ダイクは息子にあたる。気風のいい軽妙なキャラクターから渋い重厚な役柄までこなし、主にTVでの代表作が多い。日本では人気TVミステリードラマ『Dr.マーク・スローン』シリーズでお馴染みの顔となっている。
来歴[編集]
10代の頃から、空軍志望であったが体格の選考で落とされてしまい、米軍の広報ラジオ局に配属された。そこで速報の原稿を読むなどしているうち演技に目覚めたと言われる。戦後になり、職を求めて演劇の世界に入り1950年代後半よりTVに出演をはじめた。1963年の『バイ・バイ・バーディ』で映画デビュー。遅咲きではあったが以後は本格的に活動を開始、翌年の出演作『メリー・ポピンズ』が当たり役となり一気に知名度を上げて注目された。このとき共演したジュリー・アンドリュースとは現在まで長く親交を持ちつづけている。
その後、1965年の映画『恋するパリジェンヌ』、1966年の初主演作品『南海征服』、1968年の主演作『怪盗大旋風』などが代表作となり、同年の主演作『チキ・チキ・バン・バン』の大ヒットで日本でもすっかり顔が知られた。しかし、この時期アルコールに溺れるようになりキャリアは凋落。長らく復帰が待たれていた1970年代にアルコール依存症を克服すると、以降はTV作品への出演が大半を占めるようになった。 1971年の主演作『タバコのなくなる日』を皮切りに1987年の主演作『天国から来たジャズマン』などでは、これまでにない重厚な演技を披露し新境地を開いた。また1982年の主演作『ドロップアウト・パパ』では働き盛りで職を失い、再び再起を目指そうとする中年男性を好演して人気を決定付ける。
そして、1993年に放送がスタートした人気TVドラマ『Dr.マーク・スローン』シリーズが好評を博し、レギュラーシーズンが終了後も2時間のスペシャル版が不定期で放送されるなどしている。更に2000年代は新たにTVシリーズ『Murder 101』で主演を務めるほか、映画でも『ナイト ミュージアム』などで名脇役ぶりを発揮し息の長いキャリアを保っている。
作品[編集]
- バイ・バイ・バーディ Bye Bye Birdie (1963)
- 何という行き方! What a Way to Go! (1964)
- メリー・ポピンズ Mary Poppins (1964)
- 恋するパリジェンヌ The Art of Love (1965)
- 南海征服 Lt. Robin Crusoe, U.S.N. (1966)
- ニューヨーク泥棒結社 Fitzwilly (1967)
- 怪盗大旋風 Never a Dull Moment (1968)
- チキ・チキ・バン・バン Chitty Chitty Bang Bang (1968)
- レモンのゆううつ Some Kind of a Nut (1969)
- タバコのなくなる日 Cold Turkey (1971)
- 刑事コロンボ/逆転の構図 Columbo: Negative Reaction (1974) - ゲスト出演=写真家ポール・ガレスコ役
- ドロップアウト・パパ Drop-Out Father (1982)
- 天国から来たジャズマン Ghost of a Chance (1987)
- ディック・トレイシー Dick Tracy (1990)
- Dr.マーク・スローン Diagnosis Murder (1993-2001)
- The Gin Game (2003)
- Murder 101 (2006)
- おさるのジョージ Curious George (2006)
- ナイト ミュージアム Night at the Museum (2006)
- Murder 101: College Can Be Murder (2007)
- Murder 101: If Wishes Were Horses (2007)
- Murder 101: New Age (2008)
- The Caretaker 3D (2009)