テカングループ
テカングループ(英:Tecan Group Ltd.)は、ラボラトリーを顧客として臨床診断機器やバイオ医薬品などの開発・製造およびソリューションを提供するライフサイエンス企業。スイス・チューリッヒ州のメンネドルフに本拠を置き、世界50か国以上に販売網を有する。日本法人はテカンジャパン株式会社。スイス証券取引所上場企業(テンプレート:SWX)。
沿革[編集]
1980年、チューリッヒ湖畔の小さな村であるホンブレヒティコンにてハインツ・アププラナルプ(Heinz Abplanalp)を中心に設立された[1]。社名はドイツ語のTechnische Analysegeräte(Technical Analysis Equipment)の略から採られた[1]。創業当初は村に点在する納屋や倉庫を利用して液体分注技術・リキッドハンドリングの開発を行っていたが、1982年にアメリカ合衆国に現地法人および製造拠点を開設、1986年にシンガポールにオフィスを開設、1987年に株式公開企業になると共にアメリカのOEM企業Cavro Scientific Instruments, Inc.を買収、ロボット工学分野での事業強化が進められた[1]。1992年に日本に進出、1999年にはアメリカのアボット・ラボラトリーズと戦略的パートナーシップを締結、2001年に本社をメンネドルフに移した[1]。
2014年にドイツの診断機器メーカーのIBL International GmbHを[2]、2018年にアメリカ・カリフォルニア州に拠点を置き次世代シーケンシング・ゲノムサンプル調製用試薬のキットメーカーであるNuGEN Technologies, Inc.をそれぞれ買収した[3]。
グループの研究開発拠点はスイス・ドイツ・オーストリアおよびアメリカにある[4]。売上では北米とヨーロッパが各4割、アジア太平洋が2割弱となっている[4]。
日本法人[編集]
日本法人のテカンジャパン株式会社(Tecan Japan Co., Ltd.)は、1992年にテカンと日本油脂(現・日油)との合弁で東京都府中市で設立され、2005年以降は神奈川県川崎市(川崎テックセンター)にオフィスを持つ[5]。自動分注ロボットやマイクロプレートリーダーなど臨床検査ラボ向け医療機器の輸入・販売を行うと共に、体外診断用医療機器などへのOEM事業もあわせて行っている[5]。
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 () History 英語 Tecan Group Ltd. [ arch. ] 2021-03-13
- ↑ (2014-07-30) Tecan acquires IBL International to offer integrated solution for specialty diagnostics 英語 GlobeNewswire 2014-07-30 [ arch. ] 2021-03-13
- ↑ (2018-08-16) Tecan Acquires NuGen for $54.5M 英語 genomeweb 2018-08-16 [ arch. ] 2021-03-13
- ↑ 4.0 4.1 () Annual Report 2019 PDF 英語 Tecan Group Ltd. [ arch. ] 2021-03-13
- ↑ 5.0 5.1 (2019-06) 新入社員自己紹介 テカンジャパン株式会社 PDF 日本試薬協会 2019-06 [ arch. ] 2021-03-13
関連項目[編集]
- 日本油脂(現・日油) - テカンジャパン設立時の日本側の合弁先