クロノ・ハラオウン

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クロノ・ハラオウンは、テレビアニメ作品『魔法少女リリカルなのは』シリーズに登場する架空の人物である。担当声優高橋美佳子(第1期・A's本編)、杉田智和(A'sエピローグ・StrikerS)。

人物像[編集]

第1期・A's時[編集]

次元航行艦「アースラ」艦長、リンディ・ハラオウンの息子で、弱冠14歳にしてアースラ所属の時空管理局執務官を務める(一度試験に落ちている)。『A's』時ではAAA+クラスの魔導師。

クールで無口、かつ生真面目と人当たりのキツい性格だが、エイミィの寝癖が気になって直してあげるなどお茶目な一面もある。正義感が非常に強く、例え理に適っていても自分の信念に反すれば突っぱねる強さ、熱血さを持つ。フェイトはやて、ヴォルケンリッター達の罪の軽減のために尽力するなど、普段は表に出さないが深い優しさを持つ。

エイミィとは士官学校での同期で、お互いに姉弟のように心を許し、A's時点でほぼ唯一の立場を超えて気兼ねなく話せる腐れ縁のような間柄。

立場上、なのはやフェイトの陰に隠れがちだが、彼女たちを上回る実力と経験を持った一流の魔導師。遠・近の攻撃から防御、補助に至るまで、効率を重視した魔法を偏りなく使いこなす(特にバインド系が得意)。1期終盤ではなのはが驚くほどの高い操作技術を見せ、A's開始直前のフェイトとの模擬戦では、本気のフェイトに対しエイミィいわく「結構本気モード」で「ちょっと苦戦」して勝利を収めたほど(ただしこの戦闘に関しては様々な解釈がある)。魔道師として生まれ持った素質はそれほどでもなく、若輩にしてのこの実力は生真面目な性格と父の死を契機とする厳しい修練(当初はリーゼロッテ・アリアとのスパルタに近いしごき、それ以後はたゆまぬ自助努力)とによって勝ち得たものである。

上述のように劇中では基本的に裏方に従事しているが、管理局側の登場人物の代表として常に事件そのものと向き合い、事件が節目を迎えるときには捜査進展に繋がる何らかのアクションを起こす。特に最終決戦では毎回前線に赴いて含蓄ある台詞を残し、主要キャラを代表して事件を総括する。

使用デバイスは汎用型のストレージデバイス「S2U」。『A's』のラストからはストレージデバイス「デュランダル」。

「闇の書事件」より6年後には提督に昇進しており、母の後を継ぎアースラの艦長職を務めている。はやてとはリーダー型同士話が合うらしい。成長期が終わって成人している為に声変わりしており、そのシーン以降は担当声優も高橋美佳子から杉田智和に変更されている[1]

StrikerS時[編集]

本編時点では25歳。漫画版当時(A'sエピローグ時点)、エイミィとの結婚を1年後に控えており、『StrikerS』時には彼女と結婚。今では二児(男女の双子)の父となっている。

StrikerS本編においてはクラウディアの艦長職を務める。

機動六課の監査役であり、部隊長のはやてにかけられている「能力限定」の解除を許可出来る人物の一人(もう一人は聖王教会のカリム・グラシア)。


注意以降に核心部分が記述されています。

第1期におけるクロノ[編集]

1期ではアースラでのパトロール中に大規模な次元震を感知し、リンディの指示のもと事件に介入。高町なのはフェイト・テスタロッサの戦いに割って入る形で彼女達と出会った。そのままなのはとユーノから事情を聞き、事件解決のため彼女らと共に奔走する。最終局面では自らも敵地に赴き、単身敵を引き付ける等の活躍を見せた。

A'sにおけるクロノ[編集]

A'sでは、事件の発端が彼の父の死に深く関わる「闇の書」であることを知り、悲しみの連鎖を断ち切るために奔走。なのは達「信頼できる仲間」やフェイトという「妹」を得たことで、次第に物腰も和らいでいく。


裏方ながらもユーノと共に調査などで活躍し、その中で仮面の男の暗躍の真相とその正体、そして全ての黒幕が恩師グレアムであることを突き止める。その際、理を説いて自分達に手を貸せというリーゼの誘いを真っ向から拒絶した。最終局面では前線に出て、グレアムに託された闇の書封印の切り札・「デュランダル」を使用。勝利に大きく貢献し、母と共に因縁に終止符を打った。一方で事件終了後、リンディの養子となったフェイトとは義理の兄妹となる。


StrikerSにおけるクロノ[編集]

フェイトの義兄。エイミィの夫。現在では母リンディの後を継ぎ、次元航行隊提督として「アースラ」(漫画版当時)、「クラウディア」(本編時)両艦の艦長職を歴任している。また、機動六課設立の後見人でもある。艦長の任に就いている間はバリアジャケット姿であり、管理局の制服を着ることは妻や友人から見ても稀である。甘いものが苦手。

古代ベルカ式魔導師側との深い交友関係が確立しているらしく、特にヴェロッサ・アコースとは親友同士。機動六課設立において古くから真相を知る人物の一人であり、はやて、カリムとともになのはとフェイトに六課設立の真相を打ち明けた。

はやての能力限定を解除できる権限は第11話において使用した。その時はランクSまでの3ランク限定解除。保有している解除権はカリム共々1回分であるため、現在は解除権は保有しておらず再取得には申請が必要となる。

漫画版でヴェロッサが言うにはクロノは「みんな[2]のいいお兄ちゃん」であり[3]、本編中でも組織的なしがらみから本局が直接六課に介入することはできないが、それでも何とかなのは達3人の助けになってやりたいと願っていた。

原作との相違点[編集]

原作では主役である。

原作でもリンディの息子であったが、とある理由で彼女と決別し、クロノ・ハーヴェイと名乗っていた。原作でも魔法使いだが、当初は記憶を奪う『イデアシード』を巡り、悲しいものも含めた記憶を守ろうとするなのはの敵として登場した[4]。また、記憶を集めている少年とクロノが同一人物だと気づかなかったなのはと任務の外で出会い、彼女と恋に落ちるという設定だった。アニメではなのはよりも年上なのだが、原作ではなのはと同年代であり、技師であった。原作ではなのはと同様、クロノも生まれたときにはすでに父親がいなかった(ただし死別か離婚かは言及されていない)。また、なのは愛用の緑のリボンを受け取り、成長後は伸ばした髪をそれで結っていた。

『A's』以降では基本的に努力型の印象を与えているが、原作では技師として頭の回転がきわめて速いだけでなく、高度な魔法の使用や御神流の模擬戦を目で追える、とある重大プロジェクトのリーダーとなるなどポテンシャルや才能の高さを伺わせる描写が目立っていた。しかし魔法のパワーはなのはほど強くはなく、技術型であった。片親、技師、ゲームや計算が得意、電化製品への拘りなど、保有設定のその多くがなのはの良き彼氏となるように作られていた。

アニメでは人当たりの強さや少々の生意気っぽさが強調されていたが、原作での性格設定は気は強いながらもどちらかと言えばフェイトに近く、物静かさと礼儀正しさ、そしてどこかに消えてしまいそうな儚さが強調されていた。特に母親や好意をよせ合うなのはの前では歳相応のやわらかい面や、自分は弱く、悲しいのも相手を悲しくさせるのも嫌いであるという心の弱い面を見せていた。また、どこかしら恭也に似た雰囲気を纏っており、それがなのはを惹きつけた一因となっていた。「犠牲」に対して一種の諦めのようなものを抱いており、技師である自分を代えのきく存在と評して自分すらも必要な犠牲と見なしていた。

アニメでは父親の死、原作ではミッドチルダへの危機の接近を契機にどちらのクロノも頑なな心を持つようになる。しかし悲しみへの対処はすでに性格矯正を終え前向きであるアニメ版とは異なり、最も論理的かつ機械的な「悲しみの記憶を消し去り、初めから無かったことにする」という行為を選択している。それは自分を犠牲とすべき時、恋人であるなのはに対してですら例外ではない。なのはや高町家との触れ合いを通して、クロノの中のその氷は次第に融かされていくこととなる。アニメ版においてはクロノに対するその役割は、原作のクロノと同時期にすでにエイミィ・リミエッタが担っていたともいえる。

原作ファン向けのサービスとして1期ではなのはのような性格の年下の凛々しい娘が好みであるという設定があり、なのはに対して気のある素振りを見せていたが、『A's』が開始されて以後そのような描写は一切なく、事実上その設定は雲散霧消してしまったようだ[5]。同時に『StrikerS』では妻となるエイミィ・リミエッタ側の設定も、第1期の段階では純然たる姉的存在となっていた。

脚注[編集]

  1. なお、『StrikerS』においては高橋は新たにキャロ・ル・ルシエを、杉田は引き続きクロノを演じている。
  2. この場合はなのは、フェイト、はやてのことであり、新キャラ達は含まない。
  3. ただしクロノ自身は「なんだそれは」と否定気味であった。
  4. 争奪戦という点では、第1期における『ジュエルシード』を巡ったなのはとフェイトの対立に近いが、アニメ版とは違い、戦闘シーンがある訳ではない。
  5. これを原作のアレンジである1期から脱却し、完全オリジナルである『StrikerS』へと向かう過渡期とする見方もある。
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