らき☆すた

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らき☆すた』(らきすた)とは美水かがみ4コマ漫画及びそれを原作としたゲームアニメ作品である。角川書店の月刊ゲーム雑誌コンプティーク」において2004年1月号より連載されている。また「コンプエース」他数誌で掲載されている(掲載誌参照)。

概要[編集]

小柄でアニメやゲームが大好きなオタクな女子高生泉こなたとその友人でゆったりした性格の柊つかさ、つかさの双子の姉でしっかりものでツッコミ役の柊かがみ、容姿端麗で博識ながら天然な所がある高良みゆきの4人を中心として、その周囲の人々も含めたまったりとした普段の生活を描いている。

タイトルは“Lucky Star(ラッキー スター)”が原義であり単行本表紙のロゴにもそうデザインされている。作者の美水によれば「女の子が学園生活を送る漫画のタイトル」としてイメージした結果、女優が演じるという意味合いの「スター」と「幸運」と「気まぐれ」という意味を持つ「ラッキー」をあわせたとしている[1]

そもそもは連載を予定していた作品ではなくコンプティーク誌で急に生じた空きページを埋めるための掲載だったが人気を博したため連載される運びとなり、その後少年エースコンプエースなど、掲載誌も増えていった。

2005年8月24日ドラマCDが発売された。さらに2005年12月1日にはニンテンドーDSで『らき☆すた 萌えドリル』が、2007年5月24日には同じくニンテンドーDSで続編の『真・らき☆すた萌えドリル 〜旅立ち〜』が発売された。そして、2007年4月から9月にかけてテレビアニメが放送され、それに連動する形で2007年1月からラジオ番組『らっきー☆ちゃんねる』も放送が開始。また『真・らき☆すた』の予約特典であった恋愛アドベンチャー「らき☆すら -Lucky☆Star RAvish Romance-」が2008年1月24日プレイステーション2アドベンチャーゲームらき☆すた 〜陵桜学園 桜藤祭〜』というタイトルに変えて発売された。2008年夏にはOVAとアニメ版キャストによるドラマCDが発売される予定になっている。

またサイドストーリーとして、登場人物の一人で情報ページ『らっきー☆ちゃんねる』のキャプテン・小神あきらを主人公にした『あきらの野望』『あきらの王国』がコンプエースで、『萌えドリル』シリーズのオリジナルキャラクター、宮河ひなた・ひかげ姉妹を主人公にした『宮河家の空腹』がコンプH'sでそれぞれ連載されている。

主な登場人物4名はマンガ連載開始時は高校1年生であり、当初は実際の年度が進むに従ってリアルタイムに進級[2](現在は3年生)していた。ただし、編集部の方針によって、高校3年生の2学期以降は時間の流れが実質的に停止している[3]。なお、アニメでは第13話までは2年生、第14話からは3年生である。

主な登場人物[編集]

らき☆すたの登場人物 を参照

主な舞台[編集]

アニメ版の舞台は埼玉県春日部市をモデルにしている。

陵桜学園高等部(りょうおうがくえんこうとうぶ)
こなた達が通う学校。埼玉県内にあるという設定。こなた達の学年で13クラスもあるマンモス校。制服は女子は青色系(夏服)とえんじ色系(冬服)のセーラー服(色の他、リボンの形も若干異なる)で、男子は詰め襟。プールはあるが、体育の授業になぜか水泳が入ってない。
アニメ版では作者の出身校(春日部共栄高等学校)がモデルとなっている(エンディングクレジットの「スペシャルサンクス」で表記)。
鷹宮神社
柊姉妹の父が宮司を務める神社で、柊家はこの境内に居住する。家の電話機は古い黒電話電電公社の600形電話機である。
アニメ版でのモデルは埼玉県北葛飾郡鷲宮町にある鷲宮神社。こちらの最寄り駅は東武鉄道伊勢崎線鷲宮駅下車5分程度。
糟日部駅
アニメ版にのみ登場、鉄道会社は糖武鉄道と表記されている。モデルは東武鉄道伊勢崎線・野田線春日部駅。なお、アニメのOPでつかさが踊っている場所は西口である。
泉家の近所
埼玉県幸手市と思われる。『陵桜学園入学案内書』の「らき☆すた関連マップ」でも東武鉄道日光線幸手駅が「泉家の最寄り駅」として記載されており、アニメ版では幸手市内や権現堂堤がモチーフとして用いられている。
秋葉原(アキバ/秋葉腹)
原作や『陵桜学園 桜藤祭』の作中で秋葉原に行くエピソードがあるほか、『真・らき☆すた 萌えドリル 〜旅立ち〜』では「アキバ」として主な舞台の1つとなっている。また、アニメ版では第16話で「秋葉腹」として登場(JR秋葉原駅も「UR秋葉腹駅」となっている)、同地にはこなたのバイト先のコスプレ喫茶がある。
さいたま市大宮区
具体的な地名としては作中ではでていないが『陵桜学園入学案内書』の「らき☆すた関連マップ」には「よく利用するゲーマーズアニメイトのある街」として記載されており、アニメ版では大宮駅の西口周辺(実際にゲーマーズとアニメイトが所在する)や大宮ソニックシティなどがモチーフとして使われている。
京都奈良
アニメ版の第21話でこなた達の学年が、秋の修学旅行で訪れた都市。チャーターした観光バスは京都に本社があり、首都圏地区にも営業所があるヤサカ観光の車両がモデル。

この他、アニメ版では池袋東京ビッグサイトなどが舞台として使われている。

書誌情報[編集]

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掲載誌[編集]

掲載中[編集]

掲載終了[編集]

単行本[編集]

角川書店カドカワコミックスより刊行されている。累計発行部数は2008年3月時点で300万部を突破した。

  1. 第1巻(2005年1月8日初版発行、ISBN 978-4048538060
  2. 第2巻(2005年8月10日初版発行、ISBN 978-4048539036
  3. 第3巻(2006年7月10日初版発行、ISBN 978-4048539784
  4. 第4巻(2007年4月10日初版発行、ISBN 978-4-04-854095-7[4]
  5. 第5巻(2007年9月10日初版発行、ISBN 978-4-04-854125-1

アンソロジーコミック[編集]

コンプエース掲載分の再録と新作で構成されている。

小説[編集]

詳細は らき☆すた (小説) を参照

関連書籍・ムック[編集]

  • らき☆すた おきらくカーニバル(2006年10月10日発売、ISBN 978-4047215566
    過去の作品をカラー化したものや、フロムゲーマーズに掲載された番外編、ショートストーリー2作、イラストレーター・漫画家によるイラスト、アニメ化及びDS版『真・らき☆すた 萌えドリル ~旅立ち~』の情報を掲載。
  • らき☆すた公式ガイドブック 陵桜学園入学案内書(2007年8月25日初版発行、ISBN 978-4048541244
    漫画版の公式ガイドブック。キャラクターの詳細ガイドや、イラストギャラリー、ラフスケッチ、情報ページ「らっきー☆ちゃんねる」の歴史、用語集、4巻時点までの全エピソード目次、美水かがみインタビューなどで構成。
  • らき☆すた おきらくBOX 泉こなた編/柊かがみ編(2007年9月27日発売、ISBN 978-4049007862/ISBN 978-4049007879
    こなた・かがみそれぞれのパッケージになっており、それぞれフィギュア、CD-ROM、解説小冊子、陵桜学園生徒手帳型のメモ帳を同梱。
  • らき☆すた 陵桜学園入学記念BOX(2008年4月10日発売、ISBN 978-4049007916
    陵桜学園入学のしおりと、シャープペンシル、消しゴム、定規、ペンケースのステーショナリーセットを同梱。

投稿・情報コーナー[編集]

『らき☆すた』の連載が開始して4ヶ月後のコンプティーク2004年4月号に欄外の文字投稿コーナー「らき☆すた横丁」が開始したのが始まりとなる。同年7月号に「すぺしゃるいんふぉめーしょん」が掲載され同年12月号よりレギュラー化、そして2005年5月号から「らっきー☆ちゃんねる」として本格開始、同コーナーのキャプテン(進行役)として小神あきらが登場する。この時期よりフィギュアやドラマCD、ゲームなど関連グッズのリリースが行われることによって、「らっきー☆ちゃんねる」も読者投稿だけでなくこうしたメディア展開の情報コーナーとしての役割を担うようになった。

『らき☆すた』の連載が3年目に入った2006年1月号にコーナーをリニューアルし「らっきー☆ぱらだいす」が開始、これまでのあきらが「二等兵」に格下げする代わりに新たに桜庭ひかるをキャプテンとして登場させた。この時期にコーナーのページ増や多数の企画が実施された。その後再ゲーム化・アニメ化に伴い2006年11月号に「超らっきー☆ちゃんねる」へと再度リニューアル、あきら・ひかるのダブルキャプテン制に移行した。2007年からはコンプエースでも「超らっきー☆ちゃんねる分校」としてコーナー展開している。

これまでのコーナー名である「らっきー☆ちゃんねる」は公式webサイトや、ラジオ番組及びこの番組を元にしたアニメ版のミニコーナーに名前が引き継がれ、同番組・コーナーと「超らっきー☆ちゃんねる」などコンプティーク・コンプエース誌面、公式Webサイトとの連動企画も行われている。また「らっきー☆ぱらだいす」はアニメ版の製作委員会の名称として用いられている。

また連載初期にはコンプティーク誌上の他の読者コーナーにこなたが送ったはがき(実際には作者の美水かがみがこなた名義で書いて送った物)が掲載され、それを喜ぶ4コマ漫画も描かれる(原作第1巻所収)など、メタフィクション的なことも行われている[5]

アニメ[編集]

詳細は らき☆すた (アニメ) を参照

テレビアニメが2007年4月から9月まで、チバテレビなどの独立UHF局を中心とした16局で放送された。全24話。また2008年夏にOVAの発売が予定されている。

ドラマCD[編集]

ドラマCD らき☆すた[編集]

2005年8月24日フロンティアワークスより発売された。アニメ版とは声優が異なる。

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

TVアニメ「らき☆すた」ドラマCD[編集]

ランティスから発売が予定されている。当初は2008年2月6日に発売される予定だったが、その後2008年夏頃に発売されると発表された。前述のドラマCDとは違い、テレビアニメ版のキャストが出演している。

ゲーム[編集]

ムゲンでYouTubeでこなた等がFFのキャラクターと対決している映像がある

ラジオ[編集]

地元への影響[編集]

ファイル:鷲宮神社.jpg
「聖地巡礼」の対象のひとつとされている鷲宮神社。鳥居の側にあるのが大酉茶屋わしのみや。

アニメ雑誌「月刊ニュータイプ」の付録にて埼玉県鷲宮町鷲宮神社を始めとしたいくつかの場所が本作の舞台の1つであると紹介されたことをきっかけに、ファンが聖地巡礼と称して登場した場所を訪れるようになった。

鷲宮神社においては、彼らが絵馬に『らき☆すた』の登場人物の絵を描き残す、記念撮影を行う、コスプレ姿で参拝するなどの行動がマスメディアを通じて報じられた[6][7]2008年の正月においては、初詣の参拝客がこの年の埼玉県内第3位となる約30万人に達し、関係者の驚きを呼んだ[8][9]

こうした「巡礼」を受け、鷲宮町商工会は、町独自のオリジナルグッズを制作、同会青年部の運営する大酉茶屋わしのみやや町内の複数の商店にて発売し[10]、同日には作者や出演声優の鷲宮神社への公式参拝イベントを開催した[11]。その他にも歳末セールで『らき☆すた』のキャラクターをあしらったスクラッチカードを用いるなど、様々な地域振興策に取り組んでいる[12]。こうした地域振興策について商工会関係者は「萌えアニメでの町おこしは初の事例では」と語り、アニメ業界からも注目が集まっている[13][14]。鷲宮町もこうした経緯から柊一家を町内の架空の住所に住民登録し、2008年4月7日より特別住民票の交付を行っている[15][16]

さらに、こなたの住んでいる町とされる幸手市の商工会でも『らき☆すた』を元にした地域振興策として、歳末セールで『らき☆すた』をフィーチャーした企画を実施、オリジナルグッズの製作・発売を行ったほか、関連イベントの開催を検討するなど、様々な企画を行っている[17]。また鷲宮町商工会とも連携し、両商工会の間で版権データの共有や今後のイベント開催・グッズ販売での共同事業の展開などに取り組んでいる。

2007年12月からの2008年5月までの半年の鷲宮町での経済効果は4170万円、商工会の2007年度決算での歳入合計が前年度比36%増の8000万円になったと発表、幸手市も約2500万円の経済効果があったと商工会が発表している[18]

脚注[編集]

  1. 『らき☆すた公式ガイドブック 陵桜学園入学案内書』、p.24。
  2. このため1巻のepisode 6の時点で2年生に、2巻のepisode 40の時点で3年生に進級している。
  3. 『陵桜学園入学案内書』p.140の記述による。作者曰く「ゆっくりとでも時間は進んでいくけれど、流れはあまりループしたりせず進んでいこうということになった」とのことで、この点でいわゆるサザエさん方式とは異なる。
  4. 表紙違いの限定版がゲーマーズにて同時発売された(『ギャラクシーエンジェる〜ん』OPのパロディでこなたたちがルーンエンジェル隊のコスプレをしている。ちなみにこなたはアニメ版声優の平野綾つながりでカルーア・マジョラムを担当)。
  5. アニメ版では第8話でこのエピソードが使われているが、掲載誌がニュータイプ誌の読者コーナーに変更されている。
  6. 関東最古の神社にアニヲタ殺到 地元困惑、異色の絵馬も」MSN産経ニュース(初出はイザ!)、2007年7月25日。
  7. 「らき☆すた」ファン、神社に続々」asahi.com、2007年9月3日。
  8. 「らき☆すた」効果、鷲宮神社初詣で17万人増 埼玉」asahi.com、2008年1月9日。
  9. 「らき☆すた」舞台の神社、初詣客倍増」nikkansports.com、2008年1月9日
  10. 「アニメ絵馬で街おこし祈願 鷲宮」『読売新聞』埼玉版2007年11月10日付朝刊、地方面。
  11. らき☆すた:鷲宮神社「公式参拝」にファン3500人集まる 人気アニメで町おこし」毎日.jpまんたんウェブ、2007年12月2日。
  12. らき☆すた:大ヒット“萌えアニメ”、舞台の埼玉・鷲宮で町おこしに一役」毎日.jpまんたんウェブ、2007年11月27日。
  13. 「萌えアニメで町おこし いま人気の「らき☆すた」に意外な経済効果」『東京スポーツ』2007年11月15日、社会面。なお、萌え系のキャラクターを使った既存事例としては和歌山県みなべ町での『びんちょうタン』、長野県大町市木崎湖周辺での『おねがい☆ティーチャー』『おねがい☆ツインズ』を使った例が知られている。
  14. 2007年12月6日のNHK総合首都圏ネットワーク」でも「“アニメ神社”で町興し」として取り上げられた。ここで本作のファンの有志がボランティアで企画・運営を手伝い、グッズの品揃えや徹夜・行列対策は彼らのアドバイス・ノウハウが大いに活かされた事が紹介され、過疎化であえぐ地方都市の地域振興策のモデルケースになるのでは、と報じられた。
  15. 「アニメ「らき☆すた」一家 鷲宮町民に」『読売新聞』埼玉版2008年3月1日付朝刊、地方面。
  16. 人気アニメ「らき☆すた」特別住民票の交付(頒布)について」鷲宮町公式サイト、2008年3月3日。なお一般交付開始前日の2008年4月6日には交付記念式典とファン向けに特別交付を行った(「「らき☆すた」に鷲宮町が住民票交付」nikkansports.com、2008年4月6日)。
  17. 幸手市商業協同組合、人気アニメ「らき☆すた」で街おこし」NIKKEI NET、2008年2月23日。
  18. 「「らき☆すた」効果4170万円 鷲宮町商工会」『読売新聞』埼玉版2008年6月6日付朝刊、地方面。

外部リンク[編集]

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