くだんのはは

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くだんのはは』は、小松左京による短編小説

概要[編集]

その当時あったある都市伝説を元に、小松左京がそれを自身の手で取材し、小説化したものである。ただし内容は完全なフィクション。

あらすじ[編集]

戦時中の日本、主人公は父親とともに兵庫県芦屋市の家で暮らしていたが、戦争で、家が焼けてしまう。住む場所を失い、困る主人公たちであったが、かつて家の家政婦をしてくれていたお咲と出会い、現在勤めている屋敷へと案内してくれる。しかし、その屋敷には、何か隠し事があるようであった。主人公は、その謎を探ろうとするが…。

登場人物[編集]

主人公
昭和20年(1945年)当時、中学3年生。神戸造船所に通う工場動員。
お咲
主人公の家の元家政婦。戦争で、家が焼けてしまった主人公たちを自分が働いている屋敷に案内してくれる。

書誌情報[編集]

備考[編集]

  • 内田百閒の小説に『(くだん)』があるが、小松がこれを知ったのは本作執筆の「だいぶあと」だそうである[1]
  • 石森章太郎が、本作を原作とした漫画「くだんのはは」を1970年別冊少年マガジン4月号に発表した。
  • 題名は塩まさるが歌った戦前の流行歌「九段の母」にひっかけたもの。なお、この曲の「九段」とは靖国神社を指す。

脚注[編集]

  1. 事件の地平線(とり・みき著)、筑摩書房 ISBN 4-480-88800-4