トヨタ・ハイエース

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ハイエース(HIACE)はトヨタ自動車で生産されているキャブオーバー型の自動車ワンボックスカー)。 

概要

初代モデルは1967年に登場した。かつてはショートホイールベース(標準ボディ)やトラックもラインナップされていたが、現在それらは消滅しており、ロングとスーパーロングの、ワゴン、ライトバン、コミューター(マイクロバス)のみとなっている。日産・キャラバンが長年の競合車種。

価格はやや高いが耐久性の高さや、エンジンパワー、積載量が多いことなどで、宅配業をはじめ多くの企業に貨物車、社用車として広く用いられる他に、送迎バスジャンボタクシーといった乗用、さらには救急車寝台車などの特殊用途車などとしても利用されている。路線バスコミュニティバスに使用されることもある。

個人ユースでは趣味の道具である競技用オートバイ(ロードレーサー・モトクロッサー)やラジコン飛行機などを輸送するトランスポーター(通称:トランポ)としてよく使われているほか、バニングキャンピングカーのベース車としても重宝されている。そのため、中古車店の中には「ハイエースの専門店」も存在する。

耐久性が高いことから新興国開発途上国での人気は特に高い。それに関連して自動車窃盗団による日本国内での盗難と密輸出も後を絶たず、日本損害保険協会による保険金支払い事案を対象とした調査結果で、ハイエースは2007年から5年連続で自動車盗難のワーストワンとなっている。[1] [2][3]

歴史

初代 H10系(1967年-1977年)

1967年2月
トヨエースの小型版として、FR方式キャブオーバーレイアウトを持つ初代モデルのトラック発売。テールビューのデザインは後に登場するY10系トヨエースにも流用される。エンジンはコロナと同じ1.3Lの3P型であるが、コロナの70馬力に対し、ハイエースでは低回転域のトルクを重視した56馬力仕様となっている。
1967年10月
ワンボックスボディーのワゴンを追加。エンジンはコロナと同じ1.5L・77馬力の2R型のみで、9人乗りのワゴンのみ。全幅以外の外寸とホイールベースは以後の4代目とほぼ同じ。ワゴンのリアドアはスライド式ではなく、ヒンジ式
1968年4月

スライドドアを持つ6人乗りのデリバリーバンを追加。定員は前席3名・後席3名の2列シートで、最大積載量は850キログラム。左のみのリアドアは前述のとおりスライド式で、バックドアは跳ね上げ式とドロップゲート(あおり)を組み合わせた上下2分割式となる。

1969年2月
ホイールベースとリヤのオーバーハングを延ばした15人乗りと、先に発売されたワゴンをベースにした、4列シートの12人乗りのコミューターシリーズ(2ナンバー登録のマイクロバス)を追加。ロングホイールベース仕様が救急車仕様としてトヨタ・救急車の名で発売された(英語で救急車を表す"Ambulance"のエンブレムが付いていた)。救急車仕様のエンジンは2.0L・98馬力の5R型が搭載された。スペースユーテリティに優れることから、以後はクラウンベースのボンネット型救急車(それまでのトヨタ・救急車)の代替を行った。
1970年
安全対策を中心としたマイナーチェンジを行う。
1971年2月
マイナーチェンジでフロントグリルのデザインが変更(3分割→一体化)され、屋根にプレスリブが付いた。ワゴン、コミューターの1.5Lは、コロナと同様の1.6L、12R型に変更。ワゴンに1.3L搭載車追加。
1971年11月
シリーズ初の1ナンバー登録車でもある、コミューターと同じホイールペースのロングバンを追加。
1972年10月
マイナーチェンジでフロントグリルのTOYOTAマークが右側のヘッドライト上に移動と同時にグリルのデザイン変更。バンに右側スライドドア装備の5ドアを設定。
1975年10月
最後の小変更で昭和50年排出ガス規制に適合。ワゴン廃止。1.3Lエンジン搭載車を廃止し、代わりに1.8L・95馬力の16Rエンジン搭載車を追加。バンのフロントドア以降を380mm伸ばしたロングバンを追加。

2代目 H20~40系(1977年-1985年)

1977年2月
2代目にフルモデルチェンジ。初代同様、バン、ワゴン、トラックのラインナップ。ヘッドランプが丸型4灯から丸型2灯に変更された。
当初ワゴンは9人乗りカスタム・デラックス・スタンダード・10人乗りデラックスのグレード体系が取られており、バンには3種類のホイールベースを設定。コミューターと呼ばれる2ナンバー登録のマイクロバス(12・15人乗り)も初期には3種類のホイールベースがあったが、1980年にはスーパーロング15人乗りのみとなった。スーパーロングの救急車仕様はトヨタ・救急車として引き続き設定。
全車に助手席パワーウインドウがオプション設定されており、運転席側のスイッチから操作可能だが運転席の窓自体は手動式である。
トラックの荷台部分はH10系からの流用。
1979年3月
ワゴンのエンジンを1968ccの18R-U型から1972ccの21R-U型へ変更し、昭和53年排出ガス規制に適合。
1979年7月
オイルショックの影響で、バンに2200ccディーゼルエンジンを追加(初)。ライバルの日産・キャラバンは前年5月にディーゼルエンジンを初設定している。
1980年1月
マイナーチェンジ。ワゴンにスーパーカスタムを追加。メーターパネルの一新とベンチレーターヒーター操作パネルに透過照明を追加。ディーゼルエンジンを全車に拡大採用すると共に、マニュアルトランスミッションオーバードライブ付き5速へ変更。
1981年1月
マイナーチェンジ。前後のパンパーが大型化され、ワゴンのヘッドランプ規格型の角型2灯に変更。同時にスーパーカスタムに電動サンルーフを設定。バンに上級グレードのGLを追加。吊り下げ式クーラーに代わり、トラックを除く全車[4]エアコンがオプション設定される。ワゴンのディーゼル車にオーバードライブ付き4速オートマチックトランスミッションを設定。ワゴンのガソリン車はMTを4速から5速へ変更。

3代目 H50系(1982年-1989年)

1982年12月
発表(発売は翌1983年1月から)。トラックは従来型をマイナーチェンジのうえ、継続生産される(RH24/LH24型。1985年8月まで)。「LASRE」と名づけられた新開発の3Y型ガソリンと、従来型から引き継がれたL型ディーゼルを搭載。ワゴンの最上級グレードは「スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ」であった。ガソリンエンジンにも4速ATが設定された。
型式は標準がH5#系、ロングがH6#系、スーパーロングがH7#系。
1984年1月
ワゴンのディーゼルエンジンをレーザー2L型に変更した。少し遅れてバンにもレーザー2L型ディーゼルが搭載される。
1985年8月
マイナーチェンジ。フェイスリフトを施し、サードシートにパワーリクライニング機能及びセカンドキャプテンシートの7人乗りワゴンの最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」を追加。また、スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ以上にレーザー2L-T型ターボディーゼル車を設定した。バン、コミューター、救急車のヘッドランプを丸型2灯から規格型の角型2灯へ変更した。
ハイエーストラックH80系
同時にトラックをフルモデルチェンジ。同年5月、先行してトヨエース G15とダイナ初の1トン積みクラスとなるダイナ100(Y50/60系)が発表されており、これにハイエーストラックが加わり三つ子車となる。ハイエーストラックのみ「H80/90系」の独自形式が与えられており、フロントグリルも他の2車とは異なり、ヘッドランプは規格型の角型2灯式となっている。これらは2トン積みクラスのダイナ200、トヨエース G25とキャブを共用しているが、フレームサスペンション、ホーシング、デフなどは、全て一回り小ぶりで、容量の小さいものとなっている。
1986年8月
ワゴン系をマイナーチェンジ。この時期、次世代にあたるH100系の開発が佳境であり、顧客の100系への移行を妨げないよう、100系に通ずるデザインの異形ヘッドランプの採用(カスタム以上)となった。また、ワゴン スーパーカスタム及びバンのほぼ全グレードに4WDを設定した。4WDのエンジンはワゴンがレーザー3Y型、バンがレーザー2L型ディーゼルであった。バンに中期型ワゴンと同じ顔を持ちハイグレードなインテリアを持つ最上級グレード「スーパーGL」を追加。4WDは5MTのみ。

南アフリカ共和国では、2.2Lガソリンエンジンの4Y-EU型を搭載し、2007年まで生産されていた。

4代目 H100系(1989年-2004年)

4代目バン
4代目ワゴン
1989年8月14日
4代目へフルモデルチェンジ。このモデルから、燃料給油口が従来の右から左に変わった。また、全車フロアシフトとなり、パーキングブレーキもダッシュボード下のステッキ型から、前席間のフロアへ移設され、グリップ頂部にロック解除ボタンを持つレバー型に変更された。エンジンの再編も行われ、2.0Lガソリンエンジンは従来の3Y型から新開発の1RZ-E(バン・コミューターは1RZ)型に変更。新たに2.4Lガソリンエンジンの2RZ-E型も追加される。4WD車はガソリンエンジンを廃止し、2.8Lディーゼルエンジンの3L型に統一する。
同時にワゴンには「高級ワンボックス」としての風格をより高める内外装や装備が与えられ、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」の内装は当時のマークIIクラウンなどを思わせる豪華絢爛なものとなり、価格帯の上昇により収益性が一段と高まった。また、この代から一部グレードにパワースライドドアが設定された。
1990年10月
スーパーカスタムリミテッドに4WDが追加される。専用外板色としてホワイトパールマイカが選べた。同時に、1年車検の煩わしさを嫌う客向けに、バン内装のSW(スイッチワゴン)をディーゼル2WD・MTのみの設定で追加。2L-Tエンジンは電子制御式スピル弁を持つ2L-TEに変更。オプションにワイヤレスドアロックを追加。
1992年5月
ハイエースベースの高規格救急車トヨタ・ハイメディック発売。エンジンはハイエースに本来設定の無い初代セルシオ用、V型8気筒エンジン(1UZ-FE)が搭載される。同時にワゴンを一部改良し、後部座席のシートベルトを3点式に変更、ハイマウントストップランプを採用するなど安全面の強化、並びにリビングサルーンEXを追加。
1993年8月
マイナーチェンジ。フェイスリフトならびにワゴンのリアコンビランプとリアガーニッシュのデザインを変更。このマイナーチェンジよりワゴンDXは、バン・コミューター用から、ワゴン用のフェイスになる。同時にバン・コミューターのヘッドランプシールドビームから球換え式のH4ハロゲンランプに変更。車両正面にあったハイエースのエンブレムが廃止され、トヨタのCIマークに変更。
4WDの方式が、それまでハイラックス系のトランスファーを流用したパートタイム式から、センターデフロック、副変速機を持たないフルタイム式へ変更され、フロントハブもマニュアルフリーハブから直結になる。切り替えの煩わしさは無くなったが、悪路走破性は落ちた。
2.0Lガソリンエンジン(バン・コミューター)は、キャブレター式燃料供給の1RZ型から、電子制御式燃料噴射(EFI)の1RZ-E型(ワゴンはモデルチェンジ時から搭載)に変更。トルク不足とトラブルの多さに悩まされ続けた2.4Lディーゼルエンジンの2L-TE型に代わり、L系をベースとしながらも、アルミシリンダーヘッドを持った3.0Lディーゼルターボエンジンの1KZ-TE型を新設。それまでのワゴンは2WDが2L-TE型、低回転域のトルクが必要な4WDには2.8Lの3L型が設定されていたが、2WD・4WD共に1KZ-TE型となった。バン・コミューターのディーゼルエンジンは3L型に統一された。エンジンの変更に伴い、バン・コミューターのガソリン車とワゴンのディーゼル車は平成4年規制に適合。ワゴンSWとスーパーカスタムリミテッドの熱反射ガラスの設定は廃止。ワゴンのサスペンションに上下感応TEMSを採用、エアコンの冷媒を代替フロンに変更するなど、装備面でも改良が図られている。
1994年8月
一部改良。スーパーカスタムリミテッドに10スピーカーオーディオを、スーパーカスタムに電動格納式ドアミラー標準装備化。
1995年5月
トラックフルモデルチェンジ。ダイナ・トヨエースの1t積と共通の(エンジンは3L/3Y型)Y100系の型式を与えられる。また、本形式もH80/90系の場合と同様、他の2車とキャブも共用する(フロントグリル以外は2車とすべて共通)。
1995年8月
一部改良。ワゴンの1RZ-Eエンジン車が廃止される。ワゴンDXにAT車を追加。バン・コミューターは2WD車のホイール形状を変更、並びに4WD車を全車フルタイム化。全ディーゼル車を平成6年短期規制に適合。
1996年8月
ワゴンマイナーチェンジ。フェイスリフトの他、運転席・助手席エアバッグABSを標準装備する。9人乗りカスタムは廃止。スーパーカスタムにオートエアコン等装備のスーパーカスタムGが新設定。バンは一部変更し、全車最大積載量を1250kgに増量並びにガソリン車を平成7年規制に適合(排ガス規制はコミューターも同様)。バン・コミューターは2WD車のホイール形状及びハブボルトの本数(5穴→6穴)を変更。バンGLはグレードではなくDX"GL"パッケージとなる。スーパーGLにはタコメーターが標準装備され、電動格納式ドアミラーをオプション設定した。同年、トラックが生産中止となる(AT車(3L型エンジン)は継続生産)。
1998年8月
バンを中心としたマイナーチェンジ。バンパー下部のエプロンがバンパー一体式になると同時にフロントグリルのデザイン変更。バン・コミューターのガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンを3.0Lの5L型へ変更し、平成9年長期規制に適合。スーパーGLはシート地を変更すると共に運転席エアバッグ・ABSを標準装備化、また新たにガソリン2WD車(ATのみ)が追加される(運転席エアバッグ・ABSはその他のグレードにはオプションとして設定。また助手席エアバッグもオプションに追加された)。ワゴンはDXを除き、助手席からも集中ドアロック操作が可能になる。
1999年7月
ワゴンマイナーチェンジ。ガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンにインタークーラーを採用、並びに平成10年規制に適合。フロント部分が少々長くなる。また、車両正面のハイエースのエンブレムが6年ぶりに復活した。内装はインパネを変更し、新たにオプティトロンメーターと、アクセサリーコンセントを設定。MT車は国内ラインナップから廃止。バンは、姉妹車レジアスエースが追加される。
2000年
バンガソリン車にCDと、スーパーロングバン及びコミューターに2.4Lガソリンエンジン・2RZ-E型を追加。
2001年8月
バンマイナーチェンジ。スーパーGLのステアリングがワゴン用になり、スーパーGLより若干装備が落とされたスーパーGL-Eを追加。同グレードには5ドアも設定されていた。同年、トラックAT車生産終了。これにより、トラックがラインナップから消滅した。また、ハイルーフのみの設定であったJRVA(日本RV協会)加盟ビルダー向けの“キャンパーベース・スーパーロング”にロールーフが追加され、2004年まで発売された。
2002年8月
アルファードの発売を機にワゴンのガソリン車を廃止。尚、全ディーゼル車は同年10月に施行された自動車Nox・PM法に適合しない為、特定地域内での購入が出来なくなった。
2003年
バン・コミューターのガソリンエンジンが、新開発の1TR-FEに変更され、平成13年規制に適合と同時に良-低排出ガス認定(☆)を受ける。これにより一時ストップしていた販売が再開される。

このモデルのバンのBピラー以降のデザインがダイハツ・デルタトヨタ・ダイナトヨタ・トヨエース日野・デュトロそれぞれのルートバンに流用されている。

セミボンネット型ハイエース(グランビア)

欧州でのハイエースは、1995年からグランビアを質素にしたものに切り替わり、従来のキャブオーバータイプは「トヨタ・ハイクラス」と改称された。ロングボディも存在する。

5代目 H200系(2004年 - 現在)

5代目ワゴン(前期型)

2004年8月23日、5代目へ15年ぶりにフルモデルチェンジ(ワゴンのスーパーカスタム系はアルファードに統合)。ボディは、

ロング・標準ボディ幅・標準ルーフ(バンDX、スーパーGL)
ロング・標準ボディ幅・ハイルーフ(バンDX)
ロング・ワイドボディ・ミドルルーフ(ワゴンDX)
スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ(バンDX、ワゴングランドキャビン、コミューターDX、コミューターGL、キャンパーベース車)

と整理され、標準尺は廃止された。又、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフは2005年1月より発売を開始した。

100系の全幅は全て小型車枠(4/5ナンバー)の1.7m未満だったが、200系の全長4.7m以上のものは全て全幅が1880mmのワイドボディ車(100系比190mmの拡大)となり、居住性が向上した。これにより、小型車はバンのみ(4ナンバー)となった。トレッドが広がり、ロール抗性や小回り性の面でもプラスとなっているが、大幅な拡幅に取り回しや駐車場の確保に不安を持つ声もある。ワイドボディ・ミドルルーフ車は標準ボディ車ロング比でフロントクラッシャブルゾーンが150mm拡大され、全長が4840mmとなっているが、車内長は標準ボディ車と同じである。

先代のシフトレバーはフロア配置であったが、200系では全車インパネシフトとなり、ウォークスルーに配慮されている。日本国内向けの基本は4速ATであるが、バンロングDXに限り、5速MTも選べる。また、先代で廃止されていたステッキ式パーキングブレーキレバーが、ウォークスルー性や乗降性との兼ね合いで復活した。また、ワゴンはハイエースのエンブレムが廃止され、1993年のマイナーチェンジ以来となるトヨタのCIマークが与えられたが、寸法は大きい物となった。

ディーゼル車(バン・コミューターのみ)は従来の3.0L自然吸気式エンジンの5L型から、2.5Lコモンレール式ディーゼルターボエンジンの2KD-FTV型に変更し、平成15年新短期規制東京都ディーゼル車規制自動車NOx・PM法に適合させた。

商用車はコストダウンの為か、多くのメーカー・車種で統一された汎用デザインのスチールホイールを装着する事が多いが、5代目では全車ホイールキャップ付きスチールホイールを標準装備とし、乗用車に近い印象を与えた外観としている。又、ワゴンにはトヨタモデリスタインターナショナルの手でドレスアップされたエアロツアラーも設定された。ベースはワゴンDXだが、カラードバンパー、エアロパーツやオプションのパワーウインドウやワイヤレスドアロックなどの快適装備も装備され、安っぽさを感じないものとなっている。ちなみに持ち込み登録である。

2005年
一時受注停止。
2005年11月
一部改良。全車にヘッドライトマニュアルレベリング機構を採用し、ハイマウントストップランプや助手席リクライニングシートも標準装備した。
2006年4月27日
右側スライドドアの設定の無い200系ハイエース・ワイドスーパーロングハイルーフ形状の日本国外の輸出仕様車をベースにした両側スラ イドドアで室内高を嵩上げした新型のハイメディックと、防振ベッドを省いた救急車が登場。
それをベースにした室内高1900mmのキャンパー特装車東京モーターショー出展、反響次第では市販化も検討。エンジンは一般販売のワイドまたはスーパーロング車と同じ直列4気筒2.7 L の2TR-FE型搭載となり、トヨタの高規格救急車において市販車と同じエンジンが搭載されたのは初。
2007年8月20日
5代目ワゴン(中期型)
初のマイナーチェンジ。全車フロントグリルの形状変更。スーパーGL(バン)、グランドキャビン(ワゴン)、GL(ワゴンおよびコミューター)はシート表皮を変更。
ディーゼル車は2500ccの2KD-FTV型から3000ccの1KD-FTV型に排気量拡大するとともにDPR触媒を採用して新長期規制に適合させた。1KD-FTV型は2KD-FTV型よりも先に開発され、ランドクルーザープラド等に積まれていたエンジンで、これにDPR等を付加したものがハイエースに搭載された。しかし、発売当初よりDPR作動に関わる燃料のポスト噴射により、燃料(軽油)がエンジンオイルを希釈する構造的欠陥を抱えており、法人個人を問わず、運行に支障を呈するケースが散見される。この現象は触媒の温度を上げるためにポスト噴射を行う全てのディーゼルエンジンで起こるもので、ハイエースをはじめ、他社製エンジンでも対策が進んでいるが、2010年現在、旧来のディーゼル車やガソリン車並のメンテナンスフリー化は実現されておらず、特に個人ユースでは注意を要する。
バン スーパーGLにワイドボディ・ミドルルーフ車、DX(の一部車型を除く)に“GLパッケージ”を新たに設定し、ワゴンにはDXとグランドキャビンの間に“ワゴンGL”が追加された。ワゴンGLは、ワゴンDXのサイズ(ワイドボディ・ミドルルーフ)でグランドキャビン並みの室内装備を持つ。ボディカラーはワゴンDXとほぼ同じだが、バン スーパーGLと同じ専用色の「ブラックマイカ」が選択できる。インテリアは後部2列のシートにアームレスト、リアクォーターコンソール、4列目(最後列)はコミューターと同じ跳ね上げ式の4人掛けシートが装備され、よりパーソナルユースを視野に入れたグレード展開としている。また、要望の多かったアルミホイールを、全車にメーカーオプションで設定した。
2010年7月26日
2度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジン車はエンジン型式こそ1KD-FTV型と変更の無いものの、以下のような多岐にわたる大幅な改良、および変更を受け、「平成21年(ポスト新長期)排出ガス規制」に適合し、当該エンジン搭載車のメーカー希望小売価格は12 - 15万円程度(消費税抜き)上昇した。

<1KD-FTVエンジン(搭載車)の変更点>

・最高出力を100kW(136ps)/3,400rpmから106kW(144ps)/3,400rpmへ向上
・最大トルクを300N・m(30.6kgf・m)と保ちながら、発生回転域を1,200 - 2,400rpmから1,200 - 3,200rpmへ拡大
圧縮比を15:1へ低減(従前は16:1)
・燃料の最大噴射圧力を180MPaから200MPaに高圧化し、プレッシャーディスチャージバルブを変更
・フューエルインジェクターにはピエゾアクチュエーター制御を採用、サプライポンプの吐出圧を高圧化、フィードポンプ部に燃料添加弁吐出口を設定
EGRバルブにバタフライバルブを採用、EGRクーラーは経路を変更し、バイパスバルブを設定
インテークマニホールドをスワールコントロールバルブ一体式から別体式へ変更
ターボチャージャーを小型化、ターボモータードライバーを廃止
・3段式スワールコントロールバルブを採用
・クーリングファンに左右独立制御を採用
グローコントロールユニットを採用し、グローリレーを廃止
・可変吐出圧オイルポンプを採用
吸気温センサーの取付位置を変更
・排気温センサーを2カ所から3カ所へ増加
・排気圧センサーを絶対圧検出から差圧検出へ変更
・酸化触媒を追加
・エンジンオイルのアッパーレベル警告を廃止(アッパースイッチ,アッパーウォーニングランプを廃止)し、オイルレベル(下限割れ)警告を設定
・ターボチャージャーの後方に燃料添加弁を追加(PM燃焼・DPF再生用)
タイミングベルトカバーの二重構造化
バルブタイミングを変更
燃焼室形状およびピストンスカート形状などを変更
・冷却水経路を小変更、サブラジエーターを廃止、クーリングファンにブラシレスモーターを採用
オルタネーターのエンジン始動時発電抑制制御を廃止

これらの改良、変更(特にピエゾ式インジェクターへの変更)によりエンジン騒音が低減したほか、燃料消費率も向上し、バンの一部車種(ロングボディ・標準ルーフ(2WD/4WD)/ミドルルーフ/ハイルーフ(2WD)及びコミューターの2WD車)において「平成27年度燃費基準」を達成した。

また、DPRの作動に関わる燃料ポスト噴射を廃止したため、従前の1KD-FTV型エンジン車で問題となったエンジンオイルを軽油が希釈する問題は軽減または解決した可能性が高いが、評価が待たれる。

ガソリン車においてもエンジン制御・トランスミッション制御、及び触媒の変更等により、ワイドボディの4WD車を除く全タイプのバンにおいても「平成27年度燃費基準」を達成した。

全車フロントマスク(フロントグリルヘッドランプ、フロントバンパー)の形状変更。初期型と初回マイナーチェンジ時のグリルには互換性があるが、この型から寸法が変わった。また、スーパーGL、コミューターGL、ワゴンGLとグランドキャビンにはディスチャージヘッドランプをメーカーオプション設定すると共に、オートエアコンを標準装備。全タイプの「DX」にはパワーウィンドウ(運転席キーOFF後作動可能、ワンタッチ式・挟み込み防止機能付)を標準装備。ボディカラーにはワゴン(グランドキャビン、およびGL)とバン(スーパーGL)にメーカーオプションとして「ホワイトパールクリスタルシャイン<070>」を、ワゴンのグランドキャビンには「ゴールドメタリック<593>」の設定を追加し、従前までバン(スーパーGL)にメーカーオプション設定の「インテリジェントシルバートーニング<2JN>」を廃止した。内装面ではドアトリムとシート表皮色にダークグレーを採用。また、スーパーGL、ワゴンGLとグランドキャビンはオプティトロンメーターのデザインを変更、スーパーGLにはダウンライト(フロントセンターコンソールボックス部)を追加した。

2012年4月16日
一部改良(5月7日販売開始)。フロントルームランプにドアを閉めた後でも一定時間点灯するイルミネーテッドエントリーシステムを採用するとともに、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)の全車標準装備[5]、車速に応じて自動でドアロックがかかる車速感応パワードアロック(運転席・助手席ドアキー連動、衝撃感知ドアロック解除システム付)を採用(バン「DX」を除く)。
ディーゼルエンジン車には触媒の浄化を手動で補える排出ガス浄化スイッチ(触媒浄化用)を標準装備。
コミューターはリアシートの上下調整式ヘッドレストやリクライニング機能を「DX」にも拡大適応させた。メーカーオプションにはディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)を全車設定するとともに、後退時にバックカメラからの後方映像をインナーミラー内のディスプレイに映し、駐車をサポートするバックモニター内蔵自動防眩インナーミラーを国内のトヨタ車として初採用するなど装備の充実化が図られている。
なお、バンのロング・標準ボディ(ディーゼル仕様の2WD車)は「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」認定となり、バンのロング・標準ボディ(ディーゼルの2WD・5MT車)とコミューターのディーゼル車は「平成27年度燃費基準+5%達成」となった。
2012年11月1日
バン「スーパーGL」をベースに、シート表皮とドアトリムに専用トリコット(エンボス加工付)を、ステアリングホイールとシフトノブに本革巻き&サイバーカーボン調加飾をそれぞれ施し、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)等を装備した特別仕様車「スーパーGL"PRIME SELECTION"」を発売。ボディカラーは特別設定色のボルドーマイカメタリックを含む4色を設定した。

製造

取扱チャネル

東京地区では東京トヨタでも取扱う。また、大阪地区では2006年8月8日より大阪トヨタで取扱う。
ディーラー網開始からトヨペット店との併売であったが、1999年に完全にトヨペット店の専売に移行した為、ビスタ店の取扱を打ち切り。バンは姉妹車のレジアスエースに置き換わった。

派生車種

関連項目

脚注

  1. 日本損害保険協会、第11回自動車盗難事故実態調査結果を発表,自動車盗難はハイエースが3年連続トップ - impress,2010年3月19日記事
  2. 社団法人日本損害保険協会 2007年度自動車盗難事故実態調査結果報告
  3. 社団法人日本損害保険協会 第13回 自動車盗難事故実態調査結果発表
  4. トラックは1985年のモデルチェンジまで吊り下げ式クーラーを継続。
  5. 概要にある通り、この時点で、5年連続の車名別盗難件数ワーストワンとなっている。

外部リンク