レトロニム一覧

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'''レトロニム一覧'''(レトロニムいちらん)は、[[レトロニム]]の一覧である。「レトロニム」とは旧来からある「もの」や「概念」が、新たに誕生した同種の区別されるべきものの登場により、区別されるために用いられる「新たな表現や用語」のことである。 「←」の右側に、もともとは何と呼ばれていたかを示す。 なお新しいものができた際に、それまで○○とだけ呼ばれていた古い方を「旧○○」、「第一次○○」、「○○1世」と呼ぶ例はあまりに多いのでここには載せない。また、スラングの類も載せるべきではない。 == 名詞 == === 英数字 === ;[[CISC]] (Complex Instruction Set Computer) :単純な命令を指向した[[RISC]]が考案されたときに、対比して従来のISAは複雑であるとして、"Complex" の語を用いた "CISC" と呼ばれる様になった。 ;[[SOHC]] (Single OverHead Camshaft) ← [[OHC]](オーバー・ヘッド・カムシャフト) :レシプロエンジンの弁駆動方式の一種でクランクシャフトの回転をチェーンやベルト、時にギアトレインでエンジンヘッドにあるカムシャフトに伝え、ロッカーアームを介して吸排気弁の開閉を行う方式。[[DOHC]](ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)方式が開発された。 : <!--;[[2DCG|2次元コンピュータグラフィックス]]、 2DCG ← [[:en:Computer graphics|computer graphics]]、CG、[[コンピュータ・グラフィックス]] :コンピュータの処理能力が徐々に高くなり、1980~1990年代の段階で、実用的な時間の中で大量の3次元のベクトル演算をすることができるようになり[[3DCG|3次元コンピュータグラフィックス]]が実現し、やがて広く使われるに至って、従来の3次元演算を用いないものをわざわざ区別する必要が生じた。 コンピュータグラフィックスという語自体は、2015年時点においても過去においても、2Dと3Dとを包括している。過去において、リアルタイムではなくとも、単純な3次元図形のワイヤーフレームによる平面への投射としての3DCGは、グラフィックス処理の比較的初期から存在した。2Dと3Dの両方を含むCGという分野から、特に3DCGの分野が進歩していく過程で区別して呼ばれるようになり、遅れてそれ以外のものが2DCGと区別して呼ばれるようになった。これは分離、独立、細分化し発展していく過程での双方に対する呼び分けであって、レトロニムとは異なる。--> ;15人制[[ラグビー]] ← ラグビー :[[7人制ラグビー]]が存在し、[[オリンピック競技]]にもなっているため。 === あ行 === ; [[アコースティック]]〜 : [[アコースティック・ギター]] ← [[ギター]]、アコースティックピアノ、アコースティックドラムなど、生〜とも。 : [[エレクトリック・ギター]]など、電気的に音を取りだし、増幅する楽器類が広く使われるようになったため。 ; [[アナログ]]〜 : [[ディジタル]]なものが現れたのち、それ以前のものを特に分けて表現するために作られる例が多い。[[アナログ時計]]、[[アナログ放送]]など。なお、[[アナログ]]という語の意味に考えを至らせないまま機械的にすげ替えて言う[[誤用]]も多く見られる。例:[[銀塩写真]]を撮影するカメラのみを指す意味で「アナログカメラ」と言う、など(例えば[[電子スチルビデオカメラ]]のように、アナログだが銀塩でないカメラが存在する) ; アナログ時計 ← 時計 : <!--; [[アンシャン・レジーム]] :「旧来の 統治体制」という意味で、[[王政]]([[王制]])のこと。日本語では「旧体制」「旧秩序」「旧制度」などと訳語があてられる。([[フランス]]以外での)旧体制を指す[[比喩]]としても用いられる。[[フランス革命]]によって、[[国家]]が「王のもの」ではなく、[[国民]]全員のもの、という理念のもとで[[議会制]]になり、統治体制 régimeレジーム、government がすっかり変ったのである。--><!--これは単に、当時のフランスから見て旧体制という意味の言葉として、イポリット・テーヌの「アンシャン・レジームと革命」という著述で用いられた表現である。それが、フランス革命以前のフランス王政(特に絶対王政)について端的に表すための、歴史・学術用語として定着したものであって、「新たな体制が、単に体制と呼ばれるようになったために、古いものを区別する必要ができたため」というようなことではないため、レトロニムとは発生・存在意義が全く異なる。--> <!--; [[イギリス英語]] ← English ([[英語]])。 :そもそもEnglishという言葉は、「England」という言葉の[[形容詞]]形である。「イギリスの」とか「イギリスの言葉」という表現なので、もともとは[[イギリス]]のそれを指すに決まっていた。だが[[イギリス人]]が[[世界]]各地で[[植民地]]を作りそこでも[[英語]]を話し、[[発音]]や語法などにイギリス本国とは異なった変化が生じ、[[北アメリカ大陸]]で話される英語([[アメリカ英語]])などの存在・重要性が大きくなるにつれ、イギリス本国で話されている言葉をわざわざ区別して指し示す用語が必要になってしまった。(あえて言うと「[[日本]]の[[日本語]]」「日本風日本語」のような変な表現なのである)--><!--ある言語の方言が国を跨いで存在する場合、学術的に国名と言語名を併記するのは自然であり、また元々使われていた国のものも、一方言として扱われる。例えば「アメリカの日本語(日本語アメリカ方言)」も「日本の日本語(日本語・日本方言)」も、全く変な表現ではない。レトロニムにも見えるが、大陸など人の移動の活発な国では、古くから移民の方言と、本国の方言とを区別する考え方はあり、単純に場所と言語名を並べた語は、いちいちレトロニムとして特筆して捉えるべきものではない。--> ; [[異性愛]](ヘテロ、ノンケ…など) ← [[性愛]] : 男性と女性の間の性愛の事。[[同性愛]]の存在が一般的に認知されるようになるにつれて、男女間の愛がそれと特筆されるようになった。 ; [[一次電池]] ← [[電池]] : [[充電]]が可能な[[二次電池]]に対し、[[放電]]のみが可能な[[電池]]を指す。 ; [[一般国道]] ← 国道 : [[高速自動車国道]]の登場により、従来の国道(一級国道・二級国道)をこう呼ぶようになった。 ; インドア[[バレーボール]] ← バレーボール : アメリカ西海岸ではバレーボールといえばビーチバレーのことを指すことがある。 ; [[永久磁石]] ← [[磁石]] : [[電磁石]]が増えたことで生まれた。 <!--; [[易姓革命]] ← [[革命]] : 本来の革命という言葉は、東洋においては王朝交替を意味する言葉であった。ところが後世になって、革命をRevolutionの訳語として用いるようになったため、本来の王朝交替を意味する革命の事を、易姓革命と呼ぶようになった。--><!--Wikipedia内の「易姓革命」の記事を参照すれば、それが単に王朝交代を意味するだけのことではなく、思想・哲学を含む、古い語であることがわかるはずなのだが--> ; [[オフライン]]、[[スタンドアローン|スタンドアロン]] : コンピュータ同士がネットワークで接続される[[オンライン]]方式の運用が行われるようになったため、従来から行われていたコンピュータ単体での動作を区別するために作られた。 ; [[オープンカー]] ← [[自動車]] : クローズドボディの自動車が一般化したため、黎明期からあるオープンボディの自動車を区別するために作られた。 === か行 === ; [[外燃機関]] : [[内燃機関]]が登場したことにより区別するため。 ; [[可視光]] ← [[光]] : 人の目には見えない周波数の電磁波である[[紫外線]]や[[赤外線]]なども「光」であると定義したことによって生じた。 ; 化学電池 ← [[電池]] : [[太陽電池]]、[[原子力電池]]などの物理電池が登場したため、従来の化学反応を利用する電池をこう呼ぶ。 ; [[化学ロケット]] ← [[ロケット]] : [[原子力ロケット]]、[[イオンロケット]]が登場したので区別するため。 ; [[掛け流し]] : [[循環風呂|循環式]][[温泉]]が登場したことによって区別する必要が生じた。 ; [[紙媒体]] : [[デジタルメディア]]が登場したことによって使われるようになった。 <!--; [[機械式腕時計]] ← [[:en:watch|watch]] [[腕時計]] :[[クォーツ時計]]が発明され、従来の機械式を区別する必要が生まれた。--><!--この項目は、置き時計や壁掛け時計などのある程度の大きさの時計と、腕時計や懐中時計などの小型の時計とを、clockとwatchという全く別の単純な語で区別する英語から持ってきたものかと考えられるが、日本語においては、やや不適切。日本語においては、腕に装着する時計を腕時計という合成語で区別し、時計の部分は共通している。そのため、まず「機械式時計」があり、それに、置き時計や壁掛け時計、腕時計、懐中時計などの区別があると考える。そこで、そもそも比較すべきは、クォーツ時計と機械式時計(機械式「腕」時計ではなく)となる。そして、機械式時計についていえば、それ以前に砂時計や火時計など多種が存在し、それらと区別するために、当初から機械式という呼び方が存在した。当然、それを腕に装着できる形状にしたものが、機械式腕時計であり、区別のために改めて生み出された語というよりは、誰も言わなかった正式名称を、区別のために使う場面ができたというべきである。--> ; [[機械式計算機]] ← [[計算機]] : [[電子計算機]]が普及したので区別するため。 ; 木マクラギ ← [[枕木]] : PCマクラギ、合成マクラギなどとの区別のため。 ; [[共通鍵暗号]] ← [[秘密鍵暗号]] ← [[暗号]] : [[公開鍵暗号]]方式が登場し、従来単に暗号と言っていたものが、秘密鍵暗号と呼ばれるようになった。しかし、公開鍵暗号に使われる復号鍵も「秘密鍵」と呼ぶことから、区別を明確にするため、旧来の暗号を共通鍵暗号と呼ぶようになった。 ; [[銀塩写真]] ← [[写真]] :[[デジタルカメラ]]で撮影した画像やそのプリントが普及し、それまでの[[印画紙]]、[[写真乾板]]、[[写真フィルム]]など[[ハロゲン化銀|銀のハロゲン化物]]([[塩 (化学)|塩]])を使用するものによる写真を区別するため呼ばれるようになった。 <!--; [[クラシック音楽]] ← [[音楽]] : [[ポピュラー音楽]]や[[ジャズ]]など新しい音楽と、既にあった音楽と区別する必要が生じた。--><!--これがレトロニムであるという場合、かつて、単に音楽といった場合に、それがすなわち今言うクラシック音楽のみを指すのであれば、レトロニムと言える。しかし現実には、その時代時代において、大衆音楽と非大衆音楽が区別されて存在し、今クラシック音楽といえば、特に非大衆音楽を指す。単に、ポピュラー音楽やジャズなど、今で言う軽音楽の登場時期に重なって、音楽の分類が今のように明確化したということであれば、それは分類の発展であって、レトロニムには該当しない。分類の発展をレトロニムということを認めた場合、例えばかつて同一視されていた生物系統が、側系統に直された場合、それを区別する語を与えることも、レトロニムとなって大変に不自然である--> ; [[小字]](こあざ) ← 字(あざ) : [[1889年]](明治22年)に[[大字]](おおあざ)が登場したため、従来の字(あざ)をこう呼ぶようになった。 ; [[光学顕微鏡]] ← [[顕微鏡]] : [[電子顕微鏡]]などが登場したために区別する必要が生じた。 ; [[光学望遠鏡]] ← [[望遠鏡]] : [[電波望遠鏡]]が登場したために区別する必要が生じた。 ; 光学ズーム ← 「([[カメラ]]の)[[ズーム]]」 : デジタルズーム機能が[[デジタルカメラ]]等に搭載されたために区別する必要が生じた。 <!--; [[口承文学]] ← ものがたり、[[物語]]、お話 : もともとお話、物語というのは、(たとえ文字があったとしても)人が人に語って聞かせて(=「もの(を)かたり」)、口伝えが当たり前であったのに、口伝えの機会が減り、文字(書物)で伝えられるお話(物語、文学)の割合が増えたため、区別する必要が生じた。--><!--まず、文学という言葉自体が、文字に依存したものではない(Wikipedia該当記事参照)。そのことを踏まえれば、本項は「口承文学 ← 文学」とでも示されるべきレトロニムと言えそうであるが、そうではなく、口承によるものも文字によるものも含む文学という概念を、細分化したものである。確かに(本来の)物語と口承文学は、同じものを指すと言えるものの、「口承文学」の方は、「○○文学」という形式の統一された分類用の語として生まれたものであって、やはりレトロニムに分類すべきものではない。--> ; [[黒色火薬]] ← [[火薬]] : [[無煙火薬]]が発明され普及したため。 ; 固形石鹸 ← [[石鹸]] :「液体石鹸」も登場したことによる。 ; [[固定電話]] ← [[電話]] : [[携帯電話]]などの登場による。 ; [[固定翼機]] ← [[航空機]] : [[オートジャイロ]]・[[ヘリコプター]]などの[[回転翼機]]の登場による。 === さ行 === ; [[サイレント映画]](無声映画) ← [[映画]] : 音が出る映画、「[[トーキー]](発声映画)」が広がったことによる区別。 ; [[在来線]] ← 「[[鉄道]]」「[[線路 (鉄道)|線路]]」「[[鉄道路線]]」など。 : [[新幹線]]の開業により、区別の必要が生じた。 ; [[自然言語]] ← [[言語]] : [[フランス語]]の「langue ラング」や、[[英語]]の「language ランゲージ」はどちらも、もともと、lang(=舌)からの派生語であり、ヒトの口や舌を使って出す音声によるものを指す用語・概念である。[[エスペラント]]などの[[人工言語]]、[[クリンゴン語]]など創作作品の中の[[芸術言語|創作言語]]や、コンピュータ言語などのような[[形式言語]]を用いる場面で、通常の自然発生的な言語をあえて区別する場合に使われる。 ; [[自然人]] ← [[人間]] : [[近代法]]のもとで、権利能力が認められる社会的実在としての[[人間]]。[[法人]]の概念が登場すると従来想定されていた『生物学的な人間(natural person)』を指す際に使われるようになった。 ; [[囲碁の歴史|事前置石制]](の囲碁) ← [[囲碁]] : [[中国]]で発祥して以来囲碁は事前に黒白数個ずつの置石をしてそこから打ち始めるものであったが、[[室町時代]]の日本で置石を撤廃し黒の一手目からどこにでも打てる自由布石制の囲碁が発明され、20世紀までには中国や[[大韓民国|韓国]]でも自由布石制が主流となったため、従来の方式を自由布石制や[[ハンディキャップ]]としての[[置碁]]と区別して事前置石制と呼ぶようになった。 ; [[実数]] ← [[数]] : [[虚数]]が見出されたことによる。 ; 実店舗 ← [[店舗]] : [[インターネット]]の利用を含む[[通信販売]]が普及したため、街中に存在する店舗を区別する必要が生じた。「路面店」も参照。 ; [[事務次官]] ← 次官 : 省に[[政務次官]]を置くようにしたので、従来の次官は事務次官と改称した。その後、政務次官が廃止されたが、事務次官の名称はそのまま残った。 ; [[重機関銃]] ← [[機関銃]] : かつての機関銃は、容易には動かせない大型のものだったが、後に個人でも携行・運用が可能な「[[軽機関銃]]」が登場したため、区別して呼ばれるようになった。 ; [[アナトリア半島|小アジア]] ← [[アジア]] : アジアの[[地理]]的[[概念]]が広がり、旧来「アジア」と呼ばれていた[[地域]]を、(ヨーロッパから)距離の小さい(近い)という意味の「小」を加えて呼び分けるようになった。 ; [[蒸気機関車]] ← [[機関車]] : [[電気機関車]]や[[ディーゼル機関車]]が登場したので区別するため。 ; [[常伝導]] ← [[電気伝導|伝導]] : [[超伝導]]が発見されてから区別するために出来た。 <!--; [[汁なし担々麺]] ← [[担々麺]] : 本来担々麺は汁を含まなかったが、日本では汁入りの担々麺が広まったため。逆にこの「汁なし担々麺」と区別する「汁あり担々麺」という表現も存在する。--><!--当初日本で「単に『担々麺』といえば中国式のオリジナル」という常識があって、そのあと汁あり担々麺が出てきたならともかく、単に汁の有無を説明する言葉をくっつけただけでは--> ; [[白黒テレビ]] ← [[テレビ受像機|テレビ]] : [[カラーテレビ]]が広まったため。 <!--; 新幹線0系電車 ← 新幹線電車 当初は系列名を持たなかったが、200系など別の系列の新幹線車両が発生したため、後から系列呼称が付与された。 200系登場以前にも0系等と記載した文献がある。--> ; [[航空機の離着陸方法#通常離着陸機|CTOL機]] ← 航空機 : [[ヘリコプター]]や[[垂直離着陸機|VTOL機]]が普及したため。 ; 手動式電話網 : 自動交換機を使用する自動式電話網に対して、[[交換手]]による従来の電話網をこう呼んだ。 ; [[真空管]]~ : 真空管ラジオ ← [[ラジオ]]、真空管アンプ ← [[アンプ]]等 : 電子機器の多くが[[トランジスタ]]など半導体で構成されるようになったことから、真空管で構成される電子機器を区別するため。 ; 水上艦 ← [[艦艇]] : [[潜水艦]]が登場したことによる。 ; 垂直落下式ブレーンバスター ← [[ブレーンバスター]] : 本来のブレーンバスターは頭部(ブレーン)をマットに落とす技であったが、腰から落とすブレーンバスターが一般的になり本来の頭から落とす形を使うレスラーのほうがごくわずかになってしまったため。 <!--; [[前弩級戦艦]] ← [[戦艦]] : [[弩級戦艦]]が時代を画したため、それ以前の世代の[[戦艦]]を区別するための称。--><!--作為性・分断性の強い特殊な場合(旧字体と新字体、など)を除き、ある程度連続し変化・発展したものについて、ある時点の「前」「後」「旧」「新」などを、いちいちレトロニムと捉えるとキリがない。これらは歴史・時代のある点に基準を置けば、いくらでも発生する分類・区分であると考えるべきである--> ; [[セルビデオ]] ← [[ビデオグラム]] : [[レンタルビデオ]]が登場したことによる。 ; [[ソロアイドル]] ← [[アイドル]] : [[アイドルグループ]]の台頭による。 === た行 === <!--; [[地上戦]] ← [[戦闘]]、[[戦争]] : [[航空機]]などで空から[[攻撃]]することができるようになったことによりできたレトロニム。 海上戦や、河など水上戦はかなり古くから存在し、それも地上戦(陸戦)とは区別された。--> ; [[ダイヤル電話]] ← [[電話]] : [[プッシュホン]]が普及したことにより生まれた。 ; [[竹輪]](竹輪蒲鉾) ← [[蒲鉾]] : 「板蒲鉾」(現在の[[蒲鉾]])が現れたことで区別するため「竹輪蒲鉾」と呼ばれ、略して「竹輪」となる。 ; [[地上波]]放送 ← テレビ放送 : [[衛星放送]]と区別するために生まれた。 ; [[通常動力型潜水艦]] ← [[潜水艦]] : [[原子力潜水艦]]が登場したことにより生まれた。[[空母]]についても同様の例がある([[原子力空母]]の普及による)。 ; ツーマンカー、ツーマンバス : [[ワンマン運転]]の路面電車(ワンマンカー)・路線バス(ワンマンカー、ワンマンバス)に対して、従来どおり車掌が乗務する路面電車・路線バスをこう呼んだ。 ; [[使い捨て型ロケット]] ← [[ロケット]] : [[再使用型宇宙往還機]]の登場による。 ; [[つけペン]] ← [[ペン]] : [[万年筆]]や[[ボールペン]]などインク充填型のペンが登場したことにより生まれた。 ; [[定置式蒸気機関]] ← [[蒸気機関]] : [[可搬式蒸気機関]]の登場による。 ; [[テーブルトークRPG|テーブルトーク・ロールプレイングゲーム]](テーブルトークRPG)、(TRPG) ← [[ロールプレイングゲーム]](RPG) : 元々「RPG」とは、参加者が戦争やファンタジーなど様々な設定の中で、各自が割り当てられた役割(ロール)を演じることで、目的を達成する事を目指すゲームだった。後にコンピュータを利用してこれを再現することを目指した、「[[コンピュータRPG]](CRPG)」が登場し、これが人気を得て有名になっていき、単に「RPG」と言うとCRPGを指すようになった。CRPGと区別するためにTRPGという呼び方が使われるようになった。 ; 手打ち[[蕎麦]] : 機械製麺の蕎麦が登場したことにより生まれた。 ; 手書き : [[印刷]]などに対して、従来の書き方をこう呼ぶ。 ; [[電子線ホログラフィ]] : こちらが先に開発されたが、後に開発された[[ホログラフィ|光波ホログラフィ]]が主流になったことによるレトロニム。 <!--; [[天然芝]] ← 芝 : [[人工芝]]が登場したことによるレトロニム。--><!--分からなくもないのだが、植物やその他生物を模した「人工○○」ができたら、それに対してほぼ確実に区別されるようになる「天然○○」を総てレトロニムと捉えるべきなのか?--> ; [[東京帝国大学]] ← [[帝国大学]] : 1886年(明治19年)、勅令「帝国大学令」に基づく国立総合大学として東京に帝国大学が設置された。1897年(明治30年)、2番目の国立総合大学として[[京都帝国大学]]を設置するのに伴い、従来の帝国大学は東京帝国大学と改称した。 === な行 === ; [[内閣法制局]] ← 法制局 : 明治以来、内閣には法制局が置かれていた。内閣の法制局は1948年(昭和23年)2月に廃止される一方、同年7月には衆議院と参議院に法制局([[議院法制局]])が設置された。内閣の法制局は、1952年(昭和27年)に再設置されたが、1962年(昭和37年)になって、議院法制局との区別のため、「内閣法制局」に改称された。 ;[[生]]~ :生ギター、生クリームなど :電気ギター、乳製品を使わないクリーム等が登場したため、従来から有った物を生~と表記している。 ; [[日本酒]] ← 酒 : 「酒」は、近代まではもっぱら日本酒のことを意味していたが、様々な外来酒が一般的になるにつれ、それら数多くの酒類の総称として用いられる頻度が高くなったために、「日本酒」と区別して呼ぶことが定着した。 ; [[おむつ|布オムツ]] ← おむつ : 使い捨ての「紙おむつ」が登場したことによるレトロニムである。 ; 肉眼 : 望遠鏡、顕微鏡などの機械・器具を使わない人間の目をこう呼ぶ。 ; [[ノンスクランブル放送]] ← テレビ放送 : [[衛星放送]]登場以前はスクランブル放送が実施されていなかったもの。 ; [[ノーパン]]、[[ノーブラ]] : [[下着]]を着用する習慣が定着したため。 <!-- ; [[ノーマルスーツ]] ← 通常(ノーマル)の宇宙服 :架空の用語、人型機動兵器である[[モビルスーツ]]に対し、人間が着用する通常(ノーマル)の宇宙服をレトロニムとして呼称するようになった。--><!--必要か?--> <!--一般の言葉を列挙する場で、特定の創作シリーズにしか出てこない語を一緒くたに挙げはじめたら収拾がつかなくなると思いますが…--> === は行 === ; [[ハードウェア・シンセサイザー]] ← [[シンセサイザー]] : [[ソフトウェア・シンセサイザー]]の普及に伴って、従来のシンセサイザーを区別するために生まれた。 ; [[ハードカバー]] ← [[本|ブック]] : [[ペーパーバック]]という簡易で安価な[[装丁]]の本が増えたことによるレトロニム。<!--明らかに日本のではなく、羊皮紙+ハードカバーを用いたヨーロッパ文化に依拠したものなので、「ハードカバー」の言語に合わせて「ブック」と記述。わかりにくいので記述修正必要か。--> ; [[ハードディスク]] ← [[磁気ディスク装置]] : [[フロッピーディスク]]の普及に伴って、それまでのディスク保存装置を区別するために生まれた。 ; [[パイプオルガン]] ← [[オルガン]] : [[リードオルガン]]が広まったことに対するレトロニム。ただし現在でも欧米においては、単にオルガンと呼んだ場合はパイプオルガンを指す場合が多い。一方で日本では単にオルガンと呼んだ場合はリードオルガンを指す場合が多い。 ; [[白熱電球]] ← [[電球]] : [[真空管]]、[[蛍光灯]]と区別するため。<!--[[アーク灯]]は白熱電球の登場以前に、街灯として使われた。--> ; [[パッシブスピーカー]] ← [[スピーカー]] : スピーカーのキャビネットにアンプが内蔵されたアクティブスピーカーが登場したため、従来のスピーカーはパッシブスピーカーと呼ばれる。 ; [[繁体字]] ← [[字]]、[[文字]]、[[漢字]] : [[中華人民共和国]]が[[簡体字]]を[[1950年代]]に制定したため、従来の漢字の字体を区別する必要が生じた。 ; [[東プロイセン]] ← [[プロイセン]] : 本来のプロイセンは、[[バルト海]]沿岸の地域だったのだが、近世から近代におけるプロイセンの領域拡大に伴い、本来のプロイセンが「東プロイセン」と呼ばれるようになった。 ; ピュアグライダー ← [[グライダー]] : [[飛行機]]のように動力を備え離陸・再上昇が可能な[[モーターグライダー]]の登場に伴って、動力を持たない従来型のグライダーを区別するために生まれた。 ; [[フィーチャー・フォン]]、ダムフォン、[[フィーチャー・フォン|ガラケー]] ← [[携帯電話]]、ケータイ : [[携帯電話]]のうち、[[スマートフォン]]が普及するにつれ、従来の携帯電話を区別するために用いられている。 ; [[フィールドホッケー]] ← [[ホッケー]] : [[カナダ]]ではホッケーと呼べば[[アイスホッケー]]のことを指す。 ; フィジカルリリース ← リリース : 配信による楽曲のリリースが普及したことにより、従来の[[CD]]や[[アナログレコード]]によるリリースを示すために登場した。 <!--; [[フィルムカメラ]] ← [[カメラ]] : [[デジタルカメラ]]の普及に伴い、従来のカメラを指す必要が生じた。[[銀塩写真]]とも言う。--><!--一般人が区別することが多くなったということはあるかも知れないが、まったくの間違い。フィルムカメラは、ポラロイドカメラや、フィルムカメラ普及以前の感光板カメラなどと区別する必要から、デジタルカメラ普及よりもずっと古くから存在した語。銀塩写真は、写真に用いられる化学物質を冠した技術・方式のこと、および、それを用いた写真そのものを指すもの。出自の古い語で、レトロニムとは関係ない。--> ; 冬時間 ← 時刻 : [[夏時間]](サマータイム)という制度をつくりだしたことで生まれた。すなわち、その国(地域)の[[標準時]]である。 <!--; [[プロペラ機]] ← [[飛行機]] : もともと大抵の航空機はプロペラ推進であったが、[[ジェット機]]が普及したことで、区別の必要が生まれた。--><!--推進方式の違いを説明しているだけでは--> <!--いま単に--> ; プロ棋士 : もともと[[棋士 (将棋)|棋士]]が職業としての[[将棋]]指し・[[囲碁|碁]]打ちを表していたが「アマ棋士」などが使われるようになり区別のために「プロ棋士」という言葉が使われるようになった。 ; [[プレーンテキスト]] ← テキスト :スタイル情報や文書の構造情報などを埋め込んだ、[[Rich Text Format|リッチテキスト]]や[[ハイパーテキスト]]などが作り出されたので、従来のテキストを区別する必要が生じた。 ; [[ホットチョコレート]] ← [[チョコレート]] : チョコレートとは、もともとは暖かい飲み物であり、もっぱらそういう形で口にしていたものである。後から、硬いチョコレートが発明された<ref>Some dictionaries however, still define "chocolate" as a drink as one of the definitions. [http://ahdictionary.com/word/search.html?q=chocolate American Heritage Dictionary entry for "chocolate"]<!--認定した記述がなく これだけでは出典不足な感じです--></ref>。 ; 本革 ← 革 : [[人造皮革]]が登場したため。 ; 本みりん ← [[みりん]] : みりん風調味料と区別するため。 === ま行 === ; [[マニュアルトランスミッション]](MT) ← [[トランスミッション]] : [[オートマチックトランスミッション]](AT)が開発されたため、自動化されていないものを指す言葉として生まれた。マニュアル車をミッション車と誤った呼び方をされる事がある。 ; [[真綿]] ← [[綿]] : '''綿'''とは本来、[[蚕]]の[[繭]]を煮て、引き延ばしたものを言った。[[室町時代]]にそれに似た植物由来の「[[木綿]]」が知られるようになり、これと区別するためにできたレトロニムである。 <!--; 回らない寿司屋 ← [[寿司屋]] : [[回転寿司]]店が一般的になったため。--><!--連語なのか、説明した語なのかの境界であるが、日本語でこのように叙述した場合、各語の独立性が強いため、後者であって、レトロニムには該当しない。これが例えば「非回転寿司」といった語が作られた場合には(実際にそういう語はないと思うが)、レトロニムといえる。--> ; [[無機半導体]] ← [[半導体]] : 半導体とは本来、[[無機物]]だったが、[[有機半導体]]が開発されたことでこれと区別するためにできたレトロニムである。 ; [[無誘導爆弾]] ← [[爆弾]] : [[誘導爆弾]]が普及したので区別するために呼ばれるようになった。 === や行 === ; [[有線通信]] ← [[通信]] : 線<ref>「線」には、[[電気通信]]が発明された当初から用いられている[[電線]]のほか、[[光ケーブル]]も含まれるため、「有線」が全て旧弊な技術という訳ではない。</ref>を用いない[[無線通信]]の登場による区別のため。 ; [[有線LAN]] ← [[LAN]] : [[無線LAN]]が登場したため区別の必要が生じた。 ; 有人機 ← [[航空機]] : [[無人航空機]]が登場したため有人であることを明示する必要が生じた。 === ら行 === ; [[ライブ]]、生演奏 ← 「[[演奏]]」など : もともと全ての音楽はその場で演奏されるものであった。音楽を記録する技術が生まれ、区別する必要が生じた。 <!-- ; [[リアル店舗]] ← [[店舗]] : [[インターネット]]上の仮想店舗が普及したため、物理的な店舗を区別する必要が生じた。 --><!--「店舗」に限らないのでは?--> <!-- ; ルーカレー ← [[カレー]] : [[スープカレー]]に対して、通常の[[カレーライス]]を指す。スープカレー発祥の地である[[札幌市]]で特によく使われる。 --><!--使われる範囲が狭い。地域限定?スープカレー屋の符牒?特筆性に疑問--> ; [[コーヒー#レギュラーコーヒー|レギュラーコーヒー]] ← [[コーヒー]] : [[インスタントコーヒー]]や[[缶コーヒー]]が広まったため、旧来のコーヒーを指す言葉として広まった。 ; [[レッサーパンダ]] ← [[パンダ]] : 初めはレッサーパンダは単に「パンダ」と呼ばれていたが、後に[[ジャイアントパンダ]]が発見されて有名になると、単に「パンダ」といった場合はジャイアントパンダの方を指すようになった。このため、従来のパンダの方はレッサーパンダと呼ぶようになった<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/otona/study/animal/110622.htm 「ボクが元祖!!」レッサーパンダ : 動物たちのヒミツ箱 : 初めてのこだわり : 新おとな総研 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)] {{webarchive|url=https://archive.is/20130811135519/http://www.yomiuri.co.jp/otona/study/animal/110622.htm |date=2013年8月11日 }} YOMIURI ONLINE(読売新聞) 2011年06月22日付(2011年6月22日付読売新聞の記事より) 2013年8月11日閲覧</ref>。 ; 路面店 ← [[店舗]] : 通りに面して間口があるお店。もともとそれが当たり前であった。[[百貨店]]内のブース出店や[[テナントビル]]内の店舗、近年ではウェブ上のバーチャル店舗などと区別するための用語として「路面店」と呼ばれるようになった。 ; [[ロケーション撮影]] ← [[撮影]] : 既に存在するものを撮影すること。もともとそれが当たり前であったが、撮影用のセットをスタジオなどに作成する方法と区別するための言葉として作られた。 ; [[ロングボード]] ← [[サーフボード]] : 1967年頃からサーフボードが短く先細に改良され続けた事で、従来の長く(全長9フィート以上)先端幅が広い物はロングボードと呼ばれるようになった。 === わ行 === ; [[和歌]] ← うた : [[漢詩]]と区別して、従来のうたをこう呼ぶようになった。 == 脚注 == <references /> {{デフォルトソート:れとろにむいちらん}} [[Category:レトロニム|*いちらん]] [[Category:語句の一覧]]