瞬きのソーニャ
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『瞬きのソーニャ』(またたきのソーニャ)は、弓月光による日本の漫画作品。「甘い生活 2nd season」を連載中の『グランドジャンプ』誌上において、不定期に短期連載がなされる。
目次
あらすじ
日本では年号が昭和から平成に変わったばかりの1989年、その11月10日未明にベルリンの壁崩壊が起こっていたころ、バイカル湖付近にあるソビエト連邦の極秘研究施設から、警備主任のソ連兵・ザイツェフが、一人の少女・ソーニャを連れて逃亡劇を始める。少女は、その施設で遺伝子操作により生み出された人間兵器である。
登場人物
主要人物
- ソーニャ
- 主人公でヒロイン。ソビエト連邦の極秘研究施設において、遺伝子操作で生み出された人間兵器《国家機密》。バイカル湖付近の施設から、ザイツェフにより連れられて逃亡を図った時点では、5 - 6歳[1]。薄青い髪。小さな見かけだが、筋肉や骨格が特殊なため体重は50キロ。常人より遥かに高い新陳代謝率のお陰か、凍傷の兆しもない。左腕に【COH・1666I】と刻印が有り、名前が無かったので、ザイツェフより「ソーニャ」と名付けられる。
- ヒトの数十倍の反応速度を持つ能力から、「兎どころか、虎以上の生き物だぞ」[1]「スピードと瞬発力で、この娘に勝てる人類はいません」とザイツェフは述べている[2]。
- 驚異的な身体能力
- 鹿を狩ろうとするシベリアトラよりも早い動きで、鹿に跳び付き、手に持った木の棒で、鹿の首をへし折る程の腕力も持つ。また、シベリアトラを睨んだだけで、戦意喪失にしてしまう程である。さらに、狩った鹿を両肩に背負ったままで、膝下まで埋まる雪原を、猛スピードで駆けて行く脚力がある[1]。
- ソーニャとザイツェフを追って来た、ブーニンを含む11名の部隊の兵士逹を、即座に反応出来ない程、目には見えない猛スピードで、雪原の中で移動し続けて、手に持つ木の棒を用いて、腕や頭を撲って、腕を折ったり、気絶させたり、また、足で兵士の脚を折ったり、口に含んだ雪を、隊長であるブーニンの両目に吹き付け、左目を失明させた[1]。3名死亡・隊長含む、残りを重傷にする。
- ザイツェフから、使用方法を教わり、近くの木に当てる様に言われ、スリングショットを頭上で力加減をコントロールせずに思い切り振り回して、紐が切れて、後方に立っていたザイツェフの方にビー玉の様な丸い球が飛び、さらに後方の木々に当たり、薙ぎ倒してしまう。また、追跡してきたMi-24の後部回転翼に、スリングショットを用いて、丸めた雪を高速で飛ばして当て、スティンガーミサイルと誤認させる程の破壊力で墜落させた[2]。
- 張老師の友人である、黄瞬から、木のお椀を渡され、旨い水を注いで貰う際、栓を抜いた拍子に壺から溢れ出て来た水を、一滴も零さず、お椀の中に受け入れて、驚かす[3]。
- 九龍地区の空き地で、長縄跳び遊びをしていた、ソーニャと同じ年頃位の子供達が、夕方、帰宅する際、忘れて行った長縄を拾い、前回し飛びを始めた処、目にも止まらない猛スピードで廻した為、空気との摩擦熱で、手首付近に握っていた縄以外は、燃えて無くなり、やむなく、残った部分を結び直して、帰宅(王勇の家)した[4]。
- 驚異的な聴力
- 唯一の弱点と克服
- 水が鬼門…小さな見かけだが、体重50キロと異様に重いため、水に入ると自力では上がってこられなかった。黄瞬から遊びに誘われて、黄枝亭の近くの池に浮かべた丸太に乗ったときには、丸太を回転されて重心を狂わされ、池に落ちた後にザイツェフに救助されるほどであったが、やがて黄瞬より体重を消す方法を会得したようで、池に浮かべた竹竿の上に乗り、落ちずに動けるようになった[3]。
- 驚異的な学習能力
- 驚異的な指の力
- ヴィクトル・ザイツェフ
- ソビエト連邦の極秘研究施設の警備主任であるソ連兵。中佐。白髪・白髭・長い白顎鬚が特徴的な顔立ち。1989年、ベルリンの壁崩壊に端を発した混乱の中、ソーニャを連れて中国かモンゴルへ逃亡を図る。ソーニャの格闘術の教官兼父親代わり。
- 香港の墓地の墓石の記載から、1928年生まれで、1995年死去(享年67歳)[2]と判明。中国へ向かうため、ソーニャに中国語を教える。
- ソーニャと自分で2人分のパスポートとIDが必要なため、黄枝亭の在る山から、町へ下山。人民軍謹製の、ほぼ本物を入手後、帰山するため、竹林を通りかかった際、中国国家安全部第8局(反間諜偵察局)の女性と、その仲間の計略により捕まる。翌日、誘き寄せられたソーニャの「最大の足枷」になっていることに気付き、左脇腹に刺さった矢を利用して自らの背中側に立つその女性を道連れにし、ソーニャに向かって「おまえは生きろ!!」と叫びながら、川に落ちて行方不明に。父も母も知らないソーニャにとって、「お父さん」と呼べた人物[3]。
- 蓉花を拉致した、劉偉のマフィアの本部に、夜間、単身で乗り込み、CIA香港支局長の運転手で、直接、蓉花を拉致した男が仕掛けた、スダン・グレネードから発生した強力な光と音によって、気絶させられたソーニャが、その男に手首を握られた時、突然、ピストルを所持して現われ、その男とCIA香港支局長と劉偉を射殺して、ソーニャを救出する。「おまえは確かにヒトより確かに強い。だが、それに溺れて敵を侮ると、その瞬間から負けるのだ」と注意しつつ、「大きくなったな、ソーニャ」と約2年振りの再会を喜び合う[5]。
- 証拠(特にソーニャの血のDNA)は、残さない様、劉偉のマフィアの本部のビルに油を撒いて、火災を起こして、二人は逃亡を再開した。その際、蓉花の命に別条はない事と、蓉花の父親である王勇に電話した事を話し、ソーニャに安心感を与えた。
- 劉偉のマフィアの本部のビルで再会した夜から、香港の港か河に浮かぶ船での生活を始める[6]。
ソビエト連邦の人物
- ブーニン
- 中尉。ソビエト連邦の極秘研究施設から逃亡を図った、ソーニャとザイツェフを追う部隊(特殊軍一個中隊)の隊長。ザイツェフのことを、「”熊の”ヴィクトル教官殿」と呼ぶほど、よく知っている。ソーニャから、口に含んだ雪を両目に吹き付けられたが、左目を失明させられただけで済み、生き残る。香港の墓地で、墓参りをするソーニャを再び狙う[2]。
- メニューイン
- 保安局情報将校。中将。ソーニャとザイツェフを追う、ブーニンに保安局長よりの命令「ザイツェフ中佐の始末は、そちらに任せるが、子供は、可能な限り無傷で保護せよ」を伝える。
- ユーリ
- ソーニャとザイツェフを追う部隊(第2次攻撃隊)の隊長(上級将校)。ブーニンの部隊の損害から、軍よりMi-24を8機与えられた。ザイツェフを「白熊先生」と呼ぶ。
中国の人物
- 張老師(チャンろうし)
- 中国吉林省[白城]](バイチョン)郊外に住む中国人。この地で中国の武術を教えている。かって、ザイツェフによってベトナムで息子の命を救われており、恩を返すためソーニャとザイツェフを匿う。ソーニャの普段の動作から、天与の才を見抜き、個人教授を申し出て、ザイツェフより「(あの娘に)人を殺さず、楽に無力化する方法&急所の全て」を教授する事を依頼されるが、小泰が殺された日より、ソーニャとザイツェフを、友人のツテの処に向かわせた事により、不可能になった。
- 「外見で強さの判断をするのは、愚か者」だと、弟子たちに言っている。中国共産党幹部とのコネもある、そこそこの名士である。
- 小泰(シャオタイ) / 本名:林泰雲(リン・タイウン)
- 父親と共に月謝を払って、張老師から中国の武術を教授されている弟子の一人。ソーニャより背が高く、年上だと思われる。張老師から言われ、ソーニャと組み打ちするが、張老師も含めた周りに居る人々の目にも見えない、その動きの速さに翻弄され、左頬に右平手打ちを受け、倒された。
- 張老師の家から出たことの無いソーニャを町に案内するが、朱柳花によって、擦れ違い様に首の頸動脈を短剣で切られ、ソーニャの目の前で即死させられる。ソーニャが、初めての涙を流した人物。
- 朱柳花(シュ・リュウファ)
- ソーニャを狙う組織の中国人の娘(KGBの海外工作員)。小泰を殺害した為、右手で使用していた短剣を逆にソーニャに奪われ、首と左手首と親指以外の右手の指を切り落とされ、即死した。
- 蒋(ジャン)
- 小泰の殺害現場に現場検証に来た、2級警司。
- ツテ / 黄瞬(ファン・シュン)
- 張老師の友人。小泰が殺された日から、ソーニャとザイツェフが張老師の元を去って向かった南に住む人物。杖を突きながら歩く、仙人の様な風貌。黄枝亭では、弟子逹から「師父(シーファ)」と呼ばれている。
- 気配を消して、ソーニャの右腕を逆関節して捕えるが、自ら肩を外して右腕を捨てたソーニャの左回し蹴りを受けるが、その反撃も両腕で防御して無事だった事に、ザイツェフは驚く。
- ソーニャは旋風の様に疾いが、無駄な動きが多過ぎる事を指摘し、もっと疾くしてやれる事と、捕まった時の逃げ方、さらにソーニャの右腕を取った時、異様な体の重さから「水が鬼門」だと気付き、ある程度、体重を消す方法も教える。
- 楊(ヤン)
- 黄枝亭における、ツテの弟子の一人。師の指示で、ソーニャと本気で仕合いをするも、観察の訓練の為、攻撃しない様に指導されたソーニャに全ての攻撃を見切られ、5分と持たず息が上がってしまった。この仕合いがきっかけとなり、山を降りて、ソーニャに嫉妬の嫉妬の炎を滾らせ、町で荒れる様になってしまった。
香港の人物
- 王勇(ワン・ロン)
- 九龍の歯医者。額の皺が多く、猫の様な髭を生やしている。常に赤十字のマークの入った帽子を被っている。黄瞬の紹介状により、ソーニャの身柄を預かっている。ソーニャを、あらゆる意味で「変わった子」と見ている、九龍の有力者。
- 蓉花(レンファン)
- 王勇の娘。独身。ソーニャよりは年上で、13 - 20歳代と思われる。黒い長髪で、後髪に大きなリボンを付けている。「掃き溜めに鶴」の様な美貌。いつも独りぼっちでいるソーニャを気に掛け、話し掛けたり、おやつにジャンボ春巻を食べさせてくれる。ソーニャが持って来た金の延べ棒で食費(お釣りが出るほど)を貰い、食事を作るものの、その旺盛な食欲を不思議に思っている。
- 日中は、九龍の学校に保母として勤め、ソーニャと同じ年頃位の子供逹の相手をしている。また、父が忙しい時は、歯科医院の手伝いもする[4]。
- 中秋節に、いつもTシャツ短パン姿のソーニャに、女の子らしい服を着せようと、自分の“お古”を着せる。その際「5年もすれば、きっと美人になる」「(それは)とてもステキな武器なのよ?」と言う。
- ソーニャに着せた自分の“お古”が、少し大きいと思い、香港の大きなデパートの子供服売場で、ソーニャの服(予算オーバー)を購入するも、偽の女性店員に「888万人目のお買い上げでした」と言われ、店の奥のドアへ誘導され、CIA香港支局長の運転手をしていた人物にスプレー式の睡眠薬を吹き掛けられ、劉偉のマフィアの本部に拉致される。
- 劉偉のマフィアの本部の一室で、眼隠しされ、上半身は、上着を脱がされ(ブラが見える状態で)、椅子に両手首・両足首を縛られ、ソーニャに関する情報を聞き出そうとする、劉偉のマフィアの一員から頬を平手打ちされた拍子に、目隠しが外れ、その場にいた人々の顔を見た為、当初は帰される筈だったのに、「帰す訳にはいかなくなった」「好きにしろ」と劉偉の指示でコカイン入りの注射器を注射されそうになり、窓際に逃げ、建物の5階の部屋だったのに、身体ごと窓ガラスを破り、建物の外の道へ落下した。
- 帰宅して来ない蓉花を捜して、劉偉のマフィアの本部の付近を歩いていたソーニャは、窓ガラスの割れる音に気付き、見上げた処、蓉花が窓ガラスを破った瞬間を見て、咄嗟の判断で、売り物の衣類を陳列した、板で作られた四角い屋台(陳列台)を持ち上げ、落下地点の真下まで運び、両手を組み合わせて、蓉花の後頭部が、地面に強打しない様に守って貰った御蔭で、即死する事態が避けられ、救急車へ。
- 劉若望(リュウ・ソウワン)
- 蓉花を狙う男。小さな顎鬚が特徴。コカインを商品として取引するが、半端の量が有れば(119キロなら9か19キロ)手を付けるような売人である。コカイン取引に向かう途中、若望を見かけた車中にて、鼻から吸引する程である。
- 九龍の幽鬼の話を聞き、その正体を調査しようとする。
- 劉偉(リュウ・ウエイ)
- 中国のマフィアである、百頭(バイトウ)のボス。若望からは(実の)「オヤジ」と、部下からは「大人(ターレン)」と呼ばれる、丸坊主で逆八文字眉毛の背の低い、小柄な体型の高齢の男。香港返還前にカナダへ脱出するらしい。
- 郭宝崑(カク・パオクン)
- 九龍のゴミ捨て場で、ひどい目に遭っていた処を、ソーニャが最初に助けた人物。助けた際に怪我をした後遺症か、頭と左目に包帯を巻き、眼鏡着用。天安門事件で、香港に逃げて来た大学生。
- コンピューターに非常に強く、ソーニャに色々教えるとともに、まだ一部の人々しか利用されていなかったインターネットが、やがて世界中の普通の人に広まり、すごい量の知識を共有出来る時代が来る事を、予言の如く、語り掛けた[4]。
- ????
- CIA香港支局長。スキンヘッドの男。劉若望の殺害犯である九龍の幽鬼の調査に、その葬儀後、父親である劉偉と内密の話を交わす為、訪れて来た。劉偉に「将来、我が国(カナダ?)の市民権をお求めでしょう?」と共闘の提案をし、情報提供(「なぜ、二人(若望と、その友人)は、殺されたのか?」「九龍城で何をやったのです?」)を求めた。
- ドナルド・端(タン)
- ベトナム戦争時、ホーチミン市で古タイヤからサンダルを作って、大儲けした男。香港で靴屋を本業としながら、裏稼業として各種の武器(拳銃や対物ライフル等)を取り扱い、その商売で稼いでいる。10年振りに再会した、ザイツェフを「”白熊師父”(しろくませんせい)」と呼ぶ。
- ザイツェフから、ソーニャの足に適した丈夫な靴(「小さいが、大人並みの体重の」『凄まじく特殊なアスリートの靴』)を製作する様依頼され、久し振りに職人心に火が着けられ、快く引き受ける。
- ソーニャ用の特殊すぎる靴(ソールにカーボンファイバー、アッパーはケプラー、それらを航空機用接着剤で貼り合わせて、靴底にF1のレインタイヤを使用)が完成し、手渡す際、「しばらく使って、問題点が出たら、直して…。」「お代は、その後で結構です」「予備の靴も作っておきます」「(ソーニャは)成長期」「サイズが合わなくなったら、早めに来て下さい」と言う程である。
アメリカの人物
- ????
- アメリカのバージニア州にある、中央情報局(CIA)局長。ケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダーを思わせる顔立ち(白い鼻髭、眼鏡着用)。香港から送られてきた、ソーニャに関する報告書(データ等)を副局長に見せる前に、大統領に報告した後、軍部から連絡(ソーニャへの対抗手段がある事)を受け、副局長を【プロジェクトロータス】へ向かわせる。
- トレバー・ノース
- アメリカのバージニア州にある、中央情報局(CIA)副局長。上司である局長から、香港から送られてきた、ソーニャに関する報告書(データ等)を見せられ、「にわかには、信じがたい話ですな」と驚き、その顔写真を見ながら、「こんな子供に、そもそも、どう相手をすればいいのです?」と困惑する。局長の指示で、【プロジェクトロータス】に行く事に。
- Dr.(ドクター)・ハル
- 【プロジェクトロータス】の主任。アフロヘア・顎髭・眼鏡着用。学者らしい人物。香港から送られてきた、ソーニャに関する報告書(データ等)をCIA副局長・ノースから、引っ手繰る様に取り、ページを速読の様に捲り読み、「面白い!!」と喜び、【スーパーソルジャー】である成人男女(ダンとマリィルウ)を呼び寄せ、「喜べ!!実戦だよ」と目を輝かせた。
- その理由を「来年で廃止の予定だった」のだが、「今回成功すれば、予算が付く」とトムソン中将が語っている。
- トムソン中将
- 【プロジェクトロータス】の現場責任者と思われる、アメリカの軍部の人間。【プロジェクトロータス】の【スーパーソルジャー】を、実は嫌悪している。
- ダン
- 【プロジェクトロータス】の【スーパーソルジャー】の男性。NBAの選手の様な体格。
- ソーニャとの実戦の為、Dr.(ドクター)・ハルとマリィルウと共に、香港へ。
- 促進準備薬を飲んだ上で、特殊なエアブラシの様な形態の銃から、【スーパーソルジャー】になる薬を注射して、商店街で購入した肉まんを手にしているソーニャの後ろから近づくも、気配か呼吸音で気付かれてしまい、即座に、逃げるソーニャを追跡するが、息が上がってしまう。
- ソーニャに追いつき、攻撃するも、ソーニャに「速いけど、急には止まれないのね?」「足首か膝を痛めてるんでしょ?」と指摘され、驚く。
- マリィルウ
- 【プロジェクトロータス】の【スーパーソルジャー】の女性。そばかすが特徴。
- ソーニャとの実戦の為、Dr.(ドクター)・ハルとダンと共に、香港へ。
- Dr.(ドクター)・ハルのボデイガードで待機していたが、ダンが身に着けている小型通信機から、ソーニャとの対話をヘットホーンを通じて聞き、ソーニャの能力の高さに気付き、「ダン、一人じゃ無理!!」とDr.(ドクター)に【スーパーソルジャー】になる薬を注射する様、急かす。
- ダンを倒して、路上で抑え込んでいるソーニャの後方から、銃で撃つが避けられる。
- 逃げるソーニャを追うが、逆に捕まり、両手を捕まれ、仰向け状態で、腹の上に乗られたまま、港に停泊する小型の船の甲板上に背中から落ち、背骨を折られ、「あんた…いったい何Kgある?」と訊ねて、一瞬油断をさせ、ピストルを撃つも、避けられる。
- ピストルを撃つて避けられた直後、痙攣が起き、一瞬、体から離れたソーニャの隙を突き、船の甲板から海に飛び込み、ソーニャが追って来ない事で、ソーニャの弱点(水には、入れない事)に気付く。
- Dr.(ドクター)・ハルが乗っている、内部を改造したトラックに戻り、救命用の水槽の中で、鼻と口を覆う呼吸器を付け、全裸状態で横になり、体力と怪我からの回復を図る事に。
各話における逃亡の足跡と年齢
- 第1話 1989年11月10日未明…ソビエト連邦の極秘研究施設(バイカル湖付近)から逃亡。5 - 6歳。
- 第2話 1989年11月11日以降…中国吉林省白城郊外の張老師宅。6 - 7歳。
- 第3話 1990年の年明け、小泰が殺害された日以降。黄枝亭。6 - 7歳。
- 第3話 同年夏、河南省何阳(ナンヤン)市近郊の川に、ザイツェフが落ち、行方不明。黄枝亭。6 - 7歳。
- 第4話 1992年 …中国返還前、英領香港九龍(クーロン)地区取り壊し前年。王医師の歯科医院。8 - 9歳。
- 第5話 1992年 …ザイツェフとの再会(劉偉のマフィアの本部のビルにて)。8 - 9歳。
- 第6話 1992年 …ザイツェフと香港の港か河に浮かぶ船での生活を始める。8 - 9歳。
- 第2話 1995年 …ザイツェフ死亡(香港の墓地に墓を造る)。 11 - 12歳。
≪この間、危険を承知で毎年墓参りをする。≫
用語
- COH
- 【SON】とも呼べる。
- 聖書
- 逃亡開始時、ザイツェフがソーニャに与え、寝る前に、読み書きを教えるために使用。世界中のホテルの部屋に常備されているので、内容等を丸暗記しておくと、その国の言葉を知るのに便利だと、理由も教えられる。
- AK
- ザイツェフが、ソーニャとの逃亡時、所持していたソ連製の軍用銃。弾丸(7.62ミリ)使用。肩に掛けられる紐付き。
- KGB
- 逃亡するソーニャとザイツェフを捜すために、世界中で行動する、ソ連の諜報・治安機関
- 黄枝亭
- 黄瞬の家のこと。
- 「好来不如好去」(ハオライビュールーハオクー)
- 「立つ鳥、跡を濁さず」のこと。
- 九龍の幽鬼
- コカインの売人の取引相手が語る、九龍の「見えない何か」。九龍に手を出した、あちこちの三下が襲われて、ひどい目に合ったり、九龍のワルも何人かやられている。その正体は、ソーニャである。
- 帰宅途中の蓉花が、暴漢たちに襲われた際、ビール瓶を用いて、まず5人を怪我させ、ついでその5人に指示を出し隠れて見物していた若望を含む2人を捕縛して、大声を出す度に、その口に若望が所持していたコカインを握った右手を差し込んで、隠れて見ていた理由を自白させた。
- 王勇は、暴漢に襲われた娘の蓉花が無事だったことから、“守り神”として捉えている。
- 九龍の城砦福利会
- 指弾
- 指で石や鉛玉を弾いて、敵に当てる技。ソーニャが、若望(ソウワン)に対して、彼が所持していた銃から弾(9ミリルガー弾)を抜き取り、その技を用いた[4]。
- スーパーソルジャー
- 普通の人間を、一時的に能力を上昇させる物(薬)を用いて、人為的に生み出す、軍隊の夢である超戦士の事。上昇させた能力は、約1時間が限度で、その後2か月程、死人同様になる。
- その該当者達は、「この(プロジェクトロータスが行われている施設の)地下で、あと15名が治療中なんですね」(Dr.(ドクター)・ハル)
- 透明なメガネを着用するのは、高速で動く際に生じる、風圧等から眼球を保護する為と考えられる。
- ソーニャを襲ったダンの嵌めていた手袋を、ザイツェフの指示で、ソーニャが取り外すと、全ての指先が、黒くなっていたのは、「人間は、あまり速く動くと末端の毛細血管が壊れる」(ザイツェフ)との事。
- 米国製小型通信機
- 再会したザイツェフが、ドナルド・端(タン)に注文した品で、靴屋から出る直前、ソーニャにも身に付けさせた、双方向で会話出来る通信機。喉の振動で声を拾うから小声でも十分な感度がある。
- ソーニャとザイツェフが寝起きする香港は、共産主義と資本主義の最前線で、世界中の諜報機関が集まっている為、いつも二人では目立ち過ぎるので、昼間は、なるべく別行動を取り、必要な時は連絡出来る様にと。
単行本
- 弓月光 『瞬きのソーニャ』 集英社〈ヤングジャンプコミックスGJ〉、既刊1巻
- 2012年1月19日発売 ISBN 978-4088792507
脚注
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- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 第1話 「逃亡〈побег〉」の時点
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 第2話 「友達〈друг〉」の時点
- ↑ 3.0 3.1 3.2 第3話 「絆〈узы〉」の時点
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 第4話 「愛情〈любящий〉」の時点
- ↑ 5.0 5.1 5.2 第5話 「救い〈спасение 〉」の時点
- ↑ 第6話 「お父さん〈отец 〉」の時点