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(概要)
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『ジャンプ』では珍しく、学園ものでありながら[[ラブコメ]]要素が薄い。メインヒロインが主人公の妹であり、また多くの女性キャラが登場しているものの、片想いの描写はあっても恋が成就したカップルがほとんど無いというのも地味ながらも大きな特徴。
 
『ジャンプ』では珍しく、学園ものでありながら[[ラブコメ]]要素が薄い。メインヒロインが主人公の妹であり、また多くの女性キャラが登場しているものの、片想いの描写はあっても恋が成就したカップルがほとんど無いというのも地味ながらも大きな特徴。
  
一時はかなりの人気となり、余程の人気作品でないと実現できない'''巻頭オールカラー'''で掲載されたことがある。
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一時はかなりの人気となり、余程の人気作品でないと実現できない'''巻頭オールカラー'''で掲載されたことがある。ナルトの最終回もこれだった。こちらは巻中だったが
  
 
一度は連載終了した後に『'''燃える!お兄さん2'''』とタイトル変更され再開。単行本では『燃える!お兄さん』のまま巻数も通算しており18、19巻が『燃える!お兄さん2』に該当する。
 
一度は連載終了した後に『'''燃える!お兄さん2'''』とタイトル変更され再開。単行本では『燃える!お兄さん』のまま巻数も通算しており18、19巻が『燃える!お兄さん2』に該当する。

2015年2月19日 (木) 10:02時点における版

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燃える!お兄さん』(もえる!おにいさん)は、佐藤正による日本少年向けギャグ漫画作品。または、それを原作としたテレビアニメ番組、OVAゲームソフト

概要

1987年から1991年まで集英社雑誌週刊少年ジャンプ』にて連載されていた。単行本全19巻、文庫版全12巻。

本作品は野生児ケンイチと、その周りの人々の非常識な日常を描いたドタバタギャグ漫画であり、学園でのイベント、また中期以降は宇宙人の襲来といった格闘ギャグ路線へと発展したが、終盤では格闘要素を排除し、ショートコント風のシリーズなどを取り入れた。

作者が『ハイスクール!奇面組』でアシスタントを経験していた事からか、当初は画風、作風などが『奇面組』と似通っていたが、すぐに独自路線を生み出していく。特に本作は金属バットで殴打、大量出血、違法行為や殺意を込めた心情、身体の一部を切り落とされたり、主人公のせいで半身不随になるなど、過激なギャグ表現が多い(後に刊行の文庫版では一部セリフが変更されている)。その表現方法のエスカレートが災いして1990年第45号掲載の「サイボーグ用務員さんの巻」(週刊少年ジャンプ事件史を参照)はクレームにより、掲載号を回収という事態を起こした。回収に協力した人には少年ジャンプのロゴ入りシャープペンシルが配られた。

『ジャンプ』では珍しく、学園ものでありながらラブコメ要素が薄い。メインヒロインが主人公の妹であり、また多くの女性キャラが登場しているものの、片想いの描写はあっても恋が成就したカップルがほとんど無いというのも地味ながらも大きな特徴。

一時はかなりの人気となり、余程の人気作品でないと実現できない巻頭オールカラーで掲載されたことがある。ナルトの最終回もこれだった。こちらは巻中だったが

一度は連載終了した後に『燃える!お兄さん2』とタイトル変更され再開。単行本では『燃える!お兄さん』のまま巻数も通算しており18、19巻が『燃える!お兄さん2』に該当する。

あらすじ

国宝憲一(ケンイチ)は幼い頃、父の不注意から川に流され、山で行方不明になってしまう。しかし、山に住む空手家に拾われたケンイチは野生児としてたくましく(?)成長する。そして本当の家族と街への憧れからケンイチは下山し、程なく本当の家族と再会する。だがしかしケンイチには都会の知識や常識がまるで無く、本人の人間離れした身体能力もあいまって、普通ではないトラブルに満ちた日常が繰り広げられるのであった。

主な登場人物

国宝家

国宝 憲一(こくほう けんいち/お兄さん)(声優矢尾一樹
主人公。玄米茶流空手の使い手。幼い頃に山で行方不明になり、13年間山の中で育った為に都会の常識は何一つ知らない。その為、山を降りてからは毎回様々なトラブルを巻き起こす。野生児だけあって、身体能力が異常に高く陸上競技なら全種目で金メダルを狙えるほどだが、唯一水泳だけは苦手。また動物と会話ができる。一人称は「おにーさん」で、語尾に「〜のだ」をつける。また、「あう!」が口癖。普段は空手着を着ていて、下着はふんどし。当初は身長は高かったが(中学生時代の時点で180cm)、連載が進むにつれ常に2~3頭身になり、連載終盤では頭が禿げたり教室で寝小便を漏らしたりとキャラの変貌が著しくなる。作者曰く、連載前の考案当初は女性キャラで、顔のモデルは工藤夕貴
国宝 雪絵(こくほう ゆきえ)(声優:本多知恵子
本作品のヒロイン。ケンイチの妹で、他界した母親に代わり国宝家の家計や家事をこなすしっかり者。お人好しでルックスも可愛いので男子生徒のマドンナ的存在。ケンイチの奇行に対してツッコミを入れる常識人でもある。アイドルデビューも果たした事があるが、ケンイチ・父ちゃんが原因で引退を余儀なくされてしまう。誕生日は6月19日。身長は中学生の時点で150cm。憲一よりも1歳以上は年下のはずなのだが、学校では同じ学年である。家庭は貧乏だがかなりの衣装持ちでファッションセンスも良いが、新聞を読んだことが無かったので世間の流行などを何も知らず、ゴシップ新聞の『是羽スポーツ』を読んで間違った形で流行に敏感になったことがある。
国宝 憲吉(こくほう けんきち/父ちゃん)(声優:緒方賢一
国宝家の主。職業は植木職人。金銭に対する執着が激しく、ギャンブル好きの典型的なダメ親父。人間性にもかなり問題があり、常人の30倍は悪事を働いていると閻魔様より断言される。幼い頃のケンイチを川に落としているサマからして、不注意さが目立つ。常日頃から、ケンイチのゲームボーイファミコンのソフトを勝手に売り払ったり、雪絵からタバコ代の名目で金をちょろまかしたりするなどせこい行動を取ることが多い。息子であるケンイチとはくだらない争いが絶えない。前世は1億3千年前のゴキブリ
国宝憲二(こくほう けんじ)(声優:松岡洋子
ケンイチの弟。普段は気弱で目立たないが、実は国宝家で一番頭が良く真面目な少年である。
かえで(声優:林原めぐみ
ケンイチの「妹」として山で育てられた女の子。ベビーカーに入っていた頃、じいちゃんが拾って(さらって?)きた。ケンイチの後を追って下山し、国宝家に居候する事になった。無邪気で好奇心旺盛な性格。彼女も身体能力は高く、女子プロレスからスカウトされた事がある。彼女の本当の親については作中で明らかになることは無かった。
玄米 茶(げんまい ちゃ/じいちゃん)(声優:松岡文雄
ケンイチの育ての親(山の父ちゃん)で玄米茶流空手の達人。一見ガリガリな体型でつかみ所のない性格だがケンイチ以上のパワーを持ち作中でも最強キャラの一人として扱われる。かえでの面倒を見て欲しいと国宝家に現れ、自分もそのまま国宝家に居着いてしまった。父ちゃん(憲吉)とは犬猿の仲である。いつの間にか国宝家から姿を消し「忘れられたキャラ」扱いされてしまうが、宇宙人襲来編などで重要な戦力として登場した。
フリッパー(声優:沢木郁也
ケンイチが山から連れてきた友達のオオカミ。国宝家にペットとして住む。なぜか顔付きはネコに近い。

クラスメイト

火堂 害(ひどう がい)(声優:池田秀一
ヤクザである火堂組の3代目である不良生徒。何度か留年しているらしく年齢不詳。自己中心的な性格でケンイチとは強引にマブダチになる。雪絵のことが好き。般若のような顔で常に口を開いているが、実は初登場の回で1コマだけ口を閉じている。鮫肌。肩に刺青をしている。身長192cm、体重129kg(中学生時)。
「ぼっちゃん」と呼ばれることを嫌い、アニメでは「目ん玉ひし形潰れ」とも呼ばれていた。ポキール星人にはヒシガタキボリノメンと命名されている。連載初期は武闘派として喧嘩、格闘では活躍していたが、後半以降は宇宙人まで登場する強さのインフレ展開により、普通のメインキャラという扱いになった。
綾小路 さゆり(あやのこうじ さゆり)(声優:山本百合子
雪絵の友人。お調子者でわがままな性格。ツッコミ役の一人。実は金持ちのお嬢様。火堂に片想いしているが作品中では特に進展することはなかった。
ロッキー 羽田(ロッキー はだ)(声優:屋良有作
日本人フィリピン人とのハーフだが、なぜかアメリカにかぶれていて、常に派手な服を着ている。「自由」がポリシーで「~じゃない」が口癖。かつては仕事人(用心棒)をしておりスーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバーという1秒間に50発の閃光パンチが必殺技。ムエタイキックも習得しており、過去に喧嘩相手に瀕死の重傷を負わせたことから封印していた(つまり前述の「スーパー(略)」よりも強い足技を持っていることになり、作中でも有数の強者という事になる)。アパートに一人暮らしで、自由を満喫しているものの凄まじい極貧生活を送っている。ストーリー中盤からは登場回数が極端に減り、読者からはよく復活を希望されていた。『北斗の拳』のアインジュウザがモデルらしい。
穴薄 太郎(あなうす たろう)(声優:沢木郁也)・貝節 次郎(かいせつ じろう)(声優:大滝進矢
普段から2人で実況・解説風の会話をしており、格闘編などでアナウンス役を務める。映画鑑賞に出かけて生活指導に見つかり、停学になったこともある。
不知火 明(しらぬい あきら)(声優:速水奨
中学編に登場した女生徒達の憧れの的。雪絵をものにしようとする。人間が小さく、恥を掻かされた相手にはとことん仕返しをしないと気がすまない。連載初期ではケンイチのライバル役としてストーリーを盛り上げた。
サンディ・ウーパー(声優:富沢美智恵
アメリカのユタ州から是羽二中に転校してきた陽気な金髪娘。勘違いした日本観を持っている。
稲垣 千明(いながき ちあき)
雪絵の幼なじみ。幼稚園の頃に一度是羽市を離れるが、10年後に是羽市に戻り、高校で雪絵達とクラスメイトになる。雪絵をゆーたんと呼ぶ。実家はレンタルビデオ店。
日向 団次郎(ひゅうが だんじろう)
成績は優秀だが、気の弱さからクラスで存在が薄く、先生にまで名前を忘れられていた。ケンイチの自由奔放な行動に憧れる。以降はケンイチや火堂達と行動を共にする事が多くなった。

教師陣

小山内 文子(おさない あやこ)(声優:松井菜桜子
中学時代のケンイチ達の担任。名前の通り20代半ばとは思えないほどの無邪気な思考を持っている。生徒には舐められつつも慕われている存在。
酢張丹 悦楠(すぱるたん えっくす)(声優:山寺宏一
是津校長がケンイチの風紀更正のために招いたスパルタ教師。文子先生に替わり、3組の担当を受け持つが数日で副担任に。風紀更正のためにはどんな暴力や手段も辞さないため、生徒からかなり怨みを買っていた。ただし単なる暴力教師ではなく全教科の教員資格を持つ。また厳格ながら生徒の危険にも自ら飛び込んでいく勇敢さも見られるが、結局卒業式では生徒から車を破壊されるなど争いが最後まで続く事に。文子先生に惚れているが、不器用なのでそれを表現できないでいる。
安生 美加子(あんじょう みかこ)
ケンイチ達の高校最初の担任。高校の校長の要望により小学校教師から高校教師へトレードしてきた。ミスいちご大福に選ばれた事もある美女。
早見 姿朗(はやみ しろう)
高校の副担任。自転車の整備不良によるダンプとの衝突事故により半身不随となる重傷を負うが、文部省が問題児矯正のために600万円かけて改造人間にし、無理矢理蘇らせた。全国の問題児代表のケンイチを矯正するためやってきたが、自分自身もまた全国の問題教師代表のような行為ばかり繰り返している。小学校時代には盗みも犯している。前述の通り素行が問題になり用務員に降格される話があるが単行本未掲載。
改造手術の執刀はプロフェッサーK。ひらめ筋、ひざの皿などは人工物に置換されており、ほぼ全身が改造されているが、睾丸はそのまま残されている。エネルギーは人間と同様の食事を取ることによって補給している模様。主武器は両腕から発射するロケットパンチ。両足からのジェット噴射で飛行することも可能。脳改造は失敗しており、初登場時には「快傑ズバット」のパロディとおぼしきセリフを口にして暴れ出したりした。変身ベルトでよりパワーアップした変身も可能。ボディの強度は宇宙空母の主兵装「超ウルトラマグナムカノン波動フェーザー砲」で撃たれても消失を免れるほど強靭。後にケンイチのパワーに対抗するためロボットのような姿に改造した(執刀はプロフェッサーK)が、惚れていた安生先生に手ひどく嫌われたことから元の姿に再改造した。
モデルは宮内洋演ずる風見志郎(仮面ライダーV3)と早川健(快傑ズバット)。
船木 君枝(ふなき きみえ)
安生先生の大学時代の後輩で、小学校教師をクビになっていたところに高校の校長の思い付きにより、安生先生の後任(安生先生は人手不足の3年生の担任にまわる)として新担任に抜擢される。型破りな教育を好む。
清田 光太郎(きよた こうたろう)
早見先生が転任になり、新たに3年生のケンイチ達の副担任として赴任してきた。いままでにないノーマルな教師であるため、普通に授業をして逆に生徒達がついて行けなくなってしまった。

動物キャラ

ダック・ニコルソン(ダックくん) (声優:山寺宏一)
綾小路家に食肉用として送られたアヒルであったが、庭の檻に閉じ込められていた所をたまたま遊びに来ていたケンイチに助けられる。さらに、復讐のつもりで家を滅茶苦茶にしたところをさゆりによって囚われたが、調理前の電子レンジから脱出に成功し日本にただ一羽の「野良アヒル」となった。以降ケンイチの悪友となり、毎回ケンイチにろくでもないことを教えたりトラブルの元になる発明品を持ってきたりする。ビールスルメが好物であり、街の浮浪者と共に公園で暮している。天敵は街の子供達。ドナルドダック風のセーラー服サングラスがトレードマークであり、作中ではかなりの人気キャラであった。
ダック・ダニエル
ダック・ニコルソンの父。放浪の旅アヒル。悪さでは息子を遥かに凌ぎ、息子と仲が悪い。
ダックの母
ダック・ニコルソンの母。本名不明。ダックくん幼少時のシーンに登場したのみ。
キューちゃん
九官鳥。元々チンピラのペットであったが脱走しケンイチの悪友の一羽になる。
チビ助
野良アヒルとして生きるダックに感銘し、弟子入りをする。足がとても速い。後にダチョウという事が判明し、成長後は街の動物は誰も勝てなくなる。
シーモンキャー
通販で売られていた、シーモンキーのような生物シーモンキャーがダックの置き土産の「生き物を大きくする薬」によって巨大化、悪辣な知能を身につけた。

宇宙人

オセロ兄弟
宇宙警察に所属する宇宙人。はさんだ敵をひっくり返すという能力を持つ。
チャネル星人
具体的かつ高度な予言能力と深遠な精神性を持つ宇宙人。頭がピラミッド状で、全身は黒い色をしている。体液は悪臭を放つ猛毒。宇宙のメッセージと競馬情報を伝え、そのまま帰還した。
オイラ人
非常に気の短い宇宙人。中でも特に気が短い者はスーパーオイラ人と呼ばれる。どこかへ飛び出していったまま行方不明となった。

※ポキール星人他の侵略者宇宙人は別項で解説。

侵略者

ポキール星人
地球人とほぼ逆の価値観を持つ(主として衛生観念、美的感覚などおそらくは強弱の概念も反転している)宇宙人。自称宇宙のエリート、他称宇宙のクズ。ポキール大王を君主とする惑星国家を築いている。多腕のポキール星人の姿をした神ポッキーを信仰する(腰を振りながら足踏みしつつ頭上で手を打ち、尻を象った彫像に腰を擦り付け、大便を模した飾り物を腹の上に乗せて祈るという礼拝が描写されている)。地球のゴミを資源として尊び、犬のフンを食べて「うまい!」と評する(ちなみにポキール星人のウンコは地球でいう純金)。侵略者として地球に来襲した際も恥知らずな要求を平気で行い、卑猥な拷問を公開する、就寝中の寝言や人に付けるニックネームも下ネタ単語の羅列と、下品極まりない。苦手な物は消毒(ポキール星人にとっては最も苛烈な拷問とされる)で、気持ちいいと倒れてしまうという性質を持つ。また価値観が逆であるため、戦闘力は非常に弱体である。ただし放屁のような手段で睡眠ガスを発射するなど、戦闘を支援する能力に関しては有効なものも持ち合わせている。また500階以上の階層を持つ高層ビルを建設し、戦闘ロボット・インモーキングや宇宙船、体の大きさを変えられる乗り物を建造するなど、科学技術力は地球人をはるかに上回っている。
初登場時は大王の配下であるM1号P3号の2人が、東北弁を話す宇宙の片田舎出身の友好的な宇宙人を装い地球侵略を狙うもあっさりやられる(ただし、資源の確保には成功した)。翌年再登場し、ケンイチ・父ちゃんをポキール星に連れ去り、大王のもとで食糧(ウンコ)供給源として拘束しようとするも、あっさり戦いに敗れて神殿ごと自爆。
この直後ビデー大帝に救われて超暗黒大巨星帝国の手下となり、その地球侵略の尖兵として地球に来襲する。が、その性質と弱さは変わらず、破壊兵器として量産された戦闘ロボット・インモーキングII(Iとの外見的差異は特に見られず。初登場時には数でケンイチたちを圧倒して雪絵をさらう戦果を挙げた。その後、是羽市を蹂躙した)&III(頭部に二本の角があり、肩の形状がI、IIのスパイクアーマーから突起物に変わっている。このほか胸部にも装甲が追加されている。特に戦果は挙げておらず、早見の両手ロケットパンチによって一体が撃破されたことが確認される)部隊はあっさり壊滅、宇宙空母も大破させられたが、対ケンイチ用に用意した猛獣のうちポキリアンデビルとポキールパンダを大帝の援護に差し向け、その容姿で地球人を笑わせて足止めに成功、囮役を果たした。しかしビデー大帝敗北後は地球に取り残され、汲み取り業、何でも屋などで生計を立てるが、収入は少なく飢餓に苦しめられる。
地球侵略は失敗したが、ミッキー総統、死神マックなどの侵略者との戦いには、ケンイチ達の味方として多数の武器を提供し少なからず貢献した。本作における宇宙人キャラクターは一回限りの登場が多いが(侵略者も一度倒された後の再登場は少ない)、初登場時から目立っていたその特異なキャラクターゆえ登場回数が増え、最終的には準レギュラーまで地位を上げた。初登場エピソード「史上最低の侵略!」が収録されたコミックス8巻には、出番を増やすよう嘆願する読者の投稿ハガキも収録されている。
ビデー大帝
暗黒大巨星帝国国王。ポキール星人の命を救って配下にした。そしてポキールを尖兵に、地球侵略にやってくる。パワードスーツをまとってケンイチと戦った。全身の関節がかんてん質でできており、くにゃくにゃと気持ち悪い歩き方をする(再登場時にはその設定は無くなっていた)。侵略には失敗したが、後に残された爆弾はケンイチのミスによって作動、是羽市に壊滅的被害を与えた。のちに少なくとも六隻の艦隊を率いて宇宙を航行していたところポキールからのSOSによって地球に来援、死神マックを宇宙の果てに飛ばして市民の歓呼を受けた。またこの回では乗艦の乗組員として複数の暗黒大巨星帝国国民が登場した。
ミッキー総統
ダニに似たミクロサイズの宇宙人であるミクロマンのボス。本体は2頭身の小柄な体型であり、シークレットボディをつけて低身長を補っている。
死神マック
死神マック編のボス。プラネットイーターと呼ばれる宇宙人で星の生命エネルギーを食べ、分裂を繰り返し、どんどんパワーアップしていく。双六でケンイチ達と戦った。弱点のペピトロンHで弱らされ、ビデー大帝によってケンイチもろとも宇宙の彼方に飛ばされた。
インビジブル・ブルーブル
宇宙刑務所に収監されていた水の魔人。脱獄して地球侵略にやってくる。体は液体である。脱獄時に看取が怯えるほどの存在で歴代侵略者の中でも強者の部類に入り、毒液(老廃物)で玄米茶をスライムに変えてしまったり二軍落ちしたかつてのレギュラーキャラをまとめて倒すなどその戦闘力は非常に高い。火で蒸発してしまうのが弱点だが、特殊なプロテクターでどんな熱も防ぐことが出来る。最後はシャボン玉にされてしまった。
超暗黒破壊大魔神メタルプライマー
魔界からやってきた侵略者らしい。メタルプライマー編の大ボス。最後は日本政府と講和してアメリカに進出した。子供向けの本にすら伝説が語られているほどの魔王である。
レジン将軍
メタルプライマー配下の小ボス。人間に面白半分に労役を課し、反抗した者にはハイ・エンシェントもどきの怪しい魔法で拷問を加えていた。ケンイチにムジョルニアで殴り倒された。最後まで魔法に固執していたが、呪文を一節唱えるたびにムジョルニアで一撃され、最後は頭にコブが5段にもなってしまった。結局そのまま倒れて死亡、部下は潰走。このとき初めて名前が明らかになった。セリフはほとんどが呪文である。
ブールドゥ
メタルプライマー配下の小ボス。ケンイチ達の活躍に狼狽し部下にツッコミを入れられたあげく、ケンイチの助っ人スティングに一太刀で斬り捨てられた。腕組みをしていた以外、何もしていない。
メガロ大王
メタルプライマー配下の中ボス。マントルゴッドの力を借りて支配下の町の重力を10倍にし、町の人々(および不運な部下の一人)を苦しめた。巨大な姿で動きは鈍いが不死身とも思えるタフさを発揮する。実は巨大な体は生体ロボット、頭部にある本体らしきものもロボットであり、本当の本体は胴体につけられた気球の中に潜んでいた。
ヒム
メガロ大王の手下。体は原子一個でできている為に、傷付けたり破壊する事は不可能。しかし殴ったり、急所に焼印を押すなどの攻撃でダメージを与えることができる。
超戦士ビッグ4
メタルプライマーを守る4人の親衛隊。委員鳥・ウンコマシーン・ゴールデンキング・ファンガストンからなる。ケンイチ達と1週間にわたって戦い続けた。漫画上では諸事情により一瞬で決着が付いた。

その他

組員A(アニメ版での名前)(声優:塩屋翼
火堂組の組員。アニメでは毎回害の事を「ぼっちゃん」と呼んでしまい、ぶっ飛ばされている。
警察署長 (声優:大滝進矢)
街中でケンイチのトラブルを取り抑えようとパトカーから警告するが、たびたび返り打ちにされる。
ムーシカミーシカ
天界に住む神様の一族である少女。誤って雪絵の命の炎を消してしまった事がきっかけで、天界に来た雪絵やケンイチ達と友達になる。
ロボット君
かつて戦時中の日本軍科学者に作られた救助用ロボット。地中に埋められていた所をケンイチに掘り起こされ復活した。動力は原子力
クイズじじい
連載終盤に登場したクイズ作家兼クイズ商売人(連載当時放送中の『IQエンジン』がモチーフ)。道行く人にクイズを出題する事が趣味で、イジワルな問題には解答者からボコボコにされる。世界最長寿の132歳で死を遂げたと思いきや「クイズがしたいな〜」という人の声を聞き「クイズゾンビ」として蘇る。
ナレーター(声優:田中秀幸

テレビアニメ版

  • 1988年3月から同年9月にかけて日本テレビで放送。全24話。
  • 同じジャンプ連載作品をアニメ化した『きまぐれオレンジ☆ロード』の後番組として登場。そのため、開始前の夕方に放送された番宣では、ケンイチ(声:矢尾一樹)をはじめ、『きまぐれ』の春日恭介(声:古谷徹)・鮎川まどか(声:鶴ひろみ)・檜山ひかる(声:原えりこ)といった、双方のメインキャラがナレーションのみで登場し、『きまぐれ』の名場面や『お兄さん』のハイライトシーンを放送した。
  • 原作初期の路線に沿いながらも、いくつかオリジナルの演出を加えている。
    • 原作のエピソードを大幅に膨らませている(一部オチまで変わった話もある)。
    • 原作では出番が少なかったキャラをほぼ毎回登場させた(不知火や組員A、警察署長など)。他のキャラも全体的に出番が増えている者が多い。
    • 父ちゃんがじいちゃんに虐げられている場面で、ナレーターが父ちゃんの心情を勝手に代弁した事に、その父ちゃんが困惑した事に対して『ナレーションには逆らえない父ちゃんであった』と強引に従わせると言った独自の演出も見られた。
  • エンディング後に視聴者応募コーナーがあった。賞品は表彰状と記念バッチであった。
  • 一時期トップ声優としての地位を確立した林原めぐみの実質的初レギュラー作品でもあった。
  • 第1話を放送する前のみ、ジャンクションを行った(声はケンイチ役の矢尾一樹)。この時期の日本テレビは、金・土のみジャンクションを行った為、新番組とはいえ月曜日にジャンクションするのは異例だった。
  • ファンや業界関係者から評判は高かったものの、視聴率は『トライ&トライ』(NHK総合)・『わいわいスポーツ塾』(TBS系)・『花のあすか組!』(CX系・ローカルセールス枠のため一部地域は別番組、関西地区では同じくジャンプ連載の『魁!!男塾』)など強力な裏番組の存在もあってか低迷し、敢え無く24話で打ち切りになった。
  • その後、OVAも発売されている(作者自らOP絵コンテを担当)。また、ファミコン用のゲーム(後述参照)にもなった。
  • テレビアニメ終了後にOVAが2巻発売されたが、各キャラクターの髪の色がアニメ版ではなく原作カラーに変更されている。

アニメ制作スタッフ

主題歌

  • オープニングテーマ
TV
「ドリーミー・ドリーマー」
歌:石川優子 作詞:石川優子 作曲:石川優子 編曲:瀬尾一三
OVA
「どしゃ降りのジェネレーション」
歌:矢尾一樹 作詞:松本一起 作曲:馬飼野康二 編曲:馬飼野康二
  • エンディングテーマ
「時を置いて」
歌:石川優子 作詞:石川優子 作曲:石川優子 編曲:瀬尾一三
  • 挿入歌
12話
「どしゃ降りのジェネレーション」
17話
「燃える!国宝音頭」
歌:国宝家の人々 作詞:寺田憲史 作曲:馬飼野康二 編曲:馬飼野康二

ゲーム

テレビアニメ放送終了から約1年後の、1989年8月8日にテレビアニメの製作にかかわった東宝からファミコンゲームソフトとして発売された。ジャンルはアクションゲーム。ケンイチ、火道、ロッキー、不知火の4人を順番に操作して進める。脚本の寺田からケンイチの口癖「あう!」を音声として流そうとの提案があったが、ソフトの容量の大半を使ってしまうため断念した。

外部リンク

日本テレビ系 月曜19:30枠
前番組燃える!お兄さん次番組
きまぐれオレンジ☆ロード美味しんぼ
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