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2008年3月30日 (日) 20:15時点における版
全日本2歳優駿 | |
---|---|
開催地 | 川崎競馬場 |
施行時期 | |
格付け | JpnI |
1着賞金 | 3500万円 |
賞金総額 | |
距離 | ダート1600m |
出走条件 | サラブレッド系2歳 (中央競馬・地方競馬全国) |
負担重量 | 牡馬55kg、牝馬54kg |
創設 | 1950年8月13日 |
特記事項: | |
テンプレート |
全日本2歳優駿(ぜんにほんにさいゆうしゅん)とは神奈川県川崎競馬組合が川崎競馬場のダート1600mで施行する地方競馬の重賞(統一JpnI)競走である。全国地方競馬の現存する最古の重賞競走でもある。
古くはネンタカラ(中央競馬に移籍後はゴールデンウェーブ)、ダイゴホマレの2頭の東京優駿優勝馬に始まり、天皇賞優勝馬のオンスロート、ヒカルタカイ、東京大賞典優勝馬スピードパーシア、近年もアグネスワールド、アグネスデジタル、トーシンブリザード、ユートピアなど、錚々たる名前が歴代優勝馬に連なる、全国の地方競馬でも屈指の出世競走として名高い。
概要
1950年に全日本三才優駿として創設され、第1回は川崎競馬場のダート1200mで施行された。第1回に限り中央競馬から競走馬を招待して行われたが[1]、第2回(1951年)以降は南関東地区の2歳(旧3歳)チャンプ決定戦として位置付けられ、ダート1400mに延長、更に1956年にはダート1500m、1959年に現在のダート1600mで施行されるようになった。
1985年には地方全国交流競走に指定され、南関東地区だけではない名実共に全日本の地方競馬の2歳(旧3歳)チャンプ決定戦として位置付けされ、1988年に全日本3歳優駿に名称変更を行った。
1997年には中央・地方全国指定交流競走に指定され、JRA所属馬に再び門戸が開かれ、前年から施行されたダートグレード競走のGII(統一GII)に格付け、2001年に競走馬年齢(馬齢)を国際基準に合わせた事に伴い、「全日本2歳優駿」に名称変更、2002年にダートグレード競走のGI(統一GI)に昇格、名実共に日本の2歳ダート最強馬決定戦として位置付けされた。
総額賞金は5,950万円で1着賞金3,500万円、2着賞金1,225万円、3着賞金700万円、4着賞金350万円、5着賞金175万円と定められている。
負担重量は定重量で牡馬は55kg、牝馬は54kgと定められている。
出走条件
サラ系2歳(旧3歳)の競走馬を前提として、南関東所属馬6頭、南関東所属以外の地方所属馬4頭、JRA所属馬4頭と出走枠が定められおり、地方所属馬に限り優先出走権保持馬、指定馬が所属枠内の頭数で出走できる。その指定競走は以下のとおり。
- 優先出走権トライアル競走
競走名 | 競走格 | 施行競馬場 | 施行コース | 取得条件 |
---|---|---|---|---|
北海道2歳優駿 | 統一JpnIII | 門別競馬場 | ダート1800m | 1着入賞 |
兵庫ジュニアグランプリ | 統一JpnIII | 園田競馬場 | ダート1400m | 1着入賞 |
- 南関東・岩手枠トライアル競走
競走名 | 競走格 | 施行競馬場 | 施行コース | 取得条件 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
平和賞 | 南関東S3 | 船橋競馬場 | ダート1600m | 1着入賞 | 東日本交流競走 |
ハイセイコー記念 | 南関東S2 | 大井競馬場 | ダート1600m | 1着・2着入賞 | |
鎌倉記念 | 南関東S3 | 川崎競馬場 | ダート1500m | 1着入賞 |
- 指定馬トライアル競走
競走名 | 競走格 | 施行競馬場 | 施行コース | 取得条件 |
---|---|---|---|---|
南部駒賞 | 重賞 | 水沢競馬場 | ダート1600m | 1着入賞 |
九州ジュニアチャンピオン | KG1 | 佐賀競馬場 | ダート1750m | 1着・2着入賞 |
また上記以外のダートグレード競走の1着入賞馬、優先出走権トライアル競走の2着・3着入賞馬、中央競馬における重賞競走及びダートのオープン特別競走の1着入賞馬にも指定馬としての権利が与えられる。
歴史
- 1950年 川崎競馬場のダート1200mの2歳(旧3歳)限定の重賞競走「全日本三才優駿」として創設。
- 1951年 施行コースをダート1400mに変更。
- 1956年 施行コースをダート1500mに変更。
- 1959年
- 施行コースをダート1600mに変更。
- この年の9月1日から日本競馬の時計表示が変更になったのに伴い、時計が1/5秒表示から1/10秒表示に変更。
- 1985年 地方全国交流競走に指定。
- 1988年 名称を「全日本3歳優駿」に変更。
- 1997年
- 中央・地方全国指定交流競走に指定。
- ダート競走格付け委員会にGII(統一GII)に格付けされる。
- 2001年
- 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格が「3歳」から「2歳」に変更。
- 名称を「全日本2歳優駿」に変更。
- 2002年 ダート競走格付け委員会にGI(統一GI)に昇格される。
- 2005年 負担重量が牡馬54kg・牝馬53kgから牡馬55kg・牝馬54kgに変更。
- 2007年 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIに変更。
歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1950年8月13日 | サチフサ | 牡2 | 大井 | 1:22 2/5 | 大山末治 | 大山末治 | 小倉極之助 |
第2回 | 1951年11月4日 | シンタカラ | 牡2 | 大井 | 1:22 2/5 | 勝又衛 | 小林元治 | 川俣欣也 |
第3回 | 1952年9月30日 | ローズバツト | 牝2 | 大井 | 1:31 1/5 | 須田茂 | 大山末治 | 平野高次郎 |
第4回 | 1953年11月6日 | ネンタカラ | 牡2 | 大井 | 1:30 2/5 | 遠間波満行 | 小林元治 | 川俣欣也 |
第5回 | 1954年12月1日 | タジマオー | 牡2 | 川崎 | 1:31 1/5 | 井上宥蔵 | 井上宥蔵 | 田島将光 |
第6回 | 1955年11月23日 | カブト | 牡2 | 大井 | 1:31 4/5 | 長沢忠夫 | 大山末治 | 新本秀吉 |
第7回 | 1956年11月15日 | エイシヨウ | 牝2 | 大井 | 1:38 0/5 | 須田茂 | 関口三治 | 鈴木績 |
第8回 | 1957年11月18日 | ダイゴホマレ | 牡2 | 大井 | 1:36 0/5 | 小筆昌 | 天間三之助 | 醍醐幸右衛門 |
第9回 | 1958年11月20日 | カチススム | 牡2 | 大井 | 1:38 0/5 | 内田秋造 | 秋谷元次 | 藤田義男 |
第10回 | 1959年11月20日 | オンスロート | 牡2 | 大井 | 1:41.4 | 赤間清松 | 田中九兵衛 | 三輪野憲治 |
第11回 | 1960年12月6日 | ユキロウ | 牡2 | 大井 | 1:43.8 | 古野重孝 | 栗田武 | 堀場勝 |
第12回 | 1961年11月21日 | セルコール | 牡2 | 船橋 | 1:45.9 | 須田茂 | 出川己代造 | 安達保多 |
第13回 | 1962年12月1日 | テルチカラ | 牡2 | 大井 | 1:44.5 | 高岩隆 | 森田正一 | 塚越昭 |
第14回 | 1963年12月11日 | ハロユウ | 牡2 | 大井 | 1:43.7 | 宮下哲朗 | 伊藤正美 | 青野保 |
第15回 | 1964年11月18日 | タマノニシキ | 牝2 | 大井 | 1:43.6 | 佐々木竹見 | 大南栄蔵 | 宇野智子 |
第16回 | 1965年11月24日 | ニユーサカエ | 牡2 | 大井 | 1:41.7 | 小筆昌 | 平野金一 | 青木福次郎 |
第17回 | 1966年11月30日 | ヒカルタカイ | 牡2 | 大井 | 1:42.6 | 竹山隆 | 鏑木文一郎 | 高井正子 |
第18回 | 1967年11月15日 | バトラー | 牡2 | 大井 | 1:43.6 | 福永二三雄 | 荒井貢 | 只木清太郎 |
第19回 | 1968年12月26日 | トウシユン | 牡2 | 船橋 | 1:41.8 | 渥美忠男 | 出川己代造 | 中井美恵子 |
第20回 | 1969年12月18日 | タマプチー | 牡2 | 大井 | 1:42.3 | 赤間清松 | 竹内美喜男 | 花田まさ |
第21回 | 1970年12月10日 | タニノカツヒメ | 牝2 | 船橋 | 1:40.5 | 宮下紀英 | 岡林喜和 | 谷中勇 |
第22回 | 1971年12月10日 | ヤシマスウパー | 牡2 | 船橋 | 1:41.6 | 内野健二 | 木村万吉 | 石塚昌男 |
第23回 | 1972年12月20日 | チヤイナホープ | 牡2 | 船橋 | 1:41.9 | 川島正行 | 矢熊壽 | 岡田久夫 |
第24回 | 1973年12月5日 | スピードパーシア | 牡2 | 船橋 | 1:41.0 | 内野健二 | 及川六郎 | 佐藤興業(株) |
第25回 | 1974年12月11日 | シタヤロープ | 牡2 | 船橋 | 1:40.8 | 佐々木竹見 | 江口勇 | 高氏茂二 |
第26回 | 1975年12月11日 | カツフアーム | 牡2 | 大井 | 1:41.3 | 高橋三郎 | 秋谷元次 | 栗林友二 |
第27回 | 1976年12月10日 | カシキユネ | 牡2 | 浦和 | 1:42.3 | 本間茂 | 中島正治 | (株)ルイスクラブ |
第28回 | 1977年12月8日 | ヒダカホーリユウ | 牡2 | 船橋 | 1:41.2 | 岡島茂 | 谷口源吾 | 戸部洋 |
第29回 | 1978年12月14日 | マイリマンド | 牡2 | 大井 | 1:40.5 | 高橋三郎 | 菊池千秋 | 古川一男 |
第30回 | 1979年12月20日 | スーパーヤマト | 牡2 | 船橋 | 1:40.3 | 桑島孝春 | 米山仲司 | 秋元重弘 |
第31回 | 1980年12月17日 | シゲノカマダ | 牡2 | 船橋 | 1:41.4 | 佐藤隆 | 吉田馨 | 鎌田管仲 |
第32回 | 1981年12月16日 | ヒノデスター | 牡2 | 船橋 | 1:42.8 | 桑島孝春 | 栗原清 | 吉種実 |
第33回 | 1982年12月20日 | ヨネタロウ | 牡2 | 川崎 | 1:42.5 | 本間茂 | 高橋久志 | 田所国丈 |
第34回 | 1983年12月23日 | ヨシマサボーイ | 牡2 | 船橋 | 1:42.8 | 石崎隆之 | 出川己代造 | 吉田昌子 |
第35回 | 1984年12月19日 | ロングタイシヨー | 牡2 | 川崎 | 1:42.7 | 佐々木竹見 | 八木弘 | 笠原英政 |
第36回 | 1985年12月25日 | ミハマシヤーク | 牡2 | 川崎 | 1:42.5 | 山崎尋美 | 鈴木敏一 | 関明夫 |
第37回 | 1986年12月29日 | ダイカツラモーヌ | 牝2 | 浦和 | 1:43.8 | 石崎隆之 | 柘榴喜八郎 | 志賀泰吉 |
第38回 | 1987年12月29日 | リユウコウキング | 牡2 | 川崎 | 1:43.2 | 本間茂 | 鳥飼元脩 | 池田徳七 |
第39回 | 1988年12月21日 | ミルユージ | 牡2 | 船橋 | 1:44.7 | 桑島孝春 | 米山仲司 | 藤代由太郎 |
第40回 | 1989年12月28日 | ハセノトライアン | 牡2 | 船橋 | 1:43.9 | 石崎隆之 | 出川己代造 | 長谷川文夫 |
第41回 | 1990年12月29日 | ユウユウサンボーイ | 牡2 | 川崎 | 1:42.7 | 森下博 | 八木弘 | 澤井唯一 |
第42回 | 1991年12月26日 | ヤマニンロード | 牡2 | 川崎 | 1:42.3 | 石崎隆之 | 長谷川蓮太郎 | 安西善作 |
第43回 | 1992年12月22日 | キタサンテイオー | 牡2 | 船橋 | 1:42.0 | 石崎隆之 | 川島正行 | (有)大野商事 |
第44回 | 1993年12月27日 | キタノジライ | 牡2 | 北海道 | 1:43.2 | 大城剛 | 中村光春 | 吉田秀夫 |
第45回 | 1994年12月29日 | ヒカリルーファス | 牡2 | 浦和 | 1:42.1 | 佐々木竹見 | 牛房榮吉 | 原口常雄 |
第46回 | 1995年12月27日 | ホウシュウサルーン | 牡2 | 川崎 | 1:44.1 | 石崎隆之 | 八木仁 | 共慶商事(株) |
第47回 | 1996年12月18日 | オグリダンディ | 牡2 | 大井 | 1:42.3 | 佐宗応和 | 菅原秀雄 | 小栗孝一 |
第48回 | 1997年12月29日 | アグネスワールド | 牡2 | JRA | 1:41.7 | 武豊 | 森秀行 | 渡辺孝男 吉田照哉 |
第49回 | 1998年12月29日 | アドマイヤマンボ | 牡2 | JRA | 1:43.3 | 田中勝春 | 橋田満 | 近藤利一 |
第50回 | 1999年12月23日 | アグネスデジタル | 牡2 | JRA | 1:41.1 | 的場均 | 白井寿昭 | 渡辺孝男 |
第51回 | 2000年12月13日 | トーシンブリザード | 牡2 | 船橋 | 1:42.6 | 石崎隆之 | 佐藤賢二 | 稲垣博信 |
第52回 | 2001年12月25日 | プリンシパルリバー | 牡2 | 北海道 | 1:42.5 | 五十嵐冬樹 | 成田春男 | 吉田照哉 |
第53回 | 2002年12月25日 | ユートピア | 牡2 | JRA | 1:42.4 | 河内洋 | 橋口弘次郎 | 金子真人 |
第54回 | 2003年12月17日 | アドマイヤホープ | 牡2 | JRA | 1:42.8 | 武豊 | 橋田満 | 近藤利一 |
第55回 | 2004年12月22日 | プライドキム | 牡2 | JRA | 1:40.6 | 池添謙一 | 池添兼雄 | 深見富朗 |
第56回 | 2005年12月21日 | グレイスティアラ | 牝2 | JRA | 1:42.3 | 田中勝春 | 手塚貴久 | (有)下河辺牧場 |
第57回 | 2006年12月13日 | フリオーソ | 牡2 | 船橋 | 1:41.8 | 内田博幸 | 川島正行 | ダーレー・ジャパン・レーシング(有) |
第58回 | 2007年12月19日 | イイデケンシン | 牡2 | JRA | 1:41.8 | 藤田伸二 | 昆貢 | (株)アールエスエーカントリ |
脚注
- ↑ 参考文献:三木晴男『競馬社会の戦後史』近代文藝社、1994年
関連項目
ダートグレードのGI・JpnI競走 |
川崎記念 | フェブラリーステークス* | かしわ記念 | 帝王賞 | ジャパンダートダービー | マイルチャンピオンシップ南部杯 | JBCレディスクラシック | JBCスプリント | JBCクラシック | ジャパンカップダート* | 全日本2歳優駿 | 東京大賞典*
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