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ジュブナイル小説と呼ぶにはあまりにハードな展開、性と残酷の描写、そして富野独特の文体に好みが分かれるところだが、それを補って余りある程の魅力を持っているのも確かであり、アニメーション作品では見ることのできない富野の「凄まじい部分」をこの上なく堪能できる極上の作品として、長らく入手困難ながら富野ファンの間では必読の書として支持されてきた作品であった。 | ジュブナイル小説と呼ぶにはあまりにハードな展開、性と残酷の描写、そして富野独特の文体に好みが分かれるところだが、それを補って余りある程の魅力を持っているのも確かであり、アニメーション作品では見ることのできない富野の「凄まじい部分」をこの上なく堪能できる極上の作品として、長らく入手困難ながら富野ファンの間では必読の書として支持されてきた作品であった。 | ||
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2017年8月28日 (月) 21:09時点における最新版
リーンの翼(リーンのつばさ)は1983年~1986年に発表された富野由悠季の小説作品、及び2005年~2006年にインターネットテレビによって配信された全6話のアニメシリーズ。
概要[編集]
富野がライフワークとする異世界「バイストン・ウェル」を舞台とする一連の作品の一つであり、アニメ『聖戦士ダンバイン』、小説『オーラバトラー戦記』等と世界設定を共有するが、他の作品とは全く関係しないパラレルワールドである(※)。また、アニメ版は小説版の約70年後を舞台としているが、小説版の結末とアニメ版の冒頭でも食い違いがあり、こちらもパラレルだと思われる。
「リーンの翼」とは、作中に登場する、伝説の英雄に現れる光の翼のこと。「リーンの翼」を持つ英雄は本作の主人公以前にも存在し、6500年前よりバイストン・ウェルの世が乱れたときに幾度となく現れ、その都度世界を救ったと言われている。作中では足(靴)に「翼」が現れるが、背中に現れた者もあるらしく、その者によって場所は異なるという。伝説上で最も古い「リーンの翼」の英雄はゼノラーという13歳の少年であったという。
ちなみに、1996年に発表された小説およびOVAシリーズ「ガーゼィの翼」は同じ「バイストン・ウェル物語」のひとつであり、オーラバトラーの登場しない作品という点では本作の小説版とも共通し、主人公のオーラ力がオーラバトラーを介してではなく、「翼」として顕現するという描写も同じである。恐らく「ガーゼィの翼」作中のメトメウス族の間では「リーンの翼」と同様の現象をそう呼び伝えているものと思われる。ただし、物語に直接的な繫がりがあるわけではない。 オーラバトラー戦記にも『リーンの翼』と言う名詞は登場しているが、迫水の事を指しているわけではないと思われる。その理由として挙げられるのは銃の存在である。リーンの翼ではグーベンゲンによって、オーラバトラー戦記ではショットによって伝えられている事である。交易が発達しているので銃がオーラバトラー戦記以前にあればオーラバトラーのように他の国に伝わっているはずだからである。
※角川ノベルズ版単行本の表紙には「聖戦士ダンバイン パラレル・ストーリー」と明記されている。後述する登場人物ハロウ・ロイが作中で死亡していながら、『ダンバイン』にスピンオフ出演している点からもそれが伺える。一方で、バンダイEBシリーズ『聖戦士ダンバイン オーラバトラー大図鑑』では、ゼノラーの登場から迫水の活躍、そして『ダンバイン』のTVシリーズ、約700年後のOVAシリーズまでの展開を同じ時系列に並ぶ伝説として扱っており、資料によって多少の扱いの異なりが生じている。
小説[編集]
『聖戦士ダンバイン』のTV放映と同時期に富野由悠季自身によって雑誌『野生時代』に連載され、角川書店の角川ノベルスより全6巻の単行本が発売された。挿絵は湖川友謙。後にスニーカー文庫で復刊されたが、現在は共に絶版。
『ダンバイン』と同じくバイストン・ウェルを舞台とし、フェラリオによって召喚された地上人=聖戦士の活躍を描いてはいるが、時代は遡り、オーラバトラーの誕生以前の物語である。 同作のアニメ版と登場人物が重なる部分があり、アニメ版の前日譚的意味合いもある。
ジュブナイル小説と呼ぶにはあまりにハードな展開、性と残酷の描写、そして富野独特の文体に好みが分かれるところだが、それを補って余りある程の魅力を持っているのも確かであり、アニメーション作品では見ることのできない富野の「凄まじい部分」をこの上なく堪能できる極上の作品として、長らく入手困難ながら富野ファンの間では必読の書として支持されてきた作品であった。 もちろん(一部に繋がらない要素はあるが)アニメ版の前史として楽しむ事も可能である。昨今、富野自身より加筆再編による復刻版刊行の意向が示されている。 小説の特徴として旧日本軍に対する著者の考え方にが多くページがさかれている。そしてその考え方を主人公・迫水が受け継いでいる。
また、『ダンバイン』のTVシリーズ終了後に角川書店から刊行されたムック本『バイストン・ウェル物語』では、『野生時代』に連載中だった本作に関しても多くのページが割かれ取り扱われている。富野による『ダンバイン』と本作に共通する世界観解説『インナースペースとしてのバイストン・ウェル』をはじめとして、連載開始から1984年1月号掲載分までのあらすじ、用語解説、そして『聖戦士迫水真次郎の物語』と題し湖川友謙によって小説版中盤までの展開をビジュアル化したイラストストーリー、主要キャラのスケッチなどが収められており、小説版の副読書とも言える内容となっている。
ストーリー[編集]
太平洋戦争末期の沖縄上空、特攻兵器桜花で米軍のB-29へ攻撃を仕掛けた日本軍兵士迫水真二郎(さこみず しんじろう)は敵機に撃墜され、空中に投げ出された瞬間に異世界バイストン・ウェルへと召喚される。
その地で豪傑アマルガン・ルドルと盟友となった迫水は、身に着けていた直心陰流の剣術と、伝説の勇者の証である「リーンの翼」の奇跡を顕現したことにより「聖戦士」と呼ばれるようになり、戦乱の続くバイストン・ウェルを平定する英雄となっていくのだが…。
登場人物[編集]
- 迫水真次郎
- 大日本帝国海軍特攻隊の勇敢な青年。階級は二飛曹。第二次世界大戦中、沖縄の上空付近で特攻の最中に米軍機コルセアに撃破された瞬間、突如オーラロードが開きバイストン・ウェルに召喚される。その後様々な出会いなどがあり、持ち前の「直心(じきしん)陰流」なる剣術を奮い見知らぬ土地で「聖戦士」として活躍する。プレイボーイとしても活躍。そして戦い続ける中で彼のオーラ力が「リーンの翼」として顕現した。過去のリーンの翼の戦士達の伝説は役割を終えた後にバイストン・ウェルから突如姿を消す謎があるため、生存中の迫水はガラバ討伐後について幾度も心配していたが楽観的に考え、無事に地上に戻れるものと期待していた。
- しかし、同胞であったアマルガンに後ろから喉を刺され絶命する形で過去の伝説通り姿を消した。彼の意思はリーンの翼と融合して地上界に戻り、小倉に落とされるはずだった第三の原爆を防ぐ。
- バイストン・ウェルでの戦いで経験を積むにつれて旧日本軍の考え方に疑問を抱くようになっている。そのためアニメ版とはキャラの性格が異なる。これはアマルガンにもいえる。
- 直心陰流を操る迫水は「ヤエーッ!!」なる独特の気合の掛け声を発する。
- ちなみに、初体験は慰安所であったという。
- アマルガン・ルドル
- 野心家。元々ツォの国の末裔とも盗賊上がりとも言われるが、民の支持を得るため、滅ぼされたが民から好かれたシィの国の領主の子と偽る。そのことでラストにかけてサコミズを含むリンレイ側の人間からアマルガンの謀反を疑われる事になる。
- ハロウ・ロイを奪還する途中、バイストン・ウェルに召喚されて間もないサコミズに偶然遭遇し、ガロウ・ランに襲われていた彼を助ける。レッツオの砦の戦いまで迫水や他の仲間と共に海賊をして過ごす。
- ガダバとの戦いの後に謀反を起こしリンレイを倒す事を考えており、リンレイと敵対することを見据え、リンレイの側につくであろうサコミズの力を恐れ、彼を殺害した。しかし迫水が息を引き取る前にリンレイのもう一つのリーンの翼によって一瞬のうちに焼かれる。ちなみにサコミズはラスト近くでリーンの翼はアマルガンのためではなく、リンレイを助けるためにサコミズに発動したと悟りリンレイに仕えることを決めている。
- ハロウ・ロイ
- エ・フェラリオ。迫水を召還した張本人。迫水が召還された時には他の女性とともにガロウ・ランによる陵辱・乱交中というテレビアニメでは描けないような衝撃的かつ運命的出会いであった。迫水と共にアマルガンに助けられた後共に行動する。
- キャプランの屋敷にて迫水を誘い肉体関係を持つが、その後ゲリィが誘拐され救出する際にゲリィを助けるため矢に撃たれ死亡。登場人物の会話より、通常の方法ではフェラリオは死なないとされるのに死亡したという事は迫水との出会いが彼女の精神を浄化したからだ、という結論に到っている。
- 『聖戦士ダンバイン』にもスピンオフ登場を果たしている。本作と『ダンバイン』を扱ったムック本『バイストン・ウェル物語』では両作をつなぐ人物と解説しているが、ただし詳細な関連性は明示されていない。キャラクターの意匠はアニメ用の設定資料と小説版のために湖川友謙が描いたスケッチとでほぼ共通している。
- ゲリィ・ステンディ
- 17歳の少女。迫水に好意を持つ。キャプランの屋敷で家事手伝いをしている時に迫水と出会う。その後迫水達と行動を共にする。海賊の時はシャーンにより慰安婦となるか船を降りるかを強要されるが投げ縄の腕を認めさせる事により回避。
- 作中著者は何度も迫水と性行為をさせる期待を読者に与えるが、彼女が18歳未満のためか、読者の期待を裏切るためか、一度も肉体関係を持たないまま、レッツオの砦の戦いの後に機関銃で四散。 女王をヒロインとした方が自由度が広がるため著者の都合で切捨てられた感を強く感じさせる流れで死亡する。
- その後アマルガンに買ってもらった迫水の靴にリーンの翼が発動し、迫水は空を飛ぶ。そのおかげで機関銃を制圧し、砦の長を拿捕する。
- リンレイ・メラディ
- 19歳。キェの国の末裔。レッツオの砦に幽閉されていた。ゲリィの死後ヒロインが入れ替わる形で登場する。砦の長マラ・ブランに3ヶ月あまりなぶられてた状態で迫水と出会う。逆さ吊り、両手足にロープで固縛し、中に浮いた状態で全身は痣と蛇だらけ。女陰には蛇の頭が突っ込んだ状態などなど、このときもハロウとの出会いと同じくテレビアニメでは描けないような衝撃的かつ運命的出会いであり、後にハロウと同じく迫水にとって重要な人物になるであろう事、その内肉体関係を持つであろう事が暗示されている。迫水はレッツオの戦いを境に戦いの目的が地上への帰還からリンレイと性交渉に替わる。そしてその願いの一歩はゲルドアの洞窟で叶える。
- 救出後女王として兵を導く。ラスト近くではリーンの翼が迫水に発動したのはリーンの翼の意思がリンレイを支えるためと暗示している。それを裏打ちしている出来事として、ラストにリンレイのサンダル(リンレイの父の残した財宝の一部。ゲルドアの洞窟内で発見したもの。作中でもう一つのリーンの翼として何度も疑われていた。)にもリーンの翼が発動している。
- 迫水に好意を持ち、後に部下の女性アンマとの間に三角関係が生じ数々の嫉妬を抱くようになる。後にアンマが身を引く事で表面上勝利。
- ムラブ・リオン
- ガロウ・ラン。ハロウを使って地上人を呼び出した。アマルガンに右手首を切られ、その後迫水達をしつこく追う。始めの方ではそれなりに活躍したが後の方では相方兼恋人ミンにも愛想を疲れる情けない存在になる。ガダバの士官オットバ・トウはミンの能力を高く評価していたため、ミンの足かせになっているムラブが邪魔になった事、ムラブが2度迫水に負け弱気になって愚痴ばかり言っていたので不愉快に感じた事、それが原因でオットバの部下に殺害される。
- ミン・シャオ
- 女ガロウ・ラン。弓の達人。何度も迫水を追撃する。ガダバに取り入ったりと、ムラブを支える。火薬入りの矢を身につけていたため誘爆に巻き込まれる。殺害されても悪霊となり、迫水たちを襲うがリーンの翼により退治された。
- キャプラン・ハン
- 商人として登場するが謎が多い人物。アマルガン・迫水の部下達はキャプラン経由で遣える様になった者が多い。アマルガンと同じくツォの国の出身と疑われる。
- グロン・ガザエル
- ゼラーナ船長。好色家。コムを飼う。アマルガンと仲がよく、国お越し以前は海賊の船長として物を奪い、女を犯し、男を虐殺していた。当初迫水にとっては受け入れがたい事であった。
- シャーン・ヤン
- 女海賊。グロンと同じく好色家。前半では女戦士としての活躍が書かれ、後半ではグロンの肉体関係が書かれる。時々冗談半分かつ本気で聖戦士迫水の味を知ろうと誘ったりしていた。ラストではゴゾ死後のガダバ軍の抵抗勢力ダム・ボーテを殺害するという大手柄を得る。
- コム・ソム
- ミ・フェラリオ。グロンに飼われている。裸踊りを好む。あまり知能は高くない。シャーンと同じく迫水を誘うが断られる。
アマルガン側の使いになることもあれば、敵側につくこともある。ただし、それは報酬によるもので、信念によるものではない。
- クロス・レット
- ドラバロの砦に行く際に道先案内人として登場。許婚をドラバロの指揮官デダン・バランダがマフと結託し行った処女狩りで破瓜された経歴を持つ。後に迫水についてよく登場する。
- ノストゥ・ファウ
- ミ・フェラリオ。隠密部隊床山によって、暗殺者として飼われていた者と一匹。通常ミ・フェラリオを飼いならす事は不可能だが特殊な麻薬を使う事により可能とした。迫水達を襲うが返り討ちに会い仲間は殺害され、本人は捕らえられる。その間は迫水の下着入りの籠の中で飼われるが、その事で迫水の匂いに愛着を持ち彼になつく様になる。グロンとは違い迫水は性的関係を築こうとはしなかった。
- 偵察中にグーベンゲンとその連れの女メチレルに捕らえられ、全裸にされたあげく股間にドライバーを押し込められる拷問を受ける。瀕死の状態であったため迫水の手により止めを刺される。
- グーベンゲン・ニーゲル
- 物語では重要な役目を担っているにも関わらず出番はなく、ラスト近くでやっと名前がでる。著者特有の最後の整理整頓で強引にこじつけて出た感が拭えない登場の仕方をする。
- 迫水と同じく地上人でガラバについて地上の武器を伝える。スウェーデン人。
- ノストゥの件では見ていただけと一応否認する。迫水が地上の武器で多くの大切な人を失った怒りを元々持っていた為、グーベンゲンの弁明を受け入れる度量はなく、手前勝手な考えで彼を悪と断言し、問答無用で殺害された。ほぼ八つ当たり状態。もしノストゥが殺害されていなくても同じ道を歩んだ事は文章より明らか。ミチレルの方は弁明する間もなく殺害。
- アンマ・ガルレア
- 21歳。キェの国の武家の出。カザン・バロリエ、メルバルディ・ルゥズを部下に持つ。2人ともアンマよりかなり年上でガルレア家に遣える。生まれて初めての痴漢行為を作戦中に迫水から受ける。
- ゴゾ・ドウの子シュムラ・ドウの隊の動きを偵察に行った時カザンとその他の兵と共に捕虜になる。そして彼女達はシュムラがリーンの翼を発動させた迫水から逃げる際には盾にされた。捕虜は馬車の中で殺害されたり、馬車の外に投げ出されたり、馬に引きづられたりした。
- その時迫水は敵からの銃撃から身を守るため負けじと転げ落ちた捕虜の体を盾にしたりした。最後には彼女ら2人と男2人しか残らず、迫水はこの4人の命を無視してシュムラ追撃を決意する。その間にカザンが頭を地面にぶつけた上、そのショックで股間を裂き死亡。しかし、次に左腕を肩部分から失ったアンマの体が投げ出されると、彼女の手当てを優先するため追撃を断念する。
- その後今回の事と元々迫水に多少の好意を抱いていた為、迫水とリンレイとの仲を誰もが知っている状態かつリンレイの部隊と合流していたにも関わらず、迫水を積極的に誘う。その時迫水は絶句し、迷ったが負い目もあり、受け入れる。翌日リンレイの知るところになるが、迫水が負い目を感じたせいと解釈し許す。しかし後のアンマの恋の駆け引きにより迫水はアンマを妻としたいと思うほどになる。
- しかしアンマはリンレイ、迫水と自分の身分の違いから身を引くことになる。
- カザン・バロリエ
- 25歳。クロス・レットから好意を持たれていた。アンマと共に捕虜になった時に死亡。2騎の馬から両足を縛られた状態で引きつられていた為、頭を地面にぶつけた上、そのショックで股間が裂け、右足がもぎ取られた形で死亡。追撃を断念した迫水はアンマの左腕と手を繋ぎながら捜索、遺体を発見する。それをみて迫水は彼女が処女だった事を知る。そしてクロスに同情する。
- メルバルディ・ルゥズ
- アンマが怪我をしてからは主従関係を解消される。途中ダーナとはいい仲になるが、彼が殺された際にはゴゾに立ち向かうが、両腕を切断された上、彼の部下に殺害された。その際にはダーナの遺体の上にかぶさるように倒れた。
- ゴゾは彼女の勇ましさに惚れ、彼女を陵辱するため、部下に生きたまま捕らえる様命令した。しかし彼女が抵抗したため部下の一人ブドがつい殺してしまったため失敗。
- スグリとヨッコウ
- 隠密集団床山の隊員。恋人同士。迫水からリーンの翼の靴を盗む。戦乱の最中に隊を抜けて駆け落ちする。
- ダーナ・ガハラマ
- 元ガダバの士官。捕虜になるが、その後聖戦士に魅せられ逃げる機会があったにも関わらず残り迫水側に寝返る。ゴゾ死後のガダバ軍の抵抗勢力ダム・ボーテとは大親友。ゴゾと対峙したとき小銃に撃たれ死亡。
- ゴゾ・ドウ
- ガダバの創設者で当時は聖戦士と噂された。最後のボス的存在。ダーナ達を殺害後すぐに現れた迫水によって殺害。
アニメ[編集]
小説版の戦いは剣による白兵戦が主体で、メカニックは地上人が持ち込んだ機関砲が出てきた程度であったが、アニメ版ではオーラバトラーと呼ばれる飛行能力のある搭乗型ロボット兵器や巨大な飛行戦艦といったオーラマシン同士が戦うロボットアニメ的世界観となっている。
ストーリー[編集]
現代の山口県岩国市、友人が起こしたテロ行為によって追われていたエイサップ・鈴木は海より現れた戦艦に乗っていた少女リュクス・サコミズがもたらしたリーンの翼の沓によって異世界バイストン・ウェルへと召還されてしまう。
登場人物[編集]
- エイサップ・鈴木 (声優:福山潤)
- 山口県岩国市に住む大学浪人中のフリーター。朗利と金本が起こしたテロ事件を発端にバイストン・ウェルに召還された新たなる聖戦士。
- 誰も乗り手がいなかったオーラバトラー・ナナジンに乗り込む。
- リュクス・サコミズ (声優:嶋村侑)
- サコミズの先妻が産んだ娘であり、ホウジョウの姫。
- 父の野心を正すためにリーンの翼の沓を持ち出す。
- サコミズ・シンジロウ (声優:小山力也)
- 本編から約70年前の第二次世界大戦中に大日本帝国海軍の特攻機桜花パイロット(当時の階級は二飛曹)として戦ったが、その特攻の最中にオーラロードが開き、バイストン・ウェルに召還され、未知のその地で「聖戦士」となる。現在はホウジョウ国の王。「直心(じきしん)陰流」なる剣術を体得し、かつてバイストン・ウェルに伝わる伝説の「リーンの翼」として活躍した。
- いまだ壮年の姿をしており老人には見えない。「オーラバトラー戦記」では地上で10年経つ間にバイストン・ウェルでは3年しか経過していないという描写があり、本作でも同様と思われる。つまり、小説から21歳しか年を取っていない計算になる。(注 物語初期の話。物語中盤で主人公が地上に戻った時にバイストン・ウェルで3年以上経っている間に地上では1年と少ししか経っていない、と言う逆の描写もある。)
- 地上の日本へ帰りアメリカを打倒することを目的に暴虐の限りを尽くす。
- 搭乗機はかつての愛機桜花をモチーフとした専用のオーラバトラー・オウカオー。
- 小説版の主人公であった迫水真次郎その人であるが、小説のラストとは違った運命をたどっているようである。
- 「電撃ホビーマガジン」誌掲載の「オーラバトラー構造学」によると、彼が搭乗していた桜花はビルバインの脚部補助エンジンのベースになったと伝えられている。
- 矢藩朗利 (声優:土田大)
- アメリカ軍基地に勤める技術者の父への反発からアメリカ軍基地へのテロを行った青年。エイサップのルームメイト。
- サコミズに協力しオーラバトラー・シンデンに搭乗する。
- 金本平次 (声優:田邉真吾)
- 在日の日系三世。山口大学の工学部に通うエイサップのルームメイト。
- サコミズに協力しオーラバトラー・シンデンに搭乗する。
- コドール・サコミズ (声優:林真里花)
- サコミズの後妻。野心家で、地上人である王を心の底では信頼していない。
- エレボス (声優:堀江由衣)
- ジャコバ・アオンの命によりエイサップに協力するミ・フェラリオ。
- アレックス・ゴレム (声優:大川透)
- エイサップの実父であったが長らく認知していなかった。アメリカ軍岩国基地司令。
- アマルガン・ルドル (声優:仲野裕)
- 聖戦士であった頃にサコミズの盟友として共に戦ったが現在はサコミズへの反乱軍の頭目となっている。
- サコミズと同じく小説版に登場したキャラクター。彼もまた小説版とは異なる運命を歩んできたようである。
- コットウ・ヒン (声優:三木眞一郎)
- ホウジョウ国の武将。
- 海楽 (声優:小西克幸)
- 海自のパイロット。エイサップらと共にバイストン・ウェルに来た地上人。
- サコミズにはあまり協力的ではない。
- 田中 (声優:竹谷和樹)
- 海自のパイロット。
- ジャコバ・アオン (声優:甲斐田裕子)
- ワーラーカー・レーンに住むフェラリオの長。
- 声優やデザインは異なるが、唯一『聖戦士ダンバイン』にも登場した存在である。本作でも前作同様重要な役割を担う。
- 余談であるが、永野護によれば『重戦機エルガイム』の物語は、このジャコバ・アオンが所有する水晶球内で展開されるおとぎ話であると発言している。
スタッフ[編集]
放送リスト[編集]
外部リンク[編集]
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