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双生児(そうせいじ)とは、多胎児の1つで、同じ母親の胎内で同時期に発育して生まれた二人の子供を指す。いわゆる双子(ふたご)のことであり、多胎児の中では一番見かける。母体が受胎した時の受精卵の数により、一卵性双生児と二卵性双生児に大別される。
出産の時には数分程度の時間差で産まれる事が多いが、 中には数時間から数十日の間隔で生まれる場合もある(双子が一度の分娩で生まれるとは限らない)ので、誕生日・誕生年が異なってしまう兄弟姉妹もいる。また、日本では後から生まれた方を兄または姉、先に生まれた方を弟または妹として扱う慣習があったが、戸籍法上は生まれた順に記載する事となっている。
なお、双子は多くの哺乳類(猫や羊、フェレットなど)で一般的に観察される出生形態の一つである。例えば牛の双子発生率は1%から4%程度ある。但し、人間以外の哺乳類(胎生動物)では、一腹産児数が複数であっても一般に双子という表現は取らない(犬猫の一腹の仔は双子等とは呼ばれず、単に兄弟として扱われている)。双子受胎時の困難さを克服できる、あるいは管理することが出来ればより高利益を確保できるため、双子率を上昇させる研究も行なわれている[1]。
双生児の卵性[編集]
一つの受精卵(卵子)が分裂(多胚化)して生れる一卵性双生児(identical twins / monozygotic twins)と、何らかの原因によって二つの卵子が排出(多排卵)され、それぞれ別の精子と受精して生まれる二卵性双生児(fraternal twins / dizygotic twins)がある。
2007年3月には、どちらにも分類し難い準一卵性双生児(semi-identical twins)という双生児の例が研究者によって報告された[2]。
一卵性双生児[編集]
受精卵の多胚化による一卵性双胎(多胎)妊娠は、偶然の産物であり、一卵性双生児の出生は遺伝やホルモン分泌量などの外的要因に影響をほとんど受けない(ごく稀に、生殖補助医療(不妊治療)の影響を受けた可能性が存在する例もある)。古来より人種に関わりなく、1000組に4組の確率で一卵性双生児が誕生する[3]。
一卵性双生児は基本的に全く同じ遺伝情報(遺伝子型)を持っている。そのため、 性別や血液型等は基本的に(発生段階で変異がなければ)一致し、顔形もよく似ている。しかし、同一のDNAを持つ一卵性双生児であっても、胎児期から双子の各々は独自の成長をするため脳の発達過程も異なっており、出生時には大脳皮質の形状も異なっている。双子の成長に従って個々の双子の表現型の差が次第に広がるため、病気に対する抵抗力や外見などの差などは次第に大きくなる(下記双子研究参照)。食物アレルギーの有無・種別・度合いなども、既に離乳期の時点で双子の各々で異なっていることが多い。また、DNA情報は個々人の獲得形質に直接的な影響を与えることはないため、身体能力なども(似ているが)個々人で異なり、学校の得意科目やスポーツの得意・不得意が分かれることも多い。
さらに、指紋も遺伝以外の要因が大きい為、良く似た形状の指紋にはなるが同一のものとはならない[4]。よって、一卵性双生児の各々を生体認証(バイオメトリクス)で識別することも、ほとんどの場合で可能である。一般に遺伝情報に左右されないものとして、ほくろ・あざの位置、虹彩や静脈パターンなどがあり、静脈認証などを用いた個人認証はまったく問題なく可能である。また顔認証で一卵性双生児を識別することもできる[5]。しかし、一般的にはもっとも確実と言われているDNA認証では、一卵性双生児の各々を個人認証することができない。
- ミラー・ツイン
- 一卵性双生児の中には、利き手が左右に分かれていたり、つむじが右巻き・左巻きと対称になったりする場合がある。このような左右対称の特徴を多く持っている双子を、ミラー・ツインと呼ぶ。受精9-12日前後で受精卵の分裂が発生した場合、ミラー・ツインになると考えられている[6]。ミラー・ツインの中には、様々な外的要因の累積によりごく稀に全臓器反転症、すなわち内臓位置の逆転(心臓が右にあるetc.)が生じる場合もある[7]。
- 異性一卵性双生児
- 一卵性双生児の性別は基本的に同性であるが、極めて稀に異なる性別の一卵性双生児が誕生することがある。二つに分かれる前の受精卵の性染色体がXY(男)の場合、多胚化する際に一方のY染色体が欠落し、XY(男)とXO(女)の異性一卵性双生児として誕生する可能性がある。また、受精卵の性染色体がXXY型であった場合、多胚化(受精卵が二つに分裂)する際にそれぞれの性染色体がXX(女)とXY(男)に分かれることで異性一卵性双生児となりうる。性染色体がXOのケースはターナー症候群として[8]、XXYを有しているケースはクラインフェルター症候群として、それぞれ知られている。一卵性の双子で性別が異なる事例が1976年までに少なくとも3例[9]が確認されており、その後も異性一卵性双生児の事例(異性一卵性三つ子を含む)がしばしば確認されている。なお、異性一卵性双生児の遺伝子の核は個々で異なるため、一卵性双生児であっても遺伝情報は完全に同一なものではない[10][11]。さらに現在では、Y染色体の有無により発現する性別が決定されているわけではなく、異なる性染色体が混在(モザイク)する割合によっても性別が異なってくることもわかっている[12]。
- 結合双生児
- 一卵性の場合、ごく稀に卵子の分裂が不完全な状態で成長し、体が結合したまま出生される事がある。この出生形態の双生児は結合双生児(シャム双生児)と言われる。
二卵性双生児[編集]
二卵性双生児は、多排卵のうち(異なる精子に)受精した二卵が、同時に子宮壁に着床した場合の双胎妊娠から誕生する。二卵性双生児は、同時に生まれて来る兄弟と同じ事なので一卵性双生児と異なり、遺伝情報は各々で独自のものである。普通の兄弟姉妹と同じように、性別や血液型等が異なる場合もあるし、顔形も通常の兄弟姉妹程度に似ることになる。髪質や肌の色がまったく異なる場合も多い。日本の二卵性双生児出生率はかつて0.2%弱であった(一卵性より出生率は低かった)が、近年は上昇傾向にあり、出生率は0.4%以上になっている。
性別が異なる二卵性双生児を特に異性双生児という。日本では異性双生児のことを「ミックスツイン」と呼称する場合も多い。ただし、英語のmixed twins英語版は混血(Multiracial)の親から生まれた双子を指し、異性双生児を指す英語はmixed sex twinsまたはopposite sex twinsである。
多排卵は妊婦自身や母方家族の二卵性双生児出産既往と相関があり、高ゴナドトロピン血症との関連が示唆されている[13][14]。ゴナドトロピンは経産により上昇する傾向にあり、経産婦が双子を出産する可能性は初産の場合よりも若干ながら高い。遺伝子研究においては、双子の両親のうち母親の持つ要因だけが二卵性双胎妊娠の発生に影響を与える。父親側の要因が母体側に何らかの影響を及ぼし、多排卵を導くという可能性はない。
なお、排卵された複数の卵子が受精する時期は、必ずしも近接していない。(同一月経周期内での)異なる時期・異なる性交による受精が発生(過妊娠、Superfecundation)することがある。さらに珍しいことではあるが、受胎時とは別の月経周期に妊娠中にも関わらず排卵が生じ、受胎時期が異なる二人目を妊娠する(過受胎、Superfetation)こともある。短時間で複数の受精卵が生じた双胎妊娠と比べ、過妊娠・過受胎では受胎時期が双子のそれぞれで異なっているが、出生する子供が二卵性双生児であることに変わりはない[15]。特に過妊娠で二卵性双生児を受胎することは比較的一般的に確認されるため、二卵性双生児の在胎週数は双子の個々でしばしば異なっている[16]。
- 混血の双生児(Mixed twins)
- 両親が混血である場合、親が有している人種のDNAを偏って受け継いだ結果、異なる人種特徴を持った二卵性双生児が産まれることがある。例えば、両親が共にコーカソイドとネグロイドの混血であった場合、双子のうち一方がコーカソイド、もう一方がネグロイドの特徴をもって産まれる可能性がある[17]。具体的には写真を参照のこと[2] [3] [4]。
- 異父二卵性双生児
- 極めて稀ではあるが、二卵性双生児それぞれの父親が異なる可能性もある。過妊娠や過受胎のように異なる時点の性交で複数の卵子が受精するケースで、父親が異なる場合を異父過妊娠・異父過受胎と呼び、生物学上の父親が異なる双生児が生まれる[18]。1992年のある研究[19]は、父親認知訴訟で審理されたケースのうち、異父二卵性双生児が約2.4%であったと報告されている。
特殊な卵性の双生児[編集]
一卵性と二卵性以外の卵性をもつ双生児が、ごく稀に誕生することがある。
- 半一卵性双生児
- 半一卵性双生児(polar body twins[20]、あるいはhalf identical twins)は、排卵された一卵が受精前に分裂して二卵になったことから二卵性双生児として誕生する、双生児の種別の一つ。理論上でその存在は指摘されているが、検証が困難であることに加え、そもそも存在が稀であるため確認されたことはない。卵母細胞性双生児、二精子一卵性双生児とも呼ばれる。半一卵性双生児は各々75%のDNAを共有している。また、異性双生児として誕生する可能性が、通常の二卵性双生児の場合と同様に存在する。
- 準一卵性双生児
- 準一卵性双生児は過受精した卵子(二精子が受精した卵子)が何らかの原因によって分裂し、双生児となったもの。2007年3月、初めて学術的に公式な報告がなされた[21]。一個体中に異なる遺伝子情報が混在するキメラ(モザイク)として出生している[22]。卵子に過受精が発生する確率自体は全体の受精のうち1%程度と言われているが、実際に出生にいたって生存が確認される事例はかなり稀であり、一例のみ確認されている。
双生児の出生頻度[編集]
双生児の出生頻度は人種により違いがあり、白人種は1/80から1/120、黒人種では1/50以上といわれる。日本における双生児の出産頻度は、かつては1/150から1/160の低い水準であったが、近年は1/100程度に上昇している。
この人種間の差や近年の日本の双生児出生頻度の上昇は、主として多排卵、即ち二卵性双生児の出産頻度に因るものとされる。日本の双生児出生頻度は1000組中、1974年頃は6組を少し下回る程度だったが、2003年には10組を上回った。一卵性双生児の出生率は地域・民族・時代に関わりなく一律0.4%であり、日本の一卵性双生児出生頻度も1974年から2003年の30年間において1000組中4組前後で安定していた[23]。よって、この出生頻度の変化は二卵性双生児の出生率の変動による影響が大きい。特に人工授精の導入による影響は大きく、体外受精の導入によって双生児の出生率は、導入前の6割増になったと言われる[24]。ただし、1996年から日本産婦人科学会が胎内に戻す受精卵数を制限を開始し、現在は日本の双生児の出生率は低下傾向[25]にある(現在の産婦人科学会の指針では原則として、胎内に戻す受精卵は一つと定められている[26])。
また、二卵性双生児の出生頻度は地域間・民族間の違いも大きい。西アフリカ一帯に住むヨルバ族の場合、二卵性双生児の出生率は約6%であり、ブラジルのある小さな集落では10%に達する[27]。これは日本の二卵性双生児出生頻度の10~20倍に達している。
性別・卵性別の出生割合[編集]
双胎妊娠においては5つのバリエーションが一般的である(確認されている事例が1例のみである準一卵性双生児と、異性一卵性双生児は除く)。出生率順に以下のパターンとなる[28]。
- 男女の二卵性双生児(全双生児のうち、約4割を占める)。
- 女女の二卵性双生児
- 男男の二卵性双生児
- 女女の一卵性双生児
- 男男の一卵性双生児
但し、日本では二卵性双生児出生率が低いため、必ずしも上記の出生割合になっているわけではない。
一卵性双生児の受胎誘因[編集]
卵子が分割して一卵性双生児が産まれる原因は、解明されていない。しかし、一卵性双生児の父親の一部には、係累に一卵性双生児がいる確率が有意に高いケースもあるため、男性側の遺伝的影響が存在する可能性を指摘する仮説もある。ほかに、受精時期が影響を与えるという、以下のような仮説も近年は存在する[29]。
- 排卵された卵子(卵母細胞)が成熟・退化する過程の後期に受精した。
- 女性のホルモンバランスが不安定な、若年期・壮年期に受胎した。
二卵性双生児の受胎誘因[編集]
二卵性双生児の出生率は、母親の遺伝要因の影響を受ける(多排卵に遺伝的影響がある)。また二卵性双生児の母親が受胎した際、卵胞刺激ホルモンの値が上昇している傾向が見られる。その影響を受け、妊娠前の生理の周期が早まったり、期間が短くなっていることが多い。他に、以下のような幾つかの要因が二卵性双生児の受胎に影響を与えていると考えられている。
- 30歳~40歳ぐらいである(特に35歳以上の妊婦の発生率が高い)。
- 身長・体重が平均より大きい。
- 経産婦である。
- 経産回数が多いほど多排卵になりやすい。特に二卵性双生児の母親が再び二卵性双生児を身籠る確率は、通常の3~4倍に達する。
- 一部の生殖補助医療(不妊治療)。
- 生殖補助医療の種類に拠り、多排卵に全く影響を与えないものもある。体外受精・受精卵(胚)移植、排卵誘発剤の利用などが多胎妊娠に繋がる可能性がある。
- ナイジェリアなど西アフリカに居住しているヨルバ族のようなアフリカ系血統である。
- ヨルバ族の二卵性双生児受胎頻度が大きいのは、ヨルバ族の食生活が影響を与えているという推測もある。これは、ヨルバ族の主食であるヤムイモが植物性卵胞ホルモン様物質(エストロゲン、女性ホルモン)を豊富に含むため、卵巣に刺激が与えられて日常的に多排卵が誘発されている、という仮説である。但しこの仮説に対しては反論がある。エストロゲンはゴナドトロピンのレベルを低下させるため逆に双子率を低下させる、とする説で、こちらの反論の方が有力視されている。
- インスリン様成長因子(IGF)の血中レベルが高い[30]。
- 参考:菜食主義と双胎妊娠の頻度
- 双胎妊娠の確率を上昇させるIGFは乳製品等から摂取できるが、菜食主義の中でもヴィーガン(Vegan)と呼ばれるグループは全ての動物由来製品の利用を拒んでおり、血中のIGFレベルが非ヴィーガンと比べて13%ほど低い。そのため、双胎妊娠の確率が非ヴィーガン(乳製品を食事にとっている人)の5分の1程度になっている、という調査結果もある[31]。
双胎妊娠[編集]
双胎妊娠に限らず多胎妊娠の場合、胎児達の合計重量・体積の増加に対し、母親の子宮容積が早く限界を迎えやすいため、双胎妊娠の場合は単生児(胎児数1で妊娠・出産を迎えた子供)と比べると、個人差はあるが臨月を待たず出産にいたる可能性が大きく、34週から36週ぐらいの早産になり易い[32]。早産は新生児の健康状態に影響を及ぼす可能性が高いため、双胎妊娠の場合は慎重な妊娠生活を過ごすことが要求される。
双胎妊娠は、卵膜の種別である膜性により幾つかの形態に分類される。膜性の違いにより、妊娠生活上の注意事項が異なる。また、膜性により胎児の卵性が出生前に判明する場合もあり、重要な医療情報となる。
膜性[編集]
卵膜は外層より脱落膜・絨毛膜・羊膜の三層で形成され、このうち絨毛膜と羊膜の数による区分が膜性である。特に母体内の胎盤の数の違いを表す絨毛膜の違いが重視される。絨毛膜の方が羊膜より完成が早く、ごく早期は羊膜数の判断は困難である。また妊娠週数が進行すると膜性の判断が難しくなるため、膜性診断はおおよそ妊娠12週までに医師の判断を仰ぐ必要がある。
- 絨毛膜
- 絨毛膜は、羊膜の上層に位置し胎盤の一部を形成する、卵膜のうちの第二層。(生殖補助医療によらない)自然妊娠による二卵性の場合は、確実に2絨毛膜性双胎となる。一卵性の場合、受精卵の分裂時期により1絨毛膜になるか2絨毛膜になるかの違いが出る。絨毛膜の数は胎盤の数と考えてよいため、膜性が1絨毛膜の胎児は胎盤を共有している。よって、膜性が1絨毛膜と2絨毛膜のどちらかであるかにより、妊婦の生活に多少の違いが生じることになる(妊娠時の注意事項が異なる)。
- 羊膜
- 羊膜は卵膜の最内層であり、個々の胎児を包む膜。1絨毛膜性双胎妊娠の場合、1羊膜と2羊膜のケースが存在する。2羊膜性となる場合が多い。1羊膜の場合、同じ羊膜の中に複数の胎児が存在する。なお2絨毛膜性双胎妊娠の場合は、当然ながら2羊膜である(羊膜は絨毛膜の内層膜であるため)。
- 双胎妊娠の分類
- 絨毛膜と羊膜の組合せにより、双胎妊娠の種別が決まる。この種別は受精卵の分裂時期により決まると考えられている。
- 2絨毛膜2羊膜性双胎:受精3日以内に受精卵が分裂した場合
- 1絨毛膜2羊膜性双胎:受精3日から7日以内に受精卵が分裂した場合
- 1絨毛膜1羊膜性双胎:受精9日以降に受精卵が分裂した場合
一卵性と二卵性の識別[編集]
双生児の性別が異なる場合、ほぼ確実に二卵性双生児である。しかし、同性の場合はDNA検査をしない限り、卵性判断をすることは出来ない。ただし1絨毛膜性双胎の自然妊娠であれば、産まれてくる双生児は一卵性双生児である。一方、2絨毛膜性双胎の場合は一卵性と二卵性の両方の可能性がある。
- 卵性と膜性
- 双生児の卵性と膜性(絨毛膜・羊膜の組合せ)には以下のような関係がある。1卵性双生児の場合、受精卵の分裂時期により、膜性に違いが生じる。一方、2卵性双生児の膜性は、ほぼ必ず2絨毛膜2羊膜となる(生殖補助医療の種類によっては、1絨毛膜2羊膜の二卵性双生児が誕生する場合もあり、数例が確認されている[33])。
膜性と卵性 | 1絨毛膜 | 2絨毛膜 |
---|---|---|
1羊膜 | 一卵性
<td align="center">発生しない | |
2羊膜 | 一卵性 | 一卵性 or 二卵性 |
- ※1絨毛膜2羊膜性双胎胎盤の場合、生殖補助医療の結果として二卵性双生児として誕生する可能性もごく僅かながら存在する。
- ※※2絨毛膜2羊膜性双胎胎盤の場合、融合双胎胎盤と分離双胎胎盤に分類される。
- 過去の卵性診断上の混乱
- かつては絨毛膜や胎盤の数をもって卵性を識別していたが、これは誤りである。上記のように、2絨毛膜性双胎であっても一卵性の可能性があり、また視認された胎盤数が一つであって二卵性双生児の場合もある(視認された胎盤の数が一つであっても、検査の結果、融合性双胎胎盤であることも多い)。よって現在では、出生時に二卵性双生児と言われていても、その実は一卵性双生児であったり、一卵性と判断されていても二卵性双生児だったりするケースが多数存在している。例えば、タレントのマナカナは二卵生双生児だと本人達も信じていたが、DNA検査の結果として一卵性双生児の確率が極めて高いと判断された[34]。
双胎妊娠の出産時期[編集]
双胎妊娠の膜性が1絨毛膜型である場合、在胎週数が28週(妊娠後期)を超える頃、管理入院でMFICU(母体胎児集中治療管理室)等に入室する場合が多い。一般に管理入院の期間はノン・ストレス・テスト(NST, Non Stress Test)等の結果によって変わってくるため、個人差が大きい。数週の入院の後に自宅に戻る場合もあれば、出産時までそのまま入院が継続される場合もある。
37週0日以上の正期産になるまで妊娠を継続することが望まれるが、双胎妊娠では胎児二人分という物理的な大きさが母体の負担になる場合も多い。そのため、低出生体重児になる可能性があっても、妊娠34週を超えれば出産を選択することは双胎妊娠では珍しくない。これは妊娠34週以降であれば胎児の肺がほぼ完成し、NICUを備えた産院であれば十分な対応が可能になるからである。
アメリカ在住の妊婦の妊娠期間を調査した1998年の研究[35]では、単胎妊娠と双胎妊娠の妊娠期間は下記の表に見られるように、顕著な期間の違いが報告されている。参考に品胎(三つ子)妊娠の事例も併記しておく。一般には、双子の場合は37週過ぎ、三つ子の場合は34週過ぎの頃に出産となる場合が多いといわれている。また、1羊膜1絨毛膜の場合や品胎妊娠の場合、分娩時に臍の緒が巻きつく可能性などの危険を避けるため、帝王切開による出産が多くなる。
胎児数と妊娠期間 | 単胎妊娠 | 双胎妊娠 | 品胎妊娠 |
---|---|---|---|
平均在胎週数
<td align="center">39.03週 <td align="center">35.77週 <td align="center">32.48週 | |||
在胎33週未満
<td align="center">1.7% <td align="center">13.94% <td align="center">41.25% | |||
在胎37週未満
<td align="center">9.43% <td align="center">50.74% <td align="center">91.03% |
特有の現象[編集]
- バニシング・ツイン(Vanishing Twins)
- 双胎妊娠が判明した後、ごく早期の段階で一方が流産となり、結果として単胎妊娠の形になることをバニシング・ツインという。胚(胎児)が母体に吸収され、あたかも子宮内から消失(バニシング)したように見えるため、この名称がついている。研究者の中には、実はほとんどの妊娠のごく早期は多胎受精なのだが、妊娠が確認される頃に単胎になっているのではないか(バニシング・ツインを経た後に妊娠が判明しているだけなのではないか)、と仮説を立てている者もいる。
- 子宮内胎児死亡(miscarried twins)
- 双子のうち一方の胎児だけが生存している状態。この場合、死亡した胎児を手術で取り出す必要が生じる場合もある。バニシング・ツインはこの一種。
- キメラ(chimera)
- 本来ならば二卵性双生児になるはずだった二つの受精卵が、融合して一つの受精卵となることがある(dual identities)。多くの場合は受精卵が成長せずに出産まで至らないが、一個体が二種類の遺伝情報を持つキメラとして生まれることもある。またバニシング・ツインで、本来は母体に吸収されてしまう胚が残った胚と融合し、キメラで生まれる場合もある。特に異性双生児として生まれるはずだった胚が融合した場合、雌雄同体(hermaphrodite)や半陰陽が生まれる可能性も生じる[36]。
- 血液キメラ
- 融合性双胎胎盤の場合(つまり二卵性双生児の一部は)、異なる血液細胞を同時に持つ血液キメラとして生まれる可能性がある。血液キメラの場合、たとえばA型とB型の血液が混在して血管を流れている状態になる。二卵性双生児の8%ぐらいの割合[37][38]で血液キメラがいるのではないか、という調査もある。乳牛の異性多胎仔で血液キメラの場合、フリーマーチンとなる。フリーマーチンの牛は生殖能力を持たないため、牝牛であっても乳が出ず乳牛の役目を果たせないことになる[39]。
特有の問題[編集]
- 早産
- 多胎妊娠は単胎の場合より早産になりやすい。
- 貧血
- 多胎妊娠の場合、胎児が必要とする血液量が単胎より多いため、貧血になりやすい。
- 双胎間輸血症候群
- 胎盤の共有により発生する症状。1絨毛膜性と融合性双胎胎盤で血管の吻合が見られる場合に生じる。
- 胎児不均衡発育
- 発育が不均衡であっても出産は同時であるため、出産時期の設定が難しくなる。
- 静脈血栓塞栓症
- 双胎妊娠の場合、妊娠生活に安静を要求されるため、単胎より発症しやすい。
- 子宮内胎児発育遅延(IUGR)
- 多胎妊娠特有の問題ではないが、多胎妊娠の場合は単胎時より大きな問題になる場合が多い。
- 妊娠高血圧症候群(かつての妊娠中毒症に対する現在の呼称)
- 同じく多胎妊娠特有の問題ではないが、単胎時より大きな問題になる場合が多い。
- 羊水過多症
- 同じく多胎妊娠特有の問題ではないが、単胎時より大きな問題になる場合が多い。
- 出産難民
- 同じく多胎妊娠特有の問題ではないが、単胎時より大きな問題になる場合が多い。特に1絨毛膜性双胎妊娠の場合、一般の産院では受け入れを断られる場合がある[40]。地域の中核的な総合病院の、NICUを備えた周産期医療センターへ入院することが推奨されており、出産難民になりやすい。一方、膜性が2絨毛膜性双胎妊娠の場合、特に問題なく受け入れ可能な産院が比較的に多い。早期の膜性診断が重要とされる理由の一つである。
双子研究[編集]
双子研究は、一卵性双生児を医学的・遺伝子的・心理学的性格分類の諸側面から研究し、環境的な影響を極力排除した上で遺伝的要素による影響を抽出するものである。人類学・分子生物学の分野で非常に興味深い研究分野として存在している。特に誕生して間もない時期に離れ離れとなり、異なる家庭環境で別々に育てられたような双子が、最も研究の対象として適しているとされる。
一卵性双生児は同一のDNAを持っているが、各々の人生を通して異なる環境的影響を受け、その影響は各種の遺伝的素質の発現に影響を及ぼす(双生児の遺伝子型は同一であっても、表現型は環境の影響を受け、後天的に定まる)。これをエピジェネティクス(後成)変異と呼ぶ。3歳~74歳の一卵性双生児80組の研究によると、幼い双子ほど相対的な後成的差異はほとんどないが、後成的差異の数は加齢と共に上昇し、50歳の双子は3歳の双子の幼児の三倍以上の後成的差異が発現していた。そして離れ離れに育った双子の後成的差異が最も巨大だった[41]。
- 食品の嗜好と双子
- 食べ物の好みが「環境」と「遺伝」のどちらから影響を受けるのか、しばしば双子を利用して調査される。それらの研究によると、双子間の食品の嗜好に関して、次のような結果が示されている。
- 遺伝による影響を一卵性双生児と(同性の)二卵性双生児を利用して調査した結果では、明らかに一卵性双生児の嗜好の一致性は、二卵性双生児を上回った(食品の嗜好に関して、遺伝による影響は十分に大きい)[42]。
- 食品に対する好みは遺伝による影響も大きいが、双子で非共通の体験をした結果(環境的要因)による影響も大きい[43][44]。
- 双子の個別人格
- イギリスで5206組の2歳の双子を調査した研究では、個々の双子に生じる模倣能力(学習力)などの差異は、遺伝によるもの3割・双子の共通体験4割・個々の双子の個別体験3割、に起因しているだろうと示している[45]。
その他[編集]
双子の兄弟姉妹と出生順[編集]
双子の出生順により、二子中第一子(兄・姉)、二子中第二子(弟・妹)となる。
かつて日本には「後から生まれた方を兄(姉)とする」という因習があった。これは「兄(姉)ならば先に母の中に入ったので奥にいるはずであり、後から出てくるはず」、「弟(妹)が兄(姉)を守るため、先に露払いとして出てくる」などの考え方による当時の「産婆ノ妄説[46]」だったが、1874年(明治7年)12月13日の太政官指令[47]により「前産ノ児ヲ以テ兄姉ト定候[48](先に産まれた方を兄・姉とする)」と多胎児の兄弟姉妹の順が定められた(そのため12月13日が「双子の日」とされている要出典)。それ以後、少なくとも法令上は出生順により兄弟姉妹が決められている。
現在は戸籍法第四十九条第三項の定めにより、子が出生すると出生証明書を添えた上で出生の届出(出生届[49])をしなければならない。この届書に「出生の年月日時分」を記載する必要があり、届書に添えられる出生証明書にも「出生の年月日時分」、「単胎か多胎かの別及び多胎の場合には、その出産順位」などが立ち会った医師(またはそれに準ずる者)により記載されていなければならない(法務省・厚生労働省令第一号(平成14年2月18日最終改正)[50])。この出生届出と出生証明書の記載[51]に従い、兄弟姉妹の順が定められている。
双子の言語の発達[編集]
幼児期の双子は、言語の発達が単生児と比べて遅いと言われる。特に男・男の双子の場合、顕著な遅れが見られることがある(女・女の双子の場合、言語発達の遅れは明確なものではなく、確認される場合でも、大きな遅れではない)[52]。30ヶ月の男の双子幼児の場合、言語発達の遅れの程度は単生児や女の双子と比べ、表出言語で8ヶ月の遅れ、言語理解で6ヶ月の遅れ、ごっこ遊びで5ヶ月の遅れが見られた[53]。一般に双子間でのみ通じる「秘密の言語」(あるいは、双子言語)の存在が発達の遅れの要因として疑われることが多いが、そのような双子間専用のコミュニケーション手段が仮に存在したとしても、言語発達の程度に対する影響は非常に微々たるものである[54]。なお、34組の4歳の双子を調査した結果によれば、4歳時点で女の双子の方が若干ながら言語能力と運動能力で高い能力が見られたが、男女間の差より出生時体重の差による影響の方が大きく、その出生時体重による差も大きなものではなかった。また、一卵性と二卵性の違いによる言語・運動能力の差も認められなかった[55]。
双子育児に対する社会的支援[編集]
双子などの多胎児を持つ家庭は、家庭外への外出は日常の買い物ですら困難な場合もあるため、様々な育児支援が民間企業や公的団体により行われている。メーカー直販による粉ミルクの宅配サービス[56]や、ベビーシッター等の育児支援サービスにかかる経費の一部、または全部を資金援助する等の事業がある[57]。
- 双子サークル
- 双子の親が情報交換する場として各地に「双子サークル」が存在する。双子(多胎)育児に関するノウハウや情報の交換と蓄積や、サポート体制の拡充を主目的とすることが多い。これらのサークルは、地方公共団体が子育て支援事業の一環として主催、あるいは補助している公的・準公的な性格のものが多いが、NPO・NGOによるもの、完全に私的なサークルとして活動しているものなど、多様な形態がある[58]。地域的なサークルの集まりを、全国的なネットワークに構築しようとする動きもあり、厚労省所管の独立行政法人福祉医療機構による資金援助等がおこなわれている[59]。
トリビア[編集]
- 2002年4月には、沖縄県南風原町の南風原町立南風原中学校に2つの小学校(南風原小から5組、北丘小から4組)から男4組、女4組、男女1組の計9組の双生児が入学し、2005年3月に卒業したという前代未聞の出来事があった。
- 母子健康手帳は双子の場合、二冊が交付される。交付時の手帳のナンバリングは、続き番号の場合と同一番号で枝番がつけられる場合と、地方自治体によって差がある。どちらの場合も、手帳には第一子・第二子と記載され渡される。また、同時に交付される(手帳、もしくは同時交付される別冊に付属する)健康診断の申し込み票等は、母体に対して交付されるものであるため、二冊目から取り除かれてから交付される。
- 誕生日が95日離れた双子がアメリカ合衆国ルイジアナ州で産まれている。一方は1994年生まれ、もう一方は1995年生まれである。
- 多胎児グッズを扱う民間企業が2月5日を「ふたごの日」として日本記念日協会(任意団体)に申請し、受理・登録されている。
著名な双子[編集]
神話・伝承に登場する双子[編集]
神話・伝承には数多くの双子が登場する。神話に登場する神としては、善悪などの対立する二元的存在、あるいは同格の相克対象(ロムルスとレムス)として登場する[60]。双子間で能力差がある場合は、男女(フレイとフレイヤ)・太陽と月(アポロンとアルテミス)・人間と神(カストルとポルックス)などの相補的な存在・両極性二項対立(あるいは統一体の二面)な存在として描かれることも多い[61]。
物語に登場する双子[編集]
架空の物語では、大きく分けて三つの意図から双子を登場させることが多い(もちろん、複数の意図が被る場合もある)。
- 酷似した外見を持つ存在
- 双子(特に一卵性双生児)の酷似した外見をもって、一見して双子であると視聴者や読者に分からせ、双子の入替わりを正当化することが可能となり、しばしば悲喜劇や推理劇に利用される(シェークスピアの『間違いの喜劇』、『刑事コロンボ』第17話など)。酷似した外見であっても性格の異なる人物として描かれる場合も多く、当人達の努力や意思、そして経験による後成的変異の影響を強調する物語展開となりやすい。マナカナが幼少時代を演じた『ふたりっ子』や、『聖闘士星矢』の登場人物のサガ・カノン、さらには児童文学の『ふたりのロッテ』におけるロッテとルイーゼが代表的な存在だろう。また、絵本『ぐりとぐら』のぐりとぐらやディズニー作品のチップとデールのように、似た外見をもった二人組が並んでいると、それだけで視覚的な可愛らしさを演出できるメリットもある。さらには微妙な差異をもってキャラクターグッズ等を別商品として展開できるメリットもあるため、手軽な販売戦略としても利用されうる(ハローキティとミミィなど)。ただ、『きかんしゃトーマス』の双子車両(ドナルドとダグラス、ビルとベン)のように、公式には双子のうち一方だけを販売するような場合もある。
- 精神的肉体的な分身
- 母親の胎内に同居し同時に出産されたという、非常に強い連帯感を相互に持った二人組という演出が可能となる。場合によっては、相反する(相互補完的な)性格付けがなされたり(『海の闇、月の影』、『ゲームの達人(第三部)』など)、テレパシー等を有する超能力者として登場する(『ミラクル☆ガールズ』など)。この場合、登場する双子が強い精神的絆を持っていれば、二人の外見や学力、身体能力が似ていなくとも良い(『生徒諸君!』や成長後の『ふたりっ子』など)。また、一方が亡き後に夢や事跡を継ぐ『タッチ』のような形で描かれることも多い。さらには、オカルトチックながら肉体的精神的な相互干渉がある場合もある(『コルシカの兄弟』など)。また、理論上では一応はあり得る話ではあるにせよ、双子の登場する作品の中には異性双生児であるにも関わらず、一卵性として描かれたり、一卵性とは明示しないまでも二人の外見が非常によく似ているように描写されたりするものもあるが(単純な作劇ミスの場合もあろうが)、これも絆や双子達の分身性を強調したい故だろう。逆に分身性を強調するために「双子」という設定を利用する物語もあり、勇者王ガオガイガー等では設定上双子であるロボットも登場する。
- 親子以上に濃い関係の血縁
- 双子の二人が何らかの差異(外見や立場など)があっても、同格の存在として描くことが出来る。なかには、双子達本人が気がついておらずとも、その濃密な血縁関係そのものが重要な場合もある。映画『ツインズ』でアーノルド・シュワルツェネッガーとダニー・デビートが演じた双子や『スター・ウォーズ』のルークとレイア姫は、外見上の酷似や精神的感応がなくとも、非常に濃い血縁関係であること自体が重要な要件である。川端康成の『古都』に見られるように、出生を同じくしても立場や運命の違いを強調する展開になる場合もある。また、双子という濃密な血族関係から、『鉄仮面』や旧約聖書のヤコブとエサウなどに見られる双子の王位継承や家督相続などの場面では、その継承順位が誕生のわずかの後先により決まってしまい、継承の不公平さ・理不尽さ・運の有る無しといった違いが際立つことになる。
現実の有名人の双子[編集]
※現実の双子有名人は双子の有名人の一覧を参照。本項では代表的な双子の紹介に留める。
- 酷似した外見
- 元女性デュオのザ・ピーナッツは、双子ゆえの可愛らしさを売りにした代表的なタレントだろう。女優のマナカナも酷似した外見を持つ双子として、双子(三つ子)役をしばしば演じている。お笑いタレントのザ・たっちも酷似した外見を「幽体離脱」等のネタとして利用している。また、元気な100歳の双子としてテレビCMに登場したきんさんぎんさんも、国民的な人気を博した。アメリカTVドラマフルハウスにおいては厳しい就労規則の都合から双子のオルセン姉妹(当時8ヶ月)を採用し、二人が交互に一役を演じた。
- 同様の境遇・環境
- 同じような生育環境や経験を持つことから、似たような能力と機会を得て、同様の職業で活躍する双子も珍しくない。評論家のおすぎとピーコや、マラソンの宗兄弟とスキーの荻原健司・荻原次晴の兄弟、そしてポーランドの政治家であるカチンスキ兄弟(兄のヤロスワフ・カチンスキ元首相 、弟のレフ・カチンスキ大統領)などが代表例としてあげられる。
参考文献[編集]
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- ↑ 小島潤子『双生児の内的世界』(文芸社, 2003年 ISBN 978-4835567136)
関連項目[編集]
- ふたご座
- 多胎児(複数子供が産まれる事。当記事の双生児も多胎児の一つ)
- 単生児(一人で生まれてくる子供)
- 妊娠
- 胚発生
- 結合双生児
- 東京大学教育学部附属中等教育学校(双生児研究を行っており、入学試験に双生児枠がある)
- 兄弟有名人一覧
- 双子の有名人の一覧
外部リンク[編集]
- 日本双生児研究学会
- 文学における双子 その広大なイメジャリー(金沢大学公式サイト内)
- Facts About Multiples(英語サイト)
- MultipleBirth.com(英語サイト)
- National Organization of Mothers of Twins Clubs, Inc(NOMOTC)(英語サイト)
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