「女子大生」の版間の差分
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2020年1月8日 (水) 14:00時点における最新版
女子大生(じょしだいせい、英語:female college student)とは、広義には大学(通常は短期大学も含む)で学ぶ女性である。女子大学生(じょしだいがくせい)ともいう。略語はJD。狭義では、四年制女子大学に通う大学生を指すこともある。本稿では広義の女子大生について述べる。
概説[編集]
近代的高等教育としての女子教育は、1874年(明治7年)に東京府下に女子師範学校の設立が布達され、翌年に東京女子師範学校が設けられたことに始まるとされる。とは言え、かつて女性が大学などの高等教育機関に籍を置くことは稀であった。事実男子の学生数に比べても、当時の女子学生はその1割にも満たなかった。
男子の高等教育機関における日本初の女子大生は、東北帝国大学理科大学に1913年(大正2年)に入学した黒田チカ、牧田らく、丹下ウメの3人までさかのぼる。黒田は東京女子師範学校化学科、牧田は同校数学科、丹下は日本女子大学校(当時は専門学校令に基づく(旧制)専門学校だった)化学科の出身であった。この3名は当時特に世間の注目を集めた。それを機に北海道、東京などの帝国大学においても、次第に女子学生の入学が認められていった。
私立の(旧制)専門学校としては、1916年(大正5年)に東洋大学に入学した栗山津禰を筆頭として、日本大学(1920年)、早稲田大学(1921年(大正10年))、同志社大学(1921年(大正10年))と、順次女性への門戸が開かれていった。大学令(1919年(大正8年)4月1日施行)に基づく私立大学への正規入学としては、1923年(大正12年)に同志社女学校専門学部英文科卒業者4名が同志社大学文学部へ入学したのが最初である。
日本で一般に女子大生が見られるようになったのは、1950年代頃からである。1960年(昭和35年)前後には、文学部などで男子学生よりも女子学生の比率が高くなり、「女子大生亡国論」がマスメディアをにぎわせるようになった(「女子大生亡国論」は、『婦人公論』に掲載された、早稲田大学教授の暉峻康隆の「女子学生世にはばかる」、慶應義塾大学教授の池田彌三郎の「大学女禍論」が発端である)。1970年代までの日本では、大学を卒業しても就職する女性が少なく、20代中盤までに結婚することを前提として、高度な教養を身に付けることを目的に大学で学ぶ女性が多かった。
女子の大学進学が大衆化した1980年代には、テレビ番組『オールナイトフジ』などで素人の(芸能人でない)女子大生がマスメディアでもてはやされ、女子大生ブームといわれた。やがて1990年代に入り、不況下で女子大生たちの就職難が社会問題化した(女子大生の就職氷河期)。
「女子大生」は個人によって商標登録されている。登録番号4354802。商品区分(商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務)はビール、清涼飲料、果実飲料、飲料用野菜ジュース、日本酒、洋酒、果実酒である。
ファッション[編集]
- 多くの高等学校では通学時に制服を着用するため通学時に学生がファッションに気を使う場面は少ないが、大学進学を機に気を使い始める者が多い。特に高校を卒業した直後の、18歳から19歳の女子においては大人の女性への第一歩として、初めて化粧をしたり、流行にあわせた服装をしたり、ストッキングを着用する(ただし、出身高校によっては規定により、冬季に防寒用としての着用をすでに経験している者もいるため、必ずしもこの段階で初めて着用するとは限らない)。
- 1981年(昭和56年)、ボートハウスのトレーナーが女子大生を中心に若い女性達の間で大ブームとなり、いわゆる女子大生ブームが発生した。ファッション・ジャンル的には1978年(昭和53年)に流行したハマトラ(横浜トラッド)の系譜をひくお嬢様系で、“ボートハウスのトレーナーにチェック柄のスカート、靴はローファー”など平底の靴、が定番であった。
- 1980年代 バブル経済全盛期、女子大生向けのファッション雑誌が多く発行される。白ブラウスにカーディガン、ハイウエストのミニスカートまたはパンツルック、前髪をニワトリの鶏冠のように立ち上がらせたいでたちで、渋谷などを練り歩いた。
- 1990年代はコギャルブームを巻き起こした女子中高生世代に取って代わられたが、2000年代に彼女たちの大学進学や就職を機にお姉系ブームが発生した。
参考資料[編集]
- 女子大ガール ~秘密の花園で、女子大生は何を学ぶのか~(白河理子 駒草出版)