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槇原 敬之(まきはら のりゆき、1969年5月18日 - )は、日本シンガーソングライター作詞家作曲家編曲家。現在の所属レコード会社(レコードレーベル)はBuppuレーベル。公式ファンクラブは「Smile Dog」である。

人物[編集]

作詞の題材は、主に日常の生活に起こる出来事や恋愛模様であり、現実感のある言葉を用いた表現が選ばれることが多い。反対に観念的表現が直接的に用いられることは少ない[1]

  • 楽曲の作風について、特に初期の作品では、恋愛における男性の幼さ、弱さをアイロニックに表現するような歌詞に独自の特色が見られた。近年では、SMAPに提供した「世界に一つだけの花」や「僕が一番欲しかったもの」など、生きることや人のアイデンティティについて深く掘り下げた作品(本人が言うところの「ライフソング」)を発表している。

来歴[編集]

  • 1984年、当時坂本龍一が担当していたNHKFMラジオ番組『サウンド・ストリート』のデモテープコーナーに、アーティスト名「C・M・C」(コンプレッサーズ・ミュージック・カンパニー)で「HALF」という楽曲を応募する。楽曲を聴いた坂本から「良いバランスで仕上がっている。言う事なし」と絶賛を得て、番組では異例のフルコーラスが放送された。同曲は、その後、同企画での優秀作品をまとめたコンピレーション・アルバム]『Demo Tape-1』(MIDI)に収録された[1]
  • ちなみに、同曲を制作したアーティスト「C・M・C」は実質槇原の1人ユニットであり、『Demo Tape-1』のライナーノーツにも、「作詞・作曲・歌・演奏-槇原範之」とクレジットされている。
  • また、同曲のレコーディングミキシングエンジニアを担当していた沢田知久は、当時から槇原の親友であり、槇原のメジャーデビュー後にもその楽曲制作にエンジニアとして参加する事となる。

※ ヒットチャートに関する数字はすべてオリコン調べ

エピソード[編集]

  • 自らの音楽のルーツについて本人が語るところに寄れば、ピアノを習い始めたきっかけは保育園保育士がピアノで弾いた「エリーゼのために」に感銘を受けたから、とのことである。
  • 中学2年頃から友人と共に楽曲制作を開始。この頃聴いたイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』に大きな衝撃を受け、「体の中が全部YMOだった」と語るほど夢中になったと語っている。YMOは、以降の槇原オリジナルの楽曲(特に音作りの部分)に多大なる影響を与える。
  • 当時、制作した楽曲入りのカセットテープを近所のレコード店にたびたび持ち込み、そうした作品が「close to you」という2曲入り300円のテープとして発売された事がある。これが槇原にとって人生で初めて市販された音楽となった。
  • ボーカルは、当初は作曲機材の少なさを埋める程度のものと考え、本人は現在のように本格的に人前で唄う仕事よりも作曲家などの裏方仕事を目指していたようである。しかし、後にカーペンターズに影響を受けてボーカルの楽しさにも目覚めた。
  • 大学受験浪人中も音楽活動を続けていた。三浪して当時憧れの存在だった桑田佳祐もかつて在籍していた青山学院大学文学部英文学科の第二部(夜間部)入学したが、のちに芸能活動が忙しくなりやむなく中退した。ラジオ番組において、番組のスポンサーであった駿台予備校を読み上げた際には、「僕、予備校時代には駿台予備校に通っていたんですよ」と語ったこともある。
  • ちなみに槇原は、関西学院大学も3回受験している(結果は全て不合格)。同校を受験した理由は、当時音楽面で影響を受けていた大江千里が卒業した大学だったからと、後に雑誌のインタビューで語っている。
  • 1991年の「どんなときも。」ヒット当時、内村光良ウッチャンナンチャン)はバラエティ番組ウッチャンナンチャンのやるならやらねばにおいて、槇原をデフォルメした「ドンナトキモ槇原」というキャラクターを演じていたことがある。
  • 出身校である高槻市立柳川中学校の先輩には京本政樹大阪府立春日丘高等学校の先輩に嘉門達夫がいる。嘉門と槇原はどちらが先に年末のNHK紅白歌合戦に出場するかを競い合っていたが、勝負の結果は槇原が1991年初出場、一方の嘉門は翌1992年初出場となり、後輩の槇原が辛くも勝利を納めることになった。
  • フジテレビ「僕らの音楽2」で美輪明宏と競演した際、覚せい剤事件での謹慎中に美輪の著書『紫の履歴書』を読んで感銘を受けたことを涙ながらに語っている。美輪との関係では、事件以降にリリースしたカバーアルバム『Listen To The Music 2』において、美輪の「ヨイトマケの唄」をカバーしている。
  • 槇原と同じく歌手のaiko共々お互いがファンで、2008年2月放送のHEY!HEY!HEY!にてお互いのメールアドレスを交換したりもしている。
  • 本人は出演のラジオ番組にて麻薬事件を、「常に音楽性の変化(チャレンジ)を求める自分と、ヒット楽曲をコンスタントに求めるレコード会社(世間)とのギャップに悩んだ弱さの結果だ」と語っている。
  • 容姿が漫画家のみずしな孝之とよく似ている。みずしなによれば以前あるテレビ局の局内で二人がばったり出会ったことがあり、その際に「よく似てますね」と槇原からお墨付きをもらったという。

ディスコグラフィ[編集]

詳細は 槇原敬之のディスコグラフィ を参照

出演番組[編集]

レギュラー出演[編集]

過去に出演した番組[編集]

他アーティストへの主な楽曲提供作品[編集]

提供作品 作詞 作曲 編曲 セルフカバー
(収録アルバム)
ほんとは、ね… 松下里美 木下鉄丸[6] 木下鉄丸 門倉聡 ×
Name Of Love 寺西一雄(ローリー寺西 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ○(Cicada)
待ってたぜBABY![7] Thunder Babies 槇原敬之&Thunder Babies 槇原敬之 槇原敬之 ×
15分 坂本美雨 坂本美雨 槇原敬之 槇原敬之 ×
世界に一つだけの花 SMAP 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之
門倉聡(Single ver. ストリングスアレンジ)
上杉洋史(organ ver.)
○(EXPLORER)
さよなら小さな街 野宮真貴 槇原敬之 槇原敬之 コモエスタ八重樫×パラダイス山元 ○(本日ハ晴天ナリ)
THE GIFT(ギフト) Blue   槇原敬之   ○(EXPLORERなど)
(邦題:「僕が一番欲しかったもの」)
Boy,I'm gonna try so hard. 鈴木雅之 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ○(EXPLORER)
Gazer 鈴木雅之 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ○(Single「ほんの少しだけ」C/W)
ハトマメ
~Say Hello To The World.~
The Students 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ○(EXPLORER)
チキンライス 浜田雅功と槇原敬之 松本人志 槇原敬之 槇原敬之 ○(LIFE IN DOWNTOWN)
HAHAHA~エルモのテーマ~ エルモ松本健太 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ×
トマト 渡辺美里 槇原敬之 槇原敬之 有賀啓雄 ×
約束の場所[8] CHEMISTRY 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之
村田陽一(吹奏楽アレンジ)
○(テレビのみ)
CHEMISTRYとフジテレビ番組で歌唱
フルサト 夏川りみ 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ×
LAUGH!LAUGH!LAUGH! LIVE STAND 07公式テーマソング 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ×
悲しみの帳 小林幸子 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ×
僕の今いる夜は M &THE RADIODOGS 槇原敬之 槇原敬之 槇原敬之 ○(Personal Soundtracks)
Chocolats et Sweets クレモンティーヌ 槇原敬之(フランス語詩:クレモンティーヌ) 槇原敬之   ○(Personal Soundtracks)
着メロ 藤井フミヤ 槇原敬之 槇原敬之 佐橋佳幸 ×

主な他アーティストの作品への編曲・コーラス参加・その他[編集]

アーティスト 曲名 作詞/作曲 収録アルバム 参加形態 備考
川崎真理子 失恋はつかれる 川崎真理子 GIRL'S TALK 編曲 木下鉄丸 名義
カズン 冬のファンタジー カズン、小林和子 ラブ&スマイル コーラス クレジットなし
川崎真理子 がんばってたりしてて
Driving Lazy Lady
キスをしなくてよかった"I've been loving you"
すきになっただけ"Love is Simple"
もっと落ちついて
OK "ピースサインができればOK"
川崎真理子 oK 編曲  
矢野顕子 クリームシチュー[9] 糸井重里/矢野顕子 OUI OUI 編曲  
大貫妙子 Wonderland
大貫妙子 note コーラス  
吉田美奈子 ENCOUNTER 吉田美奈子 Stable コーラス  
矢野顕子&坂本美雨 くまんばちがとんできた 糸井重里/矢野顕子 シングル 編曲 クレジットなし
鈴木雅之 ランナウェイ(Brand New Soul Version) 湯川れい子/井上大輔 Martini Blend 編曲  
HOME MADE 家族 You'll be alright with 槇原敬之 クロ,MICRO,U-ICHI/クロ,MICRO サルビアのつぼみ C/W コーラス  

主な他アーティストによるカバー作品[編集]

曲名 アーティスト 編曲 オリジナル収録アルバム 備考
SPY 寺西一雄(ローリー寺西 槇原敬之 PHARMACY  
雷が鳴る前に 矢野顕子 矢野顕子 君は僕の宝物  
どんなときも。 綾戸智絵 綾戸智絵 君は誰と幸せなあくびをしますか。 英語歌詞でのカバー
今年の冬 松本英子 武部聡志 PHARMACY 槇原本人がコーラスで参加
花水木 A・cappellers 小倉博和 PHARMACY 槇原本人がコーラス、シンセ・ベースで参加
もう恋なんてしない SMOOTH ACE TEAM SMOOTH ACE 君は僕の宝物  
遠く遠く Soma Soma 君は僕の宝物 『Essence of life "love" 』に収録
今年の冬 岩崎宏美 青柳誠 PHARMACY  
もう恋なんてしない AAA 華原大輔 君は僕の宝物  
冬がはじまるよ Every Little Thing Masafumi“Massy”Hayashi(林真史)& Every Little Thing 君は僕の宝物 槇原本人がコーラスで参加
LOVE LETTER 河口恭吾 佐橋佳幸 UNDERWEAR  
どんなときも。 加藤いづみ   君は誰と幸せなあくびをしますか。  
僕の今いる夜は with 槇原敬之 秦基博 武部聡志 Personal Soundtracks 槇原本人がコーラスで参加
雪に願いを〜トゥインクル・トゥインクル クレモンティーヌ   SELF PORTRAIT フランス語詞

他に、『Noriyuki Makihara Songs from L.A.』『Noriyuki Makihara Songs from N.Y.』で「ANSWER」など多数の曲が英語でカバーされている。

主なサポートミュージシャン(レコーディングを含む)[編集]

脚注[編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 別冊宝島1186号 『音楽誌が書かないJポップ批評38~槇原敬之 マジカル・ヒストリー探検!』(宝島社 2005年8月26日) ISBN 978-4796647861
  2. 逮捕当時に所属していたソニー・ミュージックエンタテインメントのHPに掲載されている謝罪文
  3. 日刊スポーツ 1999年9月25日 『覚せい剤取締法違反容疑の罪で起訴されている槙原敬之被告 300万円で保釈』
  4. CD全商品回収についてのコメント
  5. 産経新聞』 1999年9月9日 東京朝刊 「『槙原ソング』駆け込み人気 覚せい剤で逮捕でCD生産中止に」
  6. 木下鉄丸は槇原の別名である。
  7. アルバム『Cicada』初回限定盤付属の8cmシングルCDに収録。
  8. この曲について松本零士との間で意見の対立する騒動があり、そのためCMソングの放送中止などを受けてしまった。2007年、槇原は松本に対し、著作権侵害不存在確認等請求訴訟を提起し、盗作の証拠が示されなければ、2200万円の損害賠償請求をするとしている。
  9. JFN『槇原敬之のClose to you』にて一度だけ槇原の歌唱版が流れるが未発売。

外部リンク[編集]

テンプレート:槇原敬之