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*以前は[[青年団]]等においてその女性組織を「'''処女会'''」と呼んでいた。 | *以前は[[青年団]]等においてその女性組織を「'''処女会'''」と呼んでいた。 | ||
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漢語「処女」が上記のような意味合いで用いられていた時期には、'''生娘'''(きむすめ)、'''おぼこ'''([[ボラ]]の幼魚の呼称から)、'''未通女'''(「おとめ」または「おぼこ」)といった言葉が「性交経験のない女性」をさす言葉として用いられていた(現在これらの表現はあまり一般的ではなくなったものの、今なお「処女」の同義語として挙げられる)。 | 漢語「処女」が上記のような意味合いで用いられていた時期には、'''生娘'''(きむすめ)、'''おぼこ'''([[ボラ]]の幼魚の呼称から)、'''未通女'''(「おとめ」または「おぼこ」)といった言葉が「性交経験のない女性」をさす言葉として用いられていた(現在これらの表現はあまり一般的ではなくなったものの、今なお「処女」の同義語として挙げられる)。 | ||
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=== 現代における用法 === | === 現代における用法 === | ||
女性が初めて[[性行為]]を経験することを「処女を失う(喪失する・奪われる・捨てる<ref>どちらかといえば「失う」ないし「喪失する」が中立的、「奪われる」は女性本人の意思に反した受動的・不本意な状況、「捨てる」は女性の側の同意ないしより積極的な願望によるというニュアンスを含む。</ref>)」、また「ロストバージン」などという。同様の意味の古くからの表現としては「[[破瓜]]」がある他、文学作品等での遠まわしな表現では「男を知る」がある<ref>用例:[[受胎告知]]を受けた際の[[イエスの母マリア|マリア]]の言葉「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」([[新共同訳聖書|新共同訳]]・[[新約聖書]]、[[ルカによる福音書]]、1章34節)</ref>。また最近では、若年層を中心に「処女卒」という言い方も流布している[http://blog.livedoor.jp/zarutoro/archives/50402290.html][http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1210726892]<ref>その動詞化した用法として「処女卒する」、またはより砕けて「処女卒った」等。</ref>。 | 女性が初めて[[性行為]]を経験することを「処女を失う(喪失する・奪われる・捨てる<ref>どちらかといえば「失う」ないし「喪失する」が中立的、「奪われる」は女性本人の意思に反した受動的・不本意な状況、「捨てる」は女性の側の同意ないしより積極的な願望によるというニュアンスを含む。</ref>)」、また「ロストバージン」などという。同様の意味の古くからの表現としては「[[破瓜]]」がある他、文学作品等での遠まわしな表現では「男を知る」がある<ref>用例:[[受胎告知]]を受けた際の[[イエスの母マリア|マリア]]の言葉「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」([[新共同訳聖書|新共同訳]]・[[新約聖書]]、[[ルカによる福音書]]、1章34節)</ref>。また最近では、若年層を中心に「処女卒」という言い方も流布している[http://blog.livedoor.jp/zarutoro/archives/50402290.html][http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1210726892]<ref>その動詞化した用法として「処女卒する」、またはより砕けて「処女卒った」等。</ref>。 | ||
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2020年5月21日 (木) 10:50時点における最新版
処女(しょじょ)とは、男性と性交経験がない女性のこと。また、その女性の状態。バージン、ヴァージン(英: virgin[1]から)とも呼ぶ。
語源と用法[編集]
語源および過去における用法[編集]
漢語の「処女」の本来の解釈は、「処」は「居る」の意味であり、「結婚前で実家に居る女性」=「未婚の女性」という意味であり、性交経験の有無は含意していなかった。以下、このような意味合いでの「処女」の用例をいくつか挙げる。
- 与謝野鉄幹らが1907年に著した紀行文『五足の靴』の一節。「風俗の淫靡なことは有名なものだ。良家の処女といえども他国から来た旅客が所望すれば欣々として枕席に侍する、両親が進んでこれを奨励する。」[2]
- 『孫子』から来た故事成語「始めは処女のごとく、後に脱兎のごとし」
- 以前は青年団等においてその女性組織を「処女会」と呼んでいた。
和語の「オトメ」(乙女)も「未婚の女性」という意味で使われることがあり、「処女」を「オトメ」と訓読することもある。
漢語「処女」が上記のような意味合いで用いられていた時期には、生娘(きむすめ)、おぼこ(ボラの幼魚の呼称から)、未通女(「おとめ」または「おぼこ」)といった言葉が「性交経験のない女性」をさす言葉として用いられていた(現在これらの表現はあまり一般的ではなくなったものの、今なお「処女」の同義語として挙げられる)。
現代における用法[編集]
女性が初めて性行為を経験することを「処女を失う(喪失する・奪われる・捨てる[3])」、また「ロストバージン」などという。同様の意味の古くからの表現としては「破瓜」がある他、文学作品等での遠まわしな表現では「男を知る」がある[4]。また最近では、若年層を中心に「処女卒」という言い方も流布している[1][2][5]。
初体験以来の性交経験がない(あるいは極端に少ない)女性の状態を「セカンドバージン」と呼ぶ。
アナルセックスしか経験していない女性をも「処女」と呼ぶことがある。これは、あくまでも膣に陰茎を挿入する事のみを性行為と限定しての考え方である。逆に、膣に挿入された経験はあるが、アナルセックスを経験していない女性を「アナルバージン」と呼ぶこともある。アナルバージンと区別するために、本来の処女を「リアルバージン」と呼ぶこともある。要出典
「処女膜」という日本語自体が示すとおり、しばしば、女性が性行為を初めて経験する場合は処女膜の損傷と出血を伴うものと認識されていることが多いが[6]、実際には性行為を経験しても処女膜が損傷しない場合もあるし、逆に性行為以外の原因によって処女膜が損傷する場合もある。詳細は処女膜の項目参照。
思想・宗教における処女[編集]
思想・宗教などでは、処女に特別な意味を見出すことが多い。例えば、「巫女やシスターなどは、処女でなくてはならない」とする規則などが挙げられる。処女には神聖な力が宿っており、処女でなくなった場合にはその力が穢れたり、失せたりするという。
また、古代文明では処女を生贄とすることで、神々・悪魔・呪い・天災などから平和が得られると信じられていた。
キリスト教徒の間では、イエスの母親のマリアが「処女」と呼ばれることが多い。西欧の言語の中には「処女」を意味する語を大文字にする(定冠詞をつけることが多い)と「聖母マリア」を指すものもある。
など。
古代ローマでは、処女を殺すことはタブーとされていたため、処刑する前に強姦して穢れさせてから処刑するという風習があったといわれる(ルキウス・アエリウス・セイヤヌス#その後を参照)。中世ヨーロッパにも同様の風習があったといわれている。
イスラム教では、善行を積んで死んだ者は「永遠の処女と好きなだけセックスができ、酔うことのない酒やうまい果物、肉などを好きなだけ飲み食いできる」とされている。この場合の「処女」は、字義通りに理解するのが伝統的だったが、現代では比喩であるとする見解も出ている。
伝統・民俗における処女[編集]
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転用[編集]
上述の意味から転じて、「初めての」(例:「処女作」、「処女航海」)、また「人がまだ足を踏み入れていない」(例:「処女地」、「処女雪」)という意味で使われることもある。ただしこれらの表現に対してポリティカル・コレクトネスやジェンダーフリーの観点から問題のある表現だとされることがあるが、一方でそれは言葉狩りだという批判もある。
オリーブ・オイルについて、「バージン・オイル」または「エクストラ・バージン・オイル」という形容がある。
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非処女[編集]
非処女とは、処女ではない女性のことで、処女の対義語。性交経験のある女性。一部蔑称とも取れる使われ方をしているので扱いには注意が必要である。
脚注[編集]
- ↑ 英語(その他のヨーロッパ諸語において対応する単語も同様)のvirginは、「処女である女性」という意味の名詞および「処女である」という意味の形容詞として用いられる。日本語の「処女」が持つ様々な意味合い・用法のうち、「処女であること」に対応する語(名詞)はvirginityである。日本語においてこの語義を明確に述べる場合に「処女性」という語が用いられる場合もある。
- ↑ 五人づれ著『五足の靴』(岩波文庫、2007年刊)、60ページ。
- ↑ どちらかといえば「失う」ないし「喪失する」が中立的、「奪われる」は女性本人の意思に反した受動的・不本意な状況、「捨てる」は女性の側の同意ないしより積極的な願望によるというニュアンスを含む。
- ↑ 用例:受胎告知を受けた際のマリアの言葉「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」(新共同訳・新約聖書、ルカによる福音書、1章34節)
- ↑ その動詞化した用法として「処女卒する」、またはより砕けて「処女卒った」等。
- ↑ 小説や映画、ドラマ等でも、劇的な体験を効果的に表現するためそのような描写、演出がされることが多く、イメージの補強ないし再生産に一役買っている。
- ↑ キリシタン用語「ビルゼン」を派生。