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高等専門学校は、主に[[中学校]]卒業程度を入学資格とし、修業年限5年(商船学科のみ5年6か月)間の課程のもと、主に[[工学]]・[[技術]]系の専門教育を施すことによって、実践的[[技術者]]を養成することを目的にした教育機関である。根拠法令は、[[学校教育法]]第10章「高等専門学校」、[[文部科学省]]「[[高等専門学校設置基準]]」等である。 | 高等専門学校は、主に[[中学校]]卒業程度を入学資格とし、修業年限5年(商船学科のみ5年6か月)間の課程のもと、主に[[工学]]・[[技術]]系の専門教育を施すことによって、実践的[[技術者]]を養成することを目的にした教育機関である。根拠法令は、[[学校教育法]]第10章「高等専門学校」、[[文部科学省]]「[[高等専門学校設置基準]]」等である。 | ||
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2011年4月1日現在、高等専門学校は57校あり、設置者別の内訳は、[[国立学校|国立]]51校、[[公立]]3校、[[私立学校|私立]]3校である。 | 2011年4月1日現在、高等専門学校は57校あり、設置者別の内訳は、[[国立学校|国立]]51校、[[公立]]3校、[[私立学校|私立]]3校である。 | ||
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== 歴史 == | == 歴史 == | ||
=== 創設までの経緯 === | === 創設までの経緯 === | ||
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日本は、[[太平洋戦争]]に[[敗戦]]した後、教育の民主化を求めた[[アメリカ教育使節団]]の勧告により、[[学校体系]]を6・3・3・4制に一本化する単線型教育制度を導入するなどの[[学制改革]]を行った。これにより、[[旧制専門学校]]と、[[旧制高等学校]]を経て入学する[[旧制大学]]とに分化・階層化され、互いに交わることのなかった複線型教育制度が廃止された。 | 日本は、[[太平洋戦争]]に[[敗戦]]した後、教育の民主化を求めた[[アメリカ教育使節団]]の勧告により、[[学校体系]]を6・3・3・4制に一本化する単線型教育制度を導入するなどの[[学制改革]]を行った。これにより、[[旧制専門学校]]と、[[旧制高等学校]]を経て入学する[[旧制大学]]とに分化・階層化され、互いに交わることのなかった複線型教育制度が廃止された。 | ||
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高専法の成立を受け、全国各地の自治体は高等専門学校の誘致合戦を展開、設置初年度の1962年には、国立12校(1期校と呼称)が開校した。以後毎年10校前後が開校し、数年のうちにほぼ現在の学校数となった。全体で1500人ほどの募集だった国立高専1期校は、平均17倍の志願倍率となり、これに刺激を受けた他の都道府県もいっそう強力に高専誘致を推し進めた結果、短期間のうちにほぼ全国に設置されるに至ったものである。また、国立高専1期校の開校と同時に、公立は東京都立の2校([[東京都立工業高等専門学校|工業高専]]、[[東京都立航空工業高等専門学校|航空高専]])、私立は[[金沢工業高等専門学校|金沢高専]]、熊野高専(現・[[近畿大学工業高等専門学校|近畿大学高専]])など5校が開校した。 | 高専法の成立を受け、全国各地の自治体は高等専門学校の誘致合戦を展開、設置初年度の1962年には、国立12校(1期校と呼称)が開校した。以後毎年10校前後が開校し、数年のうちにほぼ現在の学校数となった。全体で1500人ほどの募集だった国立高専1期校は、平均17倍の志願倍率となり、これに刺激を受けた他の都道府県もいっそう強力に高専誘致を推し進めた結果、短期間のうちにほぼ全国に設置されるに至ったものである。また、国立高専1期校の開校と同時に、公立は東京都立の2校([[東京都立工業高等専門学校|工業高専]]、[[東京都立航空工業高等専門学校|航空高専]])、私立は[[金沢工業高等専門学校|金沢高専]]、熊野高専(現・[[近畿大学工業高等専門学校|近畿大学高専]])など5校が開校した。 | ||
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− | 一般教育とともに、[[学科 (学校)|学科]]ごとに[[一般教育と専門教育|専門教育]] | + | 一般教育とともに、[[学科 (学校)|学科]]ごとに[[一般教育と専門教育|専門教育]]が行われている。学校教育法では、大学が「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」を目的とする一方、高専は「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成すること」が目的とされ、「研究」等は含まれていない。高専は、職業教育に特化している点が大学ともっとも異なるところである。 |
− | 専門科目は、学年が上がるにつれて時間数が増える「くさび形」に傾斜配分され、数学や学科関連の理科系科目と専門科目は、大学工学部に相当ないしは準じた教育内容であると各校並びに国立高専機構は標榜している。さらに、実験・実習やゼミ輪講・卒業研究など、実践的な教育の重視に特徴があるとされている。 | + | 専門科目は、学年が上がるにつれて時間数が増える「くさび形」に傾斜配分され、数学や学科関連の理科系科目と専門科目は、大学工学部に相当ないしは準じた教育内容であると各校並びに国立高専機構は標榜している。さらに、実験・実習やゼミ輪講・卒業研究など、実践的な教育の重視に特徴があるとされている。 |
高等専門学校設置基準では、卒業認定に要する単位数は、商船学科を除き167単位以上(一般科目75単位以上、専門科目82単位以上)、商船学科は練習船実習を除き147単位以上(一般科目75単位以上、専門科目62単位以上)となっている。単位の計算方法は、30単位時間(1単位時間は標準50分)の履修をもって1単位とする(高校と同様の)従来の方式のほか、1991年からは大学に準じる45時間の学修(授業時間は15-45時間)を1単位とする方式を60単位を上限として導入できることになり、実験系科目の充実や新たな科目の開設等、各高専の裁量にもとづくカリキュラム編成の幅が広がった。一般科目の総時間数は、高校+短大の教育課程と比して若干少ない。規定の単位の積み上げによって修了を認められる大学や単位制高校とは異なり、学年制をとっていることから、原級留置となれば、取得した単位であっても再履修を課される場合がある。 | 高等専門学校設置基準では、卒業認定に要する単位数は、商船学科を除き167単位以上(一般科目75単位以上、専門科目82単位以上)、商船学科は練習船実習を除き147単位以上(一般科目75単位以上、専門科目62単位以上)となっている。単位の計算方法は、30単位時間(1単位時間は標準50分)の履修をもって1単位とする(高校と同様の)従来の方式のほか、1991年からは大学に準じる45時間の学修(授業時間は15-45時間)を1単位とする方式を60単位を上限として導入できることになり、実験系科目の充実や新たな科目の開設等、各高専の裁量にもとづくカリキュラム編成の幅が広がった。一般科目の総時間数は、高校+短大の教育課程と比して若干少ない。規定の単位の積み上げによって修了を認められる大学や単位制高校とは異なり、学年制をとっていることから、原級留置となれば、取得した単位であっても再履修を課される場合がある。 | ||
− | なお、高専制度が創設された当時の設置基準(1961年8月30日文部省令第23号)では、(卒業要件にかかわる規定の記載はなく)総授業時間数187単位(一般科目83単位、専門科目104単位)を最低基準とし、事実上190単位以上の履修を課しており、高校・大学と比して過密なカリキュラムであった。以後、卒業要件となる単位数は徐々に減らされ、さらに、[[インターンシップ]] | + | なお、高専制度が創設された当時の設置基準(1961年8月30日文部省令第23号)では、(卒業要件にかかわる規定の記載はなく)総授業時間数187単位(一般科目83単位、専門科目104単位)を最低基準とし、事実上190単位以上の履修を課しており、高校・大学と比して過密なカリキュラムであった。以後、卒業要件となる単位数は徐々に減らされ、さらに、[[インターンシップ]](工場実習など)の単位化、英検や各種資格に応じた単位認定、学修単位の導入などにより、実質的な授業時間数は減少している。 |
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2020年1月13日 (月) 21:20時点における最新版
高等専門学校(こうとうせんもんがっこう)は、「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする」日本の学校である。
後期中等教育段階を包含する、5年制(商船に関する学科は5年6か月)の高等教育機関と位置付けられている。一般には高専(こうせん)と略される。
目次
概要[編集]
高等専門学校は、主に中学校卒業程度を入学資格とし、修業年限5年(商船学科のみ5年6か月)間の課程のもと、主に工学・技術系の専門教育を施すことによって、実践的技術者を養成することを目的にした教育機関である。根拠法令は、学校教育法第10章「高等専門学校」、文部科学省「高等専門学校設置基準」等である。
学年制を基本に、一般科目と専門科目をくさび形に配置し、1年次より徐々に専門教育が増えていく教育課程に特徴があり、旧文部省・旧国立高等専門学校協会は、都合7年間を要する高校段階から大学工学部レベルの教育を、重複なく5年間で完成する一貫教育を行うと標榜してきた。後期中等教育機関である高校の生徒と同年代の学生(1-3年次)が在籍しているものの、(前期課程・後期課程等と)内部で分かたれることなく、この学齢の学生も含めて、高等教育を受けているものと法的にはみなされている。卒業生は準学士と称することができる。
「完成教育」を標榜する教育機関であることから、5年制の課程を終えた卒業生の過半は就職を選択してきた。就職希望者に対する求人倍率は常に高校・大学を大きく上回り、就職率はほぼ100%となっている。一方、学生の進学欲求に応えるため、主に高専卒業生を受け入れ対象にする2年制の専攻科が各校に設置されている。専攻科の修了生は、大学評価・学位授与機構の審査に合格することにより、学士の学位を取得できる。高専内部では、便宜的に、5年制の課程を本科もしくは準学士課程、専攻科を学士課程と称している。本科卒業後は大学編入学、専攻科修了後は大学院進学の道もある。
高専における標準的な総授業時間数は、高校と短大を併せた時間数を大幅に上回り、かつ大学工学部において履修する専門科目の総時間数を若干上回っている。その一方で、一般教育・教養教育にかかわる科目の授業時間数は、高校と短大を併せた時間数を若干下回る。高専の教育課程は、他の教育機関と比して、専門科目に厚く、一般科目に薄いのが特徴である。
高専全58校のうち、51校は独立行政法人国立高等専門学校機構の設置する国立学校である。公立・私立を含め、ひとつの都道府県には、1校ないし複数の高専が設置されている。未設置あるいは既存校の4年制大学への転換により、高専が設置されていないのは埼玉県、神奈川県、山梨県、滋賀県、佐賀県のみとなる。 学校教育法上の一条校として制度が誕生したのは1961年と、すでに50年近い歴史がある。「5年一貫の技術教育を行う実践的技術者養成機関として発展し、その教育成果は産業界等から高い評価」を得る一方で、「高等教育機関の中では小規模な学校種となっており、社会的認識の面で様々な問題が指摘されている」との評価もある。高専創設後、学校教育法上の新たな教育制度として中等教育学校や専門学校が誕生しているが、それらがより一般に認知されているのとは対照的である。
校名を英語表記する場合、単科大学や短期大学に相当する「College」を使用するのが一般的である。国立の工業高専は、全校ともCollege of Technologyと呼称している。
学校数・学生数[編集]
2011年4月1日現在、高等専門学校は57校あり、設置者別の内訳は、国立51校、公立3校、私立3校である。
学科制をとり、すべての国立高専は1学科1学級(クラス)となる(一部には、低学年次において、学科をまたいだ混合クラスを編成している学校もある)。公立・私立高専には、複数の学級で構成する学科もある。文科省の高等専門学校設置基準では、学級定員40人を標準とし、現状、国公立では40人、私立では45人の定員となっている。
文部科学省「学校基本調査」等によると、国公私立全高専の在学生は2009年5月1日現在、本科(5年制の課程)、専攻科(本科を経て入学する2年制の課程)及び聴講生・研究生等をあわせて5万9386人(男子5万0080人、女子9306人)、本科のみでは5万5853人(男子4万6944人、女子8909人)、専攻科のみでは3453人(男子3066人、女子387人)であった。また、09年3月の本科の卒業者数は1万0474人(男子8769人、女子1705人)、うち大学編入等(専攻科を含む)の進学者は4504人、就職者は5610人、専修学校・海外の学校等の入学者は155人となった。
文科省高等教育局専門教育課の調査、学校基本調査等によると、2007年度の全高専の本科の入学定員は、1万0935人(国立9680人、公立760人、私立495人)、学科系別の入学定員は、機械系2205人、電気電子系3135人、情報系1770人、化学系1240人、土木建築系1480人、商船系200人、その他905人であった。また、学校基本調査によると、09年度の本科の志願者数と入学者数は、それぞれ1万9307人(男子1万6145人、女子3162人)、1万1280人(男子9395人、女子1885人)だった。
歴史[編集]
創設までの経緯[編集]
日本は、太平洋戦争に敗戦した後、教育の民主化を求めたアメリカ教育使節団の勧告により、学校体系を6・3・3・4制に一本化する単線型教育制度を導入するなどの学制改革を行った。これにより、旧制専門学校と、旧制高等学校を経て入学する旧制大学とに分化・階層化され、互いに交わることのなかった複線型教育制度が廃止された。
だが、1950年代に入ると、吉田茂首相の私的諮問機関・政令改正諮問委員会が高校段階の課程を含む5年制ないし6年制の「専修大学」(学校法人専修大学の設置する大学を指すものではない)制度の創設を答申。旧・中央教育審議会は、これに追随する答申をまとめた。日経連や経団連などの財界・産業界も、敗戦後の急激な工業化に即応するため、戦前型の旧制工業専門学校に見合う中級技術者養成を目的にした教育機関の新設を要求する「科学技術教育振興に関する意見」(日経連、1957年12月)、「専科大学制度創設に対する要望意見」(日経連、1960年12月)などの文書を次々と発し、制度の具現化を求めた。
政府は、これらの動きに対応して、専科大学法案を1958年の第28回国会に上程。だが、日本短期大学協会は、暫定的な制度とされるも大学の一類型と見なされていた短期大学制度が専科大学に「格下げ」になるのではないかと反発。野党も「戦前の差別的な複線型教育制度を復活させるものだ」として反対したことから、第30回国会、第31回国会と三度法案を上程するも審議未了廃案となった。
そのため、政府は、専科大学法案に変えて高専法案を策定。専科大学法案では「深く専門の学芸を教授研究」を目的としていたものを、高専法案では「大学」の呼称を外したうえで「研究」目的を除外。さらに、工業分野に限定するなどの手直しを行い、大学・短期大学とは異なる教育制度であることを明確にしたうえで、第38回国会に上程。その結果、与党の賛成多数により、1961年、高専法は成立することとなった。
創設後の沿革[編集]
高専法の成立を受け、全国各地の自治体は高等専門学校の誘致合戦を展開、設置初年度の1962年には、国立12校(1期校と呼称)が開校した。以後毎年10校前後が開校し、数年のうちにほぼ現在の学校数となった。全体で1500人ほどの募集だった国立高専1期校は、平均17倍の志願倍率となり、これに刺激を受けた他の都道府県もいっそう強力に高専誘致を推し進めた結果、短期間のうちにほぼ全国に設置されるに至ったものである。また、国立高専1期校の開校と同時に、公立は東京都立の2校(工業高専、航空高専)、私立は金沢高専、熊野高専(現・近畿大学高専)など5校が開校した。
さらに、1967年には国立商船高等学校5校が、71年には国立電波高等学校3校が高専に昇格。74年には複合学科を特色にする徳山高専、八代高専が開校して、国立高専の新設は一応の区切りを迎えた。その後、2002年に沖縄高専が誕生し、04年から学生の受け入れを開始している。
なお、商船、電波以外のほとんどの国立高専は新設校であったが、長岡高専、宇部高専、久留米高専の各校は、高専制度の創設に先行して設けられた国立工業短期大学が前身である。同時期に創設された他の工業短大は、その後大学化した。高知高専は暫定的に私立校として設置され、開校翌年、国立に移管された。このほか、都立2高専や神戸市立六甲高専(現・神戸市立高専)、聖橋高専(現・埼玉工業大学)は工業高校から昇格し、大阪高専(現・摂南大学)は大阪工業大学に併設された各種学校が前身になるなど、公立・私立にも既存の学校を改組したところがある。なお、各校の設置・廃止の年度については、下記の一覧を参照のこと。
国立高専1期校は1967年3月に初の卒業生を送り出し、高度経済成長とも相まって、「全員が殆ど大企業に就職が内定」し、その後も、高専の設置数の拡大や景気の動向にもさほど左右されることなく、大企業を中心にほぼ10数倍の求人倍率を維持し、就職希望者の就職率もほぼ100%の実績を残した。
その一方で、旧・国立高等専門学校協会(国専協)を中心にして、高専卒業生の進学意欲に応えるため、専攻科の設置、大学院への進学ルートの新設、あるいは大学への編入学枠を拡大しようとする動きが浮上。専攻科の設置はいったん断念し、高専卒を受け入れる工業技術大学(院)・科学技術大学院構想を策定して方向転換したものの、実現には至らなかった。その後、国専協による旧文部省などへの働きかけにより、主に3年編入を受け入れ、修士課程に連なる4年間の課程を前提にした技術科学大学の創設が決まり、76年に長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学のふたつの大学が開学した。ただし、一部の国立大学では、すでに第1期生が卒業するのと同時に、3年ないしは2年編入の受け入れを開始していた。
1991年には、法改正により、高専卒者に対して準学士の学術称号を授与することになり、設置できる学科は工業、商船分野以外にも拡大。これにより、福島高専、富山商船高専、宇部高専の各校には文系学科が誕生。芸術・デザイン分野の学科を設置する札幌市立高専も新設された。さらに、専攻科の設置が認められ、修了生は学位授与機構の審査を経て学士号を取得できることになった。2010年度現在、専攻科は私立・金沢高専1校を除く全校に設置され、ストレートに大学院に進学することも可能になった。
2009年10月1日には、宮城・富山・香川・熊本の各県に設置されていた8高専(「宮城・仙台電波」、「富山・富山商船」、「高松・詫間電波」、「八代・熊本電波」)が少子化、理科離れ等による志願者の減少に対応するため、学科数を減らした上で1県1校に再編された。国立高専機構は、高度化再編による「スーパー高専(ママ)」を創設するための施策だと標榜した。
年度 | 設置(国立) | 設置(公立) | 設置(私立) | 廃止 |
---|---|---|---|---|
1962 | 函館 旭川 福島(平) 群馬 長岡 沼津 鈴鹿 明石 宇部 高松 新居浜 佐世保(以上1期校と呼称) | 都立航空 都立工業 | 聖橋 金沢 大阪 近畿大学(熊野) 高知 | 高知(私立);国立に移管 |
1963 | 八戸 宮城 鶴岡 長野 岐阜 豊田 津山 阿南 高知 有明 大分 鹿児島(以上2期校と呼称) | 大阪府立大学(大阪府立) 神戸市立(神戸市立六甲) | サレジオ(育英) 幾徳 | |
1964 | 苫小牧 一関 秋田 茨城 富山 奈良 和歌山 米子 松江 呉 久留米 都城(以上3期校と呼称) | |||
1965 | 釧路 小山 東京 石川 福井 舞鶴 北九州(以上4期校と呼称) | 桐蔭学園 | ||
1967 | 木更津 富山商船 鳥羽商船 広島商船 大島商船 弓削商船 | |||
1971 | 仙台電波 詫間電波 熊本電波 | |||
1974 | 徳山 八代 | |||
1977 | 幾徳 | |||
1978 | 聖橋 大阪 | |||
1991 | 札幌市立 | 桐蔭学園 | ||
2002 | 沖縄(開校は2004年度) | |||
2006 | 都立産業技術 | |||
2008 | 札幌市立(本科) | |||
2009 | 仙台 富山 香川 熊本(学生受け入れは2010年度) | 宮城 仙台電波 富山 富山商船 高松 詫間電波 八代 熊本電波
都立工業 都立航空 | ||
2010 | 札幌市立(専攻科) |
- 注:括弧内の校名は旧称。
現況[編集]
15歳人口の減少、理科離れの進行、4年制大学をはじめとした高等教育機関への進学者の増加などの影響により、高等専門学校をめぐる環境は大きく変化している。受験時の志願倍率は、創設直後の高倍率を経て1970年代以降漸減を続け、21世紀に入ってからは2005年度にはじめて全高専の平均で2倍を切り(1.9倍)、08年度には1.78倍と過去最低(ただし09年度のデータは不詳)となった。学校によっては、定員割れによって2次募集を行うところも現れている。中央教育審議会の答申「高等専門学校教育の充実について」(08年12月24日)では、志願倍率の低下によって「(入学生の)学力の幅にも広がりが出てきつつある」と指摘した。
一方、国立高等専門学校機構・今後の高専の在り方検討小委員会「今後の国立高専の整備について(中間まとめ)」(2006年6月29日)によると、2005年春の工学系新規採用技術者約7万名に占める高専出身者の割合は、約12%(専攻科卒業者約700名と過年度の大学編入学者約3000名も含む)と推計され、前記中教審の答申においても「卒業生の高い就職率・求人倍率に見られるように、社会から高く評価」されていると記されている。公教育全体から見ればマイナーな教育機関であるため、社会一般の認知度は低いものの、工学系専門教育の分野、あるいは卒業生を受け入れている産業界においては、現状においても一定の評価を受けているものと見られる。
高専の入学試験[編集]
入学[編集]
- 中学校を卒業または卒業見込みの者、中等教育学校の前期課程を修了または修了見込みの者を受験資格としている。学力試験は、国立高専の場合、同一日に同一の問題で行われる。公立高専のうち、大阪府立と神戸市立は国立高専と同一の問題である。
- 高専には複数の学科やコースがあり、入学願書の出願時に志望学科の順位を記し、学力検査や内申・面接の成績と志望順位に従って、入学する学科を決めるところもある。
- 各高専とも推薦入試枠が設けられており、おおむね定員の20%-50%となっている。推薦入試の不合格者は、学力選抜を受験することができる。私立高専においては、特待生入試(サレジオ)やAO入試(近大高専)を実施しているところもある。また、学力選抜の得点や内申点に対して、5教科または理数系に重み付けをする場合がある(国立の各高専、東京都立など)[1]。
- 国立高専に合格し入学を希望する者に対しては、各地域の公立高校入試日に招集がかけられ、公立高校を受験できない場合がある[2]。また、公立高専合格者は公立高校を受験することができない(いずれも併願は可能)。なお、公立高専の受験資格には住所要件があり、従来は設置する地方自治体の居住者に限られていたが、都立産業技術高専は公立大学法人首都大学東京に移管されたことに伴い、2009年度入試から、東京都外居住者の受験を認めている。
編入学[編集]
高等学校(主に工業や理数に関する学科)・中等教育学校を卒業または卒業見込みの者や留学生を対象に、4年次または3年次への編入学制度が設けられている。編入学定員は各高専の裁量に委ねられているが、若干名とする場合がある。編入学試験は各高専の独自作成問題による。
高専教育[編集]
教育課程[編集]
修業年限(卒業までに教育を受ける期間)は5年(商船に関する学科は5年6月)とされ、高等学校の3年間と短期大学の2年間をあわせた5年間に相当する。卒業すると準学士と称することができる。
一般教育とともに、学科ごとに専門教育が行われている。学校教育法では、大学が「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」を目的とする一方、高専は「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成すること」が目的とされ、「研究」等は含まれていない。高専は、職業教育に特化している点が大学ともっとも異なるところである。
専門科目は、学年が上がるにつれて時間数が増える「くさび形」に傾斜配分され、数学や学科関連の理科系科目と専門科目は、大学工学部に相当ないしは準じた教育内容であると各校並びに国立高専機構は標榜している。さらに、実験・実習やゼミ輪講・卒業研究など、実践的な教育の重視に特徴があるとされている。
高等専門学校設置基準では、卒業認定に要する単位数は、商船学科を除き167単位以上(一般科目75単位以上、専門科目82単位以上)、商船学科は練習船実習を除き147単位以上(一般科目75単位以上、専門科目62単位以上)となっている。単位の計算方法は、30単位時間(1単位時間は標準50分)の履修をもって1単位とする(高校と同様の)従来の方式のほか、1991年からは大学に準じる45時間の学修(授業時間は15-45時間)を1単位とする方式を60単位を上限として導入できることになり、実験系科目の充実や新たな科目の開設等、各高専の裁量にもとづくカリキュラム編成の幅が広がった。一般科目の総時間数は、高校+短大の教育課程と比して若干少ない。規定の単位の積み上げによって修了を認められる大学や単位制高校とは異なり、学年制をとっていることから、原級留置となれば、取得した単位であっても再履修を課される場合がある。
なお、高専制度が創設された当時の設置基準(1961年8月30日文部省令第23号)では、(卒業要件にかかわる規定の記載はなく)総授業時間数187単位(一般科目83単位、専門科目104単位)を最低基準とし、事実上190単位以上の履修を課しており、高校・大学と比して過密なカリキュラムであった。以後、卒業要件となる単位数は徐々に減らされ、さらに、インターンシップ(工場実習など)の単位化、英検や各種資格に応じた単位認定、学修単位の導入などにより、実質的な授業時間数は減少している。
また、商船学科では、5学年の10月より、日本丸や海王丸等の独立行政法人航海訓練所の練習船による1年間の航海実習が必修になっている。
原級留置(留年)や進路変更(退学)により、ストレートに5年間で卒業する者は、およそ3/4と言われている。
テキスト[編集]
1-3年次の高校生と同じ学齢の学生であっても、文部科学省検定済教科書の使用は義務づけられていない。
低学年次の文科系一般科目では、高等学校用の検定教科書が使用されることもある。他の一般科目や専門科目では、専門書や大学生向けのテキスト、教員作成の資料等により、おおむね大学の学部レベルの講義が行われているとされる。
また、数学・物理・化学などの理科系一般科目においては、高等学校+大学一般教養に相当する内容を、おおむね3年次(一部は4年次)までに履修することから、高専用に特化したテキスト(教科書)も使われている。同様に、低学年用の専門科目にも、高専向けのテキスト(教科書)があり、これを使用する教員もいる。
資格取得[編集]
学校によっては、公的資格の取得を奨励しているところもあり、資格によっては単位認定しているところもある[3]。また、公的資格を所管する官庁から認定を受けている学科では、所定科目の単位を取得することにより、資格を取得することができる(試験の科目免除や実務年数要件の緩和も含む)[3]。
在籍学科に応じて取得可能な資格には、危険物取扱者、情報処理技術者、無線従事者、電気主任技術者、電気工事士などがある。なお、高専卒業を資格要件とする教員免許はない。
教員[編集]
学校長以下、学生を教授するための教授・准教授・助教の教員を置かなければならず、講師・技術職員を置くことができる。また、他大学の教員や企業出身の技術者ほかが非常勤講師として講義を担当することもある。高専の教員が、他大学ほかで非常勤講師として講義を行っている場合もある。
専門学科の教員は、自ら教育研究活動を行うとともに、5年次の卒業研究および専攻科の学生に対して研究指導を行う。高等専門学校設置基準等により、博士・修士の学位、ないしはこれに相当する教育・研究・技術に関する実績などが教員の資格となっている。
高等教育機関である高専の教員には、教員免許は必要ない。だが、一般教養科目(特に人文社会系)の教員については、教員免許状を持ち、若年次の学生に対する指導ノウハウを有する高等学校からの転属者もいる。
学生寮[編集]
国立高専・私立高専全校には、教育寮として学生寮(設置基準では「寄宿舎」と呼称)が設置されている。かつては低学年次の学生を対象に全寮制をとる国立高専もあったが、1990年代以降、これらの高専でも自宅通学を認める方向となっている。公立高専では、いずれも学生寮を設置していない。
卒業後の進路[編集]
求人倍率と就職(内定)率の高さが特長である。各高専によって若干異なるが、基本的に理工系大学生と同じように、学校が学生と話し合って受験企業を一社に絞って受けさせる「一人一社制」によって就職活動を行う場合が多いが、文科系大学生と同じように、企業が高専卒採用枠を設けてインターネットなどで採用情報を公開し、全国の高専生を対象とした選考をすることもある。また大学卒と同一の採用枠・試験枠となる場合や、企業によっては現役生として考えると同じ年齢である、短大・専門学校卒業対象となることもある。
また、高専を卒業すると技術科学大学を始めとする大学の3年次に編入学することができ、高等専門学校に設けられた専攻科への進学とあわせて進学の幅も増えている。
高等専門学校の専攻科(2年制)を修了または修了見込みの者が、大学評価・学位授与機構に課題論文を提出し審査に合格すると、学士の学位を取得することができ、大学院修士課程への入学資格を得ることが出来る。
なお、これは卒業ではないが、高専の第3学年までに規定の単位を取得または取得見込みの者には高校卒相当の資格が生じ、大学等を受験することが出来る[4]。文系や芸術系へ進路変更する場合など、第3学年を修了した後に高等専門学校を退学して大学に入学する者もいる。但し高専のカリキュラム上、大学受験は全く考慮されないため、第3学年次受験は高校生よりも不利である。特に普通高校(文系)に比して、高専では第3学年までの人文社会系科目の受講単位数が少ないため、文転する場合のハードルは高い。
就職[編集]
大学進学率が急増する中で、技術者供給源としての高専の価値は相対的に低下している。ただし、そのことで就職試験を受ける機会が減っているということはない。
工業高専卒業者は、基礎学力から大学工学部レベルの工業技術を学び、若年次から実践的な専門教育を受けているため、産業界からは即戦力として高い評価をうけている。また大学工学部卒業者よりも2歳若い。このことは、採用する側・される側の双方にとって大きな利点と言える。
平成17年度(2005年度)の本科卒業者に占める就職者の割合は53.0%であり、有効求人倍率は、本科:16.3倍、専攻科:20.8倍となっている[5]。
就職先は、上場クラスの企業である場合も多いが、地方の高専では地場志向も見られる。
また、有名大学卒業者の確保が難しい中小企業やベンチャー企業からも、高専卒業者に対する引き合いは強い。
配属先は、メーカーであれば製造技術や生産技術、試作や評価検証、量産設計など、特に実践的な技術者を必要とする職場が多い。商社に就職して技術営業やFAEとして働く人も居り、進路の多様性は大学工学部等と変わるところは無い。
なお最近、上場クラスのメーカーでは、もの造りに関する機能を分社化している場合も多く、その様な企業に就職する場合は、その分社(子会社)側の採用となる場合が多い様である。
進学[編集]
卒業後、進学する者が増えており、学校によっては本科の卒業生に占める就職者の比率が20%を割り込む例も見られる。この現状については、高専の設置目的と照らし合わせて揶揄される場合もある。 しかし研究機関や企業の研究職・開発設計職を目指す場合は、大学院修了が要件とされている場合も多く、その様な職に就きたいと考える学生が、大学に編入学し、大学院を目指すのは必然であるとも言える。
進学を希望する学生は、大学の学部3年次に編入学[6] [7] するか、高専専攻科へ進学する。 さらに、学部や高専専攻科を卒業後、大学院修士課程(または博士前期課程)へ進学する者も多い。
平成17年度(2005年度)の本科卒業者に占める進学者の割合は42.9%であり、進学者のうち大学へ編入学した者は65.2%、専攻科に進んだ者は34.8%となっている[8]。
理工系の学部を有するほとんどの国公立大学で、定員を設けて高専からの編入学を実施しており、高専卒業生の受け入れを目的の一つとして創設された国立大学である豊橋技術科学大学や長岡技術科学大学をはじめ、その他の国公立大学工学部に編入学する場合が多い。また近年、少子化などによる学生不足から、理工系に限らず編入学定員を設ける私立大学も増えており、短大卒者と同様に文系の学部へ編入学するケースも見られる。また、医学部への編入学は学士編入学に限られていたが、東海大学医学部では2005年度から一般編入学(2年次)に転換され、高専からの医学部編入学に道が開かれることになった。また薬学部も北海道医療大学(2008年度)などで編入学を実施するなど、工学系の高等専門学校生にも門戸が開かれるようになってきた[9]。
工学系の学部で高専に同様の専攻が有る場合は、高専卒業見込者を対象に推薦編入学制度を持つ大学も多く(最大のケースで編入学定員の50%)、一説に、通常の高校→大学(一般受験)コースよりも高専→編入学コースの方が国公立大学に入りやすいと言われる所以にもなっている。
推薦編入学の場合は、成績が上位であって(概ね1クラス上位の10-20%)学校長推薦を受けられる事が必要条件で、調査書及び志望論文の選考と面接試験(口頭試問)によって合否判定される(不合格の場合は筆記による編入学試験も受験可能である)。学校長推薦を受けるためには、特に3・4学年の成績が重要である。なお長岡技術科学大学と豊橋技術科学大学は、書類審査のみで推薦編入学の合否判定を行う[10][11]。
また筆記による編入学試験では、選考日程さえ重ならなければ、同年度中に複数の国公立大学を受験することができる。
国公立高専の独立行政法人化[編集]
国立大学の独立行政法人化に伴い、国立の高等専門学校の設置者も同様に、すべての国立の高等専門学校の設置に関しては、国の直接設置から「独立行政法人国立高等専門学校機構」に変更された。これにより、国が直接設置する学校ではなくなったが、国立高等専門学校機構もまた国が設けたものであるため、学校教育法の第2条により国立高等専門学校機構が設置する学校も国立学校とされている。
独立行政法人化したことにより、文部科学大臣が定めた中期目標を達成するための中期計画(5年)、年度計画(1年)の、機構による作成・実行が義務付けられた。達成度によっては国からの予算(運営費交付金)が減らされることもあり得るため、51の各国立高等専門学校は、中期計画に沿うように、学生サービスの向上、事務の効率化など努力している。また、地域の企業と連携して技術研究や商品開発などを行い、収益を上げる事で予算減を穴埋めしようとする学校もある。
国立高等専門学校機構の中期計画[12]の主な内容は、次のとおりである。
- 中学生が高等専門学校の学習内容を体験できるような入学説明会、体験入学、オープンキャンパス等の充実を支援する。
- 入学者の学力水準の維持に努めるとともに、入学志願者の減少率を歳人口の減少率よりも低い5%程度に抑え、中期目標の最終年度においても全体として18,500人以上の入学志願者を維持する。
- 公私立高等専門学校と協力して、スポーツなどの全国的な競技会やロボットコンテストなどの全国的なコンテストを実施する。
- 図書館の充実や寄宿舎の改修などの計画的な整備を図る。
- 教員の研究分野や共同研究・受託研究の成果などの情報を印刷物、データベース、ウェブサイトなど多様な媒体を用いて企業や地域社会に分かりやすく伝えられるよう各学校の広報体制を充実する。
また、公立高専においても独立行政法人化が図られつつあり、東京都立産業技術高専は、2008年4月から公立大学法人首都大学東京に運営が移管され、専門職大学院である産業技術大学院大学も含め、9年間一貫のもの造り教育を視野に入れた一体運営が行われる。また大阪府立高専も、2011年4月に公立大学法人大阪府立大学に移管され、大阪府立大学工業高等専門学校と改称された。
学生生活[編集]
クラブ活動[編集]
運動部[編集]
高校や大学に準じるクラブ活動を行なっていて、国公立の場合は全て全国高等専門学校体育協会に所属しており、各競技の専門部により年1回に全運動部の競技種目を対象に全国高等専門学校体育大会(高専大会)としてが実施されている。
但し競技種目や学校によっては任意で、高専大会にも参加する一方で、高校の連盟である高体連や高野連、大学の連盟である学連や社会人連盟などに参加している場合もある。なお高校生向けの大会には高校相当年齢の者しか参加できない。
吹奏楽部[編集]
吹奏楽の場合、コンクールでは大学の部に入る。これは、高専の4・5年生は短期大学の学齢に相当するためである。過去には全日本吹奏楽コンクールに出場した高専もある(詫間電波工業高等専門学校吹奏楽部など他多数)。
ロボコン[編集]
NHKの「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」(ロボコン)の優勝目指して日夜励んでいるといわれる。これに参加するために入学する者も多く、その性質から電気・電子・機械系の独擅場である。名目上として、全学的に取り組んでいる場合が多い。高専在学中にロボコン参加した者が、卒業後に進学等をして学位取得後に再度教員として高専へ戻り、ロボコンを指導している場合もあり、近年はより高度な戦いとなっている。
プロコン[編集]
毎年、高等専門学校連合会の主催で「全国高等専門学校プログラミングコンテスト」が毎年行われる。ロボコンほどメジャーではないが、学校によっては全学的に取り組んでいるところもある。主に電気系の学生が多いが、近年は他学科でも情報化が進んでいることもあり他学科からの参加も少なからずある。
詳細は全国高等専門学校プログラミングコンテストを参照のこと。
高等専門学校を題材にしたエンターテインメント作品[編集]
- ロボコン(映画。高専ロボコンを題材としている。)
- ふたつのスピカ(漫画およびアニメ。話中に出てくる「国立東京宇宙学校」が高等専門学校である。)
- 野蛮の園(漫画。作者の西川魯介は宮城工業高等専門学校卒業。白泉社ジェッツコミックス)
- BREAK-AGE(漫画。馬頭ちーめい+STUDIOねむ・著、アスキーファミ通文庫)
- ロボットボーイズ(漫画。原作:七月鏡一+作画:上川敦志、小学館少年サンデー。作中では高校が舞台。)
- すくらっぷ・ブック(漫画。作者の小山田いくは長野工業高等専門学校卒業。秋田書店少年チャンピオンコミックス。中学生の主要登場人物が高専を目指す。)
- 星のローカス(コミック。小山田いく著、秋田書店少年チャンピオンコミックス。上記作者による、上記作品との並行連載作品。)
- THE ロボットつくろうぜっ! 激闘!ロボットファイト (ゲーム。ディースリー・パブリッシャー)
- FRONT MISSION3(ゲームソフト。主人公と彼の親友が横須賀高等専門学校という架空の高専の学生。)
- ヒミツのテックガール
- 女子学生会長マッカーサー大戦回想記に目覚める!(小説。廃校寸前の高専が舞台になっている。)
外部評価[編集]
- 国立高専の場合、(独)大学評価・学位授与機構の定期的に受けて教育機関としての認証を受けている。なお、評価には学科数によって異なるが費用として概ね300万円前後必要である。
脚注[編集]
- ↑ 各高専の募集要項または選抜基準を参照。
- ↑ 注:徳山高専や鈴鹿高専のように、合格後に公立高校の入学試験を受験することが可能な学校もある
- ↑ 3.0 3.1 出典:各高等専門学校のカリキュラムを参照
- ↑ 注:3学年修了で中退した場合、大学等を受験する場合に「高校卒相当の資格が生じる」のであって、学歴的には「高専中退」となることに注意を要する。
- ↑ 出典:国立高等専門学校機構・今後の高専の在り方検討小委員会「今後の国立高専の整備について(中間まとめ)」H18.6.29
- ↑ 注:基本は3年次編入学であるが、専攻分野が異なったり教養学部が独立している場合など、大学のカリキュラム編成によっては2年次編入学になる場合がある。
- ↑ 注:編入先の専攻分野が異なる場合は、3年次編入ではあっても、専門科目の認定単位が不足し、必然的に留年する場合がある。教員免許の取得を目指す場合も、一般教養科目に加え教職科目を履修する都合により、留年を伴う場合がある。
- ↑ 出典:国立高等専門学校機構・今後の高専の在り方検討小委員会「今後の国立高専の整備について(中間まとめ)」H18.6.29
- ↑ 北海道医療大学入試情報
- ↑ 長岡技術科学大学 入試情報(学部3年)
- ↑ 豊橋技術科学大学 募集要項(工学部3年次)
- ↑ 国立高等専門学校機構
関連項目[編集]
- 高等教育
- 国立高等専門学校機構
- 電波工業高等専門学校(電波高専)
- 商船高等専門学校(商船高専)
- 日本の高等専門学校一覧
- 高専数学シリーズ
- アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト - ロボット競技
- 全国高等専門学校プログラミングコンテスト
外部リンク[編集]
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