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== 脚注 ==
 
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2014年11月19日 (水) 00:39時点における最新版

ジオパークgeopark)とは、地球科学的に見て重要な自然の遺産を含む、自然に親しむための公園。地球科学的に見て重要な特徴を複数有するだけでなく、その他の自然遺産や文化遺産を有する地域が、それらの様々な遺産を有機的に結びつけて保全や教育ツーリズムに利用しながら地域の持続的な経済発展を目指す仕組み。日本語では「地質公園」と訳されることがあるが、誤訳である[1]日本ジオパーク委員会では「大地の公園」という言葉を使っている。

概要[編集]

ジオパークの活動は以下の3つに要約される[2]

  1. 保全(conservation) - 地元の人たちが大地の遺産を保全する。
  2. 教育(education) - 大地の遺産を教育に役立てる。
  3. ジオツーリズム(geotourism) - 大地の遺産を楽しむジオツーリズムを推進し、地域の経済を持続的な形で活性化する。

2004年国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の支援により、世界ジオパークネットワークEnglish版GGN)が発足。ジオパークを審査して認証する仕組みが作り上げられた。ジオパークの活動はヨーロッパで始まり、ヨーロッパと中国に多くのGGN加盟ジオパークがある。南極大陸アフリカ大陸には、今のところジオパークはない。

日本では、2008年に国内の認定機関として日本ジオパーク委員会JGC)が発足。JGCが2008年に認定した地域により、2009年日本ジオパークネットワークJGN)が設立された。JGN 加盟地域は、JGCの審査を受け推薦を受けるとGGN加盟申請を行うことができる(2008年はJGN設立前であったため、JGN加盟認定とGGN加盟申請への推薦の審査が同時に行われた)。2009年8月22日洞爺湖有珠山北海道)、糸魚川新潟県)、島原半島長崎県)の3か所がGGNに加盟を認められ、「世界ジオパーク」となった。

世界ジオパーク[編集]

世界ジオパークネットワークの審査を受け、世界ジオパークネットワークへの加盟を認定された地域[3][4][5]の一覧テンプレート:Enlink

日本ジオパーク[編集]

世界ジオパークネットワークとは別に、日本ジオパークネットワークに加盟するジオパーク。日本ジオパーク委員会が認定している。2013年9月現在、32地域が加盟[10]

糸魚川のジオパーク運動[編集]

国際的なジオパークが機能する前に、1991年より新潟県糸魚川市で行われていた活動。

糸魚川市は、糸魚川静岡構造線フォッサマグナという日本列島の形成に関わる重要な地質構造ヒスイなど貴重な鉱物や多様な岩石地層が産出する地域であることから、1987年に糸魚川市がまとめたフォッサマグナと地域開発構想に基づいて、1990年には人工的に糸魚川静岡構造線を露出させたフォッサマグナパークが作られた。さらに博物館の建設準備と市内の地質見学地のガイドマップや解説板の整備が進められる中、1994年に新設されるフォッサマグナミュージアムと調和のとれる名称として、それまでの地質見学地に代わってジオパークという名称が1991年に博物館の学芸員によって造語された。ジオパークという言葉を世界で最初に使い始めたのは糸魚川市である。中央博物館としてのフォッサマグナミュージアムと、野外博物館としてのジオパークの保全や利用の促進と、それらを通じた地域の振興が進められてきたが、これは2004年に始まる国際的なジオパーク活動とは独立に発想され進められてきたものであり、GGNが推進するジオパークよりも地質学に特化していた。

2008年に世界ジオパークネットワークに申請することで、国際的なジオパークへ発展解消した。

参考文献[編集]

  • 「特集 この夏おすすめのジオパーク」、『RikaTan(理科の探検)』第4巻第7号、文一総合出版、2010年7月、 4-40頁。
  • 尾池和夫ほか 『日本のジオパーク』 ナカニシヤ出版、2011年。ISBN 978-4-7795-0500-3
  • 高木秀雄 『三陸にジオパークを:未来のいのちを守るために』 早稲田大学出版部〈早稲田大学ブックレット 「震災後」に考える〉、2012年。ISBN 978-4-657-12303-9

脚注[編集]

  1. 田辺裕 「On the translation of Geopark(ジオパークの「地質公園」への誤訳)」『観光産業の現状と問題点:経済社会の変化と産業構造に与える影響』 田邉裕編、日本産業リサーチセンター〈日本産業リサーチセンター受託研究報告書別冊〉、2009年、263-265頁。
  2. F. Wolfgang Eder; Margarete Patzak (2004). “Geoparks—geological attractions: A tool for public education, recreation and sustainable economic development” (PDF). Episodes (Geological Society of India) 27 (3): 162-164. ISSN 0705-3797.
  3. 日本ジオパーク委員会 (2012年2月8日). “ジオパークとは”. 産総研地質調査総合センター. 2012年7月16日閲覧。
  4. Global Geoparks Network () Global Geoparks Network Members list_Global Network of National Geoparks 英語 [ arch. ] 2012-07-16
  5. United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization () United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization Members 英語 Geoparks [ arch. ] 2012-07-16
  6. 阿蘇ジオパーク
  7. 阿蘇、世界ジオパークに認定 国内7例目
  8. 熊本・阿蘇、世界ジオパークに認定
  9. 阿蘇、世界ジオパークに認定=隠岐諸島に続き国内7件目
  10. 日本ジオパーク地域決定 (2012-09-24) 日本ジオパーク地域決定 日本ジオパーク地域決定 日本ジオパークネットワーク 2012-09-24 [ arch. ] 2012-10-10
  11. とかち鹿追ジオパークの概要
  12. 日本ジオパークネットワーク新規加盟地域決定(2014年9月7日閲覧)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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