「PureMail -ピュアメール-」の版間の差分

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『'''PureMail -ピュアメール-'''』は[[2000年]][[8月25日]](CD版。DVD版は[[2001年]][[12月28日]])に[[オーバーフロー (ブランド)|Overflow]]から発売された[[アダルトゲーム|18禁]][[恋愛アドベンチャーゲーム]]である。
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『'''PureMail -ピュアメール-'''』とは[[2000年]][[8月25日]](CD版。DVD版は[[2001年]][[12月28日]])に[[オーバーフロー (ブランド)|Overflow]]から発売された[[アダルトゲーム|18禁]][[恋愛アドベンチャーゲーム]]である。
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Overflowの第1作として企画(諸般の事情により第2作として発売)された「凌辱・調教」ゲームだが、『[[らーじ・PONPON]]』のため企画からメイザーズぬまきちが離れた後、表向きのみ「学園純愛物」に変更された。リアリティにこだわって作られているため、各ヒロインには2、3人のモデルが居り、作中のシチュエーション、メールやチャット内容も取材を元にして生々しさを出している。
  
 
== ストーリー ==
 
== ストーリー ==
主人公・緒方圭は、他人との繋がりなんていらないと自分の殻に閉じこもる日々を送っている。その一方で彼はEVEというハンドルの女性と毎晩チャットをしていた。EVEに尊敬される彼は、ある日、偶然からEVEがクラスメイトの奈川碧であることを知ってしまう。彼の心はどう動いていくのか…
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主人公・緒方圭は他人との繋がりなんていらないと自分の殻に閉じこもる日々を送っていたが、その一方で彼はEVEというハンドルの女性と毎晩チャットをしていた。EVEに尊敬される彼は、ある日偶然、EVEがクラスメイトの奈川碧であることを知ってしまう。
  
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== 登場人物 ==
 
== 登場人物 ==
; 奈川碧(ながわ みどり) [[声優|声]]:[[ダイナマイト亜美|ダイナマイト♥亜美]]
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;緒方 圭(おがた けい)
: 圭のクラスメイトで顔見知り。容姿端麗成績優秀。過去に悲しい経験をしている。最近買って貰ったばかりのパソコンでハンドルネーム「EVE」という名で「A.W」(圭のハンドルネーム)と毎晩チャットをしている。外面上では優等生だがチャットでは自分の親友の悪口を書くなど嫉妬深い一面をみせる(後述)。彼女には合計7種類のエンディングが存在する。ちなみに彼女の姉・ゆかりとは前作『らーじ・PONPON』に登場するキャラクター・奈川ゆかりである。後の作品『オーバーフロー ぷれじゃーボックス』で夏期講習先で『らーじ・PONPON』の主人公に襲われて姉妹共々妊娠し、女児を出産していた事が明らかになる。(これが圭との関係に影響を与えたのかは不明だが彼女は彼との間に子供を作っていない)
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:主人公。幼い頃に実の両親から虐待を受けたため、現在は親戚である養父母の元で暮らしている。[[心的外傷後ストレス障害|PTSD]]に陥っているため、人付き合いが悪い。
 
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;奈川 碧(ながわ みどり)
; 澤永美紀(さわなが みき) 声:[[小嶋千明]]
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:[[声優|声]]:[[ダイナマイト亜美|ダイナマイト♥亜美]]
: 圭とは去年同じクラスだったバスケ少女。碧の親友。圭には去年から想いを寄せていた。明るく活発な少女だが彼女のルートでは親友の碧と圭を引き離すため碧を街の不良と交際させようとするなど腹黒い一面をもつ。エンディングは2種類。後のオーバーフロー[[2005年]]の作品『[[School Days (ゲーム)|School Days]]』に登場した澤永泰介は彼女の弟である。この時の姉(美紀)には主人公かどうかは不明だが、遠距離恋愛中の彼氏がいる模様。(後に圭とどんな関係に発展したかは不明だが彼との間に一児をもうけている)
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:圭のクラスメイト。容姿端麗、成績優秀。過去に悲しい経験をしている。ハンドルネーム「EVE」という名で「A.W」(圭のハンドルネーム)と毎晩チャットをしている。外面上では優等生だがチャットでは自分の親友の悪口を書くなど嫉妬深い一面をみせる。エンディングは合計7種類。
 
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;澤永 美紀(さわなが みき)
; 結城綾華(ゆうき りょうか) 声:[[齋藤よし子]]
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:声:[[大波こなみ|小嶋千明]]
: 圭のクラスの委員長。お金持ちで高飛車。美紀とは犬猿の仲であり、また圭と親しく接する碧に何かにつけて対立する。前述のように実家は財閥グループで資産家だがどのルートでも終盤で倒産してしまう。エンディングは1種類のみ。
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:圭とは去年同じクラスだったバスケ少女。碧の親友。圭には去年から想いを寄せていた。明るく活発な少女だが彼女のルートでは親友の碧と圭を引き離すため碧を街の不良と交際させようとするなど腹黒い一面をもつ。エンディングは2種類。
 
+
:『[[School Days (ゲーム)|School Days]]』には、弟の泰介(たいすけ)が登場する。
; 緒方藍(おがた あい) 声:[[寧々 (声優)|寧々]]
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;結城 綾華(ゆうき りょうか)
: 圭の妹だが主人公は幼い頃今の家庭に引き取られており、血は繋がっていない。主人公に対して口うるさい。そのやかましさは単なる「おせっかいな妹キャラ」を越えるものであり、他のヒロインからの電話を取りつながなかったり彼女のルートでは主人公のチャットに割り込んで「EVE」と別れさせようとするほどである。このことからインターネット上でも彼女に対する評判は悪く「妹が邪魔」「うっとおしい」「妹の部分だけアンインストールしたい」との意見が多かった。少数派だがそのうっとおしさがグッドという意見もある。
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:声:[[齋藤よし子]]
: ちなみにこのゲームのシナリオ総監督・メイザーズぬまきちはこれらの意見に対して「最近のユーザーは我が儘だ。ちょっと前まで妹にあんなことやこんなことできるゲームなんてなかったのに…」と公式サイト(なぜなにピュアメール)でコメントしている。
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:圭のクラスの委員長。お金持ちで高飛車。美紀とは犬猿の仲であり、また圭と親しく接する碧に何かにつけて対立する。実家は財閥グループで資産家だがどのルートでも終盤で破産して転校してしまう。エンディングは1種類。
: 終盤の選択肢でエンディングが大きく分かれ、2種類ある。
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;緒方 藍(おがた あい)
 
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:声:[[寧々 (声優)|寧々]]
; 青葉衣里(あおば えり) 声:[[森本れおな]]
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:圭の妹。血は繋がっていない。主人公に対して口うるさい。そのやかましさは単なる「おせっかいな妹キャラ」を越えるものであり、他のヒロインからの電話を取りつながなかったり彼女のルートでは主人公のチャットに割り込んで「EVE」と別れさせようとするほど。エンディングは2種類。
: 圭の妹の友人。孤高の人。彼女の兄・青葉ヒデキは街で有名な不良であり、そのため彼女も不良たちから一目置かれているが本人はあまり良く思っていない。エンディングは1種類。
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;青葉 衣里(あおば えり)
 
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:声:[[森本れおな]]
; 真東悠美(まとう ゆみ) 声:[[春乃うらら]]
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:藍の友人。孤高の人。彼女の兄・青葉 ヒデキは街で有名な不良であり、そのため彼女も不良たちから一目置かれているが本人はあまり良く思っていない。エンディングは1種類。
: 圭の学校の生徒会役員。成績優秀な眼鏡っ子。ある意味隠しキャラ扱いであり、2週目以降のある選択肢を選ばないと彼女とは遭遇できない。エンディングは1種類。
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;真東 悠美(まとう ゆみ)
 
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:声:[[春乃うらら]]
; 関端りん(せきはた りん) 声:[[岩泉まい]]
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:圭の学校の生徒会役員。成績優秀な眼鏡っ子。ある意味隠しキャラ扱いであり、2週目以降のある選択肢を選ばないと彼女とは遭遇できない。エンディングは1種類。
: このゲームの隠しキャラクター。圭の担任の娘。圭をからかったりするが父親は仕事の都合上家にあまりおらず、寂しい思いをしている。最低でもゲームを3週しなければこのルートに入ることはできず、そのルートに入るのも非常に難しい。後述するが容姿が明らかに小学校低学年であり、話題を呼んだ。シナリオも性的知識に乏しい彼女に猥褻な行為をするという非常に危ないものであり、彼女のルートでは犯罪者の気分になれるという程である。エンディングは2種類ある。後の作品『MISS EACH OTHER』では彼女の母親と娘が登場しており、圭が彼女に手を出した事が正史扱いになっている。
+
;関端 りん(せきはた -)
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:声:[[岩泉まい]]
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:隠しキャラクター。圭の担任の娘。圭をからかったりするが父親は仕事の都合上家にあまりおらず、寂しい思いをしている。最低でもゲームを3週しなければルートに入ることはできず、そのルートに入るのも非常に難しい。エンディングは2種類。
  
 
== ゲームシステム ==
 
== ゲームシステム ==
当時、成人向けゲームとしては一般的であった、ストーリーを読み進めて行き、途中現れる選択肢を選ぶことによりストーリーが変化していき、最終的に登場する女性のいずれかとの結末を迎えるタイプのアドベンチャーゲームである(例外として主人公一人きりという結末もある)。
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ストーリーを読み進めて行き、途中現れる選択肢を選ぶことによりストーリーが変化していき、最終的に登場する女性のいずれかとの結末を迎える。選んだ選択肢によって特定の女性の感情値が変化し、感情値の状態によってストーリーの特定箇所で出現する選択肢が変化し、それによりストーリーが分岐する。感情値は隠しパラメータのためプレイヤーには分からない。また、奈川碧にのみ隠しパラメータとして調教値がある。
  
選んだ選択肢によって、特定の女性の感情値が変化し、感情値の状態によってストーリーの特定箇所で出現する選択肢が変化し、それによりストーリーが分岐する、というシステムである。ただし感情値はいかなる形でもプレイヤーから見えないようになっている。
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操作には既読スキップ・自動送り・次の選択肢まで進む・前の選択肢まで戻る等があり、システムでは音声・SE・BGMの個別ボリューム、自動送り速度、フォント、女性毎のヘアの有無等が設定できる。
  
プレイ時の操作には既読スキップ・自動送り・次の選択肢まで進む・前の選択肢まで戻る等がある。また音声・SE・BGMの個別ボリューム、自動送り速度、フォント、女性毎のヘアの有無等が設定できる。
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『らーじ・PONPON』のセーブデータがあると、テキストや展開が通常と変わる場合がある。また、エンディングにクレジットされている協力メーカー作品がインストールされているとチャット中のアイコンが各ゲームの物になり、会話にも各ゲーム関連の選択肢が登場する。
 
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== 発売前の模様 ==
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当時業界では頻発していたことだが、本作品も度重なる発売延期の末発売された(一説では同じく延期が続いていた[[AIR (ゲーム)|AIR]]と発売日が重なるのを回避した、ということだが真偽のほどは定かでない)。発売前の小売店では、当時としては非常に美麗なアニメーションムービーをオープニングデモとして流しており、注目度は高かったようである(余談だがOverflowの母体である[[スタック (株式会社)|スタック]]はアニメーション製作請負を営んでいる)。
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また、パッケージデザインについても、キャラクターデザインを担当している[[西E田]]氏の描き下ろした美麗なイラストを中心に据えており、純愛・学園というキーワードをテーマにしたゲームという印象を与えていた。
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== 発売後の模様 ==
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発売後数ヶ月間の間に不具合修正プログラムが10回程度にわたって配布されるという事態になった本作品の発売直後の感想は「とにかく難しい」という声が大半だった。これは感情値がプレーヤーから見えない(当時は感情値を管理していることもプレーヤーの大半は知らなかった)ことに加え、一部の分岐条件が非常にシビアだったことが理由である。ゲーム総監督のメイザーズぬまきちも「クリアは可能だが難しいのはたしか」と言っている。結果、前述の修正プログラムの後半は難易度を下げるための修正プログラムであるが、修正プログラムを適用しても他のゲームに比べると高難易度なのに変わりはない。
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また、発売前はすっかり純愛・学園をキーワードとした恋愛ゲームと思われていたのだが、攻略に成功したプレーヤーの出現とともにいわゆる鬼畜ルートの存在が明らかになった。純愛ゲームのプレーヤー層と鬼畜ゲームのプレーヤー層は重ならないと一般に言われており、純愛ゲームと期待して購入した層からはおおいに不満の声があがったが、そのゲームとしての二面性に魅力を感じたプレーヤーもまた多かった。
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== ユーザーサポート ==
 
== ユーザーサポート ==
発売後は5回にわたって、週1回更新の公式Webサイト上の公式攻略コーナーにて、[[匿名掲示板]][[2ちゃんねる]]等での反応をみながら攻略ヒントを提供したり(公式サイト内「なぜなにピュアメール」)、修正プログラムの配布、ユーザー登録葉書を出したユーザーに最終修正プログラムとアクセサリの入ったCD-ROMを無料配布するなどのユーザーサポートが実施された。
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発売後は5回にわたって、週1回更新の公式Webサイト上の公式攻略コーナーにて[[匿名掲示板]][[2ちゃんねる]]等での反応をみながら攻略ヒントを提供したり(公式サイト内「なぜなにピュアメール」)、修正プログラムの配布、ユーザー登録葉書を出したユーザーに最終修正プログラムとアクセサリの入ったCD-ROMを無料配布するなどのユーザーサポートが実施された。
  
 
== 本作品の特異性 ==
 
== 本作品の特異性 ==
本作品は、それまで、および同時期に発売された[[アダルトゲーム]]に比べて明らかに特異性を持っている。以下にその特異性について簡潔に記す。
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本作品は、それまで、および同時期に発売された[[アダルトゲーム]]に比べて明らかな特異性がある。
  
* 舞台と主要登場人物が、明言されてはいないものの明らかに中学校であり、中学生である。[[コンピュータソフトウェア倫理機構]](ソフ倫)審査を通すためには登場人物が全員18歳以上でなければならず、作中には「高校」とか「中学」といった表現は一切出てこない。にもかかわらず、日常会話を使って巧みに主人公たちが中学生であることをプレーヤーに示している。この中学生であるという事実が、登場人物の言動の幼さを表すと共に、後述する鬼畜ルートと純愛ルートのギャップを強調するのに役立っている。また、前述のように隠れキャラ・関端りんは明らかに小学校低学年であり、シナリオの内容も性的知識に乏しい彼女に[[猥褻]]行為を行うという非常に危ない物であった。
+
*企画当時の同系ゲームは[[萌え]]で固められた「お約束」の世界が多かったため、徹底してリアリティが追求されている。
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*従来のアダルトゲームに殆ど存在しないヒロインの性格の二面性が非常にデフォルメした形で描かれている。
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*純愛ルートでの緻密な登場人物達の会話によってキャラクターの性格造型に説得力を持たせ、鬼畜ルートで容赦なく陵辱あるいは調教されるというギャップの大きさ。
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*登場キャラは設定上すべて18才以上であるが、日常会話等を使って巧みに主人公たちの実年齢をプレーヤーに示している。
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*隠れキャラ・関端りんは、オフィシャル設定では「国防大学3年生」の「21歳」で「最年少キャラ」となっている。ちなみに通学にはランドセルを使用。おこづかいは「3ねんせいだから3かける3で900えん」。
  
* ヒロインの性格の二面性が非常にデフォルメした形で描かれている。前述のようなキャラクターの性格は従来のアダルトゲームに殆ど存在しないキャラクター類型である。
+
== その他 ==
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CD-ROM版はソフ倫からクレームが付き回収された。
  
* 鬼畜ルートと純愛ルートのギャップが極めて大きい。これは攻略順序が純愛ルートを経由してからでないと鬼畜ルートに入れないようになっており、なおかつ純愛ルートでの緻密な登場人物達の会話によってキャラクターの性格造型に説得力を持たせることに成功しているためである。一方で鬼畜ルートについては、純愛ルートの登場人物を容赦なく陵辱する、あるいは主人公が容赦なく調教される展開となっており、純愛ルート経由済みのプレーヤーにショックを与えることに成功している。なお奈川碧にのみ「調教値」という隠しパラメータが存在し、それににより難易度が更に上昇している。
+
挑戦的な作品であったため、Niftyその他のフォーラムや一般Webサイトでは賛否両論があった。
  
== 作品評価 ==
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[[オーバーフローぷれじゃ~ボックス]](2001年[[4月27日]]発売)に「その後のピュアメール」が収録された。
以上述べたように、特異性を持った挑戦的な作品であり、Niftyその他のフォーラムや一般Webサイトでは賛否両論、それ以前に当初のCD-ROM版がそれほど大ヒットというほどでもなかったために、評価する声は多くなかった。
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一方でその特異性を評価した人は多かったようであり、2ちゃんねるの「ベストエロゲー2000@2ch」スレッドでは『[[果てしなく青い、この空の下で…。]]』に続き、総合2位となった。
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[[オーバーフロー プレミアム・トリロジーBOX]](2006年[[1月27日]]発売)に復刻版と「その後のピュアメール」が収録された。
  
最近では2005年のオーバーフローの大ヒット作『School Days』によりオーバーフローを知り、その後この作品に興味を持つ者も多い。公式サイトでは[[2007年]][[2月16日]]からダウンロード販売も開始された。
+
『School Days』のアニメ化(放送開始は[[2007年]]7月)に伴い、ダウンロード販売が開始(2007年[[2月16日]])された。
  
 
== スタッフ ==
 
== スタッフ ==
* 監督・シナリオ監修:メイザーズぬまきち
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*監督・シナリオ監修:メイザーズぬまきち
* キャラクターデザイン・原画:西E田
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*キャラクターデザイン・原画:[[西E田]]
* OSデザイン:[[小林立|りつべ]]
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*OSデザイン:[[小林立|りつべ]]
* 背景原画:おおしろしげき・かわせみはるか
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*背景原画:おおしろしげき・かわせみはるか
* シナリオ:屑美たけゆき・マロガッツ・メイザーズぬまきち・GON
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*シナリオ:屑美たけゆき・マロガッツ・メイザーズぬまきち・GON
* 音楽:ZEL
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*音楽:ZEL
* サウンドエフェクト・音声編集:みずっち
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*サウンドエフェクト・音声編集:みずっち
** オープニングテーマ「'''OPEN THE MIND'''」
+
**オープニングテーマ「'''OPEN THE MIND'''」
*** 作詞:TEN
+
***作詞:TEN
*** 作曲:ZEL
+
***作曲:ZEL
*** 歌:[[静木亜美]]
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***歌:[[静木亜美]]
** エンディングテーマ「'''Angelic Feather'''」
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**エンディングテーマ「'''Angelic Feather'''」
*** 作詞:TEN
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***作詞:TEN
*** 作曲:ZEL
+
***作曲:ZEL
*** 歌:静木亜美
+
***歌:静木亜美
  
 
== 関連商品 ==
 
== 関連商品 ==
 
=== 音楽CD ===
 
=== 音楽CD ===
* ピュアメール オリジナルサウンドトラック
+
*ピュアメール オリジナルサウンドトラック
** 2000年[[12月21日]]発売。[[キングレコード]]
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**2000年[[12月21日]]発売。[[キングレコード]]
  
 
=== アニメ ===
 
=== アニメ ===
* [[グリーンバニー]]制作の[[アダルトアニメ]]。全2巻。
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*[[グリーンバニー]]制作の[[アダルトアニメ]]。全2巻。
** 第一話 「Twisted mind」 2001年[[9月25]]発売
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**第一話 「Twisted mind」 2001年[[9月25日]]発売
** 第二話 「Revert to mine」 2001年12月21日発売
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**第二話 「Revert to mine」 2001年[[12月21日]]発売
* このOVAは、作画のクオリティこそ原作のゲームには劣るものの、[[修羅徹]]の幻想性の高いサウンドトラックが作品の個性を引き立てている。
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=== DVD-PG ===
 
=== DVD-PG ===
* ピュアメール [[DVDプレイヤーズゲーム|DVDPG]]
+
*ピュアメール [[DVDプレイヤーズゲーム|DVDPG]]
* 通常版・廉価版共に[[アイチェリー]]から発売。
+
*通常版・廉価版共に[[アイチェリー]]から発売。
** 通常版 [[2003年]][[6月12日]]発売
+
**通常版 [[2003年]][[6月12日]]発売
** 廉価版 2005年[[6月24日]]発売
+
**廉価版 [[2005年]][[6月24日]]発売
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
* [http://www.0verflow.com/index.html Overflow OFFICIAL WEB SITE](年齢確認あり)
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*[http://www.0verflow.com/index.html Overflow OFFICIAL WEB SITE](年齢確認あり)
 
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{{adultgame-stub}}
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[[Category:アダルトゲームソフト|ひゆあめる]]
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*[[wiki:PureMail_-ピュアメール-]]
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[[Category:2000年のアダルトゲーム]]
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[[Category:DVDPG]]
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[[Category:成人向けOVA]]
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2008年1月22日 (火) 16:28時点における最新版

PureMail -ピュアメール-
対応機種 Windows95/98(CD版)
Windows95/98/Me/XP(DVD版)
開発
発売元 Overflow
発売日 2000年8月25日(CD版)
2001年12月28日(DVD版)
2007年2月16日(DL版)
価格 税込9,240円(CD版)
税込7,140円(DVD版)
ジャンル 純愛アドベンチャーゲーム
レイティング 18禁
コンテンツアイコン
キャラクター名設定
エンディング数
セーブファイル数 40
セーブファイル容量
メディア CD-ROM・DVD-ROM
ゲームエンジン
画面サイズ 800×600
BGMフォーマット PCM・MIDI
キャラクターボイス 女性キャラフルボイス
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード あり
メッセージスキップ あり
オートモード あり
備考

PureMail -ピュアメール-』とは2000年8月25日(CD版。DVD版は2001年12月28日)にOverflowから発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームである。

Overflowの第1作として企画(諸般の事情により第2作として発売)された「凌辱・調教」ゲームだが、『らーじ・PONPON』のため企画からメイザーズぬまきちが離れた後、表向きのみ「学園純愛物」に変更された。リアリティにこだわって作られているため、各ヒロインには2、3人のモデルが居り、作中のシチュエーション、メールやチャット内容も取材を元にして生々しさを出している。

ストーリー[編集]

主人公・緒方圭は他人との繋がりなんていらないと自分の殻に閉じこもる日々を送っていたが、その一方で彼はEVEというハンドルの女性と毎晩チャットをしていた。EVEに尊敬される彼は、ある日偶然、EVEがクラスメイトの奈川碧であることを知ってしまう。


注意以降に核心部分が記述されています。

登場人物[編集]

緒方 圭(おがた けい)
主人公。幼い頃に実の両親から虐待を受けたため、現在は親戚である養父母の元で暮らしている。PTSDに陥っているため、人付き合いが悪い。
奈川 碧(ながわ みどり)
ダイナマイト♥亜美
圭のクラスメイト。容姿端麗、成績優秀。過去に悲しい経験をしている。ハンドルネーム「EVE」という名で「A.W」(圭のハンドルネーム)と毎晩チャットをしている。外面上では優等生だがチャットでは自分の親友の悪口を書くなど嫉妬深い一面をみせる。エンディングは合計7種類。
澤永 美紀(さわなが みき)
声:小嶋千明
圭とは去年同じクラスだったバスケ少女。碧の親友。圭には去年から想いを寄せていた。明るく活発な少女だが彼女のルートでは親友の碧と圭を引き離すため碧を街の不良と交際させようとするなど腹黒い一面をもつ。エンディングは2種類。
School Days』には、弟の泰介(たいすけ)が登場する。
結城 綾華(ゆうき りょうか)
声:齋藤よし子
圭のクラスの委員長。お金持ちで高飛車。美紀とは犬猿の仲であり、また圭と親しく接する碧に何かにつけて対立する。実家は財閥グループで資産家だがどのルートでも終盤で破産して転校してしまう。エンディングは1種類。
緒方 藍(おがた あい)
声:寧々
圭の妹。血は繋がっていない。主人公に対して口うるさい。そのやかましさは単なる「おせっかいな妹キャラ」を越えるものであり、他のヒロインからの電話を取りつながなかったり彼女のルートでは主人公のチャットに割り込んで「EVE」と別れさせようとするほど。エンディングは2種類。
青葉 衣里(あおば えり)
声:森本れおな
藍の友人。孤高の人。彼女の兄・青葉 ヒデキは街で有名な不良であり、そのため彼女も不良たちから一目置かれているが本人はあまり良く思っていない。エンディングは1種類。
真東 悠美(まとう ゆみ)
声:春乃うらら
圭の学校の生徒会役員。成績優秀な眼鏡っ子。ある意味隠しキャラ扱いであり、2週目以降のある選択肢を選ばないと彼女とは遭遇できない。エンディングは1種類。
関端 りん(せきはた -)
声:岩泉まい
隠しキャラクター。圭の担任の娘。圭をからかったりするが父親は仕事の都合上家にあまりおらず、寂しい思いをしている。最低でもゲームを3週しなければルートに入ることはできず、そのルートに入るのも非常に難しい。エンディングは2種類。

ゲームシステム[編集]

ストーリーを読み進めて行き、途中現れる選択肢を選ぶことによりストーリーが変化していき、最終的に登場する女性のいずれかとの結末を迎える。選んだ選択肢によって特定の女性の感情値が変化し、感情値の状態によってストーリーの特定箇所で出現する選択肢が変化し、それによりストーリーが分岐する。感情値は隠しパラメータのためプレイヤーには分からない。また、奈川碧にのみ隠しパラメータとして調教値がある。

操作には既読スキップ・自動送り・次の選択肢まで進む・前の選択肢まで戻る等があり、システムでは音声・SE・BGMの個別ボリューム、自動送り速度、フォント、女性毎のヘアの有無等が設定できる。

『らーじ・PONPON』のセーブデータがあると、テキストや展開が通常と変わる場合がある。また、エンディングにクレジットされている協力メーカー作品がインストールされているとチャット中のアイコンが各ゲームの物になり、会話にも各ゲーム関連の選択肢が登場する。

ユーザーサポート[編集]

発売後は5回にわたって、週1回更新の公式Webサイト上の公式攻略コーナーにて匿名掲示板2ちゃんねる等での反応をみながら攻略ヒントを提供したり(公式サイト内「なぜなにピュアメール」)、修正プログラムの配布、ユーザー登録葉書を出したユーザーに最終修正プログラムとアクセサリの入ったCD-ROMを無料配布するなどのユーザーサポートが実施された。

本作品の特異性[編集]

本作品は、それまで、および同時期に発売されたアダルトゲームに比べて明らかな特異性がある。

  • 企画当時の同系ゲームは萌えで固められた「お約束」の世界が多かったため、徹底してリアリティが追求されている。
  • 従来のアダルトゲームに殆ど存在しないヒロインの性格の二面性が非常にデフォルメした形で描かれている。
  • 純愛ルートでの緻密な登場人物達の会話によってキャラクターの性格造型に説得力を持たせ、鬼畜ルートで容赦なく陵辱あるいは調教されるというギャップの大きさ。
  • 登場キャラは設定上すべて18才以上であるが、日常会話等を使って巧みに主人公たちの実年齢をプレーヤーに示している。
  • 隠れキャラ・関端りんは、オフィシャル設定では「国防大学3年生」の「21歳」で「最年少キャラ」となっている。ちなみに通学にはランドセルを使用。おこづかいは「3ねんせいだから3かける3で900えん」。

その他[編集]

CD-ROM版はソフ倫からクレームが付き回収された。

挑戦的な作品であったため、Niftyその他のフォーラムや一般Webサイトでは賛否両論があった。

オーバーフローぷれじゃ~ボックス(2001年4月27日発売)に「その後のピュアメール」が収録された。

オーバーフロー プレミアム・トリロジーBOX(2006年1月27日発売)に復刻版と「その後のピュアメール」が収録された。

『School Days』のアニメ化(放送開始は2007年7月)に伴い、ダウンロード販売が開始(2007年2月16日)された。

スタッフ[編集]

  • 監督・シナリオ監修:メイザーズぬまきち
  • キャラクターデザイン・原画:西E田
  • OSデザイン:りつべ
  • 背景原画:おおしろしげき・かわせみはるか
  • シナリオ:屑美たけゆき・マロガッツ・メイザーズぬまきち・GON
  • 音楽:ZEL
  • サウンドエフェクト・音声編集:みずっち
    • オープニングテーマ「OPEN THE MIND
    • エンディングテーマ「Angelic Feather
      • 作詞:TEN
      • 作曲:ZEL
      • 歌:静木亜美

関連商品[編集]

音楽CD[編集]

アニメ[編集]

DVD-PG[編集]

外部リンク[編集]

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