黒岩祐治
黒岩 祐治(くろいわ ゆうじ、1954年9月26日 - )は、日本の政治家、元ニュースキャスター。神奈川県知事(民選第17代)。
フジテレビ報道記者・解説委員、新報道2001キャスター、国際医療福祉大学客員教授、早稲田大学大学院公共経営研究科講師、新しい日本をつくる国民会議運営委員を務めた。
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来歴[編集]
兵庫県神戸市出身。芦屋市で育つ。灘中学校、同高等学校卒業。東京大学の受験に4度失敗し、3浪を経て早稲田大学政治経済学部を卒業した。1980年4月、フジテレビジョンに入社。同期入社は山村美智子、土井尚子、松本方哉。
1988年4月から『FNNスーパータイム』(休日)のアンカーマンを小田多恵子と共に務める。平日のアンカーマン逸見政孝が番組の人気上昇に貢献する一方、黒岩は報道記者やディレクター時代の経験を生かして自ら特集の企画・取材・編集を手がけ、その1つである救急医療キャンペーン「救急医療にメス」が1989年1月から2年間にわたり放送され、この企画が救急救命士の誕生に結びついた。1991年4月から、報道記者に転じた上田昭夫に代わり平日のアンカーマンを務める。
2009年9月20日、キャスターを務めていた『新報道2001』において「55歳になるのを機にサラリーマン生活に一区切りをつけることにした」と発言し、同月27日の放送をもって同番組を降板する。フジテレビも退職し、10月から国際医療福祉大学大学院客員教授に着任する。研究テーマは「医療・福祉に関する実践的メディア論」「医療・福祉に関する報道の検証」「メッセージ力の高め方」等。
2011年3月16日、8日後に告示される神奈川県知事選挙に無所属で出馬する意向を表明した。当初、3選出馬が有力視されていた現職の松沢成文神奈川県知事が東京都知事選挙への出馬を3月1日に表明したため、松沢の都知事選への鞍替えが結果的に黒岩の出馬表明が告示日の直前までずれ込む遠因になった(松沢は一旦は出馬表明したものの、石原慎太郎東京都知事が4選出馬を表明したため最終的に出馬を断念し、石原を支持した)。選挙戦では、自民・民主・公明3党の県連が相乗りし、事実上のオール与党体制での支援が行われた。黒岩の他、前開成町長でみんなの党・神奈川ネットワーク運動推薦の露木順一、日本共産党の鴨居洋子らが県知事選に出馬したが、黒岩は投票総数の55.5%に相当する1,728,862票を獲得し、初当選を果たした。2011年4月23日、正式に神奈川県知事に就任した。
政策[編集]
太陽光パネルの設置[編集]
2011年の神奈川県知事選挙にて、2011年夏までに5万~15万戸に太陽光パネルを設置するとの公約を掲げていたが、投票日翌日(4月11日)の記者会見において、黒岩は「具体的な議会の日程などを考えると、時間がない。夏の冷房需要に間に合わせるということは別枠で考えないといけない。公約は修正させていただく」と発言し、突然公約の撤回を表明した。福田和也は黒岩の公約について、「シラフだったら許せないよ。太陽光発電パネルを4年間で200万戸に設置するって」と述べてその実現性に懐疑的な見方を示したうえで、公約撤回に至る一連の騒動を非難し「言っていることは支離滅裂」と評した。福田と対談した石丸元章も「当選後に「時間がないから無理」といきなりの軌道修正でしょ。最初から無理と知りつつ公約にしたのかな?」と疑問を呈している。
2011年10月7日の記者会見において「あのメッセージは役割を終えた。忘れてほしい」と述べ、太陽光パネル設置の公約を撤回した。
「朝鮮学校は補助金などで何としても守りたかった、北朝鮮核実験の暴挙で盾になる気が失せた」[編集]
朝鮮学校に対する県補助金の打ち切りをめぐり、黒岩祐治知事は2013年2月18日の会見で、「朝鮮学校と北朝鮮は関係ないと、県民に理解してもらう自信がない。盾になり続ける気持ちがうせた」と説明。
核実験の強行など「国際社会を敵に回す暴挙のエスカレート」が、決断に至った理由との見解を示した。
知事はこれまで補助金支出を継続してきた経緯を振り返り、「ミサイル発射や拉致問題などは許し難かったが、朝鮮学校は何とかして守りたいという思いだった」と述懐。「大変なリスクを伴っていたが、体を張ってきた」とも述べ、政治と教育を切り離していた姿勢を強調した。
一方で生徒への影響に関しては、「国を背負うということを学習してもらいたい」。今後については、「学校側の思いはしっかりと受け止めた」とした上で、国際情勢の変化や学校としての対応を見極めていく姿勢をあらためて示した。
人物[編集]
- NHKとの対立
- 2011年の神奈川県知事選挙において、日本放送協会が「キャスターの黒岩さん」と報道したことに反発し、黒岩は「私はジャーナリストです」と抗議した。福田和也はこのトラブルについて「NHKは黒岩をジャーナリストとは認めていないわけ。要するにタレント候補」と解説している。
- ホメオパシー
- 医療福祉系大学の教授でありながら「ホメオパシー批判」を批判しており、この件で大槻義彦から批判されている。
フジテレビ勤務歴[編集]
- 1980年4月-1983年3月 - スポット営業部
- 1983年4月-1987年3月 - 報道部(政治部・社会部)記者。
- 1987年4月-1988年3月 - ノンフィクションディレクター
- 1988年4月-1997年3月 - ニュースキャスター
- 1997年4月-1999年3月 - ワシントンD.C.支局特派員
- 1999年4月-2009年9月 - ニュースキャスター
出演番組[編集]
- 1988年4月-1991年3月 - 『FNNスーパータイム』:アンカーマン(週末)
- 1991年4月-1992年3月 - 『FNNスーパータイム』:アンカーマン(平日)
- 1992年4月-1997年3月 - 『報道2001』:司会
- 1999年4月-2000年3月 - 『FNNスーパーニュース』:キャスター(平日)
- 1999年12月-2008年9月 - 『報道2001』:司会
- 2008年10月-2009年9月 - 『新報道2001』:コメンテーター
- 2004年-現在 - 『黒岩祐治のメディカルリポート』(医療福祉チャンネル774)
- 『FNSスーパースペシャル1億人のテレビ夢列島'88』:レポーター
- 『感動の看護婦最前線』:キャスター、プロデューサー
- 『奇跡の生還者』:キャスター、プロデューサー
- 『FNS春の祭典 ようこそ中居旅館へ! 話題のドラマ&新番組大宴会』
- 『クイズ$ミリオネア』
- 『上柳昌彦のお早うGoodDay!』(ニッポン放送):ゲストコメンテーターとして不定期出演
- 2009年6月-2011年3月『黒岩祐治の人材発掘』(シアター・テレビジョン):ホスト、監修
- 2010年4月-現在『晋ちゃん&黒ちゃんのシンクロナイストーク』(シアター・テレビジョン):安倍晋三元首相と共にホスト、監修
舞台[編集]
- 『葉っぱのフレディ〜いのちの旅〜』:プロデュース
著書[編集]
- 『救急医療にメス・走れ家族のための救急車』情報センター出版局(1990年)ISBN 4795810524
- 『ナースたちの朝』講談社(1994年)ISBN 4062066467
- 『人間はテレビよりスクープだ』三五館(1998年)ISBN 4883201627
- 『マスコミ改革を考える』自由国民社(2003年)ISBN 4426121078(共著)
- 『恩師の条件:あなたは「恩師」と呼ばれる自信がありますか?』リヨン社発行、二見書房発売(2005年)
- 『消防官だからできること』リヨン社
- 『夢を実現するチカラ』扶桑社
- 『日本を再生するマグネット国家論』
- 『灘中 奇跡の国語教室:橋本武の超スロー・リーディング(中公新書ラクレ394)』中央公論新社(2011年)ISBN 9784121503947
外部リンク[編集]
- 神奈川県知事 黒岩祐治 オフィシャルウェブサイト (公式ウェブサイト)
- シアター・テレビジョン-黒岩祐治の人材発掘/晋ちゃん&黒ちゃんのシンクロナイストーク
- 黒岩祐治(@kuroiwayuji)- Twitter
- 黒岩祐治 - Facebook
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